東海道線の例外パターン? 急行「東海」
熱海・三島と停車して行った列車は、私の下車する沼津に到着した。
ここから終点の静岡までは約一時間ほどであるが、私の乗車していたグリーン車は既に無人、もう片方のグリーン車(5号車)も
見たがこちらも乗客は誰もいない。
このまま空気だけを運んで行かなければいいなと思いながら、私は改札口の方に向かった。
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沼津市内で私用を済ませて再び駅の方へ戻り、東京方面の時刻表を見ると 急行「東海4号」の表示が・・・・・・・・・・・。
すぐさま駅の窓口にかけ込む。
私:「すいません、東京まで大人1枚と急行券をお願いします。
駅員:「経由は新幹線で宜しいですか?」
私:「在来線ですけど・・・。」
駅員:「在来線? ああっ三島から 特急「踊り子」 乗り継ぎですね。」
私:「ちがいます。 急行「東海」 に乗車したいので、急行券を・・・。」
駅員:「すみませんが乗車券は発券しますけど、急行券はその列車の乗務員からお求め頂けますか。 本当にすいません。」
ここでも急行券を直接購入することが出来なかった。 やはり窓口の発券システム上からも抹消されてしまったのであろうか?
こう見ると、急行そのものが廃止になる準備が既に整っていたことになる。
ついに「東海」の愛称も165系も過去帳入りとなるのか・・・・・・・・・・・。
しかし数年後、私の目に入ってきた情報は、 “急行「東海」が特急化に、車輌は新型を使用予定。” という記事であった。
しかし今まで使用していた165系は、そのほとんどが廃車(解体)ということであり、電車急行として唯一残っていたグリーン車も
過去の思い出となってしまい、日本国内から電車急行のグリーン車が全て運用を撤退した。
急行「東海」 に乗車して感じていることは、この列車に対する配慮が鉄道側にも無さ過ぎたし、乗客のほうも急行列車という
存在感をほとんど意識してない。
つまり、特急列車と普通列車及び快速列車以外は、 “なんじゃこれは〜” の世界となってしまったことである。
これが人間そのものの立場であった場合、考え方が画一化され、それ以外の考えを持つ者は排除されてしまうということとなる。
これは人や物の価値観を見つめ直す際に非常に大きな障害となり、後々になって取り返しの付かないことにも成りかねない。
だからこそ、特急と急行は(もちろん快速・普通・準急も含む)はお互いの役割(駅の停車パターン・料金等)を明確にし、
共存していくことが必要ではないだろうか。
いくら国の財政が赤字で収入が優先とは言え、速いけど料金が高い列車ばかりでは乗客は敬遠し、このままだと急行「東海」の
ような運命をたどる列車が続出して結局大した収入をあげられずに赤字が膨らんでいくのではないだろうか?