聖戦のあとさき


[BACK]

Aug.28.2001 旗本退屈男を観ながら

まずは結果報告

セリス:もう、戦略的に悩む所はなかったね。
ユリア:私も終章除いて、全て闘技制覇しました……
リーン:私も、‘こども’も‘しみん’も無しで、LV30。
リーフ:どうやら、私が最後金欠になるのは宿命みたいだ。
パティ:リーフ王子にお金あげたの、あたし初めてだよ〜。勇者の剣で前線で戦ったのも初めてだけど。
レスター:そういや、パティの父親は、今回はジャムカ王子だったな。
デルムッド:うん、いわゆる王道ってヤツの一つだな。他の親世代カップリングも確認してみようか。
オイフェ:え〜……、エーディン様がミデェールさんと、アイラ王女はホリンさんですね。ラケシス王女はベオウルフさん、フュリーさんはレヴィン王子。シルヴィアさんはクロード神父。
スカサハ:イベントでくっつきやすいのと、子供の能力で……というか、プレイヤーはユニット能力で戦略を組むタイプなので、あまり能力のことを言っても始まらないのかもしれないけど。
ラクチェ:でも、「破壊力のある押しの強いスキル持ちは回避と守備・HP中心」「押しの弱いユニットは、前線で戦わなくても良いジョブに」「フォルセティ使用可+魔力27」「イチイバル・ファバルは腕力と速さ主眼」「月光剣は前線ユニットに受け継がせる」……十分作為的でしょう。
セティ:基本に立ち戻ったら、王道だった、というのは興味深いな。
アーサー:もともと聖戦は、ユニット選択や戦略が、ストーリーと関わりが深いから、ゲームデザイン上の想定と一致していてあたりまえな面もあるね。
シャナン:もし、ストーリー上の想定と戦略行動が、デザイナーが当初に想定したものの通りになったのだとしたら、プレイヤーは聖戦の一応のゴールにたどり着いたことになるだろう。
コープル:オープニングロールの15回を達成したのと同時というのも、おもしろい一致ですね。

攻略のまとめ

フィー:キャラクターを全て把握する必要があるのが、聖戦の最大の特徴。
ティニー:もっともシグルド様さえ使いこなせれば、前半は一応クリアできますけど……。
フィー:さすがに後半はセリス様だけじゃ無理よね。前半も死人が出たり城を破壊されてもいいなら、って話だし。
アーサー:「ただクリアする」ということなら、前半の難易度は低いよ。
セティ:後半は……
アーサー:後半は、6章、7章はセリス様さえ順調に成長していれば、ちょこちょこオイフェさんやシャナン王子を使うくらい。8章に来て、アレス王子かよく成長しているフィンか、十分装備の整ったリーフ王子が必要になってくる。
セティ:光の剣と大地の剣だな。それに、そろそろ杖でのアシストがないと、教会やライブの腕輪での回復ではきつくなってくる。
アーサー:9章は、三頭の竜作戦だけでなく、2〜4部隊、すなわち第一線級のユニットが四体以上……。
フィー:セリス様でしょ、アレス王子でしょ、シャナン様でしょ、セティ兄さん、かな?
セティ:別に私でなくても、ファバルや……ステータスが十分ならアーサー、レスター、デルムッド、フィンで構わない。
アーサー:最終的にアリオーン王子を倒すには、強力な魔法系ユニットか、命中率・攻撃速度の高い魔法剣ユニットが必要なので、フォルセティでなくてもセティは必要じゃないかな。
フィー:10章はどうなるの?
アーサー:10章は、クロノス侵攻は、アレス王子が頑張れば、ターン数と村を気にしなければ問題ない。ヘル・ダークマージは勇者の剣・セリス王子で十分だし、回復はこのころには店でも売っているし、コープルが初めから持っているリブローでいい。
セティ:逆説的に言えば、今まで通りやれば大したことはないが、回復ユニットは必須ということだ。
アーサー:さらに、ミレトス方面に進撃するときは、誰かをユリウスかイシュタルに突っ込ませる……
フィー:う〜ん、死者無しクリアの条件は?
セティ:最初はとまどうが、ステータスの十分なユニットがいるなら、勇者武器で十分だ。セリス皇子の支援で命中率が上がるので、イシュタルの方で反撃で連続が発動しない限り倒せるからな。度胸と運の問題だ。
ティニー:やはりイシュタル姉様を……
アーサー:限界までステータスを上げた、追撃・連続・突撃持ちの神器持ち直接攻撃ユニットなら、リングを持たせれば打倒ユリウスも不可能とは言わないけれど、そこまで工夫できるプレイヤーなら、パワーリング付きLV30シャナン王子かフォルセティ持ちユニットを素直に使ってイシュタルを倒すだろ。
フィー:会話イベントでシャナン王子のHPも上がるという、動機付けもあるのよね。
アーサー:最後のアルヴィス皇帝は、ティルファングと回復ユニットがいれば、気長にやってればいつか勝てる。
フィー:アレス王子で叩いた方が早いんじゃない?
セティ:ライブの腕輪に気づかないプレイヤーは多いだろうな……
アーサー:終章は、セリス皇子、シャナン王子、アレス王子、リーフ王子がしっかり育っていれば、十分だ。セリス皇子とアレス王子が手槍を持てば、弓兵の代わりに崖上のダークマージを攻撃できるし、再移動で神器装備にして待機すればいい。
セティ:でも、やはり回復ユニットはもう数体必要。
アーサー:そう。攻撃役・回復役、という役割分担を守る。リーフ王子は、主に回復役だ。
ティニー:前半よりも、後半の方がユニット育成をしっかりしないと困るのですね。
アーサー:そういうことだね。主人公以外は割と使い捨てでも構わなかった紋章とは大きく違うね。

