むつ犬のおまぬけ日記
平成22年 2月
2月28日 くもり
今日は一日中どんよりした曇り空だった。風もないので外でうたた寝をした。ところで、「ふきのとう」が顔を出したよ。まだ小さい。僕の鼻の頭ぐらいの大きさである。ここら辺では「バッケ」とか「バンケ」とか呼ばれているらしい。僕の生まれ故郷である山形の庄内地方では何と呼ばれているかは知らない。何しろ生まれて50日目に秋田県にやってきたのだから庄内弁はほとんど知らないのである。もっとも秋田弁もよく知らないのだけれど・・・さて、これをみそ汁の中にきざんで入れて食べると「春の香りと味」がする。・・・・と、言う話だ。これを天ぷらにするとほろ苦くて「春本番を待ちわびる北国の人の気持ち」が味わえる・・・らしい。みんな飼い主に聞いた話なので、「らしい」、とか「そのようだ」という言い方しかできない。だいたい、犬は「ふきのとう」なんかは食べない。山菜や野草なんかは食べない。でも、ただ一つ、胃腸の調子が悪くなった時に野草を食べて胃袋を洗浄する時だけは食べる。これは犬の習性なので誰に教わったわけでもなく、オオカミだった御先祖からの遺伝子がそうさせるのである。出来ることならば野草をおいしく食べる遺伝子も受け渡して欲しかったと思っている僕なのであった。

2月27日 はれ
去年の12月頃に御主人が植木鉢の中にチューリップの球根を植えておいたのが芽を出した。花が咲くまではまだまだかかりそうだけれど、今まで外に置いていた物を玄関の中の日の当たる場所に置き換えた。外気温の影響も受けにくいので外よりは早めに花が咲くに違いない。ただ、時々水をかけてあげなくちゃいけないんだよね。立派な花が咲くまで管理が大変・・・でもないか?植物も動物も世話をするのは大変だよね。僕だって世話をしてもらったおかげで「立派な犬?」とまではいかないけれど、子犬、若犬から、そこそこの老犬になったよ。

2月26日 あめ
今日は一日中、雨だったよ。雪もすっかり消えてしまって冬枯れの野山になってしまった。まだまだ雪は降るだろうけれど、そんなに嫌になる程は積もらないだろう・・・・?ところでこの前、白鳥さん達のお話しをしたのだけれど、朝の8時頃になって餌場へ飛んでくる群れがいた。雨降りなので寝坊したのだろうか・・・今日は、我が家の田んぼに数十羽の白鳥さん達が舞い降りて餌をついばんでいる。3月になると北の国に飛んでいくのだろうか・・・それまでは大事に見守ってあげたい生き物と生き物が活動している風景だなって思った僕なのである。

2月25日 はれ
毎日のように晴れの日が続く。そして今日の気温は、何と20℃である。桜の花どころかヒマワリの花でも咲きそうな陽気である。春作業の準備をしていた御主人なんかシャツ一枚でお仕事をしていても汗が額に浮かんでいる。僕なんか、あまりの暑さに「ハァハァハァ」と、舌を出して日中を過ごしたんだ。このまま一気に春が進んでくれればいいなって思っている今日の僕なのであった。

2月24日 はれ
今日の気温は14℃・・・桜の花でも咲きそうな気温である。朝もそんなに冷えなかったし、今日は「春本番・・・の予行演習」と言った所だろうか?ところで、僕たちは17時半過ぎに夕方散歩に出かけたのだけれど、辺りは薄暗くなってしまっている。家を出ると白鳥さん達が元気良く鳴き声を上げながら北東から南西の空へ飛び去っていく。大小の群れがわずか20分ぐらいの間に次から次とやって来ては飛び去っていく。その数200羽以上・・・・たぶん。あまり多すぎて御主人でも数を数えることが出来なかった。何しろ群れの数すら数えることが出来なかったのだから・・・何処からやって来て、何処へ行くのか知らないけれど、たぶんねぐらと餌場を行ったり来たりしているに違いない。北の国に帰っていくのは、もう少しここら辺が暖かくなってからだと思うよ。朝、夜明けと共に餌場へ移動して、日が暮れると共にねぐらへ帰っていく。いいねぇ〜、動物の生活は人間も含めてこうじゃなくちゃいけないと思うよ。自然と共に生きる。御主人への戒めとしたいね。夜は会議だ、飲み方だ、と時々出かけていくし、遅く帰ってくるし・・・日が暮れたら寝るようにしないとダメだよ!!僕のように。えっ?好きで出かけていくんじゃない。仕方なく出かけていくんだ?・・・・本当かなぁ〜?

