８月３１日　くもりのちあめがふったりやんだり
台風が近づいているらしい。何でも「風速が３０めーとる？」なのだという。風速３０メートルとはどんな風なのか犬には理解できないのだけれど、御主人の話によれば、「歩いている犬が空に吹き飛ばされる」ぐらいの風の強さなのだという。地上を歩いている犬が空高く吹き飛ばされるぐらいだからすごいのだろうと思う。でも、鳥さんのように空を飛ぶことにあこがれている僕としては吹き飛ばされて空を飛んでみたいと思う。ところが、犬は鳥さんのように羽というものがないので、地上に降りるときはゆっくりと降りることが出来ない。ものすごい早さで地上に落ちてしまうのだそうだ。そして地面に激突をしてお陀仏になってしまうらしい・・・・それを思うと恐くなってしまう。台風がやってきたら犬小屋の中に潜り込んで外へは決して出ないようにしようと心に決めた僕なのであった。

８月３０日　はれたりくもったり
雲が多くて人間には少し寒いぐらいの天気だったかも知れない。でも、僕は暑さしのぎと、誰にもじゃまされないトラクターの下で寝ころんでいたんだ。それでも、しばらくトラクターの下にいると身体が冷えてくるので時々、外へ出て寝ころび身体を温める。すると決まって御主人が僕の身体を触りにやって来る。いち早く察知出来ると早々と逃げるのだが、捕まってしまうとしばらく御主人のおもちゃにされる。日曜日は御主人もヒマなので飼い犬としては油断がならない。御主人のおもちゃにならないように気をつけなければならないからだ。だって僕、１人遊びが大好きで、自由を愛する飼い犬なのだから・・・

８月２９日　おおあめのちはれ
日付が変わって、しばらくしたらものすごい雨音がした。寝ていられないぐらいうるさい雨音だったので起きあがって空を見上げるとバケツをひっくり返したような大雨である。田んぼは大丈夫かと思いながら、しばし雨音に聞き入っていたのだけれど、しばらくしたら雨音はだんだん弱くなっていったので、僕も自然に眠ってしまったのだった。朝になって、御主人に「ひどい雨だったねぇ〜」と言うと「何それ？」といった・・・・僕が大雨で稲が倒れやしないかと心配していたのに、御主人は何も知らずに熟睡していたのであった。

８月２８日　あめがふったりやんだり
今日は雨が降った割には気温が高かったんだ。湿気が多いせいか少しでも動くと汗がだらだら流れてくる・・・・・あっ！！これは御主人のことである。犬は肉体的構造上、汗をだらだら流すと言うことは絶対にない。と、言うわけで秋めいてきた割には気温が高い今日の頃なのである。でも夜はめっきり冷えるので、作物達にはよい気温だと言える・・・らしい。何でも、作物の実りが良くなるためには収穫前何日か何週間前辺りの夜と昼の気温差が１０度以上あると良い作物になるらしい。スイカやメロンは甘くなるし、お米は太っておいしくなる。と言った具合である。今年はちょうどそんな気温の変化なので期待しているのだけれど、あとは大風と大雨は勘弁して欲しいなって思っている。適度に雨が降り、適度に晴れて、と言った無難さが犬の生き方でも人の生き方、天気の移り変わりでも一番良いのじゃないかと思っている犬の僕なのであった。

８月２７日　はれ
「犬も歩けば棒に当たる」と「いろはがるた」にあるけれど、我が家の家の前の道路はずらりと棒というか杭が立ち並んでいる。なぜかと言えば、我が家の家の前は元々農道で、家が建ってもそのまま砂利道だったのである。それが、このほど市役所で舗装をしてくれるという。それで測量の為の杭が立ち並んでいるというわけだ。僕はその杭をよけながら草むらの匂いを嗅いだりしているのだけれど、時には御主人の握っている散歩紐が、その杭に絡まってしまうことがある。僕と御主人の意見の相違がそんなことを引き起こす。御主人の僕への指示が適切ではないので僕としてはどっちへ行ったらいいのか混乱してしまうのである。警察官や消防官は命令によって動くから常に事件事故や火災に対して迅速かつ適切に対処できるのである。飼い犬もそんな人達のように命令によって動く動物なので、命令や指示は間違ったり、優柔不断なく指示してもらいたい。と、思う飼い犬

