◎今年は、平生湾のカブトガニの卵の発生を調べた。
8月20日(水)卵塊調査をした折りに、田布施町側産卵場で卵塊を採取した。持ち帰り、飼育した。
一週間後には、次のようになった。(卵がまだ小さな段階で発生が止まったものは除いてある。)
正常に発生した卵 1301
奇形の可能性がある卵 9 (右写真のように、奇形ではなく発生の途中で止まったものかもしれないが、
この形とすればかなり大きい。山口の他の繁殖地では見られないものである。)
奇形だとして、奇形の発生率は、0.69%である。
昨年の山口湾、千鳥浜王喜海岸の奇形発生率はそれぞれ1.9%、3.6%であった。これらに比べるとすっと小さな値である。
平生湾は、貯木場として使われていたときには随分汚かったというが、今では汚染の度合いは小さいのではないだろうか。
正常な回転卵 | 奇形かもしれない卵 |
◎現在、2年以上飼育しているものを紹介します。
1992年産 雄 1
雌 1
雌になりきらない 2 (縁棘のうち後ろの3対が完全に短くなっていない。しかし、体色は成体と同じである。)
※4月末に1匹死んでしまった。これは、ホルマリンで処理し標本として保存している。
※カブトガニの寿命は、まだはっきりしていないが、飼育下では16年は生きている。
2001年産 12齢 14
11齢 4
1992年産 | 2001年産 |
標本になっている |