ソシアルナイトのロディの日記


1月3日

ジェイガンさんが、また城に来ていました。ジェイガンさんは、ついこの前まで騎士団の隊長さんだったそうです。今はなんの役目についているのかよくわかりません。
マルス様と何を話しているのだろうかと思ってそっちを見ていたら、また、よそ見をしていた罰でお堀を10周になりました。ルークは遅刻した罰で20周になりました。

2月7日

マルス様の結婚式の準備がたいへんらしく、最近カインさんが訓練に出てこないので、お堀の回りを走っていません。ライアンのお兄さんのゴードンさんが、久しぶりに帰ってきたそうです。ジェイガンさんは、マルス様の後見役に復帰したそうです。

2月15日

カインさんが久しぶりに訓練に顔を出したと思ったら、急にグルニアという国に戦争に行くことになったといいました。僕とセシルとルークも戦争に行くことになりました。でも、僕たちだけでは不安なので、前の戦争で活躍したけど引退した人も何人か行くことになるそうです。グルニアには船と馬でたくさん旅をするそうです。
カインさんが行かないので、みんな喜んでいたら、久しぶりにお堀の回り10周になりました。

2月16日

前の戦争で活躍したアランさんという聖騎士さんがみんなに紹介されました。アランさんはとっても人望のある聖騎士さんだそうで、とってもお話が長かったです。
ドーガさんが、ぜい肉で鎧が入らなくなっていたので、あわてて直しに出していました。

2月20日

アランさんが遠征隊の隊長になって、僕たちは出発しました。エリス様も見送りに出てきていました。ジェイガンさんもマルス様の軍師としてグルニアに行くそうです。

3月5日

アランさんがいきなり吐血してびっくりしました。

3月7日

マリーシアさんというシスターさんが仲間になりました。マリーシアさんは、どうみてもセシルと同じくらいなのに、10才だと言い張って隠れていたそうです。
ライアンもどうみても12才ぐらいなのに、15才だと言い張って入隊したそうです。本当はただの人手不足だから入隊させたのだと、ドーガさんが教えてくれました。

3月8日

正真正銘12才のグルニアの王子様と王女様が、ラングというアカネイアの将軍に連れて行かれてしまいました。グルニアの反乱に関わった人達は皆殺しになるそうです。
でも僕たちはすぐマケドニアという国に行くそうです。

3月14日

マケドニア軍に森で挟み撃ちに遭ってライアンと逃げ回っていたら、マルス様が助けてくれました。

3月20日

マルス様の誘導に従って、アランさんとセシルとルークと一緒にカチュアさんのお姉さんだという白騎士パオラさんの救出に向かいました。パオラさんの周りにはマケドニア兵の死体がそこかしこに転がっていて、辺りは血の海になっていました。パオラさんは、マルス様が村を解放するのを見届けると、輸送隊から手槍を引っ掴み山の上まで飛んでいき、天馬の3倍はあろうかという大きな飛竜に載ったドラゴンナイト達をどしゅっ、どしゅっ、とあっという間に血祭りに上げてしまいました。そして、敵から奪った銀の槍をカチュアさんに渡していました。
それを見たゴードンさんとドーガさんは、
「そういや盗賊の財宝を奪って軍資金にした頃もあったよな……」
「ラーマン神殿を根こそぎ荒らしたことも……」
となつかしそうに話していました。

3月23日

またラング将軍がやってきてマルス様にいちゃもんをつけたそうです。マルス様が反論したので、将軍は帰ってしまったそうです。
やっぱりマルス様のレイピアが恐かったんでしょうか。

3月30日

カシムさんというハンターさんがマルス様からお金をもらって仲間になって、ジェイガンさんにさらにお給料を貰おうとしましたが、オグマさんに「これ以上タリスの恥を増やすな」とどつかれていました。

4月1日

シーダ様がアリティアがアカネイア軍に攻撃されて占領されたと言いました。エリス様はシーダ様の身代わりになって、アベルさんやおくさんのエストさんも戦っていたそうですが、安否は分からないそうです。
カインさんが自力脱出しているか賭けをすることになりました。3:7で敵の指揮官を返り討ちにして指名手配されているという予想が優勢です。

4月3日

ついにアランさんが大量の吐血をして倒れました。ジェイガンさんが
「斯くなる上は私が(以下略)」
と言ってアランさんの代わりに前線に立つと言い始めましたが、必死になってマルス様が止めました。
あれほど真剣なマルス様の顔を僕は見たことがありません。

4月5日

ラング将軍の投げた手槍に刺されて流血していたら、ルークにものすごく馬鹿にされてしまいました。でも、ルークはウォームにはまって死にかかっていたので、人のことは言えないと思います。