８月２６日　はれ
今日は日射しが強くて暑い一日だった。御主人は午前中から作業小屋の機械の移動を始めた。何でも、来年の春に使うお米の苗を作る為の土が１０トントラックでやってくるらしい。毎年恒例のことで、土が作業小屋の前におろされると、ちょっとした小山が出来上がる。そこで僕が毎年する事は山の下を足でほり、それにオシッコをかける。「このお山はむつ犬の所有物である」と宣言するのだ。そう言った作業をしている所を見つけられると御主人に叱られてしまうのだけれど、今日は幸いなことに午後から大豆畑に出かけたので、いない所を見計らって無事「所有物宣言」をすませることが出来た。これからは御主人の居ない所でお山に登り放題である。高い所から下界を見下ろすのは中々気持ちの良いものである。なんか百獣の王であるライオンにでもなった気分で気が大きくなってくる。今度、このお山の上で市役所の夕方５時の時報に合わせて「うお〜ん、うお〜ん」と遠吠えで歌いたいと思っている僕なのであった。気持ちがよいだろうねぇ〜

８月２５日　はれいちじあめ
今日は、「朝から晴れっ！！」と思っていたら雨がざーざー降ってきた。僕を散歩に行かせまいとでもいっているようだ。「遣らずの雨」と言いたい所だけれど、芝居や噺のような色っぽいものではないのがしゃくに障る。降る雨をしばし御主人と眺めてから、お互いにため息をついて別れたのだった。もちろん御主人は家に帰っていったし、僕はそのまま作業小屋の庇の下に寝ころんだのであった。でも、夕方には雲もすっかり無くなって故郷の霊峰「鳥海山」がくっきりと鮮やかな姿を見せたのだった。夕方散歩は涼しい風に吹かれ、畦道から聞こえる虫の声を聞きながら楽しく行ってきた僕たちなのであった。

８月２４日　はれ
真夏でもないのに「入道雲」がもくもくとわき上がったり、黒い雲がぷかぷかと空に浮かんだり、東の山の奥の空は黒雲に覆われていたりする今日この頃の空の様子なのであった。「雲の動きが面白い」とご主人はカメラを手に僕の散歩はどうでも良いらしく、空の様子を写真に納めている。写真を撮ってどうしようと言うわけでもないようだ。単なる記録に過ぎないのかも知れない。ご主人は僕に似て几帳面な割に面倒くさがり屋だから、写真をこまめに撮っても整理をすると言うことはしない。僕は、と言えば身の回り品は食器と水飲み器だけなので整理のしようがないし、ご主人から何かもらって土の中に丁寧に埋めたりはするけれど、掘り返すと言うことは滅多にしない。これなどは几帳面に埋めるけれど整理はしないというのと同じ事になる。どんな所を取ってみても「似たもの主従」の僕とご主人なのであった・・・・

８月２３日　はれ
「空が青いね、空が高いね、って御主人が言ったから、今日はシャンプー記念日・・・・詠み人　禄食
と、言うわけでさわやかな風が朝から吹いて空も薄い水色のような気持ちの良い一日の始まりだった。そこで、シャンプーには絶好の日和だというのでご主人は朝食を食べ終えると、すぐさま僕をシャンプー場に連れ出した。トラックの下に潜り込んでいた僕も、天気があまりにも気持ち良かったのではい出して、おとなしくご主人に従ったという訳なんだ。シャンプーの途中シャンプー液が足りなくなると言う不測の事態（よく考えたら付則でも何でもない、前もってシャンプー液を買っていなかった御主人のせいである。）それででも何とかシャンプーを終わることが出来た。なぜか、シャンプーが終わると僕は「白犬」になるらしい。自分の身体は鏡で見たことはないけれど、シャンプーをすると赤い毛が白く見えるのだそうである。といった経緯で一時的に「神様のお使いである白犬」になった僕なのであった。

