平成23年04月 選句結果
得点 | 兼題 「鳥帰る」 | 作者 | 戴いた人 | |||||
5 | 果てしなき弔旗の空を鳥帰る | 暖流 | 弓子 | あきこ | ちあき | 七海 | 春雪 | |
4 | バス降りて旅の終わりや鳥帰る | ゆき | すすむ | 暖流 | いくこ | 優美 | ||
3 | 明けの空くの字になりて鳥帰る | 零風 | おさむ | 西寿 | かれん | |||
3 | 惨憺たる涙の海を鳥帰る | 和泉 | しおみ | 小自良 | まさき | |||
2 | 青き空ぐるりと回り鳥帰る | 春雪 | 零風 | 狂平 | ||||
2 | 鳥帰る後顧の憂いなきごとく | 七海 | ゆき | 可不可人 | ||||
1 | 鳥帰る来る鳥もあり大震災 | 静歩 | 次郎 | |||||
1 | 鳥帰る茜の空や朧月 | 狂平 | だいご | |||||
1 | 鳥帰る明日も晴れると云う予報 | 優美 | 静歩 | |||||
得点 | 雑詠 | 作者 | 戴いた人 | |||||
6 | 畑土に鋤き込んでゆく春の風 | 暖流 | 弓子 | すすむ | 狂平 | 春雪 | いくこ | |
かれん | ||||||||
6 | 抑留を耐えて米寿や櫻狩 | 零風 | 可不可人 | 暖流 | 七海 | 春雪 | 次郎 | |
かれん | ||||||||
4 | いちねんせいみぎひだりみてははをみて | 狂平 | おさむ | 小自良 | ちあき | ゆき | ||
4 | 巻き戻しできぬ時間や花の雨 | 七海 | あきこ | 零風 | 次郎 | 優美 | ||
3 | 何もかも知らぬふりして沈丁花 | だいご | ゆき | 零風 | 七海 | |||
3 | ふるさとの山々つなぐ芽吹きかな | ゆき | まさき | いくこ | 優美 | |||
2 | 球児らの足並みそろう春の土 | 西寿 | すすむ | 狂平 | ||||
2 | 沈丁花人それぞれの褒め言葉 | 零風 | まさき | だいご | ||||
2 | 千年の厄にはむごし雛の月 | しおみ | 弓子 | 静歩 | ||||
2 | 鎮魂の読経途絶えず春の海 | しおみ | あきこ | 可不可人 | ||||
1 | 朝まだきうぐいす呼ぶや旅の空 | だいご | 小自良 | |||||
1 | 一番に目覚めし花よ福寿草 | いくこ | だいご | |||||
1 | いつまでも男でありたし辛夷咲く | 春雪 | 静歩 | |||||
1 | 雁が音の消えゆ行く空や春朧 | 狂平 | 西寿 | |||||
1 | 幸せと思へるひと日小鳥来る | ゆき | 暖流 | |||||
1 | シャンソンの流るる茶店春の水 | 優美 | ちあき | |||||
1 | 春うれいドイツの人の便りあり | 和泉 | しおみ | |||||
1 | 春寒しここから信号消えており | 静歩 | おさむ | |||||
1 | ほうれん草赤き根ほどの恋心 | 優美 | しおみ | |||||
1 | みちのくの短き春や花吹雪 | 暖流 | 西寿 | |||||
私の選んだ一句 | ||||||||
果てしなき弔旗の空を鳥帰る | 暖流 | 「好きな句多かったのですが選ばずに居られなかった震災の一句でした。」(あきこ) 「このたびの地震は 未曾有、広範囲の被害で、地上には悲しみが満ち溢れていますが・・・知ってか知らずか。鳥は時期を感じて・・・帰っていくのですね。」(ちあき) |
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バス降りて旅の終わりや鳥帰る | ゆき | 「なんとなく全くの直感で選びました。私の 鳥帰る のイメージは夕焼け空だけです。1日の営みを終えての帰巣です。 往くのか帰るのか季節や時間帯で判断する知識がありません。」(すすむ) 「楽しかった旅の終わりのほっとするひととき。鳥たちには長く厳しい旅の始まりですね。『終わり』は俳句では「終(を)はり」と文語で表記します。」(暖流) 「ご自分の旅の終わりに鳥も古里に帰る・・・絵が見える様です。」(いくこ) |
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明けの空くの字になりて鳥帰る | 零風 | 「への字の時もありますな。先頭は誰が決めるのか? 鳥に聞きたい」(おさむ) 「夕方巣に帰る鳥の姿はよく見ますが明けの空はシリマセン 眠りこけているので(/_-)う・・・・これって夜明けのコーヒーを一緒に飲む恋人同士なの?」(かれん) |
