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十万人保釈署名運動ニュースNo.44 2004.8.1

7.13抗告棄却を弾劾する!(表紙へ)

弁護側立証で足立昌勝さん証言
「福嶋さんを爆取で裁くことはできない」

 7月16日の福嶋昌男さんの181回目の公判では関東学院大教授・足立昌勝さんが証言台に立ちました。
 足立さんは刑法学者として爆発物取締罰則(爆取)の違憲立証を行い、また福嶋さんに対する検察官の主張がなんら爆取の構成要件を満たしていないことをはっきりさせました。
 1884年(明治17年)に「太政官布告」として制定された爆発物取締罰則は、便宜布告という緊急勅令的な扱いによって世にでました。この布告は「天皇のおふれ」であって、当時の帝国憲法下においても元老院の審議を経ることなしには法律としては無効でした。しかし現憲法下に至るまで一度も審議されないままであり、法律ではない。足立さんは当時の資料の調査・発掘にもふまえ、爆取の制定過程にさかのぼってその違憲性を証明しました。
 続いて足立さんは、爆取1条(爆発物の使用)の共犯(共謀共同正犯)として福嶋さんを起訴した検察の主張がまったく成立していないことを明らかにしました。
 最初に、「謀議しただけで、実行行為に加わらなくても正犯とする『共謀共同正犯』自体を認めることはできない」ときっぱりと証言しました。
 その上で、福嶋さんが、爆発物を使用する目的をもって、いつ、どこで、だれと、どのように「共謀」したのかが具体的に明らかにされなければならないにもかかわらず、検察官はこれらをまったく明らかにしていないと証言しました。
 検察官は一言の反対尋問もできず沈黙し、すかさず服部裁判長が助け船。「ロケット弾のための飛距離計算をした、火薬を製造管理した、発射薬室を設計したという検察官の主張は爆取のどの条項に該当すると考えるか」と質問。すかさず足立さんは「どれ一つとっても1条の『使用』とその共謀になんら関連しない」と明言しました。「それらの行為は、3条の『製造』のはるか前段であり、3条には『製造の予備』を取り締まる規定はなく、結局爆取には該当しない」ときっぱり。
福嶋さんは無実だ。検察官は、福嶋さんが「共謀」した具体的事実を一切示していないばかりか、爆取で裁くことができない内容ばかりあげつらってきたのです。検事の主張が意味することは、福嶋さんへの公訴は無効だ、ということ以外ではないのです。
 弁護側立証の緒戦において決定的な勝利がかちとられました。次回は駿台予備校講師・山本義隆さんによってメモ分析に対する批判が行われます。
 たくさんの傍聴と支援の力で福嶋さんの釈放と無実を実現しましょう。        (T.K)

十万人保釈署名運動ニュースNo.43 2004.7.5

6.28保釈却下弾劾(表紙へ)

十万人保釈署名運動ニュースNo.42 2004.6.5

福嶋さん 弁護側立証始まる

 6月1日、福嶋昌男さんの178回公判が行われました。この公判をもっていよいよ弁護側立証が始まりました。大きな節目となる公判ということで、傍聴席はいっぱいとなり、報道記者も傍聴しました。
 冒頭陳述に先立って、福嶋さんと弁護団から、前回の小島筆跡鑑定批判(証拠意見)に引き続き、馬路筆跡鑑定批判(証拠意見)が行われました。福嶋さんは1時間にわたって、意見を表明しました。「私は無実だ。メモなど書いていない」。きっぱりとした口調で宣言した上で、いかに馬路筆跡鑑定が恣意的、非科学的な「似たもの選び」にしか過ぎず、デッチあげのためのニセ「鑑定」であるかを馬路証人の法廷証言を徹底的に分析・暴露しつつ明らかにしました。
 弁護団による冒頭陳述は、まず「被告は無実」であり、「共謀を立証する証拠は存在しない」と公訴棄却を申し立てました。その上で、検察側の「間接事実の積み重ねによって立証する」としてきたことの破産、須賀・十亀・板垣さんの無罪判決の決定的意義、「証拠」とされているメモは迎賓館・横田事件となんら関係がないこと、しかも違法捜索・違法収集証拠であること、さらに、筆跡鑑定は証明力がなく、筆跡の同一性は立証されていないこと、そもそも、爆発物取締罰則は違憲の法ならざる法であり、それで人を裁くことは許されない等々、福嶋さんの無実・無罪を全面的に明らかにしました。
 この冒頭陳述に沿って、今後弁護側立証が証人尋問と書証によって立証される予定です。具体的にはメモの筆跡は福嶋さんのものではないという異筆鑑定を京都精華大学教授・石川九楊氏が、統計学の立場からの小島筆跡鑑定批判を早稲田大学教授・椎名乾平氏が行う。違法捜索・違法収集証拠に関し、岩手県警警察官など2名と板垣宏さん。メモ内容の物理的意味について駿台予備校講師・山本義隆氏。爆取違憲立証を関東学院大学教授・足立昌勝氏がそれぞれ行うということで、合計7名が証人請求されました。服部裁判長は板垣さんと石川氏の証人採用のみ決定し、その他は保留にしました。まったく不当な保留です。7名全員の採用をかちとりましょう。
 これからが無罪判決獲得に向かってとりわけ重要な公判となります。一人でも多くのみなさんの傍聴をお願いします。

服部裁判長もう許せない
怒りの声を裁判所に集中しよう

全国の読者のみなさん。服部裁判長に抗議の声をあげてください。
 検察立証が終了した今、服部裁判長は福嶋さんの保釈を決定しなければなりません。
しかし福嶋さんは今も牢獄に閉じこめられたままです。私たちはこの間、無罪判決をかちとった須賀さん、十亀さん、板垣さんとともに、何度も福嶋さんの保釈を要求する申し入れを行ってきました。しかし服部裁判長は、これを無視し、検察立証の終了後なおも福嶋さんを牢獄に入れ続けています。
 それは、「保釈が欲しければ、簡単に弁護側立証を終われ」という無言の圧力となって被告の防御権を不当に侵害するものです。服部裁判長は、この人質司法の不当さを百も承知で、しかも無実がますます明確になっているにも関わらず、自己保身と出世の虜になって、福嶋さんを踏みつけようとしています。もう許すことはできません。  私たちは、服部悟裁判長が、裁判長面して司法の仮面をかぶって、福嶋さんの人権を奪い、虐待し、権力の座にしがみつこうとすることを認めることはできません。
 イラク戦争の虐殺と虐待に加担する小泉政権とどこが違うのでしょうか。服部裁判長は同根の抑圧者として、巨大な怒りの声で包囲されるべきです。そして、この大きな怒りこそ、服部裁判長の自己保身を揺さぶり、これ以上の権力犯罪を阻止する力となるのです。
 全国の読者のみなさん。「人権侵害やめよ。裁判官失格。ただちに保釈を」の怒りの声を東京地裁に送って下さい。
十万人保釈署名運動は怒りの火の玉となってたたかいぬきます。
【〒100-0013
東京都千代田区霞が関1-1-4
   東京地方裁判所刑事第3部
服部悟裁判長 】

