夢惑う世界 草紙<蜃気楼>
夢惑う世界 蜃気楼 その175 発行日    2016年4月24日
編集・著作者    森 みつぐ
  季節風
 福寿草やクロッカスが咲き始めてから既に一週間以上経つが、なかなか満開にならないまま、萎れもせずに生き残っている。一気に雪融けも進んだのだが、その後、気温も上がらず春も足踏みをしているようである。
 つい先日、母の部屋の窓辺に置いてあるハイビスカスが大きな花を咲かせ始めた。10くらいある蕾が、これから順々に咲いてゆくことだろう。その横に置いてあるお正月から咲いているカランコエは、相変わらずオレンジ色の小さな花をいっぱい咲かせている。屋外でも、もう少しで花盛りになることだろう。
  言いたい放題
 熊本県を中心に地震が頻発している。震度7震度6の揺れとは、どんな揺れなのだろうか。私は、これまでに震度4までしか経験がないが、震度4でもかなりの揺れである。今、私の住むところで震度6の地震が襲ってきたら、部屋の中は、足の踏み場もないくらい目茶苦茶になることだろう。特に昆虫の標本室は、見るも無残な状況となることは想像がつく。
 札幌にも、特定されてないが活断層が存在する。そこで地震が起きると、震度は最大7になるという。私の住む地域には活断層がないが、隣接する地域で発生すると、私のところでも震度6が予想される。日本列島の成り立ちからして、これはどうしようもない宿命なのだろうが、とても憂慮すべきことである。日本に住む限り、地震から逃れることは出来ない。大陸プレートの境界で起きる地震だけではなくて、規模は小さくても内陸部の浅い所で起きる直下型の地震も、また恐ろしい結果を招くのである。
 私の部屋は、震度5まではまだ大丈夫と思われるが、震度6には耐えられないと思われる。棚が倒れなくても、棚の上に置かれたものは、最初の衝撃で吹っ飛んでしまうのではないかと思うのである。吹っ飛ばなくても、ずれてしまった物はその後の強い揺れでてんでばらばらに床に落ちてしまうことだろう。今のところ対策はないのだが、少なくても寝るところに重い物が倒れて来ないような配置にはしているつもりである。
  つくしんぼの詩
 熊本地震の報道を見ていて、私だったら避難所での生活がどれだけ辛抱できるかを考えてしまう。少なくても高齢者に人たちには、とても厳しい状況であることは想像がつく。硬く冷たい床、落ち着かない雰囲気、食事事情、水事情、トイレ事情などなど避難所暮らしは、半端なことではないだろう。
 私はリュックを背負っていろんな国の空港の床で横になったりしていたけど、災害時とは違うので、やはり避難所でじっとしていたら、多分、すぐに滅入ってしまうことだろう。少なくても高齢者たちには、一時的にも災害地域から離れた場所で避難するなど負担を軽減する何だかの対策を考えるべきではないだろうか。
  虫尽し
 今年も、まもなく新緑萌ゆる春となる。それを待ってましたとばかり寒く厳しい冬を越したチョウたちの卵が孵化して来る。中には、幼虫で越冬するチョウ、蛹で越冬するチョウ、そして成虫のままで越冬するチョウもいる。何故、このように多種多様なのかは私には分からない。
 そんな幼虫を見つけると嬉しくなってしまうのだが、最近は、その幼虫を育てていると、ほとんどの幼虫から蛆虫が這い出してくる。ヤドリバエである。口惜しい限りである。私に見つかるということは、多分、ヤドリバエに寄生されているせいで、隠れん坊ができなくなったからなのかも知れない。
  情報の小窓
『他人をいつも疑っている人は、いつも他人をだまそうとしている人ではなかろうか。常に他人をだまそうとしている人が他人を信用できるはずがない。自分が他人にとって危険な存在である時、その人は他人に対して用心深くなる。疑い深い人というのは、その人自身がいつも他人を裏切っていることを示している。自分が世界を拒否した時、世界は自分を拒否したと感じがちである。』
 PHP研究所「行動できない人の心理学」加藤諦三著

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