ことば悦覧in東京2010 春版 記録集 佐藤敏宏 刈谷悠三さんに聞く 2010年5月8日 晴れ新宿御苑 (生い立ち 01 02 03 04 05 06 07) (本を作る08 09 ) (RAJについて10 11 ) その09 電子書籍 佐藤:そうなると手間取りそうだけど。乱暴な革命家が出て来ればべつだけど。その当たりはこの10年間ぐらいは目を離せない状況にありそうだよね 刈谷:そうですね 佐藤:確実に電子書籍に変わっていくことは間違いないよね 刈谷:だから二分化していくとは思うんですけどね、本が。たとえば高級品になって。建築系のたとえば作品集とか、美術系の作品集とか。そういうものは書籍でしかたぶん味わえないオーラとか有るとして。そういうのはたぶん工芸品に近いかたちで残っていくとは思うですけど。だけど一般書と呼ばれるようなものはたしかに多くは電子書籍に流れていくでしょう。 佐藤:それでいいけども。綺麗な写真みたい、綺麗な絵をみたい、と同じようにリ アルな物で手に取って本として、物の上の文字や写真を手に入れたいと思うこともあるので、本は無くならないと。 刈谷:そうなんですよね。 佐藤:社会も全体もお金の流れも大変革期で、混乱気味だけど、難しい領域に独立してるね 刈谷:ふふふふふふ 佐藤:だれでも綺麗に本作れる編集ソフトつくり売る方が左団扇になるんじゃない 刈谷:はははははは、それは商売あがったりじゃないですか逆に 佐藤:世界中の人にソフトを買って貰えれば遊んで暮らせるんじゃない。手軽に作りたい人は刈谷のソフトを使って本を自分で作ると。それでも飽き足らない凝った本を作りたいひとは刈谷デザインに頼んでねと。私 本デザインのプロとして作らせていただきますのでと 刈谷:へへへへへへ 方法論をソフトウエアー化して。なるほど 佐藤:プロ野球も見に行くけど 草野球も見ていたい、試合したいでしょう、見に行くでしょう、グランド一緒だけど技違うその味を知ると。プロ・アマ両方があったほうが その領域が豊になっている証拠であるから 刈谷:そうですね 佐藤:野の者デザイン本と プロのデザイン家では違いが分かるようになる。同じゲームじゃない、本をデザインするとういう単一な行為でも仕上げりが こんなに違う!技の違いを見て知るのはいいよ。その世界が豊になるための第一歩だと思うんだけど。 プロの技はまねしても出来ないって知るとプロに仕事を依頼する人が多くなる。そういうプロデザイナー自身による自分たちの領域の広報活動が要るね。 刈谷:そうですね 佐藤:建築家領域でもLRAJ活動だったり、それぞれの建築家がHP開いて広報活動に専念し始め、専門雑誌内の建築家以外の人々も少し知られたようになった。まだまだ社会化できてないけど。WEBが出来たことによって、建築家やその他の専門家の認知度は上がっていると思う 刈谷:そうですね、認知度上がりましたね 佐藤:ロングテールではないけど、WEBでは人気のある人にアクセス集中してしまうということもあるが、後は薄くながーく拡散して在るといもとも明らかになった 。テール部分の多様な人々の存在が無いので情報のバランスが悪いかった。人気ある専門性だけを見せていた育った建築家、 印刷媒体時代とは違う建築家などの全体像を知った。 その中で交流し情報を更新続けないと 全体が腐って消えてしまうというんだ! とみんな知ったと思う。だら RAJの活動が芽吹いたんだし。編集だって 小学生がスペースゴルフという題名の18頁をホッチキスで留めた作品も本と見なして 裾野を広げる活動こそが重要なんだ 刈谷:はははははは 佐藤:アマチアも参加させて、本作りはこういうものである!みたいな広報活動することで自分たちの専門性を伝えていく行為が要る。ワークショップ通して教えお金を取るとか。 刈谷:それは いいかも しれない。 佐藤:ワークショップに参加したって簡単にプロの質には到達出来ない 刈谷:確かに 佐藤:教えないで塀を高く築いて神格化した領域にしてしまうと、プロの凄さが理解されなくって、プロの仕事の価値も理解共有されない。そこら中で本作りワークショップしつつ、ソフトを売って稼ぐみたいなことかな。 刈谷:もともと建築学科にいてレイアウトをやっていたということもあて。構成、コンポジションは得意だったと思うですけども。 佐藤:宝塚の目線で都市を観るだからね大阪の街を鳥の目で見て 〜 刈谷:ふふふふはははだけど実際のグラフィック事務所に入って、やっぱり出来ないなって思ったのは文字の取り扱いが全然!出来てないなっていうことは 佐藤:文字も作るってことですか 刈谷:いや文字の例えば行間であるとか、文字間、詰め方ですけども。その配置の仕方とか。まあそういうことは建築学科にいると、今の建築家でも簡単に出来ちゃうなと思ちゃうと思うんですよ。コンペのボード作ったりしているから。だけどやっぱり、ああいうことはグラフィックデザイン事務所に入らないと学べなかったな〜と思って。それはよかったな〜と思って。そういうところが聖域と呼ばれるような処かもしれない。コンポジションは、ある程度勉強すれば出来る。勉強というか感が良ければ出来るけども。文字の取り扱いとかについてはある程度教えてもらわないと出来ない。 佐藤:教えられても出来るような行為ではないんじゅないの 刈谷:かもしれない 佐藤:USTでもそうだけど、ケイタイで撮影し無料配信しても売れるような番組にはならない。 刈谷:そうですね 佐藤:ただその場に居た気分になる 共感性と速報性や緊急に欲しい欲望に合うその点は見逃すわけにいかないんだけど。放送番組や映画と本は似ている。だから今専門家にとってチャンスなんだ、違いを伝えることが出来る機会がやってきたんだから 刈谷:ははははは 佐藤:ユーストリュームの映像の出現は、映像作家やNHKなどの専門家が作った番組と どのように違うのかって伝えるチャンス。同様にラジオ番組や本もそうだと思う。専門家は真似されることは認められたってことだから、真似できる作業は素人に任せてしまえばいいんだから。でその先の積み重ねを専門家が自覚的に行い 蓄積していく。 評価が付いてきて飯の種になるかどうかは不明だけど。文化の領域ってそういう地平、ただのようなものだ からね。その領域に権威付けをするって ある人種による権益のための情報操作だからね。 同様な行為をしてて地続きで同じようなものだけど、今日は500円の御苑寿司で、今晩は5万円の専門家の握り寿司で一杯やるというように 使い分けるいになるよね 電子本も豪華本もい機能分けされて生き残るよね。 ワイワイ雑談が続く 刈谷:匠 的な仕事も事務所でしつつ、RAJ的なかなり速報的きなフリーペーパをもやるっていうことは経験としては凄い面白いと思います 佐藤:じゃー!ラウンドアバウトジャーナルの話に移りましょう その10 |