十万人保釈署名運動ニュースNo.37 2004.2.10

3月25日判決公判に大結集を


検察官論告は作り話だ、木口裁判長は無罪判決をせよ
                              板垣 宏

 
 3月25日の判決公判が、あと一月あまりと間近にせまってきました。
 私たち3名が保釈されたことで、「無罪判決が約束」されたかのように思われている方々もいらっしゃるようですが、それは危険です。3月25日の判決公判まで油断せず闘いを強め、木口裁判長をして「無罪判決しかありえない」というところまで追い詰めなくては、現実のものとして無罪判決を勝ち取ることは出来ません。
 実際、刑事3部の福嶋さんの裁判では、検察側の「立証の不備」を服部裁判長が補完する形で、検察側に7人もの証人を出させこれを採用するという、卑劣なことが行われています。検察官の立証に「不備」があったということは、「要証事実」(犯罪事実)を検察官が「立証」出来ないまま検察官立証を事実上終了したということであり、これ自体が福嶋さんの無実・無罪を示しているのです。ですから、本来なら服部裁判長は福嶋さんを直ちに保釈し、速やかに無罪判決を出さねばならなかったはずです。
ところが、服部裁判長は「有罪」の予断を持ち、検察官をそそのかし、焚きつけて「追加立証」をやらせ、裁判を長引かせ11年を超えて、さらに長期に福嶋さんを獄中に閉じ込め、加えるに何とかして「有罪」の口実を作ろうとしているのです。これ一つを見ても、裁判所・裁判官がまさしく公正、公平な立場を投げ捨て、検察官の役割をしようとしていることは明らかです。刑事11部木口裁判長に、この刑事3部の動きが無関係であるはずはありません。
 私たちはすでに03年9月1日〜3日の被告・弁護側、最終弁論・最終意見陳述において検察官論告の虚構性を完全に粉砕しています。
 「論告の段階に至っても、被告人に関して訴因の特定がされていない。被告人のそれぞれ誰が、いつ、どこで、何を、どうしたのかというすべてに関して、具体的事実を一切明らかに出来ていない。また、共謀共同正犯として公訴提起していながら、共謀の証明がまったくない。論告は、要証事実(犯罪事実)を何ら証明していない」(「弁護人最終弁論・はじめに」から)
 すなわち、無罪判決しかないことははっきりしているのです。だからといって上記のように、裁判所の反動的流れがはっきりしている以上、座してこのまま3月25日の判決公判日を迎えるというわけには行きません。
 裁判所前での「無罪判決を要求する」街宣行動(1月22日に第1回を実施)や、各種の反戦集会会場に登場して、イラク侵略戦争反対の戦いと結び、福嶋さんの保釈を訴える署名活動と合わせて、私たちの3月25日の判決公判への傍聴の呼びかけと無罪判決戦取の訴えを、私たち被告が先頭に立って精力的に行っています。
 また、より多くの学者・弁護士・牧師・市民の皆さんへの、十万人保釈署名運動と無罪判決実現のための闘いへの参加要請も、改めて強力に推進しています。やれることをすべてやりきって、判決公判に臨みたいと思います。たくさんの人がこの闘いに結集して下さることをお願いします。 

ホームページへ十万人保釈署名運動ニュースNo.37 2004.1.9

許せない!福嶋さんへの保釈却下決定

保釈請求却下決定(抜粋)
                                                         被告人 福 嶋 昌 男

 右の者に対する爆発物取締罰則違反被告事件について、平成一五年一一月二〇日主任弁護人青木秀樹、弁護人荒木昭彦、同西村正治及び同萱野一樹から、保釈の請求があったので、当裁判所は、検察官の意見を聴いた上、刑事訴訟法八九条一号及び四号の場合に該当し、かつ、裁量による保釈も相当でないと認め、これらをいずれも却下する。
  平成一五年一二月二四日
        東京地方裁判所刑事第三部


 昨年の12月24日の保釈却下は、6月の却下決定に続く暴挙です。決定書の文言は、日付を除いて6月のそれと一言一句違いがありません。一片の道理も示すことができない日付を変えただけの紙切れで、福嶋さんの年内保釈は拒否されました。

 却下の理由としてあげている刑訴法89条の「罪証隠滅のおそれ」は、同一事件の被告である須賀さんたちが獄外で元気に過ごしていることをみれば、まったく根拠のない言いがかりであることは明白です。

 裁判所の職権による裁量保釈も否定している点は、東京拘置所の新獄舎での過酷な扱いで健康を著しく害している福嶋さんの現状を無視し、さらなる拷問を加えることを開き直るものです。

 そしてさらに重大な点は、不当に長い勾留の取り消し義務(刑訴法91条)について一言も触れていないことです。弁護団からの保釈請求の核心は、不当に長くなった勾留をただちに取り消されなければならない、この一点です。裁判所はこの91条に対するコメント抜きに保釈請求を拒否し、自らの不正義をさらけ出しました。

まず却下ありきの姿勢に固執する服部悟裁判長の不当で不誠実な却下決定を絶対に許せません。必ず福嶋さんをとりもどそう。

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12・6集会が大成功 新たなたたかいの一歩踏み出す

12月6日、日本キリスト教会館において「実現しよう!福嶋さんの年内保釈を、須賀・十亀・板垣さんの無罪を、12・6集会」が90人の参加を得て、大成功をおさめました。毎年恒例の集会ですが、ついに今年は会場に16年の未決勾留を打ちやぶって昨年12月27日に出獄した須賀さん、十亀さん、板垣さんを迎えて開催することができました。
 集会では、3人をとりもどした運動の熱気と底力をあらためて確認する一方、追いつめられた検察と、自己保身にかられた裁判所によるなりふりかまわぬ反動との対決が福嶋さんの裁判で激しく争われていることが報告されました。
 3人の単純な延長線上に今後の勝利はない、という確認に会場の雰囲気も引き締まりましたが、闘志あふれる3被告の発言に会場の全参加者は勇気百倍となりました。心を一つにして新たなたたかいの一歩を踏み出すときです。福嶋さんをとりもどし、4人の無罪をかちとるために。
森山 サさん追悼 12・6集会 主催者あいさつ
事務局「 森山サ牧師への追悼を、開会のあいさつのかわりとしたいと思います。心から哀悼の意を表します。
11月7日、未明のことでした。69歳、喉頭ガンとの闘病中でした。昨年末の3人の保釈実現に向けての森山さんの奮闘は、まさに命を削るような壮絶なたたかいでした。27日出獄当日も身を切るような寒風の中、朝から夕方まで教会の仕事も投げうって終日立ち続けられました。すでにこのころから病が進行していたのだと思います。
 3人の感動的な出獄をかちとってからは『次は福嶋さんですね』と口癖のように言っておられました。悲しく、悔しく、残念でたまりませんが、彼の思いを引き継いで、福嶋さんの年内保釈と、4人の無罪をかちとるために、新たなたたかいを始めていきたいと思います」

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実現しよう!12・6集会

福嶋さんの年内保釈を
須賀・十亀・板垣さんの無罪判決を

とき 12月6日 午後1時半開場、2時開会

場所 日本キリスト教会館
    (新宿区西早稲田2−3−1)