2月23日 はれ!!!
昨日は平成22年2月22日だった。みんな知っていたかなぁ? 2という数字が五つ並ぶ珍しい日である。10年に一度という現象である・・・・・でも、「だから、どうした」?と言われると「どうもしない」としか言いようがない。それに、犬にとっては数字は縁のないものだし、2という数字はアヒルさんの形ぐらいしか思い浮かばない。ところで、昨日で事務仕事を終えた御主人のことである。決算書に納得したのか、面倒くさくなって「これで良い!」と決めてしまったのか知らないけれど、今日は晴れ晴れとした顔で午後から小屋の中の整理を始めたよ。「いよいよ、春仕事の準備だな」と僕は思った。だが、今まで体力を使わないで頭脳ばかり使っていたので、身体をだんだん慣らしていかなければいけない。小屋の中で冬の間にねずみどもが好き勝手に散らかしたものを片づけ終わると、御主人はうっすらと汗をかいていたのだった。「まだまだダメだ。本調子じゃないな・・・」と、飼い犬であり、有能な飼い主批評家である僕は、そう思ったのだった・・・

2月22日 はれ
−6.5℃・・・?「ひぇぇぇぇ〜!!」この冬一番の冷え込みだよ。僕の飲み水なんか芯から凍ってしまっている。そして、さらに驚くことが!!何と日中の
気温が8度ぐらいまで上がった。朝と日中の気温差が、何と15度ぐらい。朝は晴れたので「ほうしゃれいきゃく?」という現象で気温がグ〜ンと冷え込んだらしい。日中はもう春のような暖かさで、羽虫も飛び回っているぐらいだ。僕も羽があったら飛びたい所である。ところが・・・こんなに天気が良いのに御主人ったら家の中に閉じこもりっぱなしなんだ。なんでも、農業の決算書と確定申告書に重大な誤りがあったとかで、たった2カ所直してプリントし直すのに半日もかかっているんだよ。犬にとってはとんでもなく無駄な時間のような気もするんだけれど・・・・

2月21日 はれ
日本は「四季」があるから美しい国だと言われている。そして季節はゆっくりと移ろっていく。ところが、冬から春に変わろうとする時期はめまぐるしく気候が変わる。これを「三寒四温」というらしい。犬も人間もそうだけれど、なんかの変わり目には体調や精神などに変調を来して、めまぐるしく変わる場合がある。それと同じように季節もこの時期はめまぐるしく変化をする。自然も生き物を同じものなんだなと実感するのである。ところで、今日は一日中、お日様が地上を照らしていたので、僕も一日中外に寝ころんでいたんだ。お腹をお日様に向けてと言う程の暖かさではなかったけれど、お日様の光と暖かさは毛皮の中までしみ込んだはずだよ!

2月20日 ゆきがふったりやんだり
昨日の日記で「春めいてきた」と言ったけれど、一部訂正する。訂正するに到った要因とは、昨日の夜、御主人が会議で出かけていって帰ってきた時は雪だるまになっていた。向こう先が見えないぐらいの激しい雪の降りようである。だから、まだまだ冬なのだと僕をガッカリさせたものだった。でも、いくらか希望は残っていた。まるで「パンドラの箱」のように・・・雪は積もったものの、5センチぐらいだったし、午後になると道路の雪はほとんど消えて、雪が消えにくい野山だけが真っ白の雪景色になった。お日様も弱々しいけれど光をさしかけてくれたしね。「光を・・もっと光を!!」ってとこだね。