８月２２日　はれたりくもったり
今日の夕方散歩は空があまりにもきれいだったので、中々歩みが進まなかった。と、言うのもご主人が空の写真を撮る為にしばしば立ち止まらなければならなかったのだ。夕焼けはそんなでもなかったのだけれど、ご主人の大好きな「入道雲」がもくもくとわき上がって、ひとときもおなじかたちにとどまっていないのだ。ごしゅじんはそれをいちいち写真に撮る。僕としては休み無く歩き続けるよりは、少し間に休憩をはさんでもらった方がありがたい。と言うわけで、いつもは２０分ぐらいで終わる散歩が３０分以上かかってしまったんだよ。それにしても初秋の風が毛皮の身体に心地よい・・・・

８月２１日　あめのちくもり
「春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ、冬は朝」と来れば、清少納言の枕草子の冒頭の一節であるけれど、今の季節、まだ夏ではあるけれど暦の上では立秋も過ぎ「秋」と言うことになっている。「嫌だ、嫌だ！！まだ夏を楽しみたい」と思うのは、今年の夏がいつになく雨が多く、気温が低かった事による。ところが、今日の夕方散歩に行って空を見上げると、西の空に沈んでいく夕日は紛れもなく秋の色と形なのである。これには愕然とした僕なのであった。雲の形も秋のような夏の名残のような判然としない形ではあったけれど、吹く風が秋めいていて「はぁぁ〜秋なのかなぁ？」と思われる今日の夕暮れであった。まさに「秋こむと目にはさやかにみえねども、風の音にぞおどろかれぬる」だね・・・・

８月２０日　はれのちくもり
今日は何だか「ムシムシ」する。昨日少しばかりの雨が降ったので、その湿気が今日の暑さで出て来たのかも知れない。「ムシムシ」と言えば、今年は蚊の発生が少なかったような気がする。雨が多かったせいなのだろうか？。僕は「外犬（そといぬ・・・家の外で飼われている犬のことである）」なので蚊に刺される度合いが多い。外犬の宿命と言っても良いだろう。飼い主が外犬の「防蚊」対策をしっかりしてくれていれば、毎年「蚊」の被害に悩まされることはないのだけれど・・・・フィラリアと言って蚊を媒介にして犬の血液の中に入り込んで心臓を食い荒らす寄生虫だけは毎月薬を飲んでいるので心配はないと思うのだけれど、刺されるとかゆいのがたまらなくつらい。来年は何とかして欲しいと願っている。でも、蚊は１１月の初め頃までいるんだよね・・・・・

８月１９日　くもりいちじあめ
今日は久しぶりに雨が降った。と言っても、午前中に「ザザ〜」と少し降って終わりだったよ。ところで、秋田犬の故郷、秋田県大館市では毎年、盆の送り火の日は山肌に大文字の送り火をする。「大」の字に火をつけてそれを送り火の代わりにするのだ。ところが今年は、「大」の字に点を付けて「犬」の字で送り火をしたのだという。それもこれも、最近公開になったアメリカ映画「約束の犬HACHI」の人気にあやかりたいと願ってのことなのかも知れない。あの映画の主人公はなんと言っても「秋田犬」だからね。何でも、秋田犬に限らず動物の俳優達は厳しい訓練があり、それに耐えて映画やテレビに出演できるのだという。出演料はもちろん飼い主の懐へはいる。かといって、毎日おいしい物をたらふく食べられるわけでもない。それだったら、毎日ゴロゴロと寝ころんでいた方が楽だなって思う僕なのであった。

８月１８日　はれ
今日は「猛烈な暑さ」になると言うご主人の予報だったのでトラックの下に潜り込んでいたら、ご主人は朝早くからお出かけなのであった。海の近くで「中学校駅伝」が行われるので交通警備に出かけていくようだ。海は暑いと聞いているけれど、それは砂浜であって、海岸から少しだけ離れると日陰には涼しい風が吹いて来て気持ちがよいのだという。一度行ってみたいけれど、水のある場所は恐いらしいので「言ってみたいような行きたくないような」僕なのである。我が家の先代秋田犬の「まるさん」は川で泳いだことがあると言うけれど、僕は水の入っている田んぼに落ちたぐらいしか水との関わりがない犬なのであった。一度、川よりはだいぶ広いという海を見たいと思っている僕なのである。

