ライン河下り



訪問日 1997年4月23日 

今回のヨーロッパ旅行の大きな目標だったRhein河下り、予定では4月24日だったが天気が薄曇り又は晴れと言う予報だったので急きょ行って見ることにした。昨日Frankhurtに着いた時は4月下旬にも拘わらず0℃だったが、Steinberger Frankhurterhofホテルから中央駅まで徒歩で行く途中はやはり未だ相当寒い、日本東京とは1ヶ月程違う感じである。朝食をゆっくり取ったのでMainzの始発船には間に合わず次の船を途中のBingenで乗船する様に列車でBingenに着いたが、4月にはその船便は無く片田舎で約2時間程待つことになってしまった。





対岸は観光客に人気のある町Rhudesheimだが、川幅が広く良く分からない。ただ、ライン・タールの上高く巨大な女神ゲルマニアの銅像がかすかに眺望出来る。ドイツ統一の象徴として1883年に、国民の寄付で建立されたものである。











船着き場付近の風景、天気はまずまず散歩でもしつつBingenでコーヒーを飲んで待つことにした、観光客が少なくかえって落ちついた感じが良い。この町はローマ時代に作られたが、三回も完全に破壊され、遺跡はあまり残っていない。しかし1977年に歩行者天国が作られ、スマートで活気のある町となっている。











漸く乗船した後、Bingenの鼠塔と呼ばれる城が直ぐに見えるが、マインツの選帝候がラインを往来する船から通行料を巻き上げる為に建てた関所で、マウト・トゥルム(関税塔)をもじってマウス・トゥルム(ネズミ塔)と呼んだことからこの名で呼ばれる様になった。











次はBingen対岸のエーレンフェルス城、これも関所として建てられたが今は廃墟となっている。Rhein河沿いの城は関所として建てられているが、そこに住んでいる所も多い。
折角の船旅で甲板にいたが、薄曇りなので少し寒いが多少は我慢することにした。












ビンゲンから次の停泊地はアスマンハウゼンの町で赤葡萄酒の産地として聞こえている。木組みの家々が中心地に立ち並ぶ、魅力的な町並みだ。正面に見える民家風ホテルにも泊まってみたいものだ。











これは多分フルステンブルク城、1219年ケルンの大司教が関所として建てたが、マインツ領に近すぎ挑戦すべき隣人の権力を増大させる結果となった。1689年にフランス軍に破壊され、塔のみが残った。
天候は薄曇りから段々晴れになってきたので河下りには良い。











風がまだまだ寒く、観光船の甲板で楽しみたいが曇りの天気だと船室に入り暖かいものを飲みたい。名前も可愛いBachrachの船着き場で、丘の上にシュタールエック城が見える。1142年にプファルツ選帝候のライン河畔に於ける居城となった。1689年のフランス軍に破壊時は、爆薬庫の爆破により廃墟さえ残らなかった。今日ある青年の家は1927年に礎石の上に建てられたもので、バッハラッハの町に趣を添えている。
樹木の新緑が綺麗、日本では4月上旬、中旬の感じ。










河の中州に立つPfalz城、戦艦が迫って来るような感じで城が船の様な形となっている。ここの城内見学も出来るらしいが多分河岸からの渡し船の便があるのでしょう。丘の中腹にあるGutenfels城が聳えているこの丘の上から見るラインは代表的な風景として良く紹介される。










次に見えて来たのはOberwesel町のSchoenburg(美しい城の意味)城。オーバーヴェーゼルの町は「塔とワインの町」と呼ばれ、18の塔がある。1689年のフランス軍による破壊、その後の火事でも被害を受けたが、全体的には昔の面影を良く残した由緒のある美しい町である。










そうこうしている内に、有名なLoreleyの岩壁が見えて来た、岩上に旗が無ければ何の変哲も無い感じ。 しかしマインツでは520mあった川幅が、岩の邪魔もあって僅か112mに狭められている。岩の高さも130mあり、この谷間には日光も二・三時間しか射さないので航行上の最大の難所になっていた。










天気も良くなって来たので新緑が映えて美しく見える。船上で有名なローレライの歌がスピーカーから流れて来たが、あまりに通俗的だなと苦笑してしまった。天気は完全に晴れて来たので絶好の写真撮影のチャンス、Loreley名板も背景にした。










対岸はSt.Goarhausen、通常はSt.Goarhausenに停泊しつつコブレンツ迄運行しているのだが、4月の観光船は行かず、St. Goarで下船となることになった。








未だ午後の1時頃なのでライン川に沿って鉄道が走っており、列車でライン河沿いの景色を楽しみつつBonnに行ってBeethovenの生家に行ってみることにする。ともあれ期待したラインの船旅は堪能出来たと思う。



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