仙台 ことば悦覧 2008年12月02日 home 豊嶋純一さん ことば悦覧 01 02 03 02 佐藤:だれから何を学べばいいのか判りにくいですけどね、役所に入るのが一番手っ取り早いような、建設省に入って、まちづくりの何とかの部署がありそうだな。政策を作って法律をつくって予算を獲得すれば、かなり具体的になりますよね 豊嶋:そうですね 佐藤:そのへんはどうなんですか? 豊嶋:官にはいっちゃうと、フットワークが重くなるというか。確かに確実な事は出来るとは思うんですけど、それをやるために何年か下積みが必要だったりするんで 佐藤:それは普通の社会だって同じです、会社を興して社長のなるなら別だけど 豊嶋:もっと時間がかかりそうなイメージがあるんですよね、官に入ってしまうと。 佐藤:そんなに急ぐなら。中東に入ってアラブの王様にひいきにしていただいて、大きな町をつくったほうが、日本でチュチョメチョメやっているよりいいんじゃないですか 豊嶋:日本には執着したいですね 佐藤:それは何故ですか?日本が好きだというのか、日本しか知らないというか 豊嶋:それもありますし、その空白の二年間の間に、自転車で旅してたりしてたんですよね。 佐藤:日本全国ですか? 豊嶋:関西だけなんですけども 佐藤:関西ってどの当たりですか? 豊嶋:城之崎温泉 佐藤:城之崎って裏日本じゃないですか 豊嶋:はいそうです ふふふふふふ 佐藤:有馬温泉じゃなくっ、日本海側じゃないですか 豊嶋:友達がそこの出身だったので、そこで御輿を担いだんですよ 佐藤:温泉街だから温泉祭りだな〜 豊嶋:そうです、有名な祭りがあって 佐藤:なんていうお祭りなんですか 豊嶋:だんじり祭りですね 佐藤:大阪は河内のほうの だんじりじゃなくって、関西にはだんじり系の祭りが一杯あるんですね 豊嶋:そうですね 佐藤:一年一回のだんじり祭りのために 地域の人々の生活が組み立てられていると、ああそういう祭り体験があったんだ〜 豊嶋:はい 佐藤:それを体験して、長崎のオクンチとか、東北だとねぶた祭り、花笠・竿燈祭りなどがそうじゃないですか、三大まつり、仙台七夕もありますけども。古き良きコミュニティーの在り方を体験してしまったと。そういう体験を建築とからめて何か出来ないか?と。 豊嶋:そうですね 佐藤:まちづくりとからめて 豊嶋:はい 佐藤:それ今、そういう活動ソコラ中でやってますよね 豊嶋:はははあははは 佐藤:全国津々浦々で大テーマを掲げやってますね〜 豊嶋:そうですね、確かにそうです 佐藤:大きな問題は観光と必ず結びつけている点でしょうかね、商業主義的まちづくりが多いのではないかな? 豊嶋:ああそうですね 佐藤:商業主義的な圧力と、持続可能な仕事が成り立つのか、そのセットじゃないと成功していると見なされない、それが現在の限界だと思う。なかなかまちづくりは続かない。だんじりの場合はどうかしりませんけども、城之崎温泉の祭りがどのように組織運営されていたのか調べたんですか 豊嶋:調べてないです 佐藤:意外にイイカゲンですね〜 ともに はあ はははははは 豊嶋:話を聞くと、観光地だけど観光地化されてないんですね。日本海側なので、観光客主体でやっているとやっぱり、先が近いというか 佐藤:兵庫県というと神戸のあたりばかりが目立って 城之崎の、日本海側は鳥取県じゃないかと思う人が多いだろうからな はははははは 豊嶋:それで、そこの商店がだいたい生活者向けの物だったんです、話を聞くとやっぱり、車で行くスーパーよりそこの商店で買った方が色々自分たちにとって好いことしかない。 佐藤:人口が少ないので巨大なショッピング資本は投資しないだろうし、古き良き日本のコミュニィテぃーが残されていたと。豊嶋さんは小平で生まれたけど、東京都心からは外れているよね 豊嶋:郊外 佐藤:もっと外れている城之崎温泉に行って日本にかつてあった人間関係に触れて 豊嶋:はい 佐藤:やっぱりいいな〜とおもったんですね。温泉もあるし 豊嶋:ふふふふふ 佐藤:古風なんだね〜そうか。JIAのセミナーを受けかなり衝撃を受けられたということなんですけども、東北大学の授業よりショッキングでしたか。 豊嶋:全然違いますね〜 佐藤:何が、なぜですかね〜 豊嶋:受けてる方が設計事務所の方だったりとか、ゼネコンの方だったりとかが居るので 佐藤:二次会で盛り上がるってこと 豊嶋:二次会でもそうですし、やっぱり反応の仕方が違う。