ガボット、アレグロ、第10バイオリン奏鳴曲 作品 5 ヘ長調
Gavotte, in F Major
アルカンジェロ・コレルリの作品は17世紀後半に発表が期待され、1年も前から交易新聞に広告が掲載されるものであった。彼は完成に3年を要し、漸く1700年1月に保護を受けたブランデンブルク選定候ソフィー・シャルロッテ(後にプルシャ国の初代女王となる女性)に献呈することになった。楽譜発刊はその後直ぐにに行われた。
録音: ウィーン シェーンブルン宮殿 1972年
演奏:Capella Academica Wien
Violin: Eduard Melkus Cembalo: Huguette Dreyfus
オルフェとユーリディチェ ブロンズ・レリーフ 1520年頃 ニュルンベルク ドイツ
この12曲からなるバイオリン奏鳴曲集、作品5は美的崇高さ、透明性、並びに表現力豊かな旋律に置いて際だっている。十分なるバイオリニスト的構成で、それほどの技巧を要請しない作品となっており、それが非常なる人気と国際的な流行をもたらすことになった。数多くの版(18世紀には40を越える)発行の実績がそれを示している。
今日でもコレルリの作品はバイオリン練習の標準レパートリーの一部となっており、これらは音楽的・技術的教則にとどまらず、修飾音と合奏の面からの理解度を実演して見せる格好の教材となっている。
The violin sonatas are outstanding for their beauty of sonority, formal clarity and expressive melodic langauge. They are composed in a wholly violinistic style, unburdened by excessive technical demands, and this was an important factor in their exceptional popularity and their international dissemination. The sheer number of editions - over 40 during the 18th century - bears witness to that.
Even today Corelli's sonatas are part of the standard repertory worked at by every serious student of the violin. They enable the performer to demonstarate not only musically and technical discipline but also understanding of style in respect of ornamentation and the manifold possibilities of continuo realization.