平成23年08月 選句結果
得点 | 兼題 「金魚」 | 作者 | 戴いた人 | |||||
6 | 掬われて金魚茶碗の仮住まい | 優美 | 春雪 | 瓢七 | いくこ | 零風 | だいご | |
優女 | ||||||||
4 | 昼下がり微動だにせぬ金魚かな | 西寿 | おさむ | 和泉 | 可不可人 | あきこ | ||
3 | 金魚居て百歳の伯母逝きたもう | 和泉 | ちあき | 優美 | 西寿 | |||
2 | 児の掬ふ金魚は赤の濃かりけり | ゆき | まさき | 静歩 | ||||
2 | 大海を夢見て金魚の午睡かな | 七海 | しおみ | ゆき | ||||
2 | ゆうらりと孤独かはせし金魚かな | あきこ | 七海 | 244 | ||||
1 | 雨粒とあぶくや金魚の大き口 | 晶子 | かれん | |||||
1 | 金魚売り集ひし子等の声高し | 春雪 | すすむ | |||||
1 | 半人前一人前の金魚かな | まさき | 晶子 | |||||
得点 | 雑詠 | 作者 | 戴いた人 | |||||
6 | 鮎を焼く男の脇の塩小皿 | まさき | 晶子 | すすむ | あきこ | ゆき | 244 | |
西寿 | ||||||||
6 | 一筋の川ふくらめり夕蛍 | あきこ | ちあき | 七海 | いくこ | だいご | まさき | |
かれん | ||||||||
4 | 二泊して戻れば青田水隠す | 244 | 和泉 | 瓢七 | 零風 | 優女 | ||
3 | 盆の月町屋に響く下駄の音 | 春雪 | 晶子 | 静歩 | 西寿 | |||
3 | 目覚めれば兄弟げんか夏休み | 七海 | おさむ | 優美 | 244 | |||
3 | もう一度逢いたき人や落とし文 | ゆき | 春雪 | あきこ | 静歩 | |||
2 | 大花火手話で褒めあう若夫婦 | 和泉 | 優女 | まさき | ||||
2 | 下戸なれど梅酒は少し祝い日に | 零風 | おさむ | ゆき | ||||
2 | 原爆忌朝から蝉の鳴きやまず | 静歩 | 和泉 | 可不可人 | ||||
2 | ここだけの話しに惹かれ心太 | ゆき | いくこ | 優美 | ||||
2 | 冷酒や偲ぶ故人の裏話 | だいご | 春雪 | 零風 | ||||
2 | 夕焼けの湾鎮まりて人も無し | 和泉 | しおみ | すすむ | ||||
1 | 朝体の遅刻とがめる蝉しぐれ | しおみ | ちあき | |||||
1 | 炎天下ゆるりはしるや散水車 | 西寿 | だいご | |||||
1 | ケッパレと秋田竿灯匕月尽 | 静歩 | 七海 | |||||
1 | 背表紙のはがれ浮世の夏疲れ | 晶子 | 瓢七 | |||||
1 | 花火の音真意を隠し母諭す | まさき | しおみ | |||||
1 | 避難所の暑さ思ひたる団扇かな | 西寿 | かれん | |||||
1 | 秋の蝉嘆き呟き日暮れまで | 優美 | 可不可人 | |||||
私の選んだ一句 | ||||||||
掬われて金魚茶碗の仮住まい | 優美 | 「今も金魚掬いの屋台在るんですね〜 兼題 発想 ’掬われてで金魚を他の言葉にも使えそう。絵でも弄り過ぎて壊す事あるけど次のステップと考える事にしてる。濃い色を使う時は目を閉じて置く あは。」(瓢七) 「お祭りの金魚すくいで得た金魚の仮住まいはお茶碗 私も覚えが有リます。」(いくこ) |
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昼下がり微動だにせぬ金魚かな | 西寿 | 「金魚の昼寝と言いますがまさしくこれですね。♪お目目を覚ませばごちそうするぞ。」(和泉) 「いろいろ想像させてくれる金魚ですね」(可不可人) |
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金魚居て百歳の伯母逝きたもう | 和泉 | 「母の年代のお方ですね。白いカーテン、金魚鉢 なんか おしゃれな美しい百歳の生涯を終えられたと想像します」(ちあき) 「金魚は悲しい別れを知る事もなくいつものように泳いでいる。大往生の伯母様と小さい金魚の対比が切ないです。伯母さんのご冥福と金魚の幸せを祈ります。」(優美) |
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大海を夢見て金魚の午睡かな | 七海 | 「ピノキオはクジラに呑まれて世界をしりました。この金魚は哲学者で、狭苦しい鉢のなかで、天下を。」(しおみ) 「ゆったりとした金魚が浮かびます午睡しなくては、人も金魚も身が保ちませんものね。」(ゆき) |
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雨粒とあぶくや金魚の大き口 | 晶子 | 「雨粒とあぶくと金魚 みすずの世界を思い起こして。もう生きものは何も飼っておりませんが この句は涼しくて可愛らしくって なんだか金魚 欲しくなりました。」(かれん) |
