星を見よう★ イルカと泳ごう♪
ハワイ7日間



2003年12月4日その2

13:50の15分前に部屋を出たのに、モノレールもボートもなかなか来ない(汗)。ロビーまで歩こうかと思ったけど、果たしてどれくらいかかるのか見当もつかない。
ようやく来たボートに乗ってロビーに向かったけど、ちょっぴり遅刻してしまった。
ここでは、時間に余裕を持って出ないと、まずいわ・・。

マウナケア山頂 4200メートルからのサンセットと星空鑑賞は、今回の旅の一番のお楽しみだ。
いろいろな会社がツアーを催行しているが、私たちは『太公望』という会社のツアーを選んだ。このツアー、かなりの人気なので、前もって日本から予約をしていくべし。
また、ハワイに到着の日には参加できません。

今日は、参加者が多くて車2台に分乗だ。ワイコロア地区のホテルから出発の車と、コナからの車に分かれる。私たちのドライバーはマーティンさん。3年、日本に住んでいたそうで、日本語ペラペラだ。
ホテルを出発すると、ハワイ島を南北に横断するサドルロードを走る。舗装されていない道は、デコボコでかなり揺れる。車酔いする人にはつらいドライブとなるだろうな。外灯もないし、夜は怖そうな道だなと思ったら、ここはレンタカーの保証外の道路なんだそうだ。そんなドライブの間も、冗談をまじえながら、いろいろな説明をしてくれる。

そして、約1時間半のドライブで15:30頃オニヅカビジターセンターに到着した。オニヅカビジターセンターは、1986ス年ペースシャトル「チャレンジャー」の事故で亡くなった日系人宇宙飛行士オニヅカ氏の業績をたたえて作られたところである。彼はコナ出身の日系人だ。センターの中には、天体に関する展示があり、また売店では天体やNASAに関するものなどが売られている。

オニヅカさんの石碑
ここでしばらく休憩、というか、体を慣らすのだ。マウナケア山頂は4200メートル。いきなり上がってしまうと、体に負担がかかりすぎて、高山病に罹ってしまう。なので、ここ2700メートルのオニヅカビジターセンターでしばらく体を慣らしてから、上がることになっているのだ。
私たちのツアーの出発時間は16:50。それまでに夕食のお弁当を食べたり、売店を覗いたり、近くをぶらぶら散歩したりする。、、
そしてここで、着替えもしなければならない。 事実、この地点でも、かなり寒く感じるようになる。
頂上はかなり寒いと聞いていたので、長袖のTシャツとフリース、ジーンズの下にタイツを履く。ツアーでは防寒具と手袋を貸してくれるけど、防寒とはいえないようなものだった。ま、ハワイで防寒具は売ってないだろうしね、

そうそう、ビジターセンターの裏には、銀剣草(シルバースォード)というハワイの植物が植えられている。
写真だと良く分からないんだけど、銀色の剣の形をした植物だ。運がよければ花が見れるかもしれない。この花は、何年かに1度しか咲かないので見れたらラッキーかも。
この植物、とてもデリケート。人間が触ると、そこから枯れてしまうのだそう。


ここで、約1時間半くらい休憩して、体を慣らしたはずなのに、やっぱり少し変だ。なんだかフワフワしてて、集中力が欠けた感じ。
息苦しいとは感じないけど、心臓がバクバクドキドキしてるって感じがする。
 
今日の日の入りは5:30頃。それにあわせて、ガードレールもなく、舗装もされていないガタガタ道を上がる。
しかし、4200メートル地点まで、車で上がれるってすごいよね。数日前に、雪が降ったそうで、その雪がまだ残っていた。

ちょうど頂上に着くと、日が落ちるところだった。下に見える雲が赤く染まっていく。
きれいとか美しいってより、神々しい・・・そんな言葉がぴったりの厳かで神聖な感じがした。
太陽は見ているうちにどんどん沈んでいく。なんだかどきどきしながらそれを見つめていた。
「ここでのサンセットは、毎日違う美しさを見せてくれるので、毎日来ても飽きないんですよ」とガイドさんが行っていた。
もう一台の車のガイド兼ドライバーのカートさんが説明してくれる。「ほら、金星が見えてきたよ。」
夕焼け空の中で見る星も初めて。「ほら、水星も見えてきた」 水星が肉眼で見えるってことにもびっくりした。