８月１７日　はれ
今日は暑い一日だった。まるで夏が戻ってきたようだった。あっ！まだ夏なんだよね。と、言うわけでトラックの下に一日中潜りっぱなしの僕なのであった。夕方はだいぶ涼しくなったので、ご主人と自転車散歩へ行った。今日は久しぶりに大学前公園に行ってきたんだ。道が舗装されていて僕はとても歩きやすかったよ。
たくさんの犬の匂いが彼方此方に付いていて僕は大変楽しかったんだ。毎日来たいくらいな場所である。人影は見えなかったけれど、飼い主と犬が来て散歩していくんだろうね。でも、わざわざ人間だけがこの場所へ来て散歩したり遊んだりしているのはあまり見かけない。ともあれ、今日は、初秋の公園内で楽しく匂いを嗅ぐことが出来た夕方散歩たったのだった。あっ！！だから・・・まだ真夏なんだって・・・

８月１６日　はれ
今日は「盆の送り火」さわやかな風が吹いて、いかにも「秋が来るのかな？」という一日だった。夕方散歩は久し振りに自転車散歩だった。この初秋の風に誘われてご主人も風に吹かれて遠出をしてみたいと思ったのかも知れない。僕も又、いつになく、いつまでも歩きたい気分だったので、いつもの３倍は歩いてきたよ。
自転車散歩だからと言って、走ることもなく、ゆっくりと歩きながらの散歩だった。東の山の下にある溜め池にはカモの親子が浮かんでいたし、見渡す限り出そろった稲穂の波である。それが緩やかな風に吹かれてうねっている。気持ちの良い風に気持ちの良い風景。散歩の醍醐味というか、散歩の幸せを感ずる風景だった。こんな風景に出会えることは幸せなことだと思い。「多くを求めず望まず、在るものをあるがままに素直に受け取る」という姿勢が大事なのだと実感させられる。ただ、人間も犬も五欲の内のすべてが欠けてしまうと生きる気力もなくなるので、食欲だけは大事にしようと思う僕なのであった・・・・

８月１５日　はれ
ご主人とお母さんは、午前中に「出かけてくるから、お留守番を頼む」と言い置いてから自動車で出かけて行ってしまった。秋田の小京都と言われる角館と言う所へ行くのだそうだ。カーナビというものを買ったので試験がてら出かけて来るという。カーナビとは、知らない道を案内してくれる機械らしい。でも、僕なんか自慢じゃないけれど、このすぐれた鼻と耳で行ったことのない道でも行って帰ってこられるもんね。何でもカーナビは分岐点に来るとおしゃべりして教えてくれるそうだけれど、僕を車に乗せてくれたら「わんわんわん」と吠えて道を教えてあげられるよ。カーナビよりはだいぶ大きいし、食べ物も必要だけれど、運転で疲れた身体には癒し効果もある。機械にはこんなものはないだろう・・・・って、機械を相手に張り合ってどうするのだ・・・・僕は猫さんだけがライバルだったはずなのに・・・・

８月１４日　くもりのちはれ
午前中は曇りがちだったけれど、午後からは雲が多いながらも晴れた。まるで９月末頃の今朝の気温だった。ところで、夕方散歩の時に珍しいものを見つけたよ。田んぼの中に人が立っているので、「お盆休みもしないで仕事をしている」と思って近づいてみると「案山子（カカシ）」だった。最近は田んぼはおろか畑にもカカシなどは立てない。それだけ雀や田畑を荒らす鳥が少なくなったわけではないけれど、カカシを立てるのは手間がかかる上に、確実に害鳥をおいはらっつてくれる訳ではない。手間暇を考えたら少しぐらいはお米を取りに食べられても「しょうがないなぁ〜」とみんなが思うようになったのでカカシは立てられなくなったのだろうと思う。ただ、田んぼの中にポツント早生の品種が植えられていたりすると、出穂が早い分、雀などから集中攻撃を浴びて食い荒らされてしまう。
だから、そんな田んぼは糸を畦に張ったり、なにか風に揺れて音を出すものを立てたり工夫を凝らす。僕がカカシを見た田んぼは、よその家の田んぼだったけれど、ご主人のお話に寄れば「あきたこまち」というお米が植えられているらしい。僕はチラチラとカカシの姿を木にしながら、その田んぼの脇を通るとき、「あきたこまちさんの無事」を祈らずにはいられなかったのだった・・・