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半人前一人前の金魚かな | まさき | 「金魚なんてと思っても人格ならぬ魚格はあるはず、一人前でしょう。きっと。」(晶子) | ||||||
鮎を焼く男の脇の塩小皿 | まさき | 「なさそうで有りそうな事。塩焼きが旨いです。」(晶子) 「秋刀魚の歌を彷彿してますわ 独りは女でも、殿方でも寂しく見えます」(ゆき) |
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一筋の川ふくらめり夕蛍 | あきこ | 「平凡な川も 蛍がとんで、絵になりますね」(ちあき) 「とても幻想的な句ですね、北海道ホタル居るのかな?」(いくこ) 「比較的山川に囲まれた郊外に住んでいますのにもう随分 蛍は見かけません 初夏の風物詩ですね 私の好きなシューちゃん(シューベルトのこと)の曲を聞いているみたいです。」(かれん) |
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二泊して戻れば青田水隠す | 244 | 「この季節稲の生長の早いこと。お盆前に北陸へ行きましたがもう若い穂が伸びていました。それにしても被災地の農家には気の毒なことです。」(和泉) 「近所の田圃 背丈がばらばら、稗?とも思ったが 稲枠 苗箱?を庭先で育てる人も多い、それでかな?と(~o~)この人の田圃は間違いなく背が揃ってる昨日今日明日を信じて見る稲田。」(瓢七) |
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盆の月町屋に響く下駄の音 | 春雪 | 「普段は聞きなれない、下駄、浴衣がけが横行しているのでしょう。町屋の言葉が利いています。」(晶子) | ||||||
目覚めれば兄弟げんか夏休み | 七海 | 「寝言での喧嘩の続き始まりました」(おさむ) 「顔を合わせれば何やら喧嘩が始まって又仲直りの繰り返し。一緒にいる時間が多い夏休みにピッタリの句ですね。仲の良い証拠だと思います。」(優美) 「我が兄弟は男ばかりだったので、60年前を思い出しました。」(244) |
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大花火手話で褒めあう若夫婦 | 和泉 | 「音のない世界、見える物が全ての二人にとって夏の空に映る花火の美しさは格別なものがあるのでしょうか?」(まさき) | ||||||
下戸なれど梅酒は少し祝い日に | 零風 | 「梅酒でも35度の焼酎口当たり良しで呑み過ぎない様に」(おさむ) 「さりげなく素直で好きな作風です」(ゆき) |
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原爆忌朝から蝉の鳴きやまず | 静歩 | 「今年は好き嫌いにかかわらず原子力を学ぶことになりましたね。人の英知を集めて 核を平和に安全に利用したいと願っております。(和泉) 「終戦に終日蝉が鳴いていました」(可不可人) |
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ここだけの話しに惹かれ心太 | ゆき | 「女はどうしても、此処だけの話ね、に惹かれるのでしょう。心太啜りながら、 フム・・フム・・」(いくこ) 「情景が見えるようで笑ってしまいました。心太式に会話が生まれる楽しさ。心太は熱くなる会話を上手く冷やしているように思います。」(優美) |
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夕焼けの湾鎮まりて人も無し | 和泉 | 「ある被災漁港を訪ねました。津波が侵入した湾口まで、船影の見当たらない紺碧の海でした。投句してから、出かけたので、戴きたい想いです。」(しおみ) | ||||||
朝体の遅刻とがめる蝉しぐれ | しおみ | 「夏休みの『ラジオ体操』を 『朝 体』と4文字で こんな手があったのですね。我が家の表で 孫たちが毎朝ラジオ体操しています、ワタクシも参加しているのですがそれを 俳句したかったのですが 文字数に制限されて、とうとう作れませんでした」(ちあき) | ||||||
背表紙のはがれ浮世の夏疲れ | 晶子 | 「うっひゃ〜っと 面白そう!(#^.^#) なんだけど、浮世の夏疲れ?大きすぎて想像外?? もしや ・人生裏表紙!。」(瓢七) | ||||||
花火の音真意を隠し母諭す | まさき | 「千に一つの無駄もない のでした。」(しおみ) | ||||||
避難所の暑さ思ひたる団扇かな | 西寿 | 「母が残してくれた手作りのうちわで涼をとりながら私も同じことを思っていました。避難所では人間関係の複雑さにより暑い5ヶ月でしょうね私なら壊れた家のお蔵でもいいから一人でいたい」(かれん) | ||||||
秋の蝉嘆き呟き日暮れまで | 優美 | 「脱水症状のもいますねん」(可不可人) |