東の空には月が出ていた。何よりも感動的だったのがこのグラデーション。
ブルー、ピンク、紫・・・そんな単純な言葉では表現できないほどの美しいグラデーションだった。
日本でもきれいな夕焼けはあるけれど、こんな色の空は見たことがない。
自然が作り出す色っていうのは、なんてきれいなんだろう。きっと、どんな写真を撮っても、この色の美しさは出せないと思う。
本当にここにきてよかった。

ちなみに、この時の気温はマイナス3℃だったらしい。
それだけでも十分寒いけど、風が吹くと、体感気温はぐっと下がる。
荷物になったけど、日本からフリースを持ってきてよかったー。
手袋も貸してもらえるけど、防水の厚手のもの。写真を撮る人は、薄いものを持参したほうがいいでしょう。

さて、私の体調だけど、やっぱりフワフワしていて、動きが何となくノロノロしているような気がする。
具合が悪いって言うほどではないけど、心臓のドキドキも激しくなったようだ。そして、なぜかものすごい早口になっていた。


太陽が沈んだ後の西の空です。
一番左が、日本が誇る口径8.2m の光学赤外線望遠鏡「すばる」。近い将来、一般開放されるということだ。
隣がアメリカの天文台で、一番右がCFH(カナダ、フランス、ハワイの共同天文台)

車の中で、隣に座っていた女の子が、このサンセットに感動して涙を流していた。
涙が出るほど感動できる景色に出会えるって、そうあることではない。そういう機会が持てることってすごくラッキーだと思うし、素直に感動できる心を持てるっていうのもとてもすばらしいことだと思った。
私も、そんな心をいつまでも持ち続けたいものだ。

この後は、星空鑑賞。
普段は、先ほどの2700メートルのオニヅカビジターセンターまで降りて鑑賞するんだけど、今日は雲が多くて、ビジターセンターからだと星が見えないらしい。
なので、ちょっと上の3200メートル地点での鑑賞となった。
残念なことに、この日は満月に近くて、月明かりがとても眩しい。本当なら新月の頃が一番いいんだよね。
オーロラの時には、月の満ち欠けもちゃんとチェックしたのに、今回は全然気にしなかった・・(汗)
それでも、満天の星空はとてもきれいだった。人工衛星が動いているのも肉眼で見えるし、流れ星も飛んでいる。

マーティンさんが、3台の天体望遠鏡をセットする間に、カートさんの天体教室が始まった。
カートさんは日本で生まれたけど、小学生の頃、父親の仕事の関係でアメリカに渡り、その後はずっとアメリカで暮らしているのだそうだ。
大学では天文学を専攻したそうで、それこそ星が大好きって感じの人。 天体はもちろん、神話のことにもとても詳しい。
星マニアってけっこう多いそうで、いろいろつっこんだ質問もあるみたいだけど、カートさんは何でも答えられるんだって。

カートさんの話は、本当におもしろく引き込まれてしまう。
宇宙の歴史、星のこと、神話・・そして、今、私たちは地球のため、次の世代の子供たちのために何をすべきなのか・・。
なんだかじーんと感動するお話だった。

後から聞いた話だが、星が大好きなカートさん、時には自分の世界に酔いしれてしまい、どんどん話が長くなるのだそう(笑)
使用した天体望遠鏡は、コンピューター制御のすごいもの。星を探すのも早いし、星が動いても、コンピュータがピントを合わせ続けてくれるので、いつもクリアに見ることができるのだ。

天体望遠鏡で見た月

天体望遠鏡で、星を見るのは、多分初めての経験だ。
金星ってこんなにきれいだったの! アルビレオってこんな色をしている星なんだ。星団ってこういうふうになっているんだーって、オドロキの連続だった。

本当は、星空の写真が撮るつもりでいたんだけど、自分の目で見るのに忙しくて、結局1枚も撮らなかった。
← あ、これは月です。
天体望遠鏡にデジカメくっつけて撮りました。
     

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