須賀さん、十亀さん、板垣さんみずから、無実・無罪と福嶋さんの年内保釈を訴えます。

10/9団結まつりに3人が登場

10月19日(日)に、亀戸中央公園で行われた「団結まつり」に、今年も十万人保釈署名運動は参加しました。
 出店は、例年のごとく「十万人の豚汁」と「古本市」。しかし少し違うのは、須賀さん、十亀さん、板垣さんの3人が、自ら売り子をつとめたことです。

少し薄味で具だくさんの豚汁を、おわんに注ぐのは笑顔の須賀さん。それに気づいて、次第にテントに人が集まります。
 板垣さんは、前を通る人に積極的に声をかけ古本のセールス。買ってくれた人にすかさず、福嶋さんの保釈署名を訴える姿は堂にいったもの。
 十亀さんは、トシ子さんの要望で毛ガニを入手するため行列中。合間をぬって署名取り。じっくり話し込みます。
 無事に豚汁を完売し、多くの人に寄付していただいた古本も好評でした。
 やっぱり、保釈をかちとって自ら無実・無罪を訴える3人の存在は大きい。そして今なお続く福嶋さんへの勾留の不当さが際だって感じられます。
 さあ決戦の冬に向かって、前進しよう。
 

日弁連人権大会でビラまきin松山

 10月16日、17日に四国・松山市の県民文化会館で日弁連人権大会が行われ、一日目のシンポジウムには、弁護士に市民を加え約3000人が集まりました。日弁連人権擁護委員会による福嶋さんへの調査が開始されている今こそ、ビラをまかねば。とは思いましたが、福島で開催された昨年の大会と違って、松山は遠い。簡単には行けない。そこで愛媛と言えば石鎚山と十亀さん、ということで、愛媛の賛同者にビラまきをお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。当日は、汗ばむほどの良い天気。いくつかの市民団体もビラや、マイクをもって登場するなかに混じって、2人で600枚のビラをまくことができた、とのこと。本当にありがとうございました。日弁連の救済勧告が、一刻も早く出ることを期待します。ともに、年内保釈、無実・無罪を実現しましょう。

傍聴しました

第168回の裁判は、福嶋さんによる訴訟指揮への異議から始まった。
 前回の公判で馬路筆跡鑑定人は突如として、弁護人の反対尋問への自分の証言が不十分だったとして、再説明を要求してきた。
服部裁判長は、これを簡単に認め、今日の公判の最初に時間を確保した。福嶋さんはこれに異議を述べた。
 「馬路鑑定人は前々回の公判で、比較された文字の部位に多くの違いがある理由を聞かれても、同筆ときめつけるばかりで、説明できなかった。鑑定方法や判断の根拠を明らかにした証言のなかで、相違点の理由がわからなかったということ。にもかかわらず、証言のやり直しを認めることは弁護団による反対尋問を反故にするもだ。認められない」。
福嶋さんの鋭い指摘に、服部裁判長は固くなって、「異議には理由がない」と
一言の反論もできずに、ただ黙殺する。
 そして馬路鑑定人の再説明。「指摘された『焼』の字の各部位の違いは、資料のなかに出てくる『至』、『供』、『悦』などの各部位と比較すれば矛盾はない」。
馬路鑑定は、比較された同じ文字同士の相違点は無視して、異なる字の一部を持ち出してでも類似点を説明しようとするものだ。それは、「同筆」とするためだったらなんでもする、という極めてご都合主義的な手法だ、とはっきりわかる。人の人生を左右する証人がやることではない。
 その後の反対尋問でも、漢字の「福」とカタカナの「ネ」、「安」と「奴」の比較など、驚くべきものが続く。共通する文字同士の検討が行われる場合も、たった2文字しか比較材料がない「え」。14文字中12文字は、まったく形が違うのに意識的に残りの2文字で比較された「が」。単純な字形で、特徴の出現がまったくない数字の「3」。
常識的な鑑定手法すら無視した「似たもの」探しは、福嶋さんを犯人にデッチあげるための犯罪行為だ。絶対に許せない。反対尋問をともにたたかうぞ。(T.K)

有楽町で「拉致」と対決

政治の秋。選挙も控え、街頭も騒がしくなった10月25日の土曜日。十万人保釈署名運動は、いつもの通り有楽町で不当な長期勾留への怒りを訴えました。
 しかし十万人の署名隊も、世の中の動きと無縁ではいられません。
 後から割り込んできた、「拉致はテロだ」「経済制裁を」なる幟(のぼり)を立てた一行が、北朝鮮への憎悪と石原都知事への賛美をまくしたて始めたのです。
 許せない!自衛隊の派兵を決め、福嶋さんの人権を判決なしに踏みにじる日本の権力者こそ本当の悪ではないか。目の前にある不正にフタをして、戦争を煽るとは。

十万人の仲間は、彼らの目の前に陣取り、権力犯罪への怒りの署名を訴えます。
「拉致」キャンペーンに同調する人になど一人も出合いません。署名に応じてくれたたくさんの人々は、日本の戦争と人権侵害と、その同調者にこそ怒っているのです。
 福嶋さんをとりもどそう!
 戦争をとめよう!  (a.s)

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最終弁論公判やりぬきました

 9月1、2、3日と連続して迎賓館・横田爆取裁判の最終弁論公判が行われ、15年にわたる一審裁判がついに結審を迎えました。一日はまず最初に須賀武敏さんと板垣宏さんが、2日は十亀弘史さんが最終意見を述べ、3日の最終日には弁護団が最終弁論を展開しました。
 15年の裁判、16年もの長期未決勾留をとおしてはっきりしたことは、検察による公訴提起がまったく要件を欠いた、不当な政治的デッチあげ弾圧だったということです。検察立証と論告には、3人がいつ、どこで、何を…といった訴因の特定がまったくなく、立論としてなりたっていませんでした。また3人が事件の共謀を行った、としながらもそれについての証明がなく、要証事実の証明が不在であることが、3日間の弁論で鮮明になりました。
 判決公判は来年の3月25日と決まりました。もはや、無実・無罪判決以外にありません。ともに、この前代未聞の権力犯罪を暴き、怒りをもって、無罪判決をかちとりましょう。
9月3日最終弁論を終えて(弁護士会館)右から、十亀弘史さん、須賀武敏さん、板垣宏さん、北川鑑一弁護士、藤沢抱一主任弁護士、坂井 眞弁護士、内山茂樹弁護士

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9月1.2.3日連続公判へ!
須賀さん、十亀さん、板垣さんの最終弁論

私たちは無実だ

 来る9月1,2,3日に須賀さん、十亀さん、板垣さんの最終弁論公判が連続して行われます。一人でも多くのみなさんが傍聴にかけつけ、3日間の法廷をあふれさせ、地裁を包囲しよう。
 16年の長期未決勾留は、3人と家族の人生を奪う許せない人権侵害でした。しかし、「私たちは無実だ」という思いを決して奪い去ることはできませんでした。逆にその歳月は無実・無罪をかちとるための全力をあげたたたかいとなり、追いつめられた裁判所はついに3人の保釈出獄を認めざるをえなくなりました。
 公判では、3人が無実・無罪獲得のために注いだ16年の思いのすべてを込め最終意見陳述を行います。それは、直接証拠もなく、いつ、どこで、だれが、何を…すら証明できぬまま起訴してきた検察のデッチあげを最終的に暴ききり、16年も3人を獄に閉じこめ続けてきた裁判所を徹底的に弾劾する歴史的裁判となるでしょう。無罪確定へ、ともに立ちあがりましょう。

