ソシアルナイトのカインの日記


2月9日

ジェイガン隊長が日記を書いていた。
いったい何があったのだろうか、と思って、隊長のいない隙に覗いたら、アリティア壊滅のこととタリスへの亡命を思い出したように書いてあった。
隊長の心の中では今回の一連の騒動は、歴史的な出来事のように感じるところがあるらしい。
とはいっても、俺ら下っ端にはその日その日の生活が大事である。

2月10日

マルス様の剣の稽古相手は隊長と決まっているが、マルス様の戦闘力は、あの隊長との稽古が全てではない。鎧の間にレイピアをぐさりといく電光石火の早業は、他の人間には真似が出来ないだろう。マルス様は自分が鎧を着ていないのをいいことに、騎士の着ている重たい鎧の隙間から急所を突いてくる。ジェイガン隊長はさすがに実験台にしないが、この前ドーガが犠牲になっていた。以後、俺とアベルはマルス様の稽古相手はしないと心に誓った。

2月20日

隊長が渋い顔をなおも渋くしているので、どうしたのですかときいてみたら、ガルダの海賊に不穏な動きがあるということだった。

2月27日

タリス城支援に約2年ぶりに戦った。とはいっても、2年前の俺達は全然主力ではなかったので、今回が初陣といってもいい。シーダ様は、海賊が城だけではなくタリス島全域に侵攻していく気配から、東の砦にいた俺達にも海賊の動きを知らせに来たようだ。

3月1日

タリス城周辺を占拠していた海賊も制圧し、ひとまず戦いは終わった。タリス王は、マルス様とわれわれをねぎらって城に部屋をあてがってくれた。
ある村では老人が突然傷薬になってしまったと言う怪事件が発生したと言う。

3月3日

マルス様の号令で、我々アリティア騎士団はアカネイア聖王国のニーナ王女と合流することになった。グルニアには黒騎士カミュが率いる騎士団と、マケドニアにはミシェイル王子率いる竜騎士団があるそうだが、シーダ王女は一体どこでペガサスを手に入れたのだろうか。気になる。

3月6日

カシムというハンターがシーダ様から金をもらってこちらに寝返ったが、さらにモロドフ卿から給料をもらっていた。

3月19日

デビルマウンテンを越えることが出来た。盗賊のアジトにあった10000Gを見て、モロドフ卿はすかさず軍資金にしてしまった。

3月21日

オレルアン平原に到着して3日。いったいどこから平原だったのか俺にはとても疑問なのだが、隊長に言わせれば到着して3日なのだそうだ。

3月23日

オレルアン騎士団の居場所が分かった。しかし、川向こうの砦らしい。ここまでの長い遠征で皆アウトドアが板についてしまった。

3月24日

川向こうの山間に小さくオレルアン騎士団を発見。橋が無いので北回りに大きく迂回する。火竜石というめずらしい石をマルス様に見せてもらった。どういうしかけになっているか割ってみようと言う意見と、売り払って軍資金にしようと言う意見に軍が割れた。
それと、シスター・レナの兄でマケドニアの貴族であるマチスと言う騎士が寝返ってきた。ゴードンの話によると、レナが目の前にいるにも関わらず、彼女が話し掛けるまで、彼女の存在に気づかなかったと言う。マルス様は近眼なのだろうとおっしゃったが、確かめる術はない。

4月1日

オレルアン城を制圧。ハーディン将軍のターバンの中についてマリクと議論した。禿だろうと話していたら、狼騎士団の連中に殺されかかった。マケドニア軍の増援より恐かった。

4月2日

場内に突入した。牢にはマリクの師匠とジュリアンの弟分の盗賊がいた。
どうやら、牢屋の鍵と言うのは内側からは盗賊でもあけられないらしい。

4月5日

マルス様がニーナ王女から炎の紋章を頂いたそうだ。持ち物が増えてマルス様は大変だ。

4月6日

炎の紋章の不自然な窪みについて皆で討論した。色々案は出たが、「お供え膳をもりつける」という意見に座布団10枚贈呈された。

4月16日

噂のミネルバ将軍を見た。下からのアングルで食い入るようにみている野郎どもに驚いたのか、途中で帰っていってしまった。
それと、例の火竜石の使い道が分かった。売りも割りもしなくて良かった。