4月9日

オグマさんのお供をして地元の人々が恐れている洞窟に住む竜退治に出かけました。地響きを立てて現れた竜は大きくて、口から轟々と火を噴きました。
どうしようと僕が立ちすくんでいると、突然オグマさんが鋼の剣を手に表情一つ変えずに突進し、ざしゅっと言う鈍い音と共にドラゴンの鱗を切り裂き、返す刀で胴体を一刀両断しました。そこへトドメとばかりリンダさんの究極魔法オーラが降り注ぎ、竜は鱗一つ残らず消滅しました。
マルス様達が古代竜族を倒したという話がやっと実感できてきました。

4月10日

今日はラーマン神殿で野宿です。古からの神殿の財宝を狙っては切り捨てられてきた盗賊達の亡霊がそこかしこにいるような気がしてとても眠れません。
ルークが井戸のところでずぶ濡れの女の幽霊を見たと言うので皆で見に行ったら、サムトーさんが頭を洗っていました。

4月22日

カインさんに賭け帳簿を見つかってしまいました。ちょっとぐらい弱っていてくれると良かったのにと言う皆の希望ははかなく消え去りました。

4月25日

アカネイアの弓騎士ジョルジュさんがゴードンさんの説得でアリティア軍に来てくれることになりました。カシムさんには火を噴く弓で射掛けていたのに、大人って良く分からないと思いました。

5月2日

カダイン軍とも戦争になるし、アカネイアからの勇者隊が追っかけてくるし、生きているのが不思議なくらいです。「いつか死ぬ」と僕がつい言ったら、「俺なんかな……」「私なんて……」と瀕死の出来事自慢大会になりました。
一等賞は餓死しかかったユミナ王女・ユベロ王子に決定し、商品として銀の斧が進呈されました。次点は人買いに捕まって売り飛ばされかかったリンダさんでした。
「オグマも鞭打ち刑にあって死にかかったことがあるのよ」
とシーダ様が言いましたが、今のオグマさんから瀕死などと言う言葉は誰も想像できませんでした。

5月5日

カダイン軍との戦争が本当に終わってやっと一息ついたとき、突然おじいさんの幽霊が城内に出現してびっくりしました。マリクさんが幽霊じゃなくて大賢者ガトーが立体映像で話し掛けているだけだと教えてくれてもなんだか信じられません。
そのとき、
「よく見てみろ」
とジョルジュさんが言って炎の聖弓パルティアを射ると、矢は火を噴きながら見事おじいさんの眉間に命中しておじいさんを通り抜け神殿の壁にグッサリと刺さりました。しかし、おじいさんは表情一つ変えずにマルス様と話しを続けていました。
魔道っていろんな事が出来るんだなと、思いました。

7月9日

カダイン神殿を出発してからもう一ヶ月以上経つのに、まだマーモトードの砂漠を越えることが出来ません。砂地に足を取られるので馬が進まないし、時々蛮族や飛竜が襲ってくるので、なかなか進めません。気がつくと軍から消えている人もいたりします。でも、帰ってくる人は、みんな一様に何かの発掘品を手に入れて来ます。ジュリアンさんによると、かつてマーモトードを越えようとした旅人達の遺品がけっこう埋まっていて、それがいい値段になるそうです。そして、それを売りさばいて莫大な富を築く商人もいるとか。マルス様に軍から離れる人がいてもいいのですか、と申し上げたら、1割のリベートと、安否に関し捜索隊は一切派遣しないとの条件で許可しているとおっしゃいました。

8月4日

マーモトードの砂漠を歩ききって、テーベの塔に到着しました。1年前の戦争で、ガーネフと戦ってエリス様を救出した場所なのだそうです。塔の中を探検していたら、落とし穴に落ちたマチスさんを救出したり、迷子になったユベロ王子を捜索したりというアクシデントはありましたが、涼しい場所で久しぶりに休めて良かったです。

8月17日

チェイニーさんという異人さんの案内で、火竜の墓場という溶岩地帯に進軍しました。また暑いのですが、地面が硬い分楽だと思いました。しかし、歩ける場所が狭いのに、後ろからも前からも蛮族や火竜が追いかけてくるので、戦うのが大変です。結局前と後ろを守る同じ人が火竜に焦がされてはリカバーで全快して戦っているので、なんか悪いなあと思いました。

9月10日

寒い寒い雪国の気候にも慣れてしまって、今日も僕たちはお留守番です。
軍のテントはちょっとずつ動いているのですが、地形や蛮族の動向を偵察しながら進路を決定しているので、氷竜の息吹で一発で氷付けになる僕たちは、外で働いてくる人達のためにご飯を作ったり備品を整えたりしています。こういうのを内勤というそうです。おかげで、料理とテント貼りが上手になりました。ライアンは釣りも覚えました。ルークは火打ち石無しで薪に火をつけることが出来るようになりました。

