大福田寺
神宝山法皇院と号し、真言宗高野山派のお寺です。聖徳太子の建立とも伝えられ、古くは伊勢山田にあったといわれています。文亀3年(1503)に桑名の大福村に移されましたが、低湿地で度重なる浸水のため寛文2年(1662)現在地に移転されました。
神宝山と称するだけに、鎌倉時代の「釈迦八相成道図」ほか3点と市内では最も多くの重要文化財を蔵するお寺です(現在は奈良国立博物館に保管委託)。
山門は江戸時代の建立といわれます。本尊の阿弥陀如来立像は引阿弥陀如来とも呼ばれ文亀3年の作です。また本堂横に聖天堂があり、秘仏で象頭人身の大聖歓喜天が祀られており桑名の聖天さんとして古くから親しまれています。 毎年4月1日〜2日には桑名聖天火渡り祭があり、伊勢太神楽が奉納されます。また8月20日には引阿弥陀会式が行われます。
大福田寺境内 | 聖天堂 戦災の際に焼夷弾が落ちたが、厨子の宝珠が発火栓を塞いだため、 伽藍の焼失を免れたといわれます |
現在の大福田寺境内俯瞰 右の絵図に近い角度から見た現在の大福田寺。 絵図の赤丸内の銀杏の木が今では大木となっています。(写真では本堂は銀杏の木に隠れて見えない) |
江戸時代後期の大福田寺境内 (久波奈名所図会より) |