平成21年05月 選句結果
得点 | 兼題 「若葉」 | 作者 | 戴いた人 | |||||
7 | 吊橋の天地ゆらりと谷若葉 | ゆき | オーク | 西寿 | もも | 零風 | 七海 | |
桜桃 | だいご | |||||||
6 | 学び舎に百の窓あり若葉風 | あきこ | ウクレレ | 瓢七 | まさき | しおみ | 弓子 | |
暖流 | ||||||||
4 | 溢れでる若葉のもとで我れ病めり | 七海 | かれん | 春雪 | ちあき | いくこ | ||
2 | あげ雲雀麦も若葉も目に入らず | しおみ | 可不可 | 緑茶 | ||||
2 | 新芽ふく風が産湯をゆらした日 | 緑茶 | あきこ | 初凪 | ||||
1 | しんがりよリュックの重さよ谷若葉 | もも | ゆき | |||||
1 | 下町の路地裏狭し若葉風 | まさき | 静歩 | |||||
1 | ひらかなで書く筆震ふ若葉冷 | 初凪 | 晶子 | |||||
1 | 若葉風お茶目に帽子飛ばし行き | 桜桃 | 小自良 | |||||
1 | 若葉の候友の叙勲に祝文 | 静歩 | おさむ | |||||
1 | 若葉風雲のかたちの葡萄パン | 暖流 | 櫻貝 | |||||
得点 | 雑詠 | 作者 | 戴いた人 | |||||
5 | 卯波寄す磯に芥の異国文字 | だいご | 瓢七 | 小自良 | もも | まさき | 桜桃 | |
5 | 目つむれば風に色あり麦の秋 | 初凪 | 晶子 | もも | 静歩 | 弓子 | 暖流 | |
4 | 茶髪の子農機操る麦の秋 | 桜桃 | おさむ | ウクレレ | 春雪 | いくこ | ||
4 | 夏めくや洗顔の水手に軽く | 暖流 | 小自良 | 零風 | だいご | 緑茶 | ||
4 | 廃校の花壇に松葉牡丹咲く | 櫻貝 | 西寿 | 春雪 | ちあき | しおみ | ||
3 | おさなごよ野の花束を母の日に | ちあき | ウクレレ | あきこ | いくこ | |||
3 | おもいきり春を巻き込みキャベツ切る | 初凪 | オーク | 緑茶 | 暖流 | |||
3 | 九九言うて若葉道行く児の不安 | もも | 七海 | ゆき | しおみ | |||
2 | 還暦のあかい血潮と赤いバラ | 緑茶 | あきこ | 瓢七 | ||||
2 | この峠下ればそこに竹の径 | だいご | ゆき | 弓子 | ||||
2 | 囀りに合わせ口笛ハーモニー | 西寿 | かれん | だいご | ||||
2 | 剪定や腰手ぬぐいの頑なに | ゆき | おさむ | 初凪 | ||||
2 | 銭湯の近道ここぞ桐の花 | まさき | 西寿 | 初凪 | ||||
2 | 母の日に溜息二つ母の影 | 桜桃 | ちあき | 七海 | ||||
2 | 初蝶に今日満帆の船出かな | あきこ | オーク | 可不可 | ||||
2 | 悪ガキの口がへの字や青き梅 | 春雪 | 桜桃 | まさき | ||||
1 | 畦踏めば付いて来る児に春の泥 | ゆき | 静歩 | |||||
1 | 馬よりもシャッポこだわり春レース | しおみ | 櫻貝 | |||||
1 | 贈り物「優しい言葉」孫はたち | 七海 | 晶子 | |||||
1 | 雪原を分けて濁流渦巻けり | しおみ | 可不可 | |||||
1 | 花乳房藤に群がる熊ん蜂 | 瓢七 | かれん | |||||
1 | 母の日や老老介護今日も暮れ | 静歩 | 零風 | |||||
1 | はつ夏や金の澪ひくマーガリン | 暖流 | 櫻貝 | |||||
私の選んだ一句 | ||||||||
吊橋の天地ゆらりと谷若葉 | ゆき | 「吊り橋から見る若葉や川の流れは素晴らしいでしょうね。天地ゆらり・・・・・・・・ゾクッとして目が回りそう」(桜桃) |
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学び舎に百の窓あり若葉風 | あきこ | 「窓を閉ざし 空調完備の中での勉学 阪奈に通じる1号沿い・ 交差点角の中学。『暑さ寒さに関係無く、勉強に集中できる』とか 云う人たちも居た。」(瓢七) 「この句に自分が通った中学校の旧い校舎を思い出しました。校舎に数多の窓があって、その一つ一つから青春が顔を覗かせて。季語の『若葉風』が見事に生かされています。」(暖流) |
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溢れでる若葉のもとで我れ病めり | 七海 | 「病む人にとって 命の躍動する若葉はつらい感動でしょうね連れ合いが同じような句を詠んでいました。」(かれん) 「一番に目にとまった句です。言いたい気持ちがこの季語を斡旋したことと『我れ病めり』と簡潔に結んだことで読者に強く訴えてくるものがあります。」(春雪) 「自然の生き生きしたスタートの時期なのに、”病んでいる” さわやかな若葉に元気づけられ 快復の予感?でしょうか それとも!」(ちあき) |
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あげ雲雀麦も若葉も目に入らず | しおみ | 「雲雀は、わき目もふらず生きているのですか。急いでどこに行くのでしょうか? すこし悲しいです。」(緑茶) | ||||||