9月23日

ガトー様の神殿に到着して、マルス様はガトー様と会うことができました。皆に預けられていたオーブのかけらは全部ガトー様に渡され、星のオーブに修復されてマルス様にもう一度預けられました。ここまでとっても長い旅をしてきましたが、ガトー様がワープで僕たちをアリティアに飛ばしてくれるそうです。ここに来るのもガトー様の魔法でできなかったんですか、とマリクさんにきいたら、「カダインからいきなり氷竜神殿に来て生きていられたと思うかい?」と言われました。もっともだなあ、と思う反面、全然成長しなかった僕たちは何だったんだろうと思いました。

9月24日

あの大変な大遠征をしてきたアリティア軍の前に敵はありません。またたくまにアリティアを奪還し、僕たちは久しぶりに故郷でご飯を食べることが出来ました。あの聖騎士アベルさんが敵として向かってきた時はちょっとびっくりしましたが、ナイトキラーでアカネイアの騎士を次々と惨殺するカインさんとパオラさんに怯んだのか、マルス様の説得ですぐ改心しました。奥さんのエストさんも無事で、本当に良かったです。僕も盗賊退治をして4ヶ月ぶりにレベルアップしました。

10月6日

グラ兵は僕よりレベルが低い人ばかりだったので、ちょっと気が晴れました。でも、アカネイアの兵隊に刺されて瀕死になったので、空しかったです。

10月15日

細い峠の道でオルレアン軍と戦争になりました。僕も弓矢を4〜5本くらって瀕死になりましたが、すぐにマルス様がオルレアン王と和平を結んだので、死ななくてすみました。でもアカネイアの竜騎士やジェネラルがすぐ襲ってきたので、また瀕死になりました。もう、ついていけません。

10月28日

ジェイガン様は、アカネイア軍は金で雇われたゴロツキだから臆することはない、と言いましたが、金で雇われていても強いものは強いので、やっぱりついていけません。マルス様は、「無理しなくていいからね」と言ってくださいました。僕は涙が出てきてしまいました。

11月9日

パレスを包囲しました。アカネイアの騎士や司祭達がたくさん解放されました。ここまでがんばってきて本当に良かったです。ハーディン皇帝は、闇のオーブのせいで精神がおかしくなっているのだそうです。こんなオーブを手にしてもどうということのなかった竜族って、よっぽど神経が太かったんだなあと思いました。

11月10日

マルス様やオグマさん達はパレス城内に乗込みました。外からでは中がどんな様子なのか分かりません。僕も中の様子が知りたかったのですが、ロシェさんがハーディン皇帝に会いに城内に突撃しない様に見張る役目があるので、動けませんでした。

11月11日

やっとマルス様が城内より戻られました。結局ハーディン皇帝は倒されました。ハーディン皇帝は結膜炎だったと教えられましたが、マチスさんの言うことなので信じてません。
マルス様の紋章の盾には、5つのオーブがはまっていました。5つ揃うと自然に収まったそうです。闇のオーブの威力はないのか心配で、マルス様に「御気分はいかがですか」とお伺いしたら、「ちょっと重たくなった」とおっしゃられました。

1月3日

マケドニアの辺境、飛竜の谷にある村で休憩となりました。マルス様はミシェイル王子の最後を見届けて、スターライトを受け取ったそうです。竜の神殿に進撃するに当って、誘拐されているシスター達の身内には、各種のドーピングアイテムが配給されました。マチスさんが使ったアイテムの量が、皆の中で一番多かったそうです。

1月28日

とうとうマルス様が帰ってこられました。シスター達は洗脳されていて、それを解くのがダークマージや魔竜と戦うより大変だったとナバールさんが教えてくれました。マリア王女はミネルバ姉王女の言葉で正気をすぐに取り戻しましたが、他の方々がなかなか難しかったそうです。特に、レナさんは、マチスさんの言葉には耳を貸さずボルガノンを連発し、最後にジュリアンさんが見かねてかけよって、やっと正気を取り戻したそうです。
ニーナ様を正気に戻せる人はカミュさんしかいないとみんな分かってましたが、シリウスさんをカミュさんだと言ってはいけないのは皆の思いやりだったので、うまく促すのに苦心したとマルス様はおっしゃいました。

2月23日

やっとアンリに帰ってきました。これからマルス様はパレスに移るのか、アンリで大陸を統治するのかはわかりませんが、僕はアリティア騎士団でこれからも働こうと思います。そして、今度何か戦争があっても、もうちょっと前線に立てるような騎士になろうと思います。
「前線に立てない方が、長生きできるぞ」とカインさんは言いましたが、遠征に出てなかったら、アベルさんのように腕を見込まれて人質を取られてまで戦わされたり、カインさんやリンダさんのように自力脱出して合流したり、パオラさんのように一人で村を守って百人斬りしたり、オグマさんやナバールさんやシリウスさんのように女子供まで連れて無事脱出なんて出来なくて、アカネイア兵に殺されていたと思うので、やっぱり強くなった方がいいと思います。それに、騎士として、主君であるマルス様に助けられるのだけはあんまり情け無いのでもうそんなことがないようにしたいです。
おわり

[BACK]