同じ事を聞いても全然反応が違うんですね 佐藤:お勉強じゃなくって生活そのものだからね 豊嶋:はい 佐藤:生活賭けてセミナー受けてるんだからね、質問の仕方でもリアルでしょうね 豊嶋:はい 佐藤:学校はメチャ概念的だったら 好いと思うけど。リアルなのが好きなんだな。 豊嶋:そうです 佐藤:あまり抽象的な事はすきじゃね〜んだ 豊嶋:抽象的な事も 佐藤:石上純也さんにかなり抽象的な質問してたんじゃなかった、柱の象徴性とガラスについて あれは何だったんですかはははははは 豊嶋:元々石上純也さんに興味があったので 佐藤:それは石上さんのどのようなところにですか?何時頃からですか 豊嶋:そのセミナー受け始めて 佐藤:そのセミナーに講師として来ていたと 豊嶋:来てないですけど、その関係でオープンデスクにいっていたんですけど。 佐藤:石上さんの所にですか? 豊嶋:別のところにです、石上さんと同じ世代の人の所に行っていて、で、凄い意識をされていた。 佐藤:若者は頭の中が石上純也化してるんだ 自分の事務所なのか?石上事務所なのか判らないほど石上化してると、頭の中が乗っ取られてるんだな ははあははは 豊嶋:石上さんの事務所にも2,3回行ったことがあるんです、オープンデスクで。それで聞いていると、「この人は建築なのかな〜」と。歴史とまったく関係ないところで動いている感じがあって。 佐藤:建築史と無関係の動きなのか とね 豊嶋:はい 佐藤:前人未踏の場で活動してるから関係なく見えるだけですよ 豊嶋:建築工学的には最先端の事をやっていると思うんですけども、建築の歴史と比べてみると、別に比べる必要もないな〜というのがあるので。それであの時聞いた質問は、建築に興味があるのか空間に興味があるのかというのを聞きたかったんです。 佐藤:建築の可能性を拓くんだとおっしゃっていたので、建築に凄く興味があるわけですよね。あれだけ建築に拘ってて、若者・豊嶋さんに建築を感じさせないという技は面白いですよね。 豊嶋:建築という言葉も何かこう、使っていてむずがゆい気がするんですけど僕としては。 佐藤:ああそうか新しい概念に対応した言葉が石上さんから発せられないからね、石上さんの建築。それとも一般的な建築という言葉じゃないしね 豊嶋:一般的に話されている言葉 佐藤:それはどういうこですか?面白いですね 石上さんに建築といわれるとむずがゆくなる 体中がむずむずしてくる 豊嶋:うはあははあはは 佐藤;それはどういうことですか? 豊嶋:なんですかね〜こう 曖昧な気がして 佐藤:どういうふうに 豊嶋:建築というと、建物か?建築か?というのもあると思うですね、それがまだはっきり区切られていなかったりします。 佐藤:豊嶋さんだけがはっきりしてないだけで、ハッキリしている人もいるんじゃない 豊嶋:そこが自分のなかでまだハッキリしていないというのもありますしね、まあそれはそれですかね 佐藤:建築ってむずむずして恥ずかしくなるっていうのは建築じゃなくって自分の事を言っているように聞こえるね、自分がハッキリしてないからさ、恥ずかしくなるのかな〜って感じも 聞いてて思ったんですけども。 石上さんの場合は、ハッキリしているから恥ずかしがらない迷いなく語るじゃない。堂々と。建築の定義の仕方をね。 豊嶋:はい 佐藤:建築は閉塞的になっているので、建築の可能性を拓かなければならないのだ。あれは思い込みでしょう。だれもそんな事を言ってない。 豊嶋:ふはあははは 佐藤:石上さん本人はそう感じるわけだから。個性なんですね。問題はいつでも在るんだし、ここに来て問題になったわけじゃない。 豊嶋:そうですね 佐藤:石上純也さんの感受性というのがそうであるということで。そのことは定量的に調査して建築の可能性は閉塞的であると、調査したわけでもなんでもないよね。 石上さんの感受性からそう感じると、その感受性から生まれた問題について解決方法をいろいろと示されている。設問と回答が同時に示されているわけです。ランドスケープと建築の関係は溶融してこのようになると建築の可能性が拓かれるんだと。 植物のと関係はこのようにと。そのように切り拓いているんだよと。どうなのああんた達って問いかけたんだと思うんですけども。 それに対して豊嶋さんは聞いていて、なるほど!とは思わなかったと。相変わらずむずむずしていたと 豊嶋:そうですね、建築と植物の話の前に、神奈川芸術工科大学の柱の話があったもので、ちょっと自分の中でゴッチャになっいた部分があったんですよね。 佐藤:柱と壁状のガラスの話を あの時聞かれていましたよね 豊嶋:はい 佐藤:それはどういうふうに引っ掛かったんですか?。 26:09 03へ |