2月19日 はれのちゆき
この所、春めいた日が続く。気温が低いので陽気がよいとは言えないけれど、辺りの風景が柔らかい日の光に包まれて、何となく春めいた感じがするだけなのだ。こんな天気が続くと「もうすぐ春が来るかも知れない?」とわくわくドキドキしてしまう。人間の世界での春は「別れと出会いの季節」であり、たしかにわくわくドキドキしてしまうだろう。一方「犬の世界」では寒い冬に閉じこめられた時期が一気に暖かくなって開放的になる。「犬の恋」も活発に・・・?なるのかどうかは知らない。けれど、暖かくなるって事は野生の動物同様、外犬(外で飼われている犬のこと)にとってはとてもありがたいことなのだ。ところで、「猫の恋」というのは俳句では春の季語になっているけれど、「犬の恋」っていったいいつなのだろう。僕自身で言えば生まれたのが7月28日だから、両親が結婚したのが2ヵ月前と言うことになる。なぜなら犬の妊娠期間は60日なのだから・・・・すると「犬の恋」は5月の末頃ってこと・・・・?

2月18日 はれのちゆき
午前中は快晴に近い天気で気温も暖かくて、僕は外に寝ころんでいたんだ。午後になっても気持ちの良い青空。ところが・・・・午後も3時を過ぎる頃になると空がみるみる暗くなって日暮れのような暗さになってしまった。そして、空から湿った雪がぼたぼたと落ちてきたんだ。僕はびっくりして犬小屋の中に逃げ込んだんだよ。こんなに急変する天気も珍しいね。でも、まぁ、少しでも長くお日様の下で寝ころぶことが出来たので、「今日はとても素敵で気持ちの良い一日だった」と日記に書いておこうかな・・・?

2月17日 うすぐもり
今日も一日中、気温が低かった。お日様も出たけれど、そんなに雪は消えなかった。野山は依然として雪に覆われたままである。やっぱり雪が消えるのには暖かい雨が降るのが一番なのである。ところで、だいぶ、日の暮れるのが遅くなった。12月頃なんか4時半になると真っ暗になったけれど、今は5時半になっても辺りが明るい。したがって、僕の散歩も5時の市役所の時報オルゴールを聴いた後でなければ散歩には行かない。当然、夕食の時間も遅くなる。腹ペコ犬の僕はそれが待ちきれないのである。市役所の時報が鳴る前に僕は外へ出て「そわそわ」しているのだけれど、御主人はいっこうに家から出てこない。時報に合わせて遠吠えをあげてみようと思うのだけれど、若犬の頃に比べて美声が出ない・・・・音痴の中高年おじさん状態である。恥ずかしいので、散歩へ行きたい時はひたすら、じっと耐えて待つ戦略をとっている今日この頃の僕なのであった・・・

2月16日 はれ
晴れたとはいえど、一日中気温は上がらなかった。僕も午前中は外に出て寝ころんだりしていたんだ。久し振りに番犬のお仕事なんかもしたりしたんだよ。お昼前に、知っているけれど毎回来る度に吠えまくっている人が来たので、今日も目一杯吠えてやった。午後になると、お日様が出ているとは言いながらも寒くなってきたので犬小屋の中に入ってしまったんだ。夕方になると雪がチラチラと降ってきたので、僕たちは雪の中の散歩と洒落込んだ。でも、気温も「ぐっ!」と冷え込んできたので、震えながら降る雪の中での散歩はあまりシャレにはならないかな・・・?