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惨憺たる涙の海を鳥帰る | 和泉 | 「ランク最悪7にの報道をききながらの句選びでした。」(しおみ) 「つばさ有る鳥には、今度の震災はどう感じたのでしょうね!」(小自良) 「東北の海岸の上空を鳥たちが北へ北へと・・・被災地の様子を眼下に見たとき、どう思うのでしょうか?私も、早く復興することを願うのみです。」(まさき) |
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鳥帰る後顧の憂いなきごとく | 七海 | 「憂い事の続く人の世でも、花も鳥も季節を忘れない営みを、羨ましく眺めるこの頃ですわ」(ゆき) 「かくありたい」(可不可人) |
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畑土に鋤き込んでゆく春の風 | 暖流 | 「厳しい冬場の景色を体感していない人にはこの句の実感が強くないだろうとおもいます。」(すすむ) 「畑に春の空気を鍬込んで良い作物が取れる願いも込められて居るのでしょう。」(いくこ) 「これから育ってゆく作物を脳裏に描きながら快い春風を土の中に鋤き込んでゆく。悲しい今の日本 でも きっと収穫を春風が約束してくれている 何だか再生の力を感じます ちょっと演説みたいで ごめんなさいね」(かれん) |
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抑留を耐えて米寿や櫻狩 | 零風 | 「櫻の美しい故国」(可不可人) 「『抑留』の一語に辛く嶮しい人生が推し量れます。それだけに米寿を迎えた慶びはいかばかりでしょう。『櫻狩』の季語が句を輝かせています。」(暖流) 「灰色の北の大陸 そして鈍く輝く銀色の米寿 そして柔らかな桜の色 胸を打つ絵画のような人生。作者におめでとうを申し上げたいです」(かれん) |
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いちねんせいみぎひだりみてははをみて | 狂平 | 「おかぁさんの顔を見ないと 安心して渡れない横断歩道」(しおみ) 「全部かなが良い、一年生らしい」(小自良) 「希望に満ちた、、新1年生、親に交通マナーを教え込まれ、、素直に『みぎみて〜』でもちょっぴり不安な目が 『ちゃんとできたよ!!』と母の姿を追っている様子が可愛らしいですね」(ちあき) 「微笑ましい風景ですね、子供にはママは万能の神様?」(ゆき) |
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巻き戻しできぬ時間や花の雨 | 七海 | 「どんなに悔やまれることでしょう、人知を越えていたのですね」(あきこ) 「巻き戻し出来ない故に今を大事にしないといけませんね。後悔が多く反省することばかりの私です」(優美) |
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何もかも知らぬふりして沈丁花 | だいご | 「見ざる、聞かざる、言はざる、も香りでそれと気づかせますね」(ゆき) | ||||||
ふるさとの山々つなぐ芽吹きかな | ゆき | 「此の句にほっとした優しさが感じられました。」(いくこ) | ||||||
鎮魂の読経途絶えず春の海 | しおみ | 「今はこれしか有りません。」(あきこ) 「地の神鎮まれ」(可不可人) |
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朝まだきうぐいす呼ぶや旅の空 | だいご | 「旅先で儲けものをした気分ですね!」(小自良) | ||||||
幸せと思へるひと日小鳥来る | ゆき | 「しみじみと胸に染みる一句です。『小鳥来る』という季語が動きません。」(暖流) | ||||||
シャンソンの流るる茶店春の水 | 優美 | 「災害の時も、ほっとしたい気分には洒落たお店が、癒してくれます シャンソンがいいですねーーー」(ちあき) | ||||||
春うれいドイツの人の便りあり | 和泉 | 「帰国ラッシュに世界のひとびと。その一方では、美術品を貸してくれないので、展覧会も中止に。」(しおみ) | ||||||
春寒しここから信号消えており | 静歩 | 「計画停電 人の心まで暗くします。原発事故 最初の24時間対処の遅れがチェルブイリと同じ 7 に」(しおみ) | ||||||
ほうれん草赤き根ほどの恋心 | 優美 | 「そのほうれんそうも汚染候補。」(しおみ) |