新獄舎問題、法務省に申し入れ

 7月24日に救援連絡センターの呼びかけで、東京拘置所の新獄舎についての、法務省に対する抗議の申し入れ行動が行われました。
 十万人保釈署名運動もこれに加わり、諸団体・個人をあわせた9名が参加しました。
 救援センターはこの間、新獄舎の実態を知るために在監者にアンケート調査を行い、その回答を『救援』紙面に公表しています。内容は、「週に一回くらいは太陽の光を浴びさせてほしい」「自分で窓を開けることができないので新鮮な空気を入れることができない」「息苦しさをかんじる。景色はまったく見えない、密室」「『保護房』や『自殺房』に近づいてきた」など、私たちが福嶋さんから聞いてきたことと同様の、閉鎖的で非人間的な新獄舎の姿を突き出すものであふれています。
   
 救援センターからは、40名の回答を盛り込んだ要望書が提出され、新獄舎の実態が明らかにされました。
十万人保釈署名運動は、福嶋さんへの11年の未決拘禁の不当性と新獄舎問題を告発するとともに、彼を新獄舎へ拘禁することは一日も許されないこと、すべての被拘禁者に対する新獄舎への長期拘禁を禁止すること、第三者の立ち入り調査を行うこと、獄中者の要望を聴取し処遇改善すべきこと、などを要求する要望書を提出しました。
 名古屋刑務所を皮切りに発覚した虐殺・虐待事件と、それを隠し温存してきた法務省への怒りと不信はぬぐいさることはできません。新獄舎問題は、いまや人権と人命軽視の象徴です。今後も福嶋さんの保釈とあわせ、全力でこの問題に取り組んでいきます。

日弁連、福嶋さんと面会決定

いよいよ調査は本格化し、9月1日に人権擁護委員会が東京拘置所に行って福嶋さんと面会調査を行うことを決定しました。
無実を訴える者の人生を判決もなしに11年も獄に奪うこと、しかも密閉された新獄舎へ長期拘禁し続けることがいかに過酷な人権侵害かを、第三者機関が直接に当事者から対面調査する画期的な機会です。
日弁連の人権擁護委員会が、長期未決拘禁についての人権救済申立を受けて調査を開始したことは、前々回のニュースでお知らせしました。

傍聴しました

るが、誰でも書くようなありきたりの文字しかなくても、たまたま書いた文字が偶然似ていた場合でも、同一人が書いたと鑑定しうるということだ。
こんな鑑定を唯一の証拠に、福嶋さんの人生を裁けるのか。
 馬路氏は、このアバウトさをごまかすために、「特徴が一般的か否かの判断はする。その材料として4000人分の筆跡を保有している」と主張。しかしそれは不正入手した学校の答案用紙や会社の履歴書(個人情報)を含んでいることが判明しみんなビックリ。
 かつて馬路氏の教師だった鑑定人の著書さえも「希少な特徴」に着目している事実を弁護人が示し追及するとついに、「そんなに私の鑑定が信用できないなら、他の鑑定人に頼めばいいでしょ」と逆ギレした。
 いよいよ各論批判。絶対勝利しよう。            (T・K)
前回に続いて、20数名の傍聴者が席を埋めた。初参加の学生や、若者も大勢いる。
 みんなが入廷すると、証言席にはすでに馬路(まじ)筆跡鑑定人が座っている。馬路氏の鑑定手法に対する弁護人からの批判的な検討に注目が集まる。
 聞いていてわかる範囲でまとめてみる。普通の筆跡鑑定では、まず希少な特徴を持つ字が探される。次にそれが何度も繰り返し登場する恒常的な特徴であることも確認される。この二つの要件を満たした文字が、鑑定資料間で照合される。誤鑑定を防ぐ最低限のハードルだ。
 しかし馬路氏は、「希少性という考えは使わない。恒常性に縛られたら鑑定できない」。つまり資料間に存在す

暑中お見舞い申し上げます
 早速の暑中お見舞いありがとうございました
 お三人の方の健康をただお祈り申し上げます
  これからは福嶋さんの保釈をかちとることを願っています
              (三人への暑中見舞い、鳥海豊)

「午前中に傍聴した交通事犯の裁判では、証拠に基 づいてすっきりした判決が出され関心していました。 でも午後の福嶋さんの裁判では、裁判長が被告に不利 になる不公平な態度をとっていたのでびっくりしまし た。自分なりに、公正に法を学んでいきたい」
                (初傍聴、法学生)

ホームページへ 十万人保釈署名運動ニュースNo.27 2003.3.1

重刑求刑はねかえそう

私たちは無実だ!

須賀武敏さん15年

十亀弘史さん13年

板垣宏さん13年

 2月26日の論告求刑公判で検察官は、須賀武敏さんへ懲役15年、十亀弘史さんへ懲役13年、板垣宏さんへ懲役13年の求刑を行いました。
 これまで、検察官は裁判官と一緒になって、無罪を主張してたたかう3人を16年間も、判決もないまま東京拘置所に閉じこめてきました。この上に、まだ3人の人生を獄に奪おうと要求するために、16年もの時間をかけてきたことのデタラメさと、検察立証の破産性を開き直っていることに怒りを禁じることができません。
 3人は、あらためて無罪をかちとる決意を固めています。不当な求刑を弾劾し、この決意を支え抜きましょう。無罪判決を実現し、福嶋さんとともに、本当に4人をこの手にとりもどしましょう。

論告求刑、傍聴しました

 朝の10:00から始まった論告の読み上げは、午後3:40頃までかかりました。
見慣れぬ2人の検察官が加わり、4人で交代しながら早口で読んでいくのです。
 第一章から、「直接証拠は存在しない、間接証拠によって証明される間接事実の集積と総合評価により立証される構造」「共謀の日時、場所、参加者等は不明」と”堂々”と宣言したことにはあらためて驚きました。
 論告要旨は目次が12ページで本文が273ページの厚い書類でした。

この全文が推測で満たされているのです。
  求刑は最後に明らかにされました。須賀さんも、十亀さんも、板垣さんも冷静にこれを聞いていました。
 15年と13年の求刑を言い渡すために、16年もの未決勾留を強いてきたデタラメさへの怒りと、無罪への新たな闘志がみなぎっていると感じました。
 検事の読み上げる言葉のすべてが、「立証構造」の破産を開き直り、なお重罪を要求することへの言い訳に聞こえました。負けるわけにはいきません。

この日の公判が終わってから傍聴に駆けつけたみんなで、須賀さんと、十亀さんと、板垣さんを囲んでささやかな茶話会をもちました。論告求刑に対する3人の直後の感想も話題にのぼりましたので、要旨を掲載します。

板垣さん

 最大のポイントは勝負あった、ということだと思います。16年間検察官を追いつめてきたが、その内容を一歩も出ていない。「いつ、どこで、誰が…は問題にならない事件。総合的に判断」などといって、証拠や事実関係がないことがはっきりした。冒頭に敗北宣言をした。
 岩手借家のメモの勝手な解釈は虚構の上の無内容なこじつけばかりです。
 しかも岩手借家以前の事件との関連を言わねばならないのに、それがない。
 結論は、立証力はゼロ。無実・無罪のはっきりした展望がでたということです。15年、13年はとんでもないデタラメです。まだ閉じこめようとするもので許せない。しかし勝利を確信させるものでもあるのです。

