メイキング オブ <アニメ版 各話紹介>
いきなりですがこんなページを作ってみまして・・(^^; ここでは、特に普段僕が描いている挿絵や、 絵に関する事柄などについて 少々語ってみたいと思います。 バソコン上で描く絵についてあまり興味の無い方にも 楽しんで読んでいただければ幸いです☆ <各話紹介>用の挿絵の製作過程です〜♪
挿絵の作り方や、裏話的なものを紹介しています。
<画像の取り込み>
まず、実際のアニメの録画ビデオから、挿絵に適した場面を適当に
選びます。このときに僕が一応心がけているのは、
出来るだけストーリーを感じやすい絵であること、人物と背景のバランスが
良いカットを選ぶということです。 それから、アニメといえども原作コミック
そのままのカットがかなり出てきます。 これは要するに江口先生の描かれた
絵とまったく同じ絵、ということですが、これらのカットはあまりに恐縮すぎる為、
自粛することにしています(^^;
そして選んだ場面をビデオの「一時停止」状態にして、データをパソコンに
取り込むのですが、僕の場合はTV→ビデオプリンタ→コンパクトフラッシュカード
→コンパクトフラッシュのリーダー(USB)という経路で取り込んでいます。
<取り込んだデータを元に下絵を作る>
さて、取り込んだデータはjpegファイルになっていますので
グラフィック系ソフトでそれを展開します。 そしてその絵の上にレイヤーを
作って、線をなぞって引いていきます。簡単にいうと絵の上に
トレーシングペーパーを重ねてエンピツでなぞるのをPC上で
やっている感じです。 難しくはありませんが線を一本一本
引いていくので意外と時間がかかる作業です。
完全に線を引き終わったら最初取り込んだ絵は、
削除してしまいます。これで一応手描きの下絵が出来たことになります。
この方法はどうなんでしょうね・・(^^; 手描きといえば手描きですし、
コピーといえばコピー。 一応キャラから背景まで全部自分で
引いた線なのですがなにぶん紙一重な方法なので自分でも
いいのかな・・と思いつつやっております(^^;
それと下絵の線ですが、一応タブレットを使って引いています。
しかしそれでもなかなか滑らかな線が引けません。
そこで取っている方法が「ベジェ曲線」で引くという方法なのですが、
これは簡単にいうと線の始めと終わりの二点を指定しておき、
その2点を結ぶ仮想の直線を設定します。 その後、その線を
好きなように曲げてやるのです。
直線を引くときはこのモードを「直線」にしてやれば簡単に引けます。
ベジェ曲線は慣れが必要ですが、コツをつかめば
キレイな曲線が引けます。ただしこれに依存しすぎるとこれなしでは絵が
描けなくなってしまう恐れもあります(笑)
<彩色する>
下絵ができましたので色を付けます。 そのまま色を塗ると下絵の線の
上に色が乗ってしまい、下絵の線が消失します(^^; そうならないためには
線の近くなどは針の穴に糸を通すがごとく神経質に色を置くしかなく、
超大変です。 そこで「レイヤー」機能を使います。
これを使うと上から色を塗り重ねても下絵の線が消えません。
ちなみにウィンドウズに標準で付いている「ペイント」はこの機能が無いので、
これで凝った絵を描こうとすると職人芸レベルの技術力・・もしくは
たぐいまれなる忍耐力のどちらかが必要になります(笑)
カラーリングは最初の元絵を参考にするのですが、これはソフトの機能を使えば
元絵と全く同じ色を付けることが可能です。 しかし、元絵のキャプチャ画像は
色がかなり淡くなっているので参考程度に留め、鮮やかで濃い目の色を
新しく作って塗っています。