スキル論

レスター:さーて、聖戦で初めて登場したスキルのはなしだー!
パティ:わ〜い。
ラナ:筆者が外伝未プレイなので、紋章のみと比較しますと、ステータス能力差でボーナスされていた、追撃と必殺、見切りがスキルになり、その他流星剣や連続など、特殊な行動がスキルとして追加されたのよね。
レスター:うんうん。紋章の状態からわりと発想しやすいのが、突撃、連続。踊りは、ジョブ能力がスキル化したんだが、実質的にジョブスキルだから別に変わってないな、隣接4ユニットを再行動させるというパワーアップ以外は。異なるジャンルの影響を受けていると考えられる、聖戦で初めて出てきたスキルが、大盾や盗む、流星剣、月光剣、太陽剣、ライブ……まあ、ようするにそれ以外のスキルだ。
ファバル:聖戦のシステムだからこそ生まれたスキルってあるのかな。
パティ:「盗む」は、闘技場と制圧数でしかお金が貰えないからこそのスキルじゃない?
ラナ:「エリート」は、エリートリングの方が先にあったような気がするわ。紋章の三種の神器の代わりで。
レスター:聖戦の経験値システムは、かなり斬新だしなー……むやみに敵をたおしてもダメ、っていうのは、戦略の必要性をプレイヤーに考えさせるいい契機になるけれど、紋章で言うアーマーのような? 壁役専門・削り専門ユニットが、よけい育ちにくくなってしまう。
ファバル:俺達弓兵は、飛行系が来ないと、ホント経験値稼げないもんな〜……
パティ:シーフだってそうだよぅ。
マナ:プリーストも、レベルが上がると1回杖を振って得られる経験値がどんどん減っていくのかと思ったけれど、そんなことはなかったわ。
レスター:だから、クロード神父はすぐLV30だし、コープルだってすぐクラスチェンジ出来る。
ファバル:何の話だったっけ?
レスター:うう、閑話休題。ファンタジー世界のキャラクターならではの、不思議な力を表すスキル。
ファバル:何と言っても、特殊剣スキルだろ。
パティ:カリスマや祈り、怒りや大盾も、ファンタジーっぽい。
マナ:聖戦のステータスは30が上限だけれど、神器やリングを持つと、それ以上のステータスにもなれるわね。その分ユニットごとの力の差がはっきりしてしまうので、そこを埋めるのが、スキル……
レスター:その一方で、本当に強いユニットを作り出しもする。
ファバル:身分格差がここにも……
パティ:だれが父親でもイチイバルと追撃を持っているお兄ちゃんに言われちゃおしまいよ。
ファバル:紋章は、王子や貴族と言っても、身体能力は同じ人間、っていう変なリアリティがあった。
レスター:そこがプレイヤーの気に入っているところらしいんだが、聖戦はスキルによって攻撃力に明らかな差が出てしまう。しかも、スキルはゲーム中に増やしも減らしも出来ない。従って、ユニットの使い方は、固定されてしまう。
ラナ:ユニットのより有効な使い道を探すことは出来ても、分かってしまったら終わりなのね。
レスター:それこそが、個性ってものだからな。ある存在を定義する、まぎれもないもの。スキルはユニットをキャラクターとして際だたせ、ゲーム世界をより豊かにしたが、戦略の柔軟性を低下させた。文字通りな。
パティ:聖戦は、ストーリーが細かいから、いいんじゃないの。
ラナ:確かに、エーディン母様やシルヴィア様でランゴバルド卿もレプトール卿も倒せたら、変よね……。