2月15日 うすぐもり、はれまあり
今日は、なんとなく春めいた感じの一日だったけれど気温は低かった。「キリキリン!」と冷え込んで、この前降った雪もそのままで野山は一面真っ白の雪景色である。それでも、故郷の霊峰「鳥海山」と夕日を見る事が出来たんだ。冬の季節に鳥海山と夕日が見える事なんて滅多にないから貴重な一日だったよ。御主人もカメラを持って散歩に出かけたかったのだけれど、カメラを何処に置いたか忘れてしまって、貴重な今日の夕焼けを写す事が出来なかったんだ。老化現象の始まりだね。もっとも、僕も飼い主の事はあまり言われないんだ。似たもの主従と言われているからね・・・・

2月14日 はれのちくもり
雪はひとまず止んだ・・・・でも、まだ冬なので油断は出来ない。ここら辺では三月や四月になっても雪が降ることがある。さすがに四月には積もったりしないけれど、ふくらみかけた桜の蕾に雪が舞い落ちる事もある。三月の雪は時にはうっすらと野山が白くなるぐらい降る。ところで・・・・今日は世の中こぞって?・・の「ばれんたいんでぇ」なのだという。「いったい、なんなんだ?」と、御主人に聞くと「女の人が男の人にチョコレートをあげる日だ」という。そして、それがどういう意味を持つのか、までは教えてくれなかったけれど、何にしても自分以外から食べ物をもらえる風習というのは良いことだ。(僕は毎日、ご飯を自分以外からもらっているけれど)だけど・・・犬にとってチョコレートは毒以外の何物でもない。食べると体長がおかしくなったり、命に関わることにもなる。だから、犬にとってのチョコレートはタマネギなんかと同じ毒物なのである。だから、全国の「男の子達」は女の子からたくさんのチョコレートをもらって、食べきることが出来ないからと言って犬にあげたりしないように!!!
ただし、猫さんへやった場合は身体にどういう影響があるのか知らないので、答えようがない。犬は犬の事と飼い主の事しか知らないのであった・・・・・

2月13日 ゆきがふったりやんだり
今日は雪が「もそもそ」と降ってきた。「これは積もりそうな雪だ」と思ったけれど、断続的な降りだったので、そんなには積もらなかったよ。ふわふわした雪は体積が大きいので積雪が深くなりやすいんだ。今日の雪の降り方は、お日様の光の中で雪がふわふわと落ちてきて、とてもきれいだったよ。クラシックのビィバルディ作曲「冬」の2楽章のような曲がぴったりだった。と、言うわけで、僕たち主従は、これから「ふわふわ」と積もった雪の上を歩いて散歩に行くんだよ!!

注・・・「もそもそ」という表現は細かい綿のような雪がたくさん降ってきて積もっていくことなのである。

2月12日 ゆきがふったりやんだり
すっかり冬景色になってしまった。昨日今日なのである。庭木にはふんわりとアイスクリームのように雪が降り積もっておいしそうである。実際、僕の飲み水が凍ってしまった時は降り積もった雪をなめたりしているんだ。ところで、今日の御主人は忙しいらしくて、彼方此方へ行ったと思うと戻ってきて、僕を散歩にも連れて行かないで晩ご飯を与えてくれたりした。そして、またどこかへ出かけていき、夜も遅くまで帰ってこなかったのであった。忠犬の僕としては、だんだん気温がマイナスになりつつあるこの夜に御主人がどこかで行き迷っていないかと心配なのであった。でも、そんなことをチラッと思っただけで、すぐぐっすりと深い眠りに入ってしまったけれどね。

2月11日 はれのようなゆきのような?
朝からお日様が顔を出しているのに雪が降っている。お日様の光が降っている雪に反射して、野山は幻想的な風景になっている。ところで、お日様が出ているのに雨が降る現象を「狐の嫁入り」って言う名前で呼ばれるそうだけれど、今日のように雪が降っている場合は「狸の婿入り」とでも呼んでいるのだろうか・・・・?。でも、そんなことは人間の考えることでどうでも良いのだけれど、久し振りにお日様が顔を出したので外に寝ころんでみた今日の僕なのであった。

2月10日 くもりのちゆき
風もなく穏やかな曇り空で朝を迎えた。ところがお昼過ぎになって、何だか風景が白くかすんできた。「目が急に悪くなったのかナ?」と思ったら、「あれれれ!!」雪が降り出した。天の神様が「やっぱり北国の大地には雪がなければダメだな」って降らせたのだろう。まぁ、穏やかに降っているので吹雪よりはいくぶん過ごしやすいけれど、静かに「シンシン」と降る雪は積もりやすいんだよね。世の中は「暖冬」だとか「厳冬」だとかで議論が分かれているようだけれど、今年、4年に一度開かれる冬期オリンピック会場でも雪不足だって言うから「暖冬」なんだと思うよ。僕は・・・・

