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SUPER EDITION

◇要約版◇


FMぐんま (86.3MHz)
2006.10.04 〜 10.25 / Wed
20:00〜20:55


今井美樹プロデュース
「 SUPER EDITION 」

Personality:今井美樹



1日目:2006.10.04 Wed  2日目:2006.10.11 Wed

3日目:2006.10.18 Wed  4日目:2006.10.25 Wed





 

─ 1日目 ─ 「 BACK TO 今井美樹 」 2006.10.04 Wed

◇要約版◇
◆詳細版◆ TOP 1 2 3 4

 はじめまして 今井美樹です。今日からの「スーパーエディション」は、私 今井美樹がお送りすることになりました。

 どんな話が飛び出るのか、自分でもすごくドキドキしながら楽しみにしています。たっくさんお話していこうと思っています♪ よろしくお願いします。





 それでは、今井美樹がお送りする「スーパーエディション」。まずは1曲お送りしましょう。「年下の水夫」。




♪ 今井美樹 「 年下の水夫 」




 今井美樹で「年下の水夫」をお送りしています。今お送りしている「年下の水夫」という曲は今年2006年の私のシングルなんですが。ちょっとね、なんだかムーディーで、(笑) 「大人んなったもんだよ」という感じが(笑)するんですけども。

 この曲と出逢ったことは、私にとってはまたすごく、印象的だったりするので、またこの「年下の水夫」についての詳しいことは、機会をみて、ゆっくりお話していこうと思っています。

 ところで、実は私 今井美樹は、歌手でデビューをして、今年で20周年になります。まぁまだまだ先輩で30周年とか40周年の方もいらっしゃるから、たかが20周年という感じかもしれませんが。

 でも、生まれて それから、地元を出て、東京に来てってこと考えると、圧倒的に東京で暮らしてるほうが長くなってしまった、その中の20年ほとんどを費やしてると思うと、なかなかそれはすごいことだなと思っているんですが。

 そこで今日はね、私の20年間を一気に振り返ってみようかな〜という、スタッフともそういう話になりまして、タイトルは「バックトゥー今井美樹」でいきたいなと思っています。いかがでしょうか。

 本当にこの1か月の中で、いろんなお話していこうと思っているんですけど。いろいろ振り返ってみると自分の中でも忘れていたこととか、「大切だったこんな気持ち、久しぶりに思い出した。よかったな」ってことなんかも出てくるんじゃないかと思ってます。楽しみにしています。みなさんも、楽しみに聞いてください。

 それでは、今井美樹プロデュース「スーパーエディション」最後までお楽しみください。





 今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。改めて1か月、よろしくお願いいたします。先ほども言いましたけれども、今日は 歌を歌うことで始まってから20年間を一気に振り返る「バックトゥー今井美樹」。お送りしたいと思っているんですが。

 といっても20年間のものを1時間で振り返るのは、そう簡単なことではありませんので、ちょうど20年を5年ずつ4つに区切って、いろいろ思い出して、その時代時代の流れに沿って、いろんな話をお伝えできたらいいな〜と思っています。

 私は、1986年に「黄昏のモノローグ」という曲で、デビューしました。実はね、私、音楽をそれまでたとえば「バンドやってた」とか「アマチュアでやってた」とか全然そういうことをせずに、急に「ポン」とデビューすることになったんですね。その前に女優さんのお仕事を2年ぐらいやっていたんですけども。

 元々音楽は大好きで、本当にいつも家にはジャズがかかっていたり、青春はユーミンだったり矢野さんだったり達郎さんだったり、本当に音楽は大好きで。

 ピアノは習っていたので、学校から帰ってくると「パン」とユーミンの譜面を開けて、ユーミンを勝手に歌いながら弾いたりしてたんですけど、それはあくまでも個人のストレス解消というか、(笑) 「うわ〜〜〜」っと歌って弾いて「バンっ」と閉めて、部屋に上がって、宿題をするみたいな感じ(笑)だったんですけど。

 そんな状態だったので、音楽は好きだったんだけど、愛していたんだけど、まさか、歌を歌うことになるっていうのは本当に考えていなかったので、この話が決まったときには本当に驚いて。