８月１３日　あめ
今日はお盆だというのに一日中雨が降り続いた。しかも「大雨洪水警報」などが出されている。我が家は関係ないけれど、激しい雨の為に野菜が倒れたりしているし、雨音でゆっくりお昼寝も出来なかった僕なのだ。朝散歩へ行けば途中で雨が激しくなってくるし、ご主人は風邪のために身体が暑くなったり寒くなったりするようだ。それでも僕の為に散歩に行ってくれるなんて、なんて優しい飼い主なんだろう・・・・・と、一応言っておく・・・
ところで、今回の雨は台風崩れの低気圧だったらしいけれど、台風のままやってこなかったと思えば気も楽だし、そんなに悲観する事もない。どうやら明日は晴れだと言うし、「この命何をあくせく、明日をのみ思い煩う・・・云々」と、藤村の詩にもあったけれど犬や人間は「今日のみ思い煩う」様な人達がたくさんいると思うね。なんと言っても好きな言葉は「風と共に去りぬ」で主人公がラストシーンでつぶやくセリフ。「今は考えるのをよそう。明日、考えるのだ。明日は又明日の日が昇るのだから・・・」なんて言う言葉だったけれど、今日考えるという事と、明日考えるという事では、どちらが正しいのか、どちらが前向きな考え方なのか、犬にはわからないけれど、犬はどちらかと言えば今日考える方かなぁ〜・・・ご主人はたぶん明日考える方だよ。なんと言ってもご主人は「明日出来る事は明日やる」というタイプなのだ。一方の僕は「今食べられものは今食べる」と言う考え方だ。「やる」という行為は行動あるいは仕事と置き換えても良い。「食べる」という事で言えば、行動であるし、犬にとっては生きていく為の行為である。・・・・・・はぁ〜、話が複雑になってきたので「明日にしよう、明日になったら又良い考えが浮かぶかも知れない・・・」などと言って、明日になったら何もしない僕なのであった留なぜなら、昨日のことはきれいさっぱり忘れてしまう「揮発性メモリー型」である犬の僕なのだから・・・

８月１２日　はれたりくもったり
相変わらず、空はすっきりしない今日この頃である。僕は相変わらず、暑いのと湿気でトラックの下やトラクターの下に潜り込んでいる。出来ればトラックの下の方が潜り込みやすいので僕は好きなんだ。ただ、今日はお母さんが会社でトラックを使うというので乗って行ってしまった。その替わりに置いていったお母さんの軽自動車の下には、いくら僕でも潜り込めない。小型犬だったら入り込めるかも知れないけれどね。そんなわけでトラクターの下に潜り込んだのだ。ご主人は相変わらず風邪である。昨日の夜は３８度の熱が出たらしくて大変だったと言っていた。いずれにしても犬には関係ない事・・・・なのだと思う？でも・・・・？人間の病気も犬に移るのだろうか？。心配なので当分は僕に近づいて欲しくないご主人である。でもそうなったら僕のご飯が・・・食欲か、健康か選択に迷う僕なのであった・・・・

８月１１日　はれたりくもったり
何と！！「東北地方は梅雨明けを迎えないまま秋に入りました」という宣言がお上から言い渡されたらしい。このまま秋になるって言うのも何だか寂しいような気もするけれど、犬にとってはありがたい・・・けれど複雑な心境である。でも、梅雨空の向こうから夏雲が見えて、もくもくと入道雲がわき上がり蝉時雨がうるさいぐらいの暑さが欲しいと願っているのはご主人である。ご主人は２月生まれなのに寒いのが大嫌いで暑ければ暑いほど良いと思っている人なのだ。だからご主人にとっては今年の夏は大いに不満があるに違いない。ともあれ、ご主人の願う事は飼い犬の願う事と同じにならなければならないので、これから暑くなる事を願っているよ。だって飼い犬は飼い主に忠実に仕えなくちゃいけないからね。飼い主の考えに逆らってはいけないのだ・・・・・でも、涼しい秋よ、早く来い！！（僕の本音）

