「あれから〜」 ミストの盗賊が一致団結して帝国のすべてを盗み出した 「盗賊のMARCH」作戦からずいぶんたった。 今のミスト盗人講座組合長は その頃の講義の講師だったシートン先生 入門編の講義は今、ジノがやっていた。 ============================ ピッケル 「ミストかぁ、なつかしいなあ。みんな元気かなあ?」 大きくなったピッケル。義理の父親をみならってミストにやってきた。 もちろん、一通り盗賊技術を学んだら、父のやっている盗賊団のメンバーになるつもりだ。 ピッケル 「あっ、もうこんな時間だ、行かなきゃ!」 教室に駆け込んで行くピッケル。 なつかしいけど、事務所を見てまわる暇なんてない。 教室には、クラスメイトが全員そろっていた。 あとは先生がくるのを待つだけだ。 ピッケルは、空いていた一番前の席に座った。 隣の席の青年:ずいぶんギリギリだったね。 ピッケル 「えへへっ・・・」 隣の席の青年 「俺はリセルっていうんだ。君は?」 ピッケル 「ボクはピッケル。」 リセル 「へえ・・・よろしくな。」 バタンッ! 乱暴な音を立てて、ジノが教室に入ってきた。 ジノ 「みんな!そろってるね。じゃ、講義を始めるわよ!」 リセル 「(小声で)ずいぶん豪快な先生だなあ・・・」 ピッケル 「そうだね・・・」 講義はちょっと大雑把なところがあったけど 楽しく過ごせた。 リセル 「ZZZzzz・・・・」 ジノ 「・・・・・・」 ビュンっ 隣の席の青年:痛ッ! ジノ先生が投げたのはチョークだった。 ちょうど隣の席の青年の額のに命中 クラス全体が笑いに包まれた。 講義が終わり、皆それぞれ外に出たようだ。 ピッケルは、あの井戸の中の小さな部屋にいた。 ピッケル 「魔剣くんは・・・トレドの兄ちゃんが連れて行っちゃったんだっけな」 トレドは、講義を一通り終えたあと、国に帰り、それからずっと音信不通。 どこかで盗賊をやっていると風の噂で聞いた事がある。 ======================================= その頃。事務局 シートン 「今年の講義の生徒にはピッケルがいるのか・・・」 ジノ 「ええ、元気そうでしたよ」 ケティ 「ピッケルって、あの時の子供ですよね」 シートン 「ああ、青い隼の奴らも、元気でやってるみたいだしな」 ジノ 「そういえば、生徒の一人がドナパルト出身みたいですね」 ケティ 「へえ、じゃあ後でちょっと話でも聞いてこようかな」 机の上に、手紙が置いてある。 かつてのクラスメイト、84期生のもの。 一番上にアーサの手紙が置いてある。 「お久しぶりです。王様は、国をなんとか治したあと ミトンさんと一緒にどこかに行ってしまった。 それ以来私のところにも音沙汰なしで、 最近ちょっと心配だけれど多分どこかで元気にやっているだろう ところで・・・・・」 その手紙をうれしそうに見ているシートンを見て、 ちょっと寂しそうな顔をする女性がいた。 葉月 「結局、シートン先生の気持ちは私には向いていないのだろうか・・・?」 あいかわらず、二人の仲は変わらない。 もう一度恋文を放とうかとも思ったが やっぱり恥ずかしいのでやめた。 まだ、シートンはあの暗号文を解読できてないようだ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ピッケルは、受講料集めにスリをしていた。 ピッケル 「お父さんも、同じ事をしてたのかあ・・・ん?」 リセルがこっちに向かってくる リセル 「ピッケル〜!俺初めてスリに成功したよ。盗んだのは粉砕おにぎりだけどさ」 この街の女の人は、もうほとんどがおにぎり粉砕をやっている 事務局で流行りだした遊びが、すっかりミスト中の流行だ。 事務局では、リセルがケティと話をしてた。 ドナパルト王国の王様の話や蒼い隼。 カジェリがやっている盗賊団の話とか リセルは、いろいろな盗賊の話を知っていた。 そんな話を横で聞いていたら、横を女性が通りすぎた。 翼が・・・あったような・・・・・ ==================================== 街はほとんど変わっていない。 街の住人や、事務局のメンバーとかが変わったけど あいかわらず、ミストは平和みたいだ。 illustration by GOMA ( 完 ) 盗人講座のユーザー・ミサキさんによる「盗人講座」のアフターストーリーです。 ほぼ作者のイメージ通りの未来像に描かれていて読んでてかなりビックリ! 短い文章で主要キャラのほぼ全員をカバーしてしまうテンポのいい小説・・・凄いです。 特に葉月やフォンの見せ方がセンスが良いですね。原文そのまま掲載させていただきました。 〜この街の女の人は、もうほとんどがおにぎり粉砕をやっている〜 ・・という一文にはやられた!って感じです(笑) ミサキさん、本当にありがとうございます。(このページは2007.12.16から再掲載) 戻る |