 自分で大切にしていたもののところに、なんか「ドカドカ」と足を踏み入れてしまったような、ものすごく胸になんか「ん〜〜」って「きゅう〜」っとなるような、複雑な想いがあったことを、今また思い出しているんですけども。

 だから、デビューをしてからしばらく数年間というのはねぇ、音楽が楽しいというよりも、音楽は「音を楽しむ」と書くのに、音楽をすることは本っ当に、正直ねぇ、苦しいことでしたね。

 大好きだからこそ、自分が大好きな音楽というものと、自分に巡ってくる音楽っていうものの、なんていうのかしら、一致しないわけじゃないんですけど、自分の中でね、好きな音楽に対してイメージがすごくありすぎて。

 でも自分はこれしかできないし、これだってなかなかできないのに、今、今井美樹の作品としてこれを送り出すっていうこと。なんかやっぱり、言い方悪いけど「やらされてる感」がやっぱりあったんだと思うんですね最初のときは。

 だからなかなか自分の愛してる音楽に、馴染んでいかなくて、最初は本当にねぇ、数年間苦しかったなぁ〜と、思ってますけど。よくそのときにスタッフがそれを、手を変え品を変え(笑)いろんな楽曲を本当に私のために集めてくださって、ちゃんと諦めずに向き合ってくださったなって。

 あそこの入口が中途半端だったら私はたぶん今歌ってないかもしれないから。そう思うと本当に当時のスタッフにすごく感謝の気持ちでいっぱいです。

 これが1枚目のシングルで、2枚目が「野性の風」という曲だったんですが。たまたまラッキーなことにね、その2枚目のシングルが、わりとたくさんの人に、当時まだまだ少なかったかもしれないけど、今でも「あの曲が好きなんです」っていう方がたくさんいてくださるような、そんな今井美樹の代表的な作品のひとつとして残るような、そういう作品を、私は2枚目のシングルで歌わせていただくことになりました。

 それも本当に、私にとっては大きな宝物だったんだな〜と、今本当に振り返って思うんですけどね。

 そうやって、みなさんが愛してくださる作品と出逢い始め、そして、やっと3枚目のアルバムぐらいで、自分でやりたいことをディレクターに「こういうことをやりたいんだ」って伝え、それを彼も受け取ってくれ、そして、スタジオでバンドの人がレコーディングしてるときに、一緒に「仮歌」という状態でね、まだ本当の歌じゃないんだけど「ラララ」とか一緒に歌いながら、音楽が生まれていく瞬間を、どんどん広がっていく瞬間を、スタジオでず〜っと見つめて、味わって、自分の作品が育っていくのを感じられる、そういう段階に入ってきたんですね。

 やっと音楽をできることが本当に幸せになって、もう楽しくて楽しくて仕方なかったのがその頃ですね。シングルでいうとね「彼女とTIP ON DUO」っていう曲とか、「瞳がほほえむから」とか、今でもたくさんの人たちが愛してくださる曲が、やっぱりその頃生まれています。

 じゃあちょっと、その中から、懐かしい(笑)曲を。なかなかこういう番組じゃないと、振り返るときじゃないとかけないから、この曲今日かけようかな。「ピッと出てピュッと出る」みたいな、そういうコマーシャルもこの曲と一緒にやっていました。(笑)

 じゃあちょっと聴いてください。今井美樹で「彼女とTIP ON DUO」。




♪ 今井美樹 「 彼女とTIP ON DUO 」







 今井美樹がお送りしている 今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。今井美樹のデビューからの20年間を、5年間ずつに区切って振り返る「バックトゥー今井美樹」。

 今度は、1991年から1995年の私ですね。さっきお話して「やっと音楽が楽しくなってきたの」っていうのが3枚目の『Bewith』ってアルバムだったんですけど。それからもう「ダダダダダダッ」と、アルバムをつくることに本当に幸せを見出して、『Bewith』『MOCHA』その間に『fiesta』っていう洋楽のカバーアルバムもあったりしたんですけど。それがあって『retour』というアルバムがあるんですけども。

 そんな頃にですねぇ、デビューをする前から始めていた女優さんのお仕事が、少しずつ少しずつ増えてきて。「意外とシングルガール」っていうね、今思うとすごい本当に80年代を象徴している、とても楽しいドラマだったんですけど。そういうので、遠藤環(たまき)さんというね、ドラマのプロデューサーと出逢うんですね。

