その他の遺構

煉瓦蔵(県指定文化財)
 本邸と同じ時期に木造5棟で米倉として建築されましたが明治28年放火により消失、その後すぐ煉瓦により再建、船で運ばれた各地の小作米は蔵の前の堀から搬入されました。戦災で西側2棟が失われ、現在3棟が残っています。
山車庫
 石取祭りの山車を収納する車庫です。確かな建築年代は不明ですが、山車の太鼓には明治30年の銘があります。
 諸戸家は自費で石取祭車を建造し、太一丸の町内に貸し与えていました。祭車の制作は東京美術学校(現東京芸術大学)に委託し、山崎朝雲(高村光雲の弟子)らによって完成されたのは大正初年頃でした。
御成門跡
桑名藩主をお迎えした門で本邸の東側にあります。久波奈名所図会にも描かれ、礎石が残っているので位置は江戸時代と変わっていないようです。
給水塔
 敷地西辺、諸戸氏庭園駐車場の隅に建っています。諸戸水道が引かれた時に建設されたと思われますが、配水管の調査から、邸内への給水のためではなく、水道の余水を貯えて付近の住民に給水するための貯水槽のようです。
諸戸水道の当時の姿を示す貴重な遺構です。