塗る順番は 肌→服→髪の毛→目→影の塗り分け、
最後に背景・・といった感じです。
<仕上げをする>
さて、全て塗り終われば出来上がりなのですが、実はこの段階では
まだいまひとつアニメっぽくありません。理由は塗った色や輪郭線が明瞭すぎて
少々粗く見えるからです。 それに絵のサイズも大き過ぎるのでこのままでは
掲載できません。 そこで絵を縮小してやるのですが・・
これを実行すると絵のサイズが小さくなると同時にびっくりするほど
アニメっぽくなります! 実際以前はこの現象にビックリしていましたが・・(^^;
これは用語でいうと「アンチエイリアスがかかる」と言うのですが、
簡単にいえば写真でいう、「軽いピンボケ状態」になる感じです。
これで全体がしっとりとなじんでマイルドな絵になります。
このボケ具合も設定によって調整ができます。
最後に、さらにこの絵全体をうっすらと暗く調整してやるとさらにアニメっぽく
なってしまいます。(大汗) ただしその結果出来上がった絵は・・
線とカラーリングが正確であった場合、(禁断の)キャプチャ画像と
ほぼ見分けがつかなくなってしまいます。
実例としては第2話の下のほうの挿絵なんかがそうですね。
今はコワイのでここまではやっておりません・・(^^;
<おことわり・・(^^;>
絵は基本的に元絵に忠実に描いていますが、
絵によっては線を自分なりに変更したり、
背景を変えたり、違う色に塗ったり、はたまた影を付け加えたり、
結構自分勝手に変更を加えています。 なので実際のアニメとは
異なる部分も多々ありますので、その点についてはご了承下さい。
さらにおまけ、で書いてみました。
PCで絵を描いてみませんか? というコーナーです。
パソコンで絵を描いたことがないという皆さん、一度描いてみませんか?
ということで次は、パソコンで絵を描くにあたっての
基本的な説明をしてみようと思います。
そもそも自分のテクニックや知識がないのでそれを語るような立場でも
ないのですが・・・(苦笑)
なので、内容はあって無いようなものですけど、パソコンで絵を
描かれた経験の無い方に少しでも興味を持ってもらえれば
とても嬉しいです・・
<実際どうやって描いているのか?>
パソコンで絵を描く方法としては大きく二通りに分かれると思います。
一つはパソコン上で下絵から仕上げまで全てやってしまう方法です。
これは初めての方にもとっつき易く、シンプルな方法といえますが・・
ただ難点はなめらかな線が引きにくいことで、どうしてもぎこちない線に
なりがちです。キレイで整った絵を描こうとするととんでもない器用さが
要求されると思います(笑) ただマウスでなくタブレット(PCと接続できる
電子ペンのようなもの)を使うと少し改善されるかもしれません。
もう一つは・・・
紙に描いた絵をスキャナなどで取り込んで、
それを下絵として使う方法です。
パソコンで絵を描くといいながら下絵を紙に描くのは変なのでは?と
思われるかもしれませんが・・ 実際は大体においてプロの方や
プロ並みに上手い方はこの方法を取られるケースが多いように思います。
僕は全然上手くはないですが、この方法が気に入っています。
誰でも慣れ親しんでいる紙とエンピツを使うので、下絵(線画)が
とても描き易いというメリットがあります♪
<使用するソフト>
パソコンで絵を描くのは、ウィンドウズの場合ですとグラフィックソフトの
「ペイント」が付属しているので、あとはマウスがあれば
最小限の装備で絵が描けるのですが・・・
やはりある程度快適に描ける環境がととのっていないと・・
すぐに絵を描くのがイヤになってしまいます(笑)
これはけっこう重要なポイントです!