 そこから遠藤さんとの何作かが始まるんですけども。その後に、あの「想い出にかわるまで」という、「あぁ〜〜・・・」って今 聞いてる方の中にそういう声も(笑)あるんじゃないかと思いますが。なかなかヘビーな、本当に重たい、ドラマがあって。

 でも私は、それでやっと女優さんとして、自分で女優の仕事をしていくことにきちんと向き合えるようになったという、記念すべき作品だったんですね。そのドラマで、本当に今でも尊敬するディレクターさんと出逢うことになり、本当にいろいろ、私はあのときにあのドラマで、とってもたくさんのことを教えてもらい、経験できたな〜と思ってます。

 それでやっとドラマのほうも面白くなり始めたっていう頃だったんですが、その次の年に「あしたがあるから」というドラマで、また主演のお話をいただいて。そのときにねぇ、主題歌で「PIECE OF MY WISH」という曲をつくることになり、そのドラマの内容にふさわしい本当にポジティブな、何があっても「乗り越えていける」「信じて歩いていこう」っていう内容の歌を歌うことになったんですけども。

 そうやってね、ドラマの話も、音楽の話も、いろんなことがリンクして、すっごくいろんなことが上手くいっている、にもかかわらず、なぜか、その頃、私の中で、すごくいろんな、気持ちの変化が生まれてきているんですね。

 「PIECE OF MY WISH」のシングルの前に『retour』ってアルバムをつくったときに、やっぱり、やりたいことがものすごく自分の中ではっきりとあって、いろんなことを主張させてもらいながら作品をつくっていったんですけど。

 そんな中で、だんだん、自分が今までず〜っと愛していた音楽、音楽をするようになってから新しく聴き始めた、そのときの今井美樹をつくっているといっても過言ではない、そういう音楽たち。でもそれ以外の、今まであんまり傾向として聴いていなかった、イギリスとかそういう方向の、ロックというよりもブリティッシュミュージックみたいなものを、すごく、やっぱり、聴くようになっていて。

 私の音楽の中にいつも漂っている、たとえば、温かさだったり優しさだったりふくよかさだったり、そういうものは、あるのはわかっているのに、敢えて、もっとクールで、ソリッドで、スペイシーで、シャープな、そういう、グルーヴィーな音楽。もともと好きだったんだけど、それをもっと、自分の中でリアルにイメージができて、「そういうものやりたいんだ」っていうのがすごく強く出てき始めたんですね。

 そんな時期で、ドラマのほうも、「PIECE OF MY WISH」という作品が出て、本っ当にたくさんの人たちに、歌を歌う今井美樹を認知していただいて、楽曲も愛していただいたにもかかわらず、私は、新たな道を歩いて行きたいと(笑)言い出すんですよね〜ここで。

 でもね、これだけは誤解されたくないな〜と思うのは、かつての、それまで今井美樹を支えてくれていた音楽とか、今井美樹のために生まれてきた音楽が、「好きじゃない」とか「もう嫌んなった」とか「飽きちゃった」っていうことじゃなくって、それは、たぶんず〜っと私の中に、これからもず〜っと、一番シンプルなところで私の中にある、ベーシックなところだっていうのがわかっていたんですね自分の中で。

 だから、それは 今 手放すことはあんまり怖くなかったの。それより、一回、手を離しても、必ず絶対戻ってくると思う、その温かさとか、そういう楽曲の波動は。だから、一度手放さないと何か次のものが入ってこないんだったら、手放してもいいから、新しいものがほしいって、思ったんですね。

 それで、デビューしてからず〜っと同じスタッフで、音楽をつくり続けていたんですけども、新しいチームで、アルバムづくりをすることに、なるわけなんです。

 『flow into space』ってアルバム、それから『A PLACE IN THE SUN』。そして『Love Of My Life』というアルバムが、これからだんだんつくられていくんですけども。

 その『flow into space』ってアルバムで、サウンドプロデュースを久石譲さんにお願いして、そして、楽曲で初めて、今までずっと曲を書いていてくださった人たち以外に、私が門を叩いたのが、布袋寅泰さんでした。