2月9日 あめのちはれたりくもったり
今日は気温が7.5度にもなったんだ。お日様も出たよ。この前の吹雪で吹き寄せられて積もった雪なんか、何処へ行ったのかと思う程、影も形も見えなくなってしまった。雪のなくなった田んぼには白鳥さん達が落ち穂拾いにやってきている。去年の稲刈りでこぼれ落ちたお米を食べているんだよ。去年は我が家の田んぼにも舞い降りたんだけれど、今日は隣の田んぼだった。もっとも、白鳥さん達は収穫の時にお米の取りこぼしの多い田んぼにやってくると言うから、我が家の田んぼはそんなにお米は落ちていないんだろうと思う。白鳥さん達が食べられない代わりに僕のお腹の中にご飯となって入っているって言うわけなんだ。食物連鎖?・・・・いや違うかなぁ・・・リサイクルって言うのか、食物循環というのか・・・犬には理解できない言葉だけれど、犬としてそんなことを実践している僕は偉い!!白鳥さん達も偉い!!でも、人間は・・・・?

2月8日 うすぐもり
今日は薄曇りだったけれど、お日様も顔を出して雪がみるみる溶けていくのが目に見えるようだった。気温も5.6度。もちろんプラスのだよ。最低気温が−5度だった時と比べたら10度以上の気温差があるんだよね。ところで、今日は御主人のお誕生日である。もちろん、僕のお誕生日と同じで特別なことは一切無い。ただ・・・・御主人は自分自身にお誕生日プレゼントをあげているんだよね。毎年のように・・・・あっ!!これは僕だけが知っている御主人の秘密だよ。この日記を読んでくれた人だけに、こっそり教えるね。でも、主従関係の僕たちだから、僕の誕生日にも贈り物をくれても良いと思うんだけれどなぁ・・・?

2月7日 ゆきのちくもり
ふぅぅぅ・・・・僕が昨日、天の神様にお願いしたので吹雪は止んだ。それに最高気温が昨日より6度も高くなった。昨日が−3度で、今日が+2度だったから6度も高くなったというわけなんだ。もっとも、犬は手というか足の指が短いので指折り数えてと言うことは肉体的構造上出来ないことになっている。それに犬は数を数えるのが、とても苦手なのである。と、言うわけ、久し振りに暖かい空気の中を散歩できるって言うわけなんだ!!

2月6日 ふぶき
今日の最低気温は−5度、最高気温は−3度だった・・・・朝なんか、あまりにも吹雪がひどいので散歩へ行けなかった。何しろ一寸先が見えないし、何処が道路で、何処が水路なのかもわからない。だから御主人も僕も、それぞれ自分の家に閉じこもっていた。列車は、朝から1本も走っていない。何だか通る車の数も少ないような気がする。土曜日のせいもあるかと思うけれど、吹雪の影響もあると思うよ。朝に除雪車がやってきて道路の雪を寄せていった。本当は僕の家でも家の廻りの除雪をしなければならないのだけれど、寒がりの御主人にこの吹雪である。こんな御主人に「除雪しろ!!」と言っても石の地蔵さんを決め込むに違いないから、黙っていた。きっと、吹雪が止むまで我が家は雪に埋もれっぱなしになるだろう・・・・・と、言っても公式記録では、「ただいまの積雪5センチメートルです。」なんだって・・・・?きっと、雪は山沿いの地域に強い風で吹き飛ばされていったのだろうと思う。このような天気が毎日続くので、空の神様には言いたいことがある。「もう、今は冬なんだってわかったから、吹雪だけは止めておくれ!!」ってね。

