週報短文
バックナンバー 2011年 8月分
2011年 8月 28日
東日本大震災被災教会・被災地支援の現状と今後
「信徒の友」9月号(日本キリスト教団出版局発行)に、東日本大震災の被災教会・被災地支援の現状と今後について、石橋秀雄教団議長の言葉と、教団の取り組みが掲載されていましたので、内容をかいつまんでお伝えします。
はじめに支援金について。六月末現在で、奥羽教区に3500万円、東北教区に4700万円、関東教区に1900万円の支援金が寄せられています。教団に9000万円の支援金が寄せられ、海外の教会から一億円が寄せられました。教団では初動の支援として、1千万円ずつを奥羽・東北・関東教区に支出しました。(関東教区の取り組みについては掲示してある「東日本大震災被災支援NEWS」をご覧ください。)原発事故の被害を受けている地域の教会や関連保育園・幼稚園があり、その支援にも支出しています。
教会関係に限っても、会堂再建・大規模補修が必要な教会は30以上あります。その被災教会のために5億円を目標に募金をお願いします。そのほかに、被災地域ための社会福祉事業・キリスト教学校への支援費、被災地の教会が行う地域への支援活動費などがあり、全体で10億円を目標に募金をお願いします。
まず祈り合うことから始めましょう。「11246の祈り」を提唱しました。
教団としての取り組みの基本方針について
(1)礼拝共同体の支援・・・地域に仕えるということでは、まず礼拝の場を確保すること、すなわち教会を再建する。また、そのためにも被災した信徒たちを支えなければならない。そのことによって、地域に仕える教会を支える。大震災による被害に向き合い、全教団的に取り組んでいく。
(2)教会を通して被災地域の支援・・・教会を通して被災地域に働きかける。特に社会的な弱者に目を留めて支援の活動を進めることとし、具体的には子どもたちや高齢者、障がい者、外国籍の方々のための支援をする。(No.377)
2011年 8月 21日
平和を求める集会に参加して
先週14日の午後は、社会部主催の平和学習会が開催されました。講師は、田村久彌先生でした。田村先生が95歳というご高齢にも関わらず、立ったままで約1時間の講演をされ驚き、田村先生より若いわたしたちが元気をいただきました。田村先生が軍医として戦地へ行かれ、本当に厳しい中を生き抜いてこられた体験を伺いました。特に、田村先生ご自身が、夜中の移動中に、敵からの迫撃砲によって足に負傷したこと、同行していた兵士の一人は右腕を失うほどの大怪我でしたが田村先生が止血し助かったこと、もう一人の方は死んでいたこと。その後田村先生はその時の負傷のため病院にいて、戦死を免れたそうです。いったい生死を分けるものは何であるのか。田村先生が生きて日本に帰り、教会に戻ったとき、戦争中田園調布教会の岡田牧師は、毎晩教会員を集めて戦地にいる一人ひとりの名を上げて無事を祈っていたこと、全員が無事に生きて帰ってきたと知ったそうです。祈りが聞かれた証です。それだけに神への畏れ、生かされていることの重みを感じます。戦後しばらくして、田村先生はインドネシアで医療奉仕を通して多くの人々の病を癒し、命を救われました。世の報いを求めず人々に仕えた田村先生の生き方に、爽やかさを感じました。
翌日15日は、大宮教会にて、埼玉地区社会委員会主催の「平和を求める8・15集会」に参加しました。開会礼拝の後に講演がありました。講師は、沖縄教区牧師の平良 修先生、講演題は、「沖縄・沖縄教区から見える日本国・日本基督教団」でした。はじめに「沖縄という鏡を通して見える日本という国家」について、沖縄(琉球)の文化、歴史、太平洋戦争の時代、戦後、本土復帰、米軍基地、沖縄の人々の思いなど語られました。次いで「沖縄教区から見える日本基督教団」について、教団成立から今に至るまで沖縄の教会・沖縄教区との関わりと出来事から語られました。まず互いに聞くこと、知ることが大切だと感じました。(No.376)