そこで登場するのが高機能のグラフィックソフトです。
これはぜひとも入手したいものです。 快適に、楽に描けますし、
それによって描く意欲が向上し、結果的に上達への早道となります。
さて、これもいろんなソフトが出回っているのですが、
どれを選ぶか・・・実はこれもけっこう重要です。
結論から申しますと絵を描くのに今一番愛用されているソフトは
「フォトショップ」という、かの有名なソフトです。
しかしお値段がハンパでは無く、10万円近くするのでお手軽ではないですし、
僕もこんなのはとても買えないので使ってません(笑)
国産車でいうとスカイラインGT−Rみたいなものです(^^;
僕が使っているのはPSP(ペイントショップ プロ)というソフトです。
これは1万数千円くらいのソフトなのでなんとか手の届く値段ですし、
機能的にも優れているので人気のあるソフトです。
それからもっと安いソフトや、無料で配布されているソフトも
いっぱいあります。 意外にこういうソフトでも機能は充実しています。
お金がかからなくて良いのですが、実は初心者向けでない部分があります。
・・・それは情報の少なさです。 えてしてソフトに付属のマニュアルというのは
難解で専門用語も多く、結果として市販の解説本が頼りになるのですが、
これらのソフトにはそういう本も少なく、結局使いこなすのに苦労して
イヤになるのでは・・と思います。(経験者語る・・(^^;)
そういう面でみると、フォトショップというのは良いソフトなんですね。
なにしろ市販の解説本の豊富さは言うに及ばず、
美少女CGを描く・・みたいな本などでもほとんどこのソフトを
使っての解説となっています。
フォトショップというのは本来の実力の他に、こういう大きなメリットが
あるソフトなんですね。 予算のある方はこれを導入してみても
良いでしょう・・・
価格と使い易さのバランス・・・そういう点を踏まえて考えると
お勧めはPSPかもしれません。
とりあえず解説本は多いですし、これにこだわったホームページも
けっこうありますので情報は豊富といえます。 まだマンガ系のイラストを
これで描いている方は多くないみたいですが良いソフトだと思いますよ・・
あと、今までに挙げたソフトはすべて「ペイント系ソフト」といいまして、
ストレートな描画方法のソフトなのですが、同じグラフィックソフトでも、
「ドロー系」と呼ばれるソフトは、非常に特殊な描き方になりますので、
(ベジェ曲線みたいなものです)注意しましょう。
「イラストレーター」などのソフトがドロー系になります。
ちなみにPSPはドローの機能も付いています。
僕は逆に今その機能に頼りきっていたりしますが・・・(^^;
ソフトの話の締めとして、マシンのパワーについてですが・・
描いている最中の絵のデータは非常に大きく、25メガバイトとかも
しょっちゅうです。 最後にはjpegやGIFに変換したり、
サイズを縮小するので軽くなるんですけどね・・・
ということでメモリは少し多めの方が良いと思います。
マシンに負荷がかかりすぎると絵が描きにくくなったりしますし、
最悪暴走やフリーズを起こし苦労して描いている絵が消えることがあります!
長時間かけて描いた絵が消えるとかなりやる気がなくなりますので
描いている最中はこまめに上書き保存することも大事かと思います。
<使用するハード>
ソフトの話が長くなってしまったのでお疲れかもしれませんね・・・
適当に休憩しながら読んで下さい・・(^^;
・・・ということでハードですが・・・あると非常に重宝する周辺機器は
やはりタブレットです。僕はどちらかというと線を引くより
もっぱら色を塗るのに使っていますが・・・
構成としてはペンとポードから出来ていて、ペンでなぞった通りに
描けますのでマウスとは比べ物にならないくらい使い易いです。
マウスで苦労するより早期に導入してしまったほうがいいでょう。
(これも経験者語る・・(^^;)
値段は1万円くらいから数万円のものまであるみたいですが、
安いものでも問題無いと思います。 ただ筆圧を検知するタイプは
けっこう便利で、筆圧に応じて線の太さや色の濃さを変えたりできるので
良いですね・・・
低価格のものでもこの筆圧検知機能は大体付いていると思いますが
ご購入時は要確認です・・
下絵を紙に描く方はあとスキャナが必要になりますね。
絵を描くためだけに購入される場合は一番安いものでも充分だと
思います。値段は1万円を切るくらいでしょうか・・・
ということで、全て揃えていくと結構な金額になってしまいますが、
長く使えるものばかりですので後は電気代や紙代くらいで好きなだけ
絵が描けます♪ あ、解説本はけっこう高いかも・・(^^;
<絵についてあれこれ・・・>
いろいろ書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?
やはりCGというと難しく考えてしまう方もおられると思いますが、
基本的には線を描いて塗るだけですので、まあ塗り絵みたいなものです。
しっかりした下絵を描くのがちょっと大変かもしれませんが・・
(実は僕も下絵がなかなかビシッと決まらなくて・・(^^;)
ソフトもかなり多機能なので慣れるまではちょっと大変ですが、
基本的な機能だけを使っても絵は充分描けると思いますから、
楽しくやっていきましょう♪
(また、そのうちソフトの使い方、みたいなことを書いてみようとも
思っています)
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