「注文の多い料理店」 3

またまたつぎの部屋にもドアがありました。
こんどは「つぼの中のクリームを体にぬって、ビンの香水
を頭にふりかけてください。」
と、書いてありました。

ふたりは、これはきっと寒いところからはいってきて、
アカギレができないようするためにだと、一生けんめい
ぬりこみました。
次のへやにもまたまたドアが・・。
今度は、
「青いつぼの塩を体にしっかりぬりこんで下さい。」
と書いてありました。
さすがに二人はおかしいと思いました。

注文が多いのは向こうからこっちへ出す注文だと気がつい
たのです。
にげようとしてももとにもどれません。
つぎのへやに押しこまれました。
そこにはさいごのドアがありました。かぎあなから、
青い目がのぞいています。
中から声がします。
「お客さんお客さん、早くはいってきてください。親分が早く
食べたいとおまちかねですよ。」

ふたりはだきあってなきました。
そのとき、連れてきていた二匹の犬が、とびらをやぶって
へやにとびこんできましった。
かぎあなの青い目があわてて消えてしまいました。

犬は次のドアの部屋にとびこんでいきました。
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