アイテム色々

リーフ:えっ、私たちがアイテム担当なのか?
ナンナ:はいはい、資料ください〜。
フィン:装着可能アイテムが最多だからじゃないですか?
リーフ:……確かに私はクラスチェンジ後はマスターナイトなので、光・闇魔法以外は全部使えるけれど。ええーと、どこから行こうか。
ナンナ:武器からどうでしょう。
リーフ:武器ねぇ……勇者武器は、ユニットがおしなべてタフになったことを考えれば特に分かりにくくないけれど……じゃんけん要素かな。
フィン:ただ堪えられるかどうかではなく、回避率、攻撃する側から見れば命中率も、大きな要素になりましたね。さきほどのスキルの話とも関係がありますが、ジョブごとの個性が武器・魔道書のじゃんけん要素でより強められた。
リーフ:そうだな。武器に纏わる戦略は、より多様な方向になっただろう。ゲーム世界を膨らませるために、戦略上の自由度がかなり犠牲になったが、武器については自由度を高くする方向になっていたよ。
ナンナ:そうですか? 逆に限定されたのでは?
リーフ:フリーナイトや、使える魔道書系統の限定されたマージは、武器とジョブが一致するので、決まった使い方しかできないと言う意味では、限定されたかもしれない。けれど、2種類以上の武器を使えるユニットはそうでもない。かつては、「重い=攻撃速度の低下=追撃不能」などという理由で敬遠されていた斧も、それなりに使い道が出た。それに、敵が槍を使ってきたら、こちらも槍か斧でなければならないというわけではなく、ユニットの能力次第では剣でいい。
ナンナ:そういえば、シグルド様は銀の剣で十分でした。
リーフ:ここに勇者の槍一筋で戦い抜ける人もいるし。勝利数で武器スキルに必殺がつくのも、汎用性の高い特徴なので、ユニットごとの差を埋める。聖戦では、武器の相性を考えれば、ステータスではどうにも叶わない敵にも、一矢報いるどころか、勝ってしまったりできる。
ナンナ:闘技場で、それは顕著に見られますよね。杖はどうでしょう。
リーフ:杖は、回復系以外は、存在意義ががらっと変わった。たとえば、ワープは城へしか移動できないから、敵陣にユニットを飛び込ませる奇襲には使えない。レスキュー、リターンと同じで、離脱の用途が大きい。ユニット配置での使い方は、せいぜいセリス皇子を制圧地点近くへスキップさせるか、9章のように部隊を編成して動かす場合だろう。
フィン:レスキューは、広大なマップでのスキップが極意でしょう。
リーフ:ターン数削減には欠かせないな、そういえば。リブロー、リザーブは効果範囲が決められたので、杖ユニットの配置にも気を配らなければならなくなった。サイレス、スリープは発想が全く異なるな。魔法防御というステータスがあってこその杖魔法だ。
ナンナ:アゲイン、シーフ、アンロックはなくなってしまいましたね。
リーフ:宝箱や扉がないからな。アゲインは、あっても良かったんだろうが、ダンサーによる応援が4方向になったし、騎馬の再移動があるのであまり価値は無いだろう。
フィン:神器のバルキリーと、隠しアイテムのバサークはどうですか。
リーフ:ユニット数が少なくなり、簡単に戦略上で代替出来なくなったための救済措置だろうな。バサークは、平民ユニットプレイならではのボーナスというか、オマケというか。
ナンナ:最後にリングですけど。
リーフ:ステータスアップアイテムが装備型になった。これで、むやみなステータスアップは出来なくなった。同種のリングを2個装備しても5しかステータスは上がらない。ユニットの個性をむやみに破壊しないためだろうな。
フィン:「あと少し」を補って、化ける場合もありますよ。
リーフ:フィンのスピードリングとかね。弱点を補うよりも、長所を強化する方向で使った方が、いい。セリス皇子にパワーリングを持たせるだけで、アルヴィス戦やゲルブリッター戦が驚くほど楽になるはずだ。割と有名なイシュタル封じも、マジックリングがないとできない。
ナンナ:リーフ様とフィンのリングの使い方は、弱点を補う方向でしょう?
リーフ:まあね。私とフィンは、他のユニットが弱点とする剣と槍、守備の高いユニットに有効だから、フィンの追撃を可能にするために、私は引き継げる魔法剣の威力を高める為に、スピードリングとマジックリングがあると楽だ。レスターと、彼の代替ユニットのディムナにシールドリングを持たせるのも、弱点を補強するのに近いかな。もともと、親世代のミデェール殿より、守備は高くなり易いんだが。
ナンナ:最後に、リングの中でも特に特殊な、エリートリング、追撃リング、ナイトリング、レッグリング、リターンリング、ライブの腕輪について……
リーフ:レッグリングは、場面に応じて持ち主を変えられる分、ブーツより使いやすくなった。他の3つはスキルやジョブ能力の拡張だ。プレイヤーは、ナイトリングとレッグリングは、強力な前線ユニットを騎馬化するのに使うことが多いが、ダンサーに持たせる意見も強いな。
フィン:エリートリングは闘技場があってこそでしょう。それから、リングは得てして高価なので、所持金上限を越える財産としての価値もあります。リターンリングはどうですか。
リーフ:杖のリターンと同じでスキップ……
ナンナ:杖は自分自身には使えないので、杖ユニットに持たせる?
フィン:マップが広大なので、移動方法を工夫するのは地味ですが戦略上重要です。戦場に迅速に必要なユニットを結集させ、撤退させる。部隊行動の妙が、聖戦では強化されている。
リーフ:刻々と変化する戦況と戦場を把握しなければならないのか。

もうちょっと続けます
BACK