須賀さん

 重刑を要求してくるのは当然です。私は”20年〜無期”すら考えた。
 確かに15年には、裁判所にむけた検察の意志がこめられている。

しかし、論告の内容は、メモの存在と勝手な解釈を頼りにしたもでしかない。直接的な内容のないメモから、いかにストリー展開するかだ。
これまでネジ切り痕(こん)を唯一の物証として軸において、立証を展開してきたのに、避けて後景化させた。弁護側A証人のおかげです。その分メモを肥大化させたのです。
 われわれの論理をとぎすませば無罪をかちとれるということです。

十亀さん

 意外性のない論告です。総論に触れることができない。いつ、どこで、だれが、何を…が、どうしても言えない。岩手以前についてもいえない。
 やや意外なのは、メモについて全体の80%くらいで言及している。論告の内容が勝手な解釈によてのみ方向づけられている。勝ったということです。
 最終意見は、このことを甘く考えずかみあい、論理性を貫いて勝利します。
 検事は論告で「反社会性が顕著(けんちょ)」と言いました。うれしいことです。今の時代に”反社会的”でなくてどうするのですか。

福嶋さんをとりもどそう

しばらくすると、そのデモの後ろから反戦を訴えるデモ隊が続いてきました。私たちの署名活動もこの大きなうねりのなかにある、と実感しました。

福嶋さんをとりもどそう

 この日は参加した十万人の仲間全員が、交代でマイクを握って自分の思いを話しました。
 独房への拘禁はもう一日たりとも許せない、福嶋さんの健康を奪う拷問です。この事実に見向きもしない裁判所の行いは、名古屋刑務所で起きた虐殺行為とどこが違うのでしょうか。 この事実を知らせ、怒りの声をあげ、署名を集めましょう。世界のたたかいと連帯し、人権侵害やめさせましょう。たたかいは今がチャンスです。
 福嶋さんを今すぐこの手に。

世の名が動き始めた

 2月の有楽町での署名の呼びかけは、15日に行いました。
 世界中で、イラク侵略に反対する千数百万人のデモが沸き上がるただなかのことでした。
 有楽町でも、私たちが署名活動を始める直前まで、反戦・反核を訴える市民団体が、リレートークを行っていました。
 目の前の数寄屋橋交差点では、農民を中心とする長蛇のデモ行進が、WTOの非公式閣僚会議の密室で農民の死活的問題を左右する論議がすすめられていることに反対して行われていました。

 


ホームページへ 十万人保釈署名運動ニュースNo.26 2003.2.1

福嶋さん保釈へ全力を!

4人の無実・無罪かちとろう

署名の力こそ

ついに保釈出獄をかちとった須賀さん、十亀さん、板垣さんは、新たな生活を開始し体調を整えることに全力をあげつつ、裁判闘争の準備にとりくんでいます。
 全国で集めていただいた署名の力こそが、3人と家族の新しい人生を切り開いたのです。本当にありがとうございます。


これからのたたかいへ

 さて、十万人保釈署名運動はあと一人、この3月に未決勾留11年目に入ってしまう福嶋昌男さんの保釈を求める署名を訴えます。
 同じ事件の被告でありながら、逮捕された時期が遅かったために、一人で別に裁判をたたかうことを強制されてきた福嶋さんに、裁判所が再び3人と                 同じ不当な長期未決勾留を強いることなど絶対に許されません。広く訴え、今すぐ福嶋さんの保釈をかちとろう。

無罪判決かちとろう

 検察立証に10年を越える時間を費やしたこと。これが4人の不当な長期未決勾留の最大の原因です。検察官の有罪立証が破産しているにもかかわらず、刑の先取りを強行してきたことを心の底から許せません。
 私たちは、裁判所がこの期に及んで、4人に有罪を下すことなど認めません。4人の無実の訴えと裁判闘争を支え、共にたたかいたいと思います。4人を本当にこの手にとりもどすために。たたかいはこれからです!

1月21日の公判のあと、日比谷パレスで十万人保釈署名運動の仲間が、須賀さんと十亀さんと板垣さんを囲む祝賀会を行いました。初めての出会いもあり、なごやかな中にも興奮と喜びがあふれ、福嶋さんの保釈と4人の無実無罪を、の思いが口々に述べられました。(編集:事務局)

桜井善作さん
「3人と直接握手できる喜びと、感激。
皆さんの絶大な力、結集、情熱と、3人の不屈のたたかいの結果勝利したと思います。戦争を押し返し、民主的な社会を迎える第一歩です。福嶋さんを早く奪還し、3人の完全無罪を目指し頑張ることを誓い合いたいと思います」

藤沢抱一さん(弁護人)
「感無量です。16年前に逮捕された現地を見に行きました。あっという間でした。身柄が獄中にあって、ご両親から出獄の見通しを聞かれることもありましたが、今回やっと保釈を実現できました。16年かかりましたが、節目での正しい選択の積み重ねと、みなさんのご協力が今日につながりました」

板垣宏さん
「体が思った以上に動きません。散歩をしたら夜足がつります。生活をどうするのかという問題も押し寄せてきた。16年の獄中生活の残虐さを身をもって体験しつつあるところです。でも労働者が皆やってること。がんばります。満期出獄ではなく、限定された身分です。無実・無罪にむけてより一層みなさんのご協力・支援をお願いします」

 

須賀武敏さん
「三世代そろって正月を祝うことができました。逮捕時に小6だった息子とは獄中の方が長いのです。『おやじは中途半端が一番嫌い。無罪をとらなかったら太陽は当たらない。最後ひと踏ん張りして、無罪を勝ちとってもらいたい』と言われました。皆さんと協力して最大最高の最終弁論を書き上げ、是非無罪を勝ちとっていきたい」
十亀弘史さん
「みなさんのたたかいによって出られたということを実感として、出てきてよけいに感じられます。あつく感謝申し上げます。社会のリアリティーを感じるのに少し時間がかかっています。日々薄皮をはぐように獲得していくものだと実感します。やっぱり無罪判決をたたかいとりたい。藤沢先生が肩の荷が下りたと言われたけど、まだまだがんばってください。加えて、まだ獄中にいる人たちを早くとりもどしたい」
西山勲さん
「戦争の足音もあって暗い年明けです。
しかし3人の出獄は、明るい兆しでした。自分を犠牲にしてたたかってこられた3人を最大に尊敬します。おかげでやっと心からおめでとうと言えます。道理のない裁判、道理のない戦争は許せません。有事法制を廃案にします」
森山サさん
「9年間保釈運動に参加してきました。私としては非常に長かった。裁判所へ絶えず抗議し、大きな声を上げたりしました。クリスマスに保釈決定を知らされたときには本当に喜びました。高裁に対する座り込みでは体の調子は良くなかったんですが、とにかく保釈を勝ちとりたいという一念で、あそこに座っておりました。15年は大変な苦難ですね。人ごとでない喜びをかんじております」
田村典子さん
「有楽町マリオン前でのお連れ合いのアピールを聞いた人が、署名をし、涙を流す姿を実際に見て、できることをやろうと思いました。皆さんのがんばる姿から本当の苦しみを私なりに理解しました。心の底から喜びを表現できるクリスマスとなりました。1月10日に福嶋さんに面会し『次は福嶋さん』と話しました。明るくきれいな表情をしていました。がんばりましょう」