 でもそれからね、逆にいうと本当に、開き直っていろんなことをトライしたいと思って、いろんな人たちにアプローチして、いろんな国でレコーディングすることになり。

 私はそれからのこの5年間というか4年間っていうのは、私にとって本っ当に音楽で充実した、やりたいことを充分にトライさせてもらえた、本当に実り多き時代だったなぁと思っています。

 それではここで、今お話をした、「PIECE OF MY WISH」聴いていただこうかな。聴いてください。




♪ 今井美樹 「 PIECE OF MY WISH 」




 「バックトゥー今井美樹」。今度は20世紀の終わり。「20世紀の終わり」ですよ(笑)すごいね。1996年から2000年の私ですね。

 1996年というのは、さっきの「充実していた」という、その中のね、三部作といってもいいと思う『Love Of My Life』というアルバムがあるんですけど。それをつくってそのツアーをやり終わって。それで、1996年が来るんですが。

 その『Love Of My Life』という アルバムがね、私の想いが強すぎて、すっごく、逆にいうといろんなことがまた、いろんなところでぶつかり始めたアルバムで。

 本当に、まぁ年齢的なこともあり、ちょうど31とか2とか? まぁ、よくいう「女の厄年」ってとこもかかわりあったり(笑)いろんなことがあってね。本当になんか、自分で思ってはいないのに、劇的に何かがこう大きく「グァ〜」っと、うねりながら変化をしていた時期だったんですけど。

 それでその『Love Of My Life』でものすごく、自分の中ではある種、やり切ったというか、そういう想いがあったので、次に何をしていこうかっていうのが、すごく「ポツ〜ン」となんか、心に穴が開いたような感じになっていて。

 私は当時「「PIECE OF MY WISH」大好きです」「「PIECE OF MY WISH」今でも聴いてます」っていうたっくさんの人たちからの声を、よくいただいていたんですね。私はその頃は、さっきも言った いろんなことをトライアルし始めて、自分でいろいろなことに向き合って、そういうことを本当に果敢にやっている時期だったので。

 当時ね、今思えば傲慢だったな〜と思いますけど、「PIECE OF MY WISH」を好きだって言ってくださることがねぇ、うれしさよりもねぇ、今 自分が一所懸命 向き合っている、どんどん本当に果敢にチャレンジしていることが、伝わっていないっていうか、それを認めてもらえないことのジレンマみたいなのがす〜ごく、強くなっていて。とてもねぇ、なんか複雑な気持ちだったんですよその頃。

 私はその『Love Of My Life』のツアーが終わって「ポツン」と心に穴が開いたようになった頃に、その、デビューしてからのディレクターと「次に何をしようか」っていう話をしたときに、「「PIECE OF MY WISH」を越えるような曲を歌いたいんだ」って。「20代の私を代表してくれる曲が「PIECE OF MY WISH」だとしたら、30代を代表する曲をやっぱり歌いたい」って思ったんですよ。そういうことを言ったんですね。

 ディレクターはそれを、顔には 言葉には出さなかったけど、実はとてもうれしく思ってくれたみたいで。わりとそういうふうに、自分のしたいことってだけじゃなくて、もっと大きな意味合いでの音楽に対して自分が何かを越えようとしているっていう姿勢が、とてもうれしかったみたいで。

 その曲をね? 誰に頼もうかっていうときに、そのディレクターさんが、迷わず「布袋さんに、曲を書いてみてもらうように訊いてみる」って言ってくださって。私は、別に(笑)、別にって言ったらあれですけど、本当に誰と何を出逢っていくのかな?ってまだ思っていたときだったので。

 それで、布袋さんに曲を、ディレクターが頼むために、彼のツアー先まで行ってくれたんです。で、ディレクターは「今の今井美樹はこういう存在として、こういうものを、こういう気持ちで届くように歌うべきだと思う」みたいなものを、メモに書いていってたんですって。

 そしたらねぇ、彼は何にも言わなかったのに、布袋さんのほうから「今、美樹ちゃんはこういうふうなものを歌うといいんじゃないか」ってそういうふうに出てきた言葉が、そのディレクターさんがメモってたこと全部一致したんですって。(笑)

