Perlは1986年、Larry Wall氏によって開発されました。 当時West Coast社でシステム管理の仕事をしていた彼は、UNIX上のバグ情報管理システムのファイルからレポートを作成しようとしていました。 このシステムを開発するために彼は最初awkという言語を使っていましたが、それでは役不足であることを感じて、新しい言語を開発することにしました。 そして、Perlが産声を上げたのです。
Perlは当初Perlという名前ではありませんでした。 何かいい名前はないものかと辞書を引いて探していたのですが、適当な名前が見つからなかったので奥さんの名前である「Gloria」を採用しました。 ところが、「Gloriaはどうして僕の思ったとおりに動いてくれないんだ」というLarryの言葉などで家庭内にトラブルが起こることがわかり、「Pearl(Practical Extraction And Report Language)」に変更しました。 その後、同じ名前のグラフィックス言語があることがわかったので今の「Perl」になったのです。
上に書いたように、PerlにはPractical Extraction and Report Language(実用的データ取得レポート作成言語)という意味がありますが、実はもう一つ、Pathologically Eclectic Rubbish Lister(病的折衷主義のがらくた出力装置)という意味も持っています。 開発者のLarry Wall自身によって「どちらも正しい名前である」と認められています。 こういう遊び心っていいよなあ:-)。
その後、Larryは出来上がったばかりのPerlをUsenet読者のコミュニティに公開しました。 すると世界中のプログラマ達が注目し、「あれはどうやるんだ」、「この機能を追加してほしい」と矢継ぎ早に質問や要望を彼にぶつけました。 Larryはこうしたユーザーからのフィードバックを積極的に受け入れていったため、次々と新しい機能が追加され、また多くのボランティア達によってWindowsやMacintosh等さまざまなOS上に移植され、利用者の幅が広がっていきました。 そして今日、インターネットの発展と普及により、CGIプログラムを作成するのに適した言語として本当に多くの人に利用されるようになりました。 このサイトでもPerlを利用したCGIプログラムについて取り上げていく予定です。