バッハ 無伴奏バイオリンの為のパルティータ 3番
Gavotte en Rondeaux BWV1006



バッハがケーテンの宮廷楽長だった1717年から1723年の時期は、現在演奏される室内楽と器楽曲の殆どが作曲されています。その中でも1720年に作曲された無伴奏バイオリンの為のソナタとパルティータ(BWV1001〜1006)は音楽の至宝とされています。
バイオリンをポリフォニックに扱い、4声フーガや複雑な和音を響かせてバイオリン的表現の限界を打破し、想像を絶した巨大な精神表現を成し遂げたと言われています。

その中で独立に単独演奏されるのは、パルティータ第2番第5楽章(最終楽章)「シャコンヌ」とパルティータ第3番第3楽章「ガボット」で、共に演奏会用定番の名曲となっています。
特にパルティータ第3番の「ガボット」は、快活で魅力的なメロディーで知られ、音楽コンサートに限らず、一般的なテレビ・ラジオ等の各種CMの音楽としても良く使用され、耳にする機会が多い名曲です。


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演奏 ヨーゼフ・シゲティ

1956年 3月 ニューヨーク CBSスタジオで録音


ヨーゼフ・シゲティは1892年ハンガリー・ブダペスト生まれで、13才でコンサート・デビューを果たし、名バイオリン奏者として、又音楽精神を正しく表現する音楽家として知られています。
バイオリンを合理的に美しく弾くことよりも、作品に盛り込まれた作曲者の想いを正しいスタイルで把握し、音楽の根源を厳しく追及することに全生命を傾注したのです。彼は演奏家の務めとして、同時代の作曲者達バルトーク、ベルク、プロコフィエフ、ラベル等の作品を積極的に取り上げ、1920年代にはドビュッシーを広めた最初の人とされています。
1960年代に演奏活動を引退してスイス・ルツェルンに隠居、若い演奏家達を指導する他、各種コンクールの審査員を務めました。
又、バッハやベートーベンの作品解釈に付いての著作を著し、同時にそれら解説講座を開いたり悠々自適の生活を送りましたが、1973年、81才で帰らぬ人となりました。

彼が残した、無伴奏バイオリンの為のソナタとパルティータ(BWV1001〜1006)の演奏は、精神性の高さから、演奏史上不滅の金字塔とされています。





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