 それで彼はびっくりして「これはもう絶対に、布袋さんに、信じて任せようと思った」って言って。それで、私たちからは何もそれ以上のことはアプローチしてないんですけど、その末に、生まれた曲が「PRIDE」という曲でした。

 だったので、初めてこの曲を聴いたときはねぇ、もう驚いて、本当にびっくりして。なんかこう、自分のね?その頃思っていた、覚悟みたいな? 私はもう「自分で自分の人生には責任をきちんと負って生きていきたい」って思ったんですね。新しい音楽に出逢うことも、すべていろんなことに、やっぱり「自分で自分の責任を負っていきたい」っていう想いがすごく強かったので。

 失敗して「誰のせい」じゃない「失敗したら私のせい」。でも、褒められるときは、みんなでこれをつくれたから「みんなにありがとう」って、本当にそういうふうに思っていたので。そういうことを強く心に思って生きていきたいと思ってるときだったから、「いや、これは、私が書くんだったらわかるけど、これ布袋さんが書いたの? 曲も詩も」と思って、本っ当に驚いて。それで、本当に初めて聴いたときはねぇ、号泣してしまったんですけど。(笑)

 それで、この曲を歌うことになり、あまりの、その、曲との出逢いが衝撃的だったので、私は初めて、マイクの前で、歌うことを、すごく「怖いな」と思いました。それまでは「早くこの歌 歌いたい!」「好きな曲 早く歌いたい!」いつもマイクの前に立つの楽しみだったのに、そのとき初めてねぇ、「大っ好きな曲。すっごい曲。この曲歌えるんだ」っていう幸せとともに、それ以上の、なんか恐れがすごくあったんですよね。私がこの布袋さんのデモテープを越えることができるだろうかっていうのを、すごくねぇ、緊張しながら、マイクに立ったことを、今また思い出しました。

 それではここでまた1曲お送りしますが。私の音楽人生を大きく変えてくれたといっても過言ではないでしょう。この曲を聴いてください。「PRIDE」。




♪ 今井美樹 「 PRIDE 」







 今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。最後は、21世紀に入ってからの私。2001年から今年までの今井美樹のお話をしていきたいなと思います。

 2001年は、私はすっごくこのアルバム好きなんですけど『AQUA』というアルバムを出しているんですが。このアルバムもちょっといろんな話があるんですけども。

 それまでのツアー。『未来』とかそのあたりから、音楽のプロデュースは布袋さん中心に変わっていくんですけども、ライブのほうのメンバーっていうのが、本当にデビューしてからず〜っと、かつての今井美樹の音楽をず〜っと支え続けてくれていた人たち。ギターの今さんとか、ドラムの山木さんとか、ベースの大仏(高水健司)さんとか美久月さんとか、もう本当にいろんな人たちと、また今度はライブで、新たな再会をすることになるんですね。

 素晴らしいスタジオミュージシャンたちだから、とてもツアーに出てくれることなんかできないと思っていたのに、いろんなきっかけがあって「いいよ美樹ちゃん、ツアーやろうよ」っていう話になって。「えぇ〜! 今さんがツアー出てくれるのぉ〜?」(笑)みたいな、本当に驚きだったんですけども。山木さんとか今さんとか、もう本当に、あの人たちがいなければ、あの頃の今井美樹の音楽はないですからね。

 その人たちが、今度は布袋寅泰プロデュースの作品のライブで一緒に手伝ってくれることになり。でもライブっていうのは、かつての曲もやったりするから、いろんな今井美樹がいるんですけど、でもやっぱり、どんどんどんどん変化し続けてる今井美樹だったんですね。だから、多少最初は、どういうふうにアプローチしていいのか、プレイヤーも戸惑いはあったと思うんですけども。

 私はね、そのときのこと今でもすごく覚えてるのは、今井美樹が一番、その音楽に愛されて、その音楽を愛しているという、状態に持ってってくれるんですよね。それはね、本っ当に感激だったんです。感動したんですけど。

 そういう感じでず〜っとライブを数年やっていたところを、布袋さんがやっぱり、毎回観に来てくれていたときに、感じてくれて。「君は本当に、素晴らしいミュージシャンたちに囲まれて、その人たちが本っ当に君を愛して、君の音楽を愛して、君の音楽を本っ当に真摯に演奏してるよね。だったらさぁ、その人たちで、レコーディングしようよ」っていうことを言い出したんです。

