top

胃カメラルポ 2001/10/30

(経験した者のおそらく全てが、
2度と飲みたくないと語る胃カメラの実態をルポ)


吐き気と胃もたれ、食欲不振を訴えたわたしは
内科で胃カメラの宣告を受けた。
これは その恐怖の体験を書き綴ったものである。

ところは市内のある病院。
待合室から3人の生贄が選ばれ中に通される。
まず、患者を油断させる為と思われるピンクの
(液体洗剤を連想させる)
甘~いおくすりを3人そろって飲まされた。
その後が地獄!!
喉の麻酔をするとかで超にが~い薬を喉に流し込まれ、
しかも上を向いたままの姿勢で
「3分間喉に留めてくださいね」
看護婦さんに無茶を言われる・・・。
無茶苦茶苦いうえ、呼吸もままならず、
唾液が溜まるが飲みこめず、
3分たっぷり苦しんだところで
「じゃあ、ゆっくり飲みこんでください。 むせますよ~」
と軽く言われて
本当に「げほっぐわほっ」とむせる我々。

しかし、わたしの右隣のおじさんは胃カメラのプロ。
彼は既に胃を全摘出し、
かなりハイレベルな経験者らしく、
むせもせず、 けろりとしている。
次に右肩に注射をされ、
「よく揉んでくださいね。右手が痺れるようなら呼んでください。」
と言い残し看護婦さんは行ってしまう。
左手で揉み続けるわたし。
しかし、いつまでたっても看護婦さんは戻ってこない。
右は平気だが揉んでいる左手の方が痺れてしまう。

いつまで揉んでりゃいいんだ?おーい、看護婦さ~ん!!
呼ぼうとしても、麻酔で声が出ない。
(おいおい、これって右手痺れても呼べないじゃん!)

胃カメラ自体は噂ほど凄くはなかった。
わたしが聞いた噂(情報源:父)
では胃カメラが胃を突き破り、
昔は検査でよく死んだという・・・。
(ほんとかよ)
最初、そのチューブの太さに恐れをなしたが、
喉を通過してしまえば意外と平気。
胃の壁になにか当たっている感じはするが、
別に痛くはないようだ。
看護婦さんに
「初めてですか?飲むの凄くお上手ですね~」
と妙な誉められかたをされる。
胃カメラを飲むのに上手も下手もあるんかいな。
あんがい全員に言うのかな?
結果は全然、全く異常無し。
なんだったんだ?あの胃もたれは。

終わった後、待合で例の胃カメラのプロが話しかけてきた。
「わたしは胃が全然ないからね~。
早く終わったでしょ。見るとこ少ないからね~。」

「症状があるのに全然異常なかったの?
そりゃ神経性胃炎じゃないかい?」
「わたしも昔なったことあるけど、
調べてもらうと医者になんともありませんっていわれるんだよね。」
「大丈夫だよ。すぐ良くなるよ。」
しかし彼の胃はもう無い。
非常に不安を感じるんですけど・・・


胃カメラは噂ほど恐ろしくはなかった。
それどころか終わったあとの爽快感は
まるで悪夢をみた翌朝の如くやみつき。
皆さんも機会があればぜひ一度。

しかしわたしは2度と飲みたくありません。
top