2011年 8月 14日
恵みの集会に参加して
先週の月曜から1泊で、日光オリーブの里で開催された、ホーリネスの群ユースバイブルキャンプに参加しました。中学生4人、小学生1人は、木曜日まで全期間参加できました。
厳暑の川口を離れて、緑の森と山に囲まれた静かな施設はキャンプにふさわしい会場です。天候にも恵まれました。子供たちは昨年に引き続いて2回目の参加ですので、慣れた様子でした。こうして、聖書の言葉と、主にある交わりのなかで過ごせるキャンプは、なんと尊い、かけがえのない時間だろうかと思いました。西川口教会から参加者を送り出せて感謝、皆様のご協力により、ミニバザーのおかげで参加費補助も手厚くできました。キャンプのテーマは「わたしがあなたと共にいる―モーセの生涯」、主講師は澤田 武牧師(宇都宮上町教会)でした。出エジプト記から申命記まで、モーセの歩みをたどりました。きっと御言葉が子供たちの心に刻まれたことでしょう。
先週は更に続いて、木曜日から土曜日まで、御殿場の東山荘YMCAで開催された、第58回こころの友伝道全国大会に、アンデレ会の兄姉3人、他1人と共に、参加しました。
大会のテーマは「心の友になろう」、サブテーマは「人間関係希薄の時代―まことの友を求めて」、特別講師に聖学院大学大学院の窪寺俊之先生をお迎えし、第1の講演では「現代とスピリチュアルな癒し」で、使徒言行録6章の初代教会のあり方に学びました。第2は「天国に望みを持つ」と題し、主イエスのお姿を通して、わたしたちが一人ひとりにどう関わるかを学びました。
お盆前の日程でしたので、いつもより参加者が少なめでしたが、再会を喜び、新しい出会いも与えられました。全国大会の特徴として、信徒の証の時間がありますが、こころの友伝道奉仕者として忍耐をもって伝道奉仕する証は、大いに励まされるものばかりでした。
それぞれの集会の参加者からの感想、報告は月報に掲載されます。お祈りを感謝いたします。(No.375)
2011年 8月 7日
平和を祈り求めて
昨日は8月6日。広島原爆の日でした。明後日の9日は長崎原爆の日を迎えます。
太平洋戦争から66年を経ました。現在、原爆の日の集会では、核兵器のない平和な世界を願う宣言が世界に向けて発信されます。広島市長や長崎市長へのインタビューで、今年は、宣言文に3月11日の東日本大震災による原発事故とその被害について無視することはできないと語られました。それは当然なことと思いました。語るべき言葉を求めている姿や活動が、報道されていました。世界は「非核」へ向かっていくでしょうか。歴史から学ぶことができるでしょうか。
いろいろな立場があり、考えがあります。それは現実です。わたし自身は、少しでもできることから始め、変わることが、世界の変革へとつながることを信じます。次の世代へ重荷を負わせることがないようにと願います。環境に対してわたしたちは責任を持っているし、科学技術に対して、人道的、倫理的な考えを持つべきです。人の生存が脅かされるような可能性は取り除くように努め、力を合わせること、情報を峻別し、学び続けることなどが求められていると思います。人権が守られず、生存が脅かされ、環境を破壊するなら、平和とは言えないのです。恐れと不安が支配するからです。
主日礼拝ではまだ歌っていませんが、こういう讃美歌があります。讃美歌21の424です。
「美しい大地は」
1 美しい大地は 私たちの神が
与えられた恵み、尊い贈り物。
約束の大地は わかちあいの大地。
神の強いみ手に 導かれた土地。
2 貪りの心が 正義を踏みにじり、
貧しい人々の 大地を取り上げる。
喜びの歌声、涙に変わりはて、
緑のこの土地は 灰色にかわる。
3、4節と続きます。こういう賛美が生まれる時代です。主に望みをおいて平和を祈ります。(No.374)
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