傍聴しました

次の正しい唯一の決断は、無罪判決しかない」。 須賀さんは「腰椎間版が完全につぶれていることが検査でわかった。奇跡的に神経の損傷はないが、100メートル歩くと痛みで、どこでも座り込む。
風邪など全身症状も続く状態だ」。
 3人とも、保釈後の新たな厳しいたたかいに触れ、同時に無実無罪の実現のための決意を述べ、準備のための時間を保証するよう裁判所へ訴えました。
 警備の東拘職員が消えた法廷での3人の姿はうれしい反面、これからのたたかいに気が引き締まりました。
須賀さんたちの、保釈後はじめての裁判が1月21日(火)に行われました。書面の証拠の採否を決める30分ほどの簡単な手続きでした。これで実質審理は完全に終わりました。
 意見を述べた板垣さんは、「16年の時の残虐さを感じる。足が言うことをきかない。生活の糧を確保し、公判の準備をする困難に直面している。最終弁論の作成に時間を保証すべき」。 十亀さんは、「保釈決定は、当たり前で遅すぎたとは言え、今日の司法反動のなかでは、高く評価する。

野菜食って元気出せ

1月25日、本年初の有楽町街宣で勝利の報告と感謝、これからのたたかいについてアピールしました。
 以前一度、署名に応じ家族に野菜をプレゼントしてくれた千葉県の男性に、偶然この日もお会いしました。男性は、3人の出獄を聞くなり、またもや手にしていた野菜と買ったばかりの漬け物を「これで元気になる」と手渡してくれました。署名でお会いしたすべての
みなさんの力こそが勝利の源です。
大島孝一さん 
「無実でありながら自白を強制された人がいます。女房を呼ぶ、取引先のお客を呼ぶと、取調室で脅されました。死刑判決を受け、現在高裁で控訴審をたたかっていますが大変な困難に陥っています。国家権力は憲法で縛られているのに、改訂されていると思いこんでいる。あえてこれに異を唱えることには協力したい。3人の完全な無罪を勝ちとっていくことが大きな課題です」
西村豊行さん
「スパナの書評を書かせてもらいました。書いたことには責任とるつもりで傍聴しました。3人の水も漏らさぬ結束と絶妙な連携プレーに感動しました。4人の獄中の困難なたたかいが勝利を勝ちとった。それと結合した外の緻密な連帯。そういうたたかいの場に参加し、3人に出会え、生きててよかった、たたかってきてよかったと思います」
足立昌勝さん
「裁判に協力してから長いつきあいですが、実際にお会いするのは初めてです。人質司法の現実と長い間たたかってこられたことに敬意を表します。爆取がなぜ今も効力を持つのか、これが怒りの原動力です。法律論のなかで無罪にむけてがんばります。爆取を廃止するまで頑張りたい」
楠山忠之さん
「社会から見えないところにある問題や人、新聞が書かない冤罪などに注目してきました。たまたま有楽町で皆さんの署名と出会い驚きました。こうして3人とお会いできてうれしい。国家に対し、人民の力を見せなければならない時があります。お体に気をつけて頑張ってほしい」
内山成樹さん(弁護人)
「須賀さんが歩いているのでほっとしました。外に出なければだめだと思いました。長期勾留はいかなる理由があっても許せません。
ここまでは裁判所も英断をしたと思います。しかし次はさらに数段も高い壁です。もう一踏ん張り、皆様のご協力を得て頑張りたい」
大貫淑子さん
「どんなことも不当なまま終わるはずはない、正しいことは絶対とおると思います。3人がたたかい抜いて出てこられ本当によかった。日本が悪くなりつつあり、また戦争になり核が使われるのでは、と思います。良い方向にともに頑張っていきたい」

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ホームページへ  十万人保釈署名運動ニュースNo.25 2003.1.8

3人をとりもどしました

須賀さん、十亀さん、板垣さん
保釈かちとる

ご支援に心より
感謝します!

 12月27日、迎賓館・横田裁判で無実を訴えてたたかいぬいてきた須賀武敏さん、十亀弘史さん、板垣宏さんの3人が、15年と2ヶ月に及ぶ前代未聞の未決勾留を打ち破って、東京拘置所からの保釈出獄をかちとりました。

 判決によらず、人の人生を16年も獄に奪うことなど絶対に許されない、という十万人保釈署名運動を先頭とする広範な人々の怒りの声が裁判所を包囲して、司法によるこの人権侵害についにストップをかけたのです。
 19日の東京地裁による保釈許可決定に対して、検事はその取り消しを求める抗告を即日行いました。以降、26日夕の高裁の抗告棄却決定まで、獄中と獄外が一体で息詰まるたたかいをやり抜いての勝利でした。 
 十万人保釈署名運動に協力してくださった皆さん、獄中へ思いをはせて我がことのように心を寄せてくださったすべての皆さんに心より感謝します。
 さあ、残る福嶋さんを取り戻し、完全な勝利を実現しましょう。4人と共に、”十万人”は今年もたたかいます。

さあ、福嶋さんの保釈を実現しよう


判決もなしに獄中に16年、不当な未決勾留を打ち破り、
無実の須賀さん、十亀さん、板垣さんの保釈かちとる!(声明)

 12月27日、迎賓館・横田裁判で無実を訴えて不当なデッチあげ弾圧と闘いぬいてきた須賀武敏さん、十亀弘史さん、板垣宏さんの3氏が、15年と2ヶ月に及ぶ前代未聞の長期未決勾留を打ち破って、東京拘置所からの出獄をかちとりました。判決もなしに16年もの拘禁生活は、裁判抜きで無期の禁固刑を執行されているのと同じで絶対に許されないという、広範な人々の怒りの声が裁判所を包囲して、司法によるこの人権侵害についにストップをかけたのです。

 12月19日、東京地裁刑事第11部(木口信之裁判長)は、12月の公判をもって事実審理が実質的に終了したことを受けて、ようやくにして3氏の保釈を認める決定を出しました。検察官は卑劣にもその取り消しを求めて即日、抗告を行いました。その内容は、事実審理が終結した後になってもなお「証拠隠滅のおそれ」を主張し、16年目に入った勾留をも「不当に長期の拘禁には該当しない」と言い放つという許しがたいものです。しかし東京高裁第2刑事部(安廣文夫裁判長)は12月26日、この検事抗告を当然にもしりぞけて保釈を確定させました。そして本日、3氏の出獄がかちとられました。

 第一審で16年もの未決勾留は、他に例がありません。こんな長期の勾留がなぜ続いてきたのか。その原因はひとえに、無実の3氏を証拠もないままデッチあげ起訴を強行した検察官と、検事のでたらめな立証を容認しつづけてきた裁判所にあります。とりわけ裁判所はこの間、未決の被告人は判決確定までは無罪の推定を受けるという原則を踏みにじり、検察官と一体となって「無実・無罪を争えば保釈しない」という態度をとり続けてきました。とりわけ3氏のような無実の政治犯に対しては、拘禁そのものを目的とした実質的な「予防拘禁」の攻撃が加えられたのです。