新芽ふく風が産湯をゆらした日 | 緑茶 | 「産湯をつかわせたあと、窓をあけると心地よい風〜これから成長を始める木々の新芽のように赤ちゃんの未来もふくらむようですね。」(あきこ) |
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しんがりよリュックの重さよ谷若葉 | もも | 「お疲れのご様子、でも救いは若葉、でしょうか。」(ゆき) | ||||||
ひらかなで書く筆震ふ若葉冷 | 初凪 | 「ひらかなと濁音になさらなかったのが、筆に通じているように感じました。冷えた頃の句でしょうね。」(晶子) | ||||||
若葉風お茶目に帽子飛ばし行き | 桜桃 | 「軽快な五月の風が見えます。」(小自良) | ||||||
若葉の候友の叙勲に祝文 | 静歩 | 「紙面に懐かしい名前が わが事の様でうれしい。」(おさむ) | ||||||
卯波寄す磯に芥の異国文字 | だいご | 「清濁合わせ呑む気で(~o~) 異国の文字に郷愁を感じようか 異議は?」(瓢七) 「よごれた景色に初夏を見つけました。」(小自良) 「芥の国際交流・・・椰子の実なら風情がありますがペットボトルなどにハングル文字でも見たのかな」(桜桃) |
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目つむれば風に色あり麦の秋 | 初凪 | 「色のありそうな風は街中は吹きません。麦が近くに感じられる程の穏やかな野辺の中でしょう。自然が欲しいのです。」(晶子) 「『色無き風』は秋の季語。しかし、この句で詠まれた風には心で感じる色がある。さみどり色かな?詩情豊かな一句です。」(暖流) |
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茶髪の子農機操る麦の秋 | 桜桃 | 「髪の毛の色なんか どうでもよろし 農業する若者の頼もしさ。」(おさむ) 「茶髪と真逆の物との取り合わせの句はよくあるかとは思いますが農機を器用に操っている若者の姿になぜか安堵感をおぼえます。」(春雪) |
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夏めくや洗顔の水手に軽く | 暖流 | 「女の洗顔姿が気持ちよい。」(小自良) 「夏の朝の水が手に軽いなんて、そんな水で洗顔したらきっと美人顔の出来上がりですね。」(緑茶) |
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廃校の花壇に松葉牡丹咲く | 櫻貝 | 「おそらく廃校になって間もない小学校なのでしょう。去年まで、子供たちがいて花壇にも花が植えられていたのでしょう。残された根だけが唯一の春だったのでしょう。」(春雪) 「人影のない校庭に 太陽がやけに明るくさして、松葉ボタンが色鮮やかに咲いてつい先日まで こども達の声がこだましていたのでしょうね、、よりさびしいです」(ちあき) |
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おさなごよ野の花束を母の日に | ちあき | 「お金では買えませんね、世界一幸せのお母さんでしょう。」(あきこ) | ||||||
おもいきり春を巻き込みキャベツ切る | 初凪 | 「春キャベツの美味しさー柔らかく、みずみずしい歯ざわりが、巻き込むという表現にぴったりはまってますね。」(緑茶) 「中七の『春を巻き込み』という表現の美しさに魅了されました。お洒落でとても素敵な俳句だと思います。」(暖流) |
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九九言うて若葉道行く児の不安 | もも | 「何処で覚えたのかは忘れましたが今でも九九は私の脳細胞に健在です」(ゆき) | ||||||
還暦のあかい血潮と赤いバラ | 緑茶 | 「あたらしいスタートに立つ気持。まだまだ若い!作者の心意気にふさわしい真紅のバラですね。」(あきこ) 「これでまだ赤いちゃんちゃんこ か・ 『どうとでもしろよ!』(#^.^#)意気や壮」(瓢七) |
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この峠下ればそこに竹の径 | だいご | 「楽しみが待ってますね、もう一頑張りですね」(ゆき) | ||||||
囀りに合わせ口笛ハーモニー | 西寿 | 「三国峠で鶯の幼鳥がさえずりの練習中 私の口笛に応えてくれて楽しい思い出です。」(かれん) | ||||||
剪定や腰手ぬぐいの頑なに | ゆき | 「頭には麦わら帽子 昔からのユニフォームだ。」(おさむ) | ||||||
母の日に溜息二つ母の影 | 桜桃 | 「二人の母様に それぞれの想いは年月に比例して 人生模様は深く濃く豊かになったでしょう、”溜息”に感じられました」(ちあき) | ||||||
悪ガキの口がへの字や青き梅 | 春雪 | 「悪がきでも意地があります、絶対に頭は下げません。私にも? そんな時がありました。 分かるなぁ〜 !」(まさき) | ||||||
贈り物「優しい言葉」孫はたち | 七海 | 「二十歳になるお孫さんが優しい言葉を贈ってくださる何て御幸せなのでしょう!人間何時までもヒト扱いされたいです。」(晶子) | ||||||
花乳房藤に群がる熊ん蜂 | 瓢七 | 「花乳房という季語に惹かれました。あばれん坊の熊ん蜂をゆったりと惹きつけている藤の花の鷹揚さが ほほえましくて」(かれん) |