８月１０日　あめがふったりやんだり
ご主人が「夏風邪」を引いたらしい・・・・夏風邪は俗に「○○が引く」と言われているぐらいおまぬけな病気なのだそうだ。ご主人の５０数年の人生の中で初めての「夏風邪」なのだという。それでも僕の為に朝夕の散歩は連れ出してくれるから涙が出るぐらいうれしい・・・（うそだけれど）。そう言うわけでご主人も、「○○」あるいは「おまぬけ」の仲間になったと言う事は、他称ではあるけれど「むつ犬のおまぬけ日記」の主人公としての僕は仲間が増えて嬉しい限りである。これからは手を携えて「おまぬけ道」を邁進しようではありませんか！！

８月９日　はれたりくもったりのちくもり
今日は、何だかムシムシする日である。午後から雨が降りそうだと言われているけれど、多少なりとも涼しくなるなら「少しぐらい雨が降っても良いよ」って思っている。たった５日間、雨が降らなかっただけでこんな事を言うと、この間まで雨降り続きでうんざりしている御主人は怒るだろうけれど、僕の本音を聞いて欲しい。本当はご主人も「少しぐらいなら雨が降っても・・」と思っているに違いないのだ。この前、インゲンの種を畑に蒔いたので雨でも降って早く芽が出ればいいと思っているし、稲も出穂期を迎えて水をほしがっているに違いない。稲の穂が伸びて花が咲く頃は一番水が必要な時期なのだ。えっ？、「なぜ犬がそんな事を知ってるんだ」って不思議に思っているの？。それは、長年にわたって農家の飼い犬をやっていれば自然に覚える事なんだよ。お米の出来具合によっては僕の食事にも影響するからね。関心無いではすまされないのだ。と、言うわけで涼しさを待つ今日この頃の僕なのであった。お盆さえすぎてしまえば、いくら暑いと言っても、その中に涼しく乾いた風が混じって暑さの苦手な北国原産の犬は「ホッ」と、一息つくのである。その日が待ち遠しい・・・・

８月８日　はれたりくもったり
今日は朝散歩を無理矢理連れ出された・・・この所、散歩というと最初は行く気になっているのに家の前に出ると、なぜか急に嫌になって、足を大地に踏ん張り動かなくなってしまう僕なのである。今朝もそうだったんだ。それでも、僕はご主人に引きずられるようにして行ってきたんだけれどね。夕方は夕方で、まだ日が沈まないのに散歩に連れ出された。だから、嫌で嫌でしょうがなくてだらだらと歩きながら何とかいってきたんだ。でも、その後がひどい・・・・ご飯を食べ終えてのんびりしていたら、「夕涼み散歩に行くぞ」とご主人が、おやつを僕の目の前にちらつかせながら誘う。僕の大好きなお肉だった。それについ誘われて家の外に出たのだけれど、すぐ嫌になってしまいだだをこねた。しかし・・・「散歩の後のおやつを前倒しでもらったのだから絶対行かなければ駄目だ！！」と脅されるように、引きずられるように「夕涼み散歩」に行ってきた僕なのであった。ちっとも「涼み」って感じじゃなかったよ。やれやれの一日だったよ・・・・