 この長期勾留は同時に、東京拘置所の非人道的な獄中処遇の実態をも赤裸々に突き出しています。3氏が強いられてきた密室の独房への24時間の拘禁は、国際社会では拷問とみなされ厳しい批判が加えられているものです。房内では、日中は机の前に同じ姿勢で座りつづけることが強制され、勝手に体を動かすことも禁じられています。こうした苛酷な生活が15年以上も続く中で、3氏の健康はすでに破壊されているにもかかわらず、東京拘置所では必要な治療すら受けられずに放置され続けてきたのです。

 私たちは3氏に続いて、未決勾留10年の福嶋昌男さんの保釈をもかちとり、さらに国家権力による不当なデッチあげ弾圧と闘うすべての人々と連帯して、司法によるあらゆる人権侵害を打ち破るために闘います。

 12月27日    不当な長期勾留をやめさせるために! 十万人保釈署名運動


保釈出獄のとき

高裁が検事抗告を棄却し、3人の保釈が最終的に決まったのは、26日の夕方5時のわずか数分前のことでした。12月27日の仕事納めの日に出所できるぎりぎりのタイミングでした。
27日の朝一番に保釈金を積み、家族を先頭に10時には出迎えの人々が東京拘置所の面会入り口に集まり始め、今か今かと3人の出獄を待ちかまえました。
年末の多忙のなか、森山サさんや小田原紀雄さんを始め都合を変更してつめかけてくださった人もたくさんいました。寒風の中を待ち続けること6時間。最初の板垣さんの出所は、午後4時の数分前でした。
 本当にこの手に取り戻すまでは動かない、3人のたたかいと頑張りをねぎらい喜びあいたい、みんなその一心でした。
荷物の搬出を挟んで3人は順に姿を現しました。手を高く挙げピースサインを振りまき快さいを叫ぶ板垣さん。トシ子さんに腕を引かれ勝利を噛みしめるようにうなずく十亀さん。車椅子の上で満面の笑みを浮かべあいさつを交わす須賀さん。3人は、門の外へ出るなり懐かしい顔や若者たちやこの日を目指して署名を集めてきた多くの人々に取り囲まれ、抱擁と握手と花束で包まれました。
 花束をタクトにして、板垣さんがインターナショナルを歌い出すと、みんなの大合唱となりました。それはうたも歌うことすら許さなかった東拘に響き渡りました。
 お帰りなさい。

 

 出所後、ただちに場所を移して、3人の歓迎集会が文京区民センターで催されました。急の知らせにも関わらず180人もの人がつめかけ、午後2時から3人の到着を今か今かと待ちうけました。午後5時を過ぎて3人が姿を現すと、場内から一斉に歓声があがり熱気に包まれました。3人と家族の発言を事務局の責任で編集し、掲載します。

歓迎集会
3人と家族の発言

 

<十亀弘史さん>


 出獄最初の一言としては、かなりしまらないんじゃないかと思うんですけど、ビールがやっぱりうまい。
 それからみなさんに心から感謝いたします。外のたたかいがあったからこそ獄中がきっちりたたかい抜けたということを、誇りをもって確認したいと思います。
 それから、勝利した、ということです。
 大変に大きな勝利だと思います。今、年末なんですけども、これはやっぱり03年冒頭の勝利だ、と言っていいと思います。
 たたかうからこそ03年が前進するんだ、ということを私としても確認したいと思います。
私はここへ来て、少しびっくりした、というより意外だったんですけれども、集まられている方の平均年齢が意外と若い。うれいしいことで、やっぱり未来は私たちのものだ、ということです。
公判闘争は、さらに続きます。これからもよろしくお願いします。絶対に無罪判決を書かせる。そして福嶋さんと、星野さんをできるだけ早く奪還しましょう。
 しばらくは温泉、かもしれませんが、全力をあげてがんばります。

 

<須賀武敏さん>
みなさんに、このような形で再会できました。
 天運我らにあり。これが今日の革命運動の道だと思っています。革命運動は人間のドラマです。根底には信頼です。
 今回の出獄は、奇跡ともいえる勝利です。ここに確信を持ってください。
 保釈決定がなされたとき、わたしの学生時代の思い出がよみがえってきました。68年の10・21です。法政大学から出たデモ隊の姿を見た法政大生は、新宿へ、新宿へ、と。
 我々が新宿に行ったとき、民衆は歓呼の声で迎えてくれました。その信頼の叫びが、今日の勝利にもつながっているということを想起してもらいたい。
 その新たな出発点が、昨年の12月15日の集会です。この一年間、みなさんと心を一つにしてたたかいぬいた最大最高の成果が結実した、と確信しています。
 天運は我らにあり、労働者にあり。これからのいかなる荊(いばら)の道も、我らは必ず勝利の道をひらくことを、ともに確認し、今日の出発点にしたいと思います。
私はあの28年間獄中にいる星野君と共に7ヶ月の激動をたたかい、安保・沖縄闘争をその最先頭で責任をもってやりぬいたものです。彼は私の分身です。私が星野君と同じ立場にあってもおかしくありません。だが天は私を獄外へ、星野君を獄中に閉じこめたままにしています。
 真の喜びは、彼を奪い返す日にお預けとしたいと思います。
 そのことを誓いの言葉として私のあいさつに代えたいと思います。

<板垣 宏さん>


 みなさんこんばんわ、板垣です。
 われわれが出獄したという、この事実そのものは大勝利である、と確認したい。
 しかしながら、この勝利はまだわれわれが半身を獄中に残しているということです。裁判でもって完全に無実・無罪を勝ちとるまで真の勝利はない、ということが第一点です。
 第2点は、私ははっきり言って今日出れるとは思っていませんでした。世界情勢が革命に向かって動いているこの激動の時代に、やっぱり外へ出たい、という思いを抱きつつ日々たたかってきたわけですけども、それがようやく間に合った。この喜び。それをみなさんと共に分かちあっていきたいと思います。
 つまり私も、十亀さんも、須賀さんも日本の革命をやるために出獄してきたんだ。その一点であります。そのたたかいを何としてもみなさんとともにやり遂げていきたい、ということであります。
 それから3つ目、私がここにいるということは、私自身あるいは獄中に捕らわれてきた3人が頑張ってきた、ということだけではないということです。多くのみなさん、そして革共同のたたかい、これがやはりあったからこそ、われわれは勝利してきたということだと思います。 闘いというものは、どんな困難な時でも、一人でも断固としてたたかわなければならない時があります。獄中がまさにそうです。そしてまた、職場とかあるいは学園とかでも、たった一人になってもたたかわなければいけない、そういうときが往々にしてある。いやそういう時のほうが多いかもしれない。しかし、その後には何百万、何千万という労働者大衆がいるんだ、その確信をもってたたかい続けること。そのことがわれわれの勝利を勝ちとる最大の要因であり、また最大の勝利の道だと私は思っております。
 そういう意味でわが革共同、そして支えてくださる多くの十万人保釈署名運動のみなさんと共に、この緒戦の勝利を勝ちとったこと、このことをまず私は大きな喜びとして感じており、みなさんと共に喜び合いたい、と思います。
 そしてこれは、須賀さんも述べましたし、十亀さんも述べました。やっぱり星野さんを取り戻さなければならない。そして福嶋さんを取り戻さなければならない、ということです。このたたかいを本当にやりとげていかなければならない、と思います。
 以上4つぐらいのことを、確認して私のあいさつとしたいと思います。

