聖戦の系譜の感想


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スキルと戦略

聖戦の系譜ではキャラごとの能力がはっきり決まっているので、ある戦略的行動を期待するには、いつも同じキャラを使わざるを得ないところがちょっと寂しいです。

城制圧に必要なシグルドやセリス自身が登場時から強いし、親世代ではキュアンやレヴィン、子供世代ではシャナンにアレス、リーフというように、必ず登場するキャラだけで十分クリアできるようになっているので、他のキャラの存在意義があんまりないように思います。
ターン数を早めるためには、他のユニットのスキルや能力、あと単純に人手が必要ではありますが。

紋章では、究極的にはマルス一人クリアなんてのもありますが、オグマの代わりにナバールとか、マリクじゃなくてリンダというように、好みに合わせてユニット中からキャラを選んで使える面白さがあったように思います。

不安定な戦略

マップが広大になり、武器・魔法のジャンケン要素が取り入れられたので、ユニットをたくさん繰り出しても全員にそれなりの役割を持たせることができます。

しかし、敵の数が増えたので、波状攻撃の威力が強くなりました。その一方で、必殺や連続・流星剣など決定的攻撃力を持つスキルの種類が豊富で発生が確率的なので、敵を倒しすぎるきらいがあります。従って、やっつけ負けをし易くなったように思います。

それと、強いキャラは飛びぬけて強いので、悪く言えば場当たり的な行動でもクリアできてしまうところがあります。しかし、回避や必殺の発生には波があり、決まったユニット操作をしていると決まったスキル発生をするので、確率的に安全なはずの行動でもドミノ倒しに失敗してしまうという不安定さがあるように感じます。

ユニットのステータスとスキルだけで戦略を組んでも、必勝の戦略が産まれるわけではなく、各ターンでのユニット移動位置も、安定的な戦略組立てに必要になっていると感じました。

ユニット育成の楽しみ

親世代での恋愛と子供世代の能力の相関があって、ユニット育成の楽しみは紋章をはるかに上回っていると思います。

私個人の好みとしましては、誰もが頼る使いやすい最強キャラよりは、昔のヒーロー物巨大ロボのように、確かに光る能力は有るがイマイチ使い勝手が悪く決定的な欠点のあるキャラに育成熱が湧きます。
ランスナイトの癖に腕力と防御の上がらないフィン、連続スキルはあるが魔力が伸び悩み押しの足りないアゼル、魔力はたくさん有るのに杖の使えないオイフェ、そして、登場時のステータスがあまりにも貧弱で、育てばステータスは一番強くなるが伝説の武器が使えないためにトルバドール化するリーフあたりが、愛着あるキャラでしょうか。

そういう意味では、代替ユニット(平民キャラ)達は、ステータスどうりの結果しか出せずジョブごとの特徴がはっきりしていて紋章的な味わい深いものがあります。


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