夢惑う世界 草紙<蜃気楼>
夢惑う世界 蜃気楼 その162 発行日     2015年3月22日
編集・著作者       森 みつぐ
  季節風
 本州では、もう20℃を超える日が出てきた。早咲きの河津桜は、すでに散ってしまっていることだろう。あと一週間もしたら、桜前線も始まるだろう。もうモンシロチョウは、翔び始めているかも知れない。
 札幌も国道の歩道は、4割がた雪も融けアスファルトの路面が現れ始めている。一度アスファルトが出ると、雪が降ってもまもなく融けてしまう。ただ、まだ細い路地や庭にはどっさり雪が積もったままであるが、3月も終わる頃には、片隅に小さくくすんだ雪が残るだけになるだろう。
  言いたい放題
 「文部科学省は17日、国公立の高校3年生を対象に、英語の「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能をテストした結果の概要を明らかにした。政府は、高卒レベルの英語力の目標を実用英語技能検定(英検)の「準2級〜2級程度以上」としているが、最も成績が良かった「読む」でも約73%が英検3級以下の中学レベルにとどまった。「書く」「話す」も約87%が中学レベルだった。…(省略)…同時に実施したアンケート調査では、「英語が好きではない」と答えた生徒が58%と半数を上回った。(読売新聞より)」
 高校3年生の英語力が、7〜8割が中学レベルしかなかったという結果だった。これを読んで私は、“まあ、こんなものかな!”と思ってしまった。他国の英語レベルはどうなっているかどうか分からないが、特殊と思われる言語の日本語、そして他国と陸続きにない日本人にとっては、英語を日常的に使う必然性がないので、殊更無理して英語を覚える必要性を感じないだろう。
 そういう私も、英語を勉強した覚えはない。中学に入学したときに英語の必要性を感じなていなかったし、そもそも、なぜ英語を勉強するのかの理由を知ることもなく、闇雲に英語を勉強する気にはなれなかった。生活する上での英語は、生活する中で覚えるから、それでいいと思っていたのである。英語は、本当に必要を感じない限り、今後も、あまり変わらないような気がする。「英語が好きではない」が6割近くでは、どうしようもない。
  つくしんぼの詩
 高齢者をターゲットにした卑劣な犯罪であるオレオレ詐欺が、未だに増え続けている。手を変え品を変え犯罪グループは、巧妙に騙してくるのだが、なぜこれほどに被害が増え続けているのだろうか。
 新聞やテレビで、これでもかと報道していても減るどころか増える一方である。日々、細々と暮らしている高齢者に対して、子や孫を思う心理を悪用して詐欺に及ぶ犯罪グループは許されない行為であろう。何とか騙されないように子どもたちも一緒になって考えなくてはならない。
  虫尽し
 幼虫を見つけると、どんな成虫になるか育ててみたいと思うのだが、なかなか上手くはいかない。食べる餌にいつも苦労するのである。チョウやガも、大型種になると食草の補充に、にっちもさっちもいかなくなることが起きる。家の近くに林でもあればいいのだが、そうはいかない。肉食性の虫は、尚更である。
 無精な性格には、長期に亘る飼育は難しいようである。今、越冬中のクスサンの卵があるが、孵化させて、幼虫、蛹、そして羽化なんて私には、多分、無理かも知れない。以前に2齢まで育てたことがあったが。
  情報の小窓
『私は、心の温かい人と冷たい人とを見分けるのに、その人の言葉をあまり基準にしない。今まで述べてきたことで、どんなに「立派なこと」をいっている人でも、心の冷たい人がいることがわかる。憎悪にかられて「立派なこと」をいっている人だっている。こういうことは、その人のやっていることでもわからない。…(省略)…私が温かい人と冷たい人を見分ける基準は、その人が胸襟を開いて語り合える人をもっているかどうか、ということである。それが友人であろうと、恋人であろうと、妻であろうといい。誰であっても、とにかく心を開いて、うちとけ合える人をもっているかいないかが、心の冷たさと温かさを見分ける私の基準である。』
 PHP研究所「「自信が持てない人」の心理学」加藤諦三著

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