イタリアを訪れて
今回は本当に久しぶりの親子旅行です。それもこんなに長い日数一緒に旅に出るのはおそらくはじめてのことです。

親子だとお互い遠慮なしなので、相手に気をつかうことはないのですが、そのせいで喧嘩をしたり、口をきかなかったり・・・

でも、いつのまにか仲直りして、何事もなかったようにふるまえるのはやはり親子だからでしょう。
イタリアを訪れたのはまだ大学生のときでした。
その時はローマだけの滞在だったのですが、たくさんの遺跡、おいしいイタリア料理、そして陽気なイタリアの人たちとの触れあいに感激し、また絶対来たいと思っていました。
水の都ベネツィアー私たちの生活とはかけ離れた暮らしがそこにあります。何と言っても車のない生活は初めて目にしました。実際住むとなると不便なこともあるのでしょうけれど、旅行で訪れるには風情がありすてきな町です。

花の都フィレンツェー改めてメディチ家の勢力を思い知らされた感じがします。いったいどれくらいの力を持っていたんでしょうね。でも彼らが残した芸術がフィレンツェの町をつくり、現代の西洋芸術に大きな影響を与えたのですからすごいことですよね。ルネッサンスの芸術作品はどれも活き活きとし、力強さを感じさせてくれます。フィレンツェは小さな町ですが、町全体が美術館のようなところです。

そしてローマ。フォロロマーノやコロッセオなどの古代ローマの遺跡と現代文明がうまく調和している街です。今回はあまり時間がなかったのであちこち見ることは出来なかったのが残念です。
この旅行からちょうど1年後の1999年11月14日、最愛の母は58歳で他界しました。
誰もが予想もしなかった死でした。

私にとっては、イタリア旅行が母と出かけた最後の旅になってしまいました。でも本人がとても憧れていたイタリア。一緒に行けてよかったと思います。私にとっては母の思い出のひとつになりました。
母の棺の中にはベネツィアで買ったカメオを入れてあげました。この旅の思い出も一緒に天国に持っていったと信じています。
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