2月5日 ふぶき・・・
暦の上では春になったというのに、気候はだんだん冬に向かっていくような今日この頃である。しかも吹雪が一日中荒れ狂っていて外へ出ることも出来ない。列車は止まり、僕の飲み水も凍って、道路も凍って、歩き方を間違えるとすぐ転んでしまいそうになる。実際、朝散歩に行った御主人が足を滑らせて転びそうになった。「危ない、危ない。もっと慎重に歩けよ!!」と御主人に声をかけたのだけれど、腹の中では「ちっ!!、もう少しだったのに・・・」、と思って・・・・・えっ?・・・いやいや、なんでもない・・・・と、言うわけで家の外に出るのさえ難儀をする今日一日の僕たちなのであった。

2月4日 きのうとおなじ
朝、起きてみると犬小屋の側に置いてある飲み水が凍ってしまっている。完全に凍ってしまっているので飲めない。しょうがないので降り積もった雪をなめて喉を潤している僕なのであった。まるで一日中、冷凍庫の中に入れられているようなものだ。御主人なんか僕の散歩の時以外は外に出てこない。寒いのが苦手、と言うか嫌いな北国の人間というものは困りものなのである。だから、御主人は真剣に沖縄は暖かくて住みやすいだろうなぁ〜と考えている。僕なんかそんな所へいったら、夏なんかこんがりと焼けて、最後には燃え尽きてしまいそうだ。だから、もう少し北の辺りにしてくれと必死になってお願いをしている所だ。出来れば、瀬戸内海が見える辺りが冬は暖かいし、夏はからっと湿気が無く晴れて住みやすいのかなぁ・・・と思っている。

2月3日 ゆきがふったりやんだり
あんまり雪が降らないと僕が騒いだので、天の神様が気を遣ってくれて雪を降らせてくれた。昨日の夕方から降り始めて、今朝になったら一面真っ白な世界が広がっていた。ありがたいような、迷惑なような複雑な気分である。それにしても寒い!!。最低気温が−4.5度で最高気温が−3.0度ぐらいだと言うから笑ってしまう・・・・・もっとも犬は肉体的構造上、物理的に「笑う」と言うことは出来ないことになっているから、腹の中で笑わせてもらった・・・。さて、久し振りに雪が降ったことだし、若犬の頃のようにはしゃいでみようかなぁ〜「ゆきやこんこ、あられやこんこ・・・・犬は喜び庭かけまわる」のあれである。

2月2日 うすぐもり
薄日は射しているのに気温が上がらない一日だった。気温がプラスに転じたのは午後も2時を過ぎてからだった。プラスに転じたと言っても1度には満たない。風がないから暖かく穏やかに見えるだけで、まさに真冬そのものなのである。東京当たりでは雪が1センチも積もったと言って大ニュースになっているけれど、ここら辺では一片の雪も最近はお目にかからない。野山には一欠片の雪も見えなくなってしまっているし、白鳥さん達が50羽ぐらい北東の空へ飛んでいくのが見えた。「まっ・・・まさか!!もう北の国に帰っていくつもりでは?・・・」などと思いたくなってしまう。何となくおかしな陽気の今日この頃なのである・・・

2月1日 くもり
今朝は交通安全日なので御主人は交差点に立たなければならない。と、言うわけで朝散歩は無し。帰る頃を見計らって外に出てみたけれど、帰ってきた御主人は僕の頭をなでただけで家に入って行ってしまったよ。さて、いよいよ今日から2月である。でも犬にとっては2月になったからと言って特に変わったことがあるわけじゃない。けれど、春が一歩、また一歩と僕のところへ近づいてくるんだよね。わくわくするような気持ちだ。特に北国の生き物はみんなそうだ。この日記でも何度も言っていることだけれどね。暖かい南風が吹いて、御主人が「毛皮もどき」の完全防寒対策衣類なんか着なくても良いようになったら、堅い木の芽が開いて花が咲いて、すばらしい世界が広がることだろう。これだけでも生きている実感が味わえるというものだ。特に寒いのが大嫌いな御主人は大喜びするに違いない。でも・・・その変わりお仕事が忙しくなるのだけれどね・・・・