4月30日

グルニア騎士団をなんとか破って城を制圧。ミネルバ将軍指揮下の白騎士がマルス様に援助を頼んできた。しかし、用件だけ告げると彼女は帰って行ってしまった。

5月10日

ディール要塞攻略が終了。はやくも軍内には『ミネルバ将軍ファンクラブ』なるものが結成されつつある。マリア王女に対するシーダ王女の視線が恐かった。

5月13日

ノルダの北側の草原でグルニア軍と戦闘。アベルがクリティカルをくらって死にかかっていた。

5月25日

パレスが解放された。マルス様はさっそくニーナ様からパルティアと言う三種の神器の一つをもらったそうだ。しかし、ジョルジュと言うアカネイアの弓兵が使うことになるので、マルス様がもらう意味はあんまり無いと思う。それと、何度紹介してもらっても、アカネイアの重装歩兵トムスとミシェランの区別がつかない。どうしたものだろうか。

7月3日

いよいよアリティア奪還の戦いになる。最近カップルが増えた気がする。

7月9日

チェイニーと言う異国人が東の牢屋から助け出された。変身できると言うので、かねてより軍内で議論の的になっていた「軍内グラマーNO.1は誰か」について解決するためにカチュアに変身して女性陣に潜り込んだはいいが、ばれてタコ殴りに遭って死にかかっていた。どうやら体力までは真似出来ないらしい。そうつぶやいたらオレがカチュアに切りかかられた。なぜだ。

7月12日

なんと、玉座の間に隠し部屋が作られ不審人物が店を構えていた!!ドルーア軍にも知られなかったと言う。諜報部員にスカウトするべきか隊長とモロドフ卿は真剣に悩んでいた。

7月13日

ラーマン神殿に向かって出発。最近人数が増えたなあ。

7月20日

ラーマン神殿から多数の宝物を徴収。シーダ姫が「なんかぴったりの大きさよねえ」と炎の紋章にある不自然な穴に大地のオーブを入れたらぴったりはまって取れなくなった。裏返して必死に叩いたらなんとか外れてくれた。外れて床に落ちた瞬間、すごい地震が起こったが気のせいにしておいた。

8月15日

グルニア黒騎士団の騎士団長の名前はカミュなのかカミユなのか。ニーナ様の話よりそのことが気になって仕様が無い。

9月3日

黒騎士カミュ(ロレンス将軍がカミュだと教えてくれた)を破った。グラディウスは恐かったが、メリクルでクリティカルを出すオグマの腕前の方が十分凶悪だと思った。

9月21日

ペガサス三姉妹に、マケドニアの名物について尋ねたら、「飛竜とミネルバ様」と答えられてしまった。彼女たちの前に敵はない。

10月2日

ミシェイル王子を何とか倒す。ミシェイル王子はしつこくマルス様のみを狙ってくるので、盾にされてはかなわないので、なるべくマルス様から離れるようにしていた。

11月5日

大賢者ガトーの魔法で古代都市テーベに軍ごとワープ。ものすごく便利だが、帰るときはどうするのだろうか?一抹の不安がオレの胸を過ぎる。

11月6日

神殿内の不穏な空気に仮病を訴える者が続出。ガーネフの分身がいっぱいいて気持ち悪かった。神殿の隠し部屋にはエリス様もいた。エリス様が囚われた理由は、オームの杖が欲しかったからだそうだが、エリス様はその細い体の一体どこに杖など隠していたのだろうか。気になる。

12月25日

密林を抜けたらそこはドルーアだった。

1月10日

明日はドルーア城に突入。4つあると言う侵入口のそれぞれに部隊を振り分けるためにあみだくじを引いた。しかし、マチスとビラクが同じ部隊になってしまったので、やりなおしとなった。

1月11日

メディウスは地竜族の王だけあって、変身後の体格は身長57メートル、体重550トン、といったところだろうか。いくらファルシオンでもこれに致命的なダメージを与えるのは難儀だな、と見上げていたら、シーダ様が例の大地のオーブをおっことした。すると、やっぱり大きな地震が起こってメディウスはひっくり返った。
あれだけ巨大だと転んだときのダメージも巨大なようで、起き上がるまでには結構な時間がかかった。もう一度おっことしてみると、大地のオーブは割れてしまったが、またもメディウスはもんどりうって痛がっていた。我に返ったマルス様はすかさず頭部に走りより、額に深々と神剣をつきたてた……
大地を揺るがす絶叫の後、メディウスは息耐えた。
すべては終わった。後はメディウスの下敷きになった連中を引きずり出すだけだ……

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