大阪 ことば悦覧 ことば紀行 2008年5月12〜18日 home ninkipen一級建築士事務所 今津康夫 さんことば悦覧 2008年 5月12日 午後 その01 その02 その03 その04 その05 その06 その07 その07 今津:1階は車庫と荷解き場です 佐藤:車庫の奧がこうなっているわけですね 今津:そうですね 佐藤:洗面台が付いてて、荷解き場ですね、ここ階段浮いているのが可愛いね〜 今津:そうですね 佐藤:RCでつくったのはどうしてですか 今津:一階は色々被覆とか出て来るので、3階建てのSだと 佐藤:ああ耐火被覆とかですね 今津:ボードはってもね駐車場だから耐久的にどうかっていう話もあって 佐藤:この色は公園の緑が写ッテいるから緑なんでしょう 今津:いやグリーンの 佐藤:キャラメルみたいで美味しそうでいいね、こうなると こいつがコンクリにの見えないからいいね 今津:うん そうですね撥水塗料塗っているし 佐藤:観る方向によって違う、裏表違う今津ってのは 今津:ふへへへへへへへ 佐藤:おもろいね、仮面も正面には被っているし 何か塗っていますね 今津:防塵塗料みたいなものですね 佐藤:さっきの緑で透けたカーテンを引くと、この絵のようになって、エロティックでいいね〜 今津:住宅ではやらないでしょうけどね 佐藤:なにか 感じはいいね これはどう見るんだ、ああ階段上がったばかりの床面から撮っているんだ 今津;そうです 佐藤:拘った撮り方で判りにくかった 今津;ふふふふふふ この人は建築の写真家ではないので。 佐藤:2階の鉄骨はごついですね、上になにか重たいものがのっかつですか 今津:3階の柱がわりと自由に細くなっているので、2階が倉庫だからそのへんも物が来るから、いいですよ プランが制約されても、3階をどう自由にするかという時に二階にこういうふうに壁柱みたなものが という構造設計者の原理。この階段は上から吊ってまして 佐藤:巧いですね これは笑える写真だ 今津:フォトグラファーと僕と2人しか居ないんですから 佐藤:自作自演だな 今津:はい 佐藤:階段が上階に接続してて下階に付いてないのが 今津:これもまた どっかでやると思いますね 佐藤:切れていると違う領域に行くって感じが出ていいですね 今津:そうですね 佐藤:領域を横断して、浮遊感かがいいね 今津:この設計者も揺れを心配してましたけれども 全然揺れないですね。 佐藤:全部鉄板なんでしょう 厚さは 今津:6oだったかな。この階段も鉄骨工事に内包されちゃって、凄く安くできちゃって、何か申し訳なかったけど 佐藤:これは普通の鉄板に 今津:黒皮ですね。 佐藤:このハイブリット振りはいいですね 今津:PH含めて4層あるんで、層毎に 佐藤:その分裂振りが楽しいんですよ、層毎に楽しむ姿勢が明らかなんで、3階になるとガラリと変わる、凄いな ここまで分裂さして作ってくれていると話を聞きに来たかいがあったというものです 今津:はははは、そうですか 佐藤:不揃い感、わざと違えた、のは可能性あるよね 今津:その時に考えたたのはあれなですよね。ようはあんまりシークエシャルに作らないというか。平面で移動していくと 佐藤:シークエンスを切断して行くと 今津:そういうふうに建築って縛られるところがあると思うんで、人が動く事によってずーっと流れて行くというのがね。階段というのを使うと。モグラ叩きのように頭を出すとブチットちぎれるじゃないですか。何かそれをやりたくって変えたんで。 佐藤:階段の下が浮いてるってのが味噌だな。この照明器具はなんですか自作ですか 今津:はい 日本語のデティールに出してもらいまして 佐藤:これは病的なしつこさだね 今津:はははは 転用のデティールというコーナーがあって、そこに出してもらったんです。これがユニオンの点検口で 配線工事とメンテナンスし易くなると 佐藤:これはニューキャラ現る 今津:被ってなくってよかったです 佐藤:ペイントハウスに洗面所がついてますね 今津:バーベキューしたいからって 佐藤:なるほどね、良いことだねそれは サロンに貸して貰えればいいね 今津:屋上まで来ると川が見えるんですよ 佐藤:この建築の方が判りやすいですね 表面と奧が違っているし、各層全部表情変えているし 奈良の住宅のほうが今津ふうが しょぼんでいるというか まだ完成してないから判らないけど これからドンドン変わっていくのかな。 短い時間に欲望が顕在化したわけだから大切にしたほうがいいじゃないかなっていう気がしますけどね。この泡 表面も内部も全部使い切っている感じがする。 今津:ずるずると何処までも繋がってきそうな雰囲気が出ればね 佐藤:ズルズルつなげつつ分解・分裂すると、今津流が早くも噴出してるんじゃないですかね 今津:なるほど 佐藤:アンビバレントが一杯は 今っぽいね 断絶と連続と切断とが同時にあるのはいいね。概念としてもっと成熟して行くんでしょうかね。自分で作ったのもが違う物に解釈される事を楽しめるスタンスじゃないですか。そこを軽く作っているのが特徴的だと思いますけど。表面の泡も、出来る事なら1階までやってくれるといいな〜と思うけど 今津;たしかに 佐藤:これが初建築でデザイ賞をもらって、喜ばれて賞金あるですか 今津:本に載っただけでしたね 佐藤; 独立後 4ヶ月で設計して 今津;独立したならやってみろみたいな 佐藤:太っ腹やね 今津;太っ腹な社長にいただいたんで 佐藤;そういう太っ腹な人間が居ないと建築が更新されていかないからね 今津:どうしていいか判らなかったですね、いま振り返るとね 佐藤:説明聞いてよくわかりました、ファサードの写真がよく現している 今津:だから蛍光灯の色も変えて 佐藤:照明ぽくって 今津:ただの非常用侵入口ですけどもね 佐藤;多義的でも 意味がズレテ行くっていうのが良いですね、そう言うことも建築を作るうえで活用出来るんじゃないですかね 最初の建築ってのは矛盾をはらんでいるものだと思うけども、そのなかに将来の色んな種が仕込まれているんじゃないでしょうか。私は観察者としてどこが育てくるか 5年後 来るのが楽しみですね 今津:そうですよね これで終わりです 読んで頂きまいてありがとうございました。 続きは2013年です 文責佐藤敏宏 |