エルガー 愛の挨拶
Salut d'amour
エドワード・エルガ−は1857年イギリスのウースター郊外で生まれ、父の楽器店を手伝いながら独学で音楽・作曲の勉強をしましたが、専門的な音楽教育は一切受けなかった様です。
32才の時に8歳年上のアリスと結婚、彼女の献身的な支えにより数々の名曲を作曲、後には王室音楽主任に任じられイギリスを代表する世界の大作曲家となりました。
特に愛妻家として知られるエルガーにとって妻アリスの存在とその支えは大きく、二人の愛の結晶を思わせる作品も多く、「愛の挨拶」は婚約の記念として贈り物と言われています。
1920年そのアリスの突然の死によって創作意欲が奪われますが、その後意欲を回復して「威風堂々」等を作曲しますが、1934年「交響曲第3番」の作曲中に亡くなってしまいました。
バイオリン/五嶋みどり ピアノ/ロバート・マクドナルド
1992年 8月 ニュージャージー州 プリンストン大で録音
五嶋みどりは1983年、12才でニューヨーク・フィルとの共演と言う華々しいデビューを飾りました。
“メニューヒンの再来”と絶賛され、その後は世界を舞台にすでに20年以上にわたって卓越した業績を築き、今や楽壇で最高の評価を得ています。
彼女は1735年製作された名器グァルネリを使い、確信に満ちた演奏をします。それにテクニックも見事で発せられる音色は鋭くて、且つ綺麗で歌謡性に富んでいます。
その活動はリサイタルからトップ・オーケストラとの共演まで広範囲に渡っており、毎年ヨーロッパ、北米、極東での桧舞台を飛び回っているようです。
又1992年には、日常生活の中に音楽を贈り届けることで子供達を勇気づけることを目的とした「みどり教育財団」を設立し、社会活動にも新たな一面を切り拓いています。