 夢のような話だったんですけど、そういうかつての今井美樹の音楽をつくってってくれた人たちと、一番新しい今井美樹をプロデュースしている布袋寅泰が、同じスタジオに入って、一番新しい今井美樹の作品をつくっているというね、夢のようなことが起こったんですね。それが『AQUA』というアルバムでした。

 本っ当に私は「音楽やっててよかった〜」って本当に思ったんですけど。「いつか出逢ってほしいな〜」と思っている人たちが、こうやって出逢って、音楽を奏で、それで、分かり合って、そこからまた彼ら同士の広がりができていくっていうのはね、本当に音楽という波動がね? 本当に人の心に伝わって、その人が持ってる波動がまた人に伝わって、こうやって幸せな気持ちが伝わっていくんだな〜と思ってねぇ、音楽をやっている意味っていうのをすごく感じた出来事でした。

 それから、その『AQUA』というアルバムがあり、「さぁこの『AQUA』を持って、ライブをやるよ〜! ツアーをやるよ!」と思ってるときに、私自身 新しい出来事が、起こってしまいます。子供を授かっていることがわかり、しばらくツアーはお休みすることになり。

 それで、大きいお腹を抱えて、新しいアルバムをつくったんですが、やっぱり、そうなるとね、この大きいお腹を抱えて歌えるっていうことのよろこび。でも、今だからこそ歌いたい気持ち。やっぱり、その『AQUA』のアルバムのときに感じて「さぁ!これから」っていうのとはまた違う、新たな気持ちがそこで生まれてくるんですよね。

 そのときに「微笑みのひと」というシングルが出るんですけども。布袋さんが、私にプレゼントしてくれた、本当に素晴らしい作品だな〜と思っていますが。

 本当に「微笑みの力」を信じてね、いろんなことを、日々をねぇ、すごしていこうっていうことを、よろこびも悲しみもいろんなことがあった時期だったものですから、あの作品で、私をすごく力づけてくれて。私もあの作品と出逢ったことで、微笑むことを忘れないように生きていきたいって、大切に思ってた気持ち、ちょっと忘れかけていたので、また新たに「グッ」と、力強く、思い出したっていう、そんなことがありました。

 本当にいろんな変化がこの20年の間にあったんですが、でもね、いろんな変化、いろんな試行錯誤したからこそ、わかる。やっぱり私は本当に音楽が好きだなっていう気持ちだったり(笑)、今やっぱりまたこれをやってみたいな、あの頃と同じではないんだけど、あの頃大事に思っていたあの気持ちを、今また思い出して、またこれからの人生の中で、歌っていく曲として、あの気持ち、劇的な何か衝撃だった気持ちを思い出して、また歌を歌っていきたいなという、すごく、新鮮な気持ちを、持てるようになっています。

 これからの今井美樹も、楽しみにしていてほしいなと思います。

 ではまた1曲、お聞かせしたいと思いますが。今お話した中から聴いてください。「微笑みのひと」。




♪ 今井美樹 「 微笑みのひと 」




 今井美樹がお送りしている「スーパーエディション」。ではここで「今井美樹インフォメーション06」。

 10月25日に、今日の1曲目にかかりました、ニューシングル「年下の水夫」っていう曲がリリースされます。これねぇ、聴いてほしいんだ♪ あのねぇ、本っ当にねぇ、何か違うとこ「ふっ」と行けちゃう感じ(笑)ってわからないかこれじゃ。(笑) 違う国とか違う場所に、違う時間に「ふっ」と行けちゃう曲なんで、まぁとにかく聴けばわかると思うので聴いてください。(笑) わかんないよね。11月にはニューアルバムをリリースいたします。ぜひぜひお楽しみにしていてください。

 そして、年末に、東京だけなんですけども、20周年のアニバーサリーライブイベントを、今 計画しておりますので、もし東京のほうに出てこれるという方は、いらしていただきたいなと思います。でもね、年明けにはね、春ぐらいかな? ツアーもまた、いろんな全国回りますので、そちらのほうにもぜひ足を運んでください。