<須賀陽子さん>

胸がいっぱいで言葉が出てこないんでですけれども。獄中の三人と、十万人保釈署名運動の方々、それから全国の友人、同志のみなさん。本当にみなさんの力を総結集して実力でもぎ取った保釈決定だと思います。
 11月23日の集会の時にも、私たちの集会の会場のまわりを警察権力が百十数人で取り巻いて威圧しておりました。ここに来てらしている大貫さんがそのとき言われたんです。なんで警察官があれほど来ているのか、きっとこれは闘いの発展に対して怯(おび)えているに違いない、とおっしゃって。その通りだったということが、証明されました。
 私たちがあきらめないでたたかえば勝てる、ということを実証できたということだと本当に思っています。
 この2002年の最後の最後になって、こういう形で素晴らしい勝利を手にできたということ。これは来年のたたかいの大きな展望を、必ず私たちは切り開けるということだと思っています。
 やっぱり長い獄中でしたので、まずは体を回復して、そしてあらためてもっと元気になって皆さんとともにたたかいを進めていく、ということです。
 本当に今日はみなさん、どうもありがとうございました。お礼を申し上げます。

<十亀トシ子さん>

 今日は2時からみなさんここに集まっていただいて、私も10時から東拘で待ちに待ち続けました。
 本当にみなさん言ってますけど、年内に取り戻せるとは思っていませんでした。だけどこれが実現できた。やっぱりこれが私たちの運動の力、私たち人民が民衆が持っている力のものすごい大きさだと思います。
 11・23集会の時も私は言ったと思いますけれども、やっぱりどんなに卑劣な、どんなに過酷な弾圧も、中に入っている人たちが非転向でたたかい抜いたときに、それは無力になる。それがこの16年間の勝利の積み重ね、だと思います。
 昨日の16時55分ころですよね、決定というのを聞いたのは。あと5分で昨日の裁判所の業務が終わる、そのぎりぎりで決まった。それはやはり2003年、私たち日本の労働者人民が本当に、世界のたたかう人民と合流して、たたかいぬくことができる。そういうことを告げ知らせているんだ、というふうに思いました。
 一旦は休養するとしても、絶対にこの3人が持っている力を、私たち全体の大きな力に転化していく、そういうたたかいを今から出発させたい、と思っています。どうも本当にありがとうございました。

カンパをお願いします
出獄後の生活を支えるために

 19日の地裁の保釈許可決定以来、すでに多くの方から、保釈金へのカンパをお寄せいただいています。本当にありがとうございます。
 27日に払った保釈金は最終的に地裁の提示額と同じ、3人で1200万円でした。3人の保釈という当然の権利を貫き、高裁による増額を許さなかったことは大きな勝利でした。
 しかしその額は、16年の拘禁を強制されてきた3人と、それを支えてきた家族にとってはあまりに不当な大金です。
 多くの皆さんが、少しでもこの負担を分かち合うために、協力してくださることを心から訴えます。
 しかも、3人は現在、新たな社会生活をまったくのゼロから始めねばなりません。そして裁判闘争はこれからも続き、全力を注がねばなりません。
 破壊された健康のことを考えるなら、それはマイナスからの出発ですらあり、3人は現在、最大の試練に立ち向かっていると思います。
 このたたかいを支えぬくお金がこれからたくさん必要なのです。暖かいカンパを是非ともお寄せください。

 

保釈への道

十万人は決起した

 12月19日の東京地裁の保釈許可決定は、獄中の全身全霊をかけた裁判闘争と、獄外の運動と怒りが裁判所を揺り動かし、木口信之裁判長を追いつめかちとった決定的勝利でした。これに対して許せないことに検事は取り消しを求め、即日抗告しました。
 これを前後する10日間、特に東京高裁による抗告棄却決定=保釈が26日夕方に決まるまでの数日間、十万人保釈署名運動は弁護団・被告団事務局と共に、獄外のたたかいが一切を決すると決断し、全力の保釈要請行動に立ち上がりました。
 代表の森山さん始めキリスト者の方々を含む、十万人保釈署名運動の仲間はクリスマスのだだ中を、連日の座り込みをやり抜き、裁判所とその一帯を「年内保釈」一色に染め上げて、実力で勝利をもぎり取り、3人をこの手にとりもどしたのです。
12/16 東京地裁刑事11部へ申し入れ
     署名提出3400筆(計41216筆)
     警視庁に、違法な集会妨害を抗議

12/17 須賀さん、十亀さん、板垣さん公判
     実質審理終了
     昼休み地裁包囲デモ

12/19  地裁が保釈許可決定
      検事が即日抗告

12/20 地裁前で保釈要請ビラまき
     東京高裁第2刑事部へ申し入れ
     司法記者クラブで記者会見
     福嶋さんの公判


12/24 高裁前(地裁前)で座り込み
     ビラまき、リレートーク、署名

12/25 高裁前(地裁前)で座り込み
     ビラまき、リレートーク、署名

12/26 高裁前(地裁前)で座り込み
     ビラまき、リレートーク、署名
     高裁へ3日分の署名提出410筆
     午後5時前に高裁が検事抗告棄却


1217地裁包囲デモ

記者会見

リレートーク

連日座り込み

さあ、福嶋さんをとりもどそう!

福嶋昌男さんは93年3月の逮捕以来、9年10ヶ月の未決勾留を強制され、昨年までに154回の公判を、無実を訴えてたたかっています。
今年の3月に勾留は11年目に突入します。これは、16年の勾留を打ち破り、ついに保釈出獄を果たした3人に比べたら大した問題ではないのでしょうか。東京地裁は、自らの犯してきた人権侵害にすでに終止符を打ったと言えるのでしょうか。
 断じてそうではありません。
 判決なしに10年もの間、福嶋さんの人生を獄に奪ってきた東京地裁が、今すぐに保釈を決定しなかったら、どうなるでしょうか。
 未決勾留16年という前代未聞の人権侵害を犯したことを何も反省せず、保釈許可を決定した地裁刑事第11部と高裁第2刑事部の決断に何も学ばず、裁判所の存在意義すら踏みにじる過ちを、再び犯すことになるのです。
 そんなことは絶対に許されません。
 福嶋さんのおかれている状況は拷問に他なりません。10年もたった一人で裁判をたたかわねばならないこと。外の景色にも空気にも直接触れることのできない密閉された独房に、先も見えないまま閉じこめられていること。それは想像を絶する重圧となって福嶋さんに襲いかかり、健康を深刻に破壊しています。
 私たち十万人保釈署名運動は、東京地裁刑事第3部の服部悟裁判長に、福嶋さんの保釈をただちに決定することを強く要求して、これまで以上に全力でたたかうことを宣言します。
福嶋さんへの人権侵害をただちにやめよ。福嶋さんを保釈せよ。
 4人をとりもどすために全国で支援してくださるみなさん。完全勝利目指してともにたたかいましょう。