夢惑う世界 草紙<蜃気楼> |
蜃気楼 その195 | 発行日 2018年1月21日 編集・著作者 森 みつぐ |
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季節風
1月の下旬となり冬の一番寒い時期となり、冬も折り返し点である。札幌の私の住む地域は、今年、雪は少ないように思える。この冬は今のところ一度も、雪をラッセルしながら歩くことはない。ただ今冬は、冬の終わり3月頃に大雪になるような気がしているのだが、どうなるであろうか。
今、部屋には、ずっと朱色のカランコエが咲いているだけである。もう切ってから2か月が経つハイビスカスは黄葉して落ちてゆく葉はあるが、未だに萎れることなく緑の葉をつけている。ただ新しい葉が出てくる気配がないので、根付いたかどうかは分からない。 |
言いたい放題
今年の春闘も、ここ数年に亘る政府介入による賃上げ闘争になりそうである。政府が経団連に対して、3%の賃上げを要求するという不可思議な春闘が続いているのである。政府が企業に労働者の賃上げを要求しているからといって、労働者の見方であるはずはない。デフレ脱出に躍起になって様々な政策を実行しているものの、有効な手立てができていないという現実に直面して、国民一人ひとりにもっと消費してもらおうということで、政府主導での賃上げが始まっただけである。
グローバル経済が浸透する中で、企業はどんどん内部留保を増やしてきた。ここで企業は、内部留保を吐き出したりするだろうか。せいぜいボーナスは労働組合の要求通りにしたとしても、基本給は例年通りの水準になるように思われるのだがどうであろうか。国民からしたら、これは然程意味がないように思われる。この賃上げ以上に、将来の不安の方が圧倒的に大きいからである。将来に亘っての社会保障が、国民が望むものとはかなりかけ離れているのである。
政府は企業に賃上げを要求し、働き方改革においては時短をも要求する。しかしながら、「脱時間給」制度を目論んだりしながら、最終的には経営側に有利な政策を画策するという企業国家を歩んでいる。非正規労働者の割合が高止まりしているのも、経営側に対する政府の忖度であろう。 |
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つくしんぼの詩
歩道を歩いていて、いつも気になるところがある。普通、冬に圧縮された雪面を歩くのは問題ないのだが、スーパーなどの車が出入りする所は、車で凸凹に圧縮された氷となっているので非常に危ない。また民家前も気を使ってかアスファルトが見えるまで除雪してある所では、中途半端に斑上に雪が残り氷と化しているので、ここもまた危ないのである。ロードヒーティングしていない限り、ツルツルの氷が残っているのである。
また横断歩道の所から、出入りする車がいる。信号待ちをしていると、車が突入して来るのである。駐車スペースに入るのに、積もった雪が邪魔をしているだけとは思えない。そこは、自民党の事務所である。危ないのは、滑る雪だけではない。 |
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虫尽し
8月定山渓の山道を歩いていたら、オヒョウの葉裏に小さな幼虫を見つけた。手を伸ばしたら届く所だったので、視力の悪い私でも気付いたのである。タテハチョウの幼虫である。すぐにシータテハだと分かったが、2化目のようである。札幌では、シータテハは年2化するようであるが、2化は稀のようでもある。
出来ればクジャクチョウの2化目を見てみたいのだが、こちらはもっと少ないようで、今までそんな幼虫は見ていない。 |
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情報の小窓
『人は外部から情報を受け取りますが、そこに自分の「感情」や「考え方のクセ」が加わり、その人なりの理解をします。自分の考え方を押し付けたり、思い込みが激しかったりする人は、物事の理解が成熟しているとはいえません。しかし、キャリアが浅かったり、知識や情報量が普通でも、状況に応じて柔軟な判断ができる人や、おだやかなやり取りができる人がいます。
こういう人は、物事の理解の成熟度が高い人といえるでしょう。物事の理解の仕方を「認知」といいますが、認知的成熟度が高い人は、自己責任論に惑わされることは、滅多にありません。』 朝日新書「この国の冷たさの正体」和田秀樹著 |
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