小川松四郎
   宮大工、その総合芸術
狛犬?..唐獅子
獅子の謎...

小川松四郎作の獅子である。双子の獅子と言っても良いぐらいにこの二体は顔の表情も彫り込みもとてもよく似ている。犬の管理人自体写真に撮った段階で、どれがどれやらわからなくなってしまう始末だった。
上段に写真のみを載せてあるが右と左に分けて一体づつの特徴的部分をのせてある。違いが見られるのは足をのせてある玉と背中の毛並みが若干違うぐらいである。後、微細な相違点については手にとってじっくり見ないとわからない。また制作年代はわかっていない。
二つあるからと言って、狛犬ではないようで、体の向きも同じに彫られている。

ところで、今回も獅子とは何なのかという謎に挑んでみた。結論から言うと謎が謎を生んだと言うことになってしまった。獅子=ライオンだとするならば、洋の東西を問わず獅子は「力強き動物」、「聖なる獣」と言われていて、西洋では紋章に獅子を使用しているものを多く見る事ができる。何時の頃から獅子があがめ奉られたのかと言えば、現在の所ギリシャ、ローマ神話に多く獅子が登場することから文書としての起源はここらあたりがとも思われる。しかし、なおもエジプト期までもさかのぼるのかとも思える。スフインクスは顔が人で、身体が獅子の形をしている。現在1頭のみがビラミットを守っているが、その昔は2頭のスフインクスがあったと言われており、神社等に見られる狛犬の起源ではないかとも言われている。
一方目を転じて東洋の獅子舞はインドを源流として、放牧民、農民の間に広まり、日本に伝わったと言われている。しかし、なぜ獅子が舞うのか、なぜ獅子でなければならないのか、また神社と獅子舞との関係は以前霧の中にある。仏教に於いては文殊菩薩(知恵を司る仏)が獅子に載って現れると言われ、仏像もそのように獅子に載った文殊菩薩が数多く見受けられる。
獅子=知恵、力強さなのか?、ネットサーフィンの波におぼれてしまい、混迷の度を深めていく「獅子探訪」である。....獅子と竜、この二つが東西の文化の接点であり分かれ目でもあると思う、じっくり調べるとおもしろいかなとも思う。