 詳しくはオフィシャルホームページ「www.imai-miki.net」をチェックしてください。

 以上「今井美樹インフォメーション06」でした。





 今井美樹がお送りしてきました「スーパーエディション」。そろそろお別れの時間になってしまいました。

 なんだかわかりやすかったようなわかりにくかったような1時間かもしれませんが、(笑) すいません。自分でもね、いろんなお話「もっともっとしたいこといっぱいあるのに〜」っていう想いもあったりするんですが。

 でもねぇ、こうやっていろいろ振り返るっていうのは、今や、楽しいことですね。振り返りたくない時期もあったんですけど、こうやって、微笑ましい気持ちで振り返ることができるっていうのはね、幸せだな〜と思っています。

 来週の「スーパーエディション」は、「今井美樹デビュー20周年スペシャル第2弾 ステージ上の私」。仰々しいねぇ。(笑) この20年間のライブのお話をね、いろんな角度からお伝えしていこうと思っています。

 そして、プレゼントも用意しました。「今井美樹オリジナルグッズ」を抽選で5名の方に差し上げます。内容はまだ ナ・イ・ショ。(笑) このオリジナルグッズがほしいというあなたは、メールで送ってください。番組ホームページ「www.jfn.co.jp/se」こちらのプレゼント応募フォームから、送信してください。

 また、このホームページでは今後の放送内容もチェックすることができます。パソコンだけではなく、携帯電話からでも見ることができますので、ぜひ、アクセスしてみてください。

 や〜本当にあっという間の1時間でしたけれども。また来週はどんなお話が出てきますでしょうか。それではまた来週。最後まで聞いてくれてありがとう。

 「スーパーエディション」お送りしたのは今井美樹でした。バイバイっ♪




 

─ 2日目 ─ 「 ステージ上の私 」 2006.10.11 Wed

◇要約版◇
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 今井美樹です。「スーパーエディション」。今週も私がお送りしていきます。

 今週はどんな話が飛び出すのか。(笑) それは1曲聴いていただいたあとで。





 それでは、今井美樹がお送りする「スーパーエディション」。今日もこの曲からお送りします。「年下の水夫」。




♪ 今井美樹 「 年下の水夫 」




 今井美樹、「年下の水夫」をお送りしています。今お送りしているこの「年下の水夫」は、今年の、もうすぐ出るシングルですね。2006年のシングルなんですが。

 「年下の水夫」・・・ってどう思う?タイトル。(笑) もうそこからなんか「うわぁ官能だぁ〜」みたいな(笑)感じがしてるのは、(軽いため息) 40を過ぎた私だけでしょうか。ま いろいろねぇ、たくさんこの曲についてもお話したいことはまた後日ゆっくりお話させてください。

 さて、先週は、歌手デビューをした1986年からの20年間を、一気に振り返る「バックトゥー今井美樹」という内容でお送りしましたけれども。20周年企画まだまだ続きます。今週は、ライブで20年間を振り返る、「ステージ上の私」。

 ちなみに、ライブが始まる前はいつもね、本っ当に、「今でもこんなにバクバクするの?」というぐらい、いつまで経っても、怖くてね。「怖い」っていうのはネガティブな意味じゃないんですけどとても怖くて。ステージの袖で吠えそうになっているんですけど(笑)「おぉ〜〜〜!」って遠吠えしたい気持ち(笑)になるんですど。まぁいろんなそんなお話も出てくるかと思います。お楽しみに。

 それでは、今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。今日も最後までお楽しみください。





 今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。さて今日は、ライブの話をたくさんしていく「ステージ上の私」というテーマでお送りします。

 まずは私がこの20年間でどんなライブを(笑)行なってきたのか。ん〜〜〜。思い出せないような思い出したくないようなものもあると思いますが思い出しながら話していきましょうか。

 今はね、本当にね、何を一番したいかって、ライブ、やっぱりやりたいですね〜。さっき言った、今でも遠吠えしそうなぐらい怖いにもかかわらず、本当に大変だったりするにもかかわらず、でもやっぱりライブが一番したいことかなぁ〜。なんかそのために、いろんなことがんばってるって言っても過言じゃないかなと思うんですけども。

