夢惑う世界 草紙<蜃気楼>
夢惑う世界 蜃気楼 その134 発行日 2012年11月25日
編集・著作者     森 みつぐ
  季節風
 平年より少し高めの気温が11月になっても続いていたが、先日、一気に気温が下がり雨が雪に変わってしまった。景色は一変して、白一色の冬景色へとなってしまったのである。これから雪が融ける4月初旬までの間、雪に埋もれた生活が始まる。
 部屋内に取り込んだ蜜柑の木は、長くぐずついた天候によって、また日射しも少ないためなのか、すっかり元気を失くしている。元気にしているのは蜜柑の木に付いたカイガラムシだけである。
  言いたい放題
 民主党は、党の公認基準として環太平洋経済連携協定(TPP)推進を条件として、党の方針に従う誓約書の提出を求めるとしている。野田首相の政治手法が、だんだん小泉元首相に似てきたように感じている。強権を発動して、首相個人の方針(党の方針?)に従えない党員は去れと命令する。
 大きな政党で全員の意見が一致するなんてありうるのだろうか。5人余りの小政党ならいざ知らず、100人を超える政党が全員同じ意見だとしたら、そちらの方が何か不気味な宗教団体のように思えてくる。これこそ大同小異であるが、何が大同で何が小異かは、それぞれ政治家によって考え方は違ってくることだろう。小政党が乱立する今度の衆院選、選挙後の連立政権の枠組みがどうなるかも見物である。
 低迷する経済の立て直し、消費増税問題、原発停止に伴うエネルギー問題、TPP問題、中国との領土問題等々、問題が山積みの日本、これからの日本を任せられる政党は、どこがいいのだろうか。少なくとも党内を二分して、強権を振るう者には期待しない。今度の選挙で惨敗するのを見越して、これを機会に自分と意見の違う党員を切り捨てようとしているようにも思えてくる。
  つくしんぼの詩
 私はマイカーに乗らないで、数kmの移動には自転車を使うことにしている。ただ札幌では、雪の降り積もる冬の自転車は、道が狭くなり、また滑りやすくなるなど危険性が非常に高くなるので乗ることはない。
 先日、初雪の日、凍りついた道路で自転車が横転して乗っていた人が、車に撥ねられて死ぬという事故が起きた。多分、雪用のタイヤに換えていなかったと思われるが、それにしても危ないことには変わりない。やはり、氷や雪の上での自転車の走行は、問題が多い。
  虫尽し
 子供の頃、近くの日の丸公園(札幌市栄町)の林には、エゾマイマイカブリとエゾカタビロオサムシの2種類の大きなオサムシがいた。大きく格好いいオサムシは、子どもにとって大好きな虫だった。
 今、昆虫フィールドにしている定山渓の林道では、年に1,2匹エゾマイマイカブリに出会うことがある。歩き回ってばかりいるので、写真を撮るのは難しいが、叢に隠れるまで追ってゆく。残念なことは、未だにエゾカタビロオサムシに出会わないことである。いつ出会うことが出来るやら。
  情報の小窓
『「ののしられた」というのも「いじめられた」というのも、「負かされた」というのも、「盗まれた」というのも、ぜんぶくだらない。このくだらない妄想概念を反芻して膨らませて不幸の塊になるのは、最悪です。だからたとえわずかでも、我々の頭の中にこうしたくだらない妄想概念をつくらないようにすることです。それが怒らない秘訣です。』
 サンガ新書「怒らないこと」アルボムッレ・スマトサーラ著

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