８月７日　くもり、あめがぱらぱら・・
暑いし、身体がだるいので散歩に行きたくない。今朝も散歩に連れ出されたのだけれど、途中で２回ほど「イヤイヤ」をして「行きたくない」と、だだをこねた。そのたびに無理矢理ご主人が散歩紐を引っ張り、「強行散歩」という事になってしまったのだった。今時は梅雨がまだ明けないと言っても、真夏なのだから、もっと涼しい時間に散歩に連れ出して欲しいものである。ところが、朝は７時前、夕方は１８時過ぎの時間帯が僕の散歩時間になっている。朝だったら、もう日は高くのぼり、お日様は容赦なく僕の毛皮の中に暑さを閉じこめようとする。夕方は、まだ日は高く、「まだまだ、暑いぞ！」とお日様みずからをことさら強調しようとする。はぁ・・・・北海道や、もっと北の国に住んでいる秋田犬がうらやましい・・・・そういえば「アメリカ版のハチ公物語」が近々公開されるとか言っていたけれど、アメリカに住んでいる秋田犬は暑さに対してどうなんだろうと、日本はおろか、秋田県と山形県にしか住んだ事のない僕は、同胞である世界中の秋田犬の事を心配している今日この頃なのであった・・・

８月６日　はれ
今日は「ハァハァハァ・・・・」の一日だったよ。蝉も鳴き始めて気温も上がった。さすがに３０度にはならなかったけれど、湿度が多いせいか「ハァハァハァ・・・」だったのだ。蝉の声を聞くと、僕たちの地方では梅雨も明けて本格的な夏の到来となるのだけれど、正式な「梅雨明け」宣言はまだ出されていない。犬にとっては暑い夏は地獄の業火にも等しいやっかいな季節なのだけれど、毎年今頃になると自然の摂理で暑くなるのだからしょうがない。「暑いの！！来るなら来い！！」と言うような気構えでいないと夏を乗り切れない飼い犬の僕なのである。ところが「ファイト！！・・・・・」と叫んでは見るものの、カラ元気ばかりで持続性のない僕なのであった。「ハァァァ〜暑い！！」

８月５日　はれ
シャンプーをしてもらって、毛替わりが少し進んだら、ご主人から「若犬の顔のようだ」と言われた。人間ならば、「年の割に若いね」というほめ言葉と、「若作りだね」という嫌味な言葉と両方の意味があるのだ。犬も人間と同じように一つとして同じ顔の犬はいないし、犬も歳を取ると年寄りの顔になってくる。ただ、ちょっとした見方で若くも老けたりも見えるのである。ただ・・・僕の場合は顔は若く見えるのだけれど、身体の方がボテボテのメタボ犬・・・いや、今はお腹が「ぽにょっ！」とふくらんでいるので「ぽにょ犬」という呼び方が流行らしい。大人気のアニメ映画の二番煎じなのかも知れない・・・何はともあれ、顔だけは「若犬」の僕なのであった。

８月４日　くもりのちはれ
今日はびっくりした。それも、びっくりの仕方が複雑なのでお話をする。夕方散歩に行ったときの事である。大学の駐車場の側を過ぎ、大学の研究所の側の道路を歩いていたときである。ご主人がいきなり、短く叫んで飛び上がった。それを見た僕が、驚きうろたえて田んぼに落ちそうになってしまった。なぜ、そうなったのかというと、大嫌いなヘビを見てびっくりして飛び上がったご主人に、僕がびっくり驚いたのであった。言うまでもない事だが「巳年生まれ」のご主人はヘビが大嫌いである。子供の頃に田植えのお手伝いをしていて田んぼに張った水を泳ぎ回るヘビを見て、目の前が真っ暗になり気を失いそうになったと言うぐらい嫌いなのである。今もヘビを見つけると逃げる。そしてしばらくはその場所に近づかないという鉄則をいまだに守りつづけている。このようにしてヘビは道路の側を流れている水路に落ちたのか逃げ込んだのか、姿を消したのであった。でも・・・・この水路は深くて流れが速いんだよね。もし、水路からあがれなかったら川まで流れていくしかないんだ。そんな事になったらご主人に成り代わってお詫びを申し上げたい・・・・もっとも僕はヘビなんて見た事がないからどんな生き物なのか知らないんだよ・・・・

８月３日　あめのちくもり
また雨だよ・・・・それに僕たちの住んでいる所に「大雨洪水警報」なるものが出されているらしい。我が家は洪水も山崩れもない安心な平地だから、のんびりしていられるけれど、雨だけは困りものである。何度も何度もお空に向かって「雨はもうたくさんだ」と言っているのだけれど、天は聞く耳を持たないようなのである。犬は命令や指示によって行動するけれど、今年の空は自由気ままな猫さんのように、後から後から雨を降らせ続けている。ところで、我が家のスイカとメロンが実ったので、この前初収穫をして食べたらしいけれど、犬には関係がない。犬はスイカもメロンも食べないのだ。・・・と思う。なぜなら、そんな物を僕のところへ持ってきて食べさせようと言う気がないからだ。「犬はそんなものは食べない」という既成概念に陥っている我が家の家族達なのであった。かすかな記憶をたどれば、子犬の頃に食べたような気もするが、あれはたぶん好奇心がいっぱいだったので、口を付けてみたって言う事だったのかもしれない。もっとも、今年は天気が悪いせいで、そんなには甘くないという話だった。でも、少しぐらいは味見をしてあげても良いかなって思っている今日この頃の僕なのであった。

８月２日　はれたりくもったり
今日は、すっきりとした天気ではないけれど晴れた。そこで、ご主人の長年にわたる悲願・・・・いや、２ヶ月間にわたる願望というか、欲望というか・・・要するに僕のシャンプーをする事に突然決定したのであった。トラクターの下に寝ころんでいた所へご主人がやってきて「シャンプー」といったとたんに僕は逃げた。ただ、口で「シャンプー」と言っただけでは僕は逃げない。今日の御主人の手には僕がいつもシャンプーをするときに使う鎖の首輪と紐が握られているのを見たから逃げたのであった。逃げてどうなるわけでもないけれど、逃げざるをえないと犬に思わせるほどの「嫌なシャンプー」なのである。このようにして、いつもの儀式のような一騒ぎが終わり、シャンプー場であるお風呂場の下でシャンプーをしてもらった僕なのであった。白い毛はさらに白く、赤毛は薄れて白っぽい赤色に変わり、「あこがれの白犬」（白犬は神様のお使いと言われている）に一歩も二歩も近づいた僕なのであった。そして今日のシャンプーが今年になって２回目の実施となるものだったのである。ご主人に言わせると、「今まで長雨続きだったからね。」・・・・・いずれにしても「嫌なシャンプー」はシャンプー自体が嫌なのではなくて、シャンプーの為に拘束されるのが嫌なだけなんだ。だって、僕は自由を愛する「猫型タイプの犬」なんだから・・・・でも、さっぱりして気持ち良くなったよ！！

８月１日　はれたりくもったりあめもあったりして
今日は僕たちの市観光協会主催の「川祭り花火大会」である。お昼から花火の音がしてにぎやかである。大きな音が嫌いな僕は音がする度にビクビクしていたのだった。昼でこんなに「ビクビク」するなら夜になったら「たまらない」状態になるに違いない。ご主人は夕方４時頃から「交通警備」に出かけてしまったし、お母さんは花火会場近くのホテルの屋上でお食事会に出かけていった。お兄さんはお仕事でお出かけだし・・・今夜は僕１人で花火の音におびえていなければならないのである。これは、早く寝るに限ると思ってご飯をもらって、みんな出かけていったあとは作業小屋の奥に引っ込み、トラクターの下に潜り込んでしまった僕だった。ご主人が出かけていって、およそ４時間位もしてから、第一発目の花火の音がした。でも、花火自体はお家の陰に隠れて見えないのである。お家の二階に上がれば見えるらしいけれど、そんなものを見ても犬にとっては退屈だし、食べられもしない。このような事を思いながらトラクターの下で寝ていた僕だったのだけれど、あまりにムシムシするので外へ出た。外はわずかに風が吹いていて、此方の方が涼しそうだったので外で寝る事にした。もちろん花火の音は「ビクビク」ものだったけれどね。全国的に有名な「大曲の花火」のように切れ目無く打ち上げられるようなものとは比べものにならない我が市の花火大会なので、そこは「音の怖さ」と、「涼しさ」を両天秤にかけて「涼しさ」を選んだ僕なのであった。やがて夜の１０時になると、お母さんが代行の車で帰ってきたし、御主人は自転車で帰ってきて、今年の花火大会は終わったのであった。しかも、最後には雨が降ってくるというおまけも付いてきたのであった・・・・