 とにかく、この20年の間で、当然ですけど、先週お話したアルバムの作品づくりにいろんな変化があったとともに、同じようなタイミングでどんどんライブのほうにも変化をしていくんですが。

 最初の頃はね? 私デビューしたのが86年だったので、もう「80's(エイティーズ)」バリバリなわけですよ。「時代は80's」な(笑)感じで。それで、ちょうどロックバンドとか「ウワ〜」っとデビューしてきた頃でね。そういう中で私は、非常に個性のない、無個性な立ち位置の人だなと自分では思っていたの。

 とにかく、踊りができるわけでもなく、痩せっぽちで、ステージで棒のようになっちゃうのに。それで、わりとなんとなくバラードとか、わりと静か っていうんじゃないけど、踊りまくっちゃったりするのとかハードにシャウトするような曲でもないし。

 そういう私が「どういうふうにステージで立ってればいいんだろう」っていうことがね、本っ当にそれが一番怖かったですね。もう「どういうふうにここに立っていればいいんだろうか?」っていうのが、考えれば考えるほど難しくなってきて。

 だからただ歌を歌うっていうだけではなく、あの頃 時代的にやっぱり、ユーミンなんかが、今でもそうですけども、本っ当に素晴らしいショーアップされたエンタテイメントのライブをず〜っとやってた時代だったでしょ? だから、そういうふうに演出家がいて、コーラスのお姉さんと一緒に歌ったり踊ったりみたいな、そういうことがたくさんあったわけですよ。いろんなライブのところでも。

 私も逆にいうと、ステージ上で間が持たなかったりするから。すごくライブっぽい曲がバンバンあるわけでもないし。元々女優さんからスタートしたっていうのもあって、ただ歌うってだけじゃなくて何かをそこにさせたいという、スタッフのいろんな思惑もあり、まぁ、・・・もう本当に思い出すのも恥ずかしくていやなくらいね、(笑) そんなライブもいろいろやってましたね。踊ってみたり。何してみたり、かにしてみたり。

 でも、やるとなったら「だったらもっとこうしない?」ってアイデアが出るわけですよ。自分の中でも。やらされてるんじゃなくて。だってステージは、誰もスタッフ助けてくれないんだもん。自分でがんばるしかないので。「だったらもっとこうしたい ああしたい」「じゃあさこういうことしない?」「じゃ衣装もこういうふうにして、そこでさぁ、早替えでステージ上でバーっと髪の毛下ろしたい」「ステージ上でバッと脱いだら中からスパンコールが出てくるとかそういうふうにしない?」とかね。(笑)

 「いやいや」っていうか「できないもん」とはいいながら、でも「だったらそれはエンタテイメントするにはこうしたい」っていう想いが、逆にすごくあって。だから、おもちゃ箱ひっくり返したみたいなね、今思えば脈絡のない感じの(笑)ライブをやってたような気がします。

 あるときはね、「スヌーピー」のぬいぐるみがあるじゃないですか。わりと小ぶりな。それが、ジャンパーっていうか、上着に全部スヌーピーのぬいぐるみが付いてるの。「着ぐるみ今井美樹」っていう感じだったんですけど。(笑) それにジーパン穿いて「うわぁ〜」っと出てきたりね。(笑)

 なんであのときスヌーピーを使おうってことに反対しなかったのかがよくわからないんだけど。(笑) 「面白いね面白いね」って、とにかく自分の中で新鮮で面白ければいいっていう感じだったのね? 他の人と比べて「あの人よりもっとカッコよくならなきゃ」じゃないの。まだ自分のこと何にもわからないんだから、自分の中で新鮮で、前よりももっと楽しい、前よりももっと何か刺激的っていうことをやりたくてね。結構 今思うと無謀だな〜ということもいろいろやったような気がしています。

 ではこの辺で、1曲お送りしましょう。この曲は全然無謀じゃないです。(笑)。「瞳がほほえむから」。




♪ 今井美樹 「 瞳がほほえむから 」







 今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。今週はライブで20年間を振り返る「ステージ上の私」。

 さっきは、ライブを始めていた頃に思っていたことっていうか、着ぐるみの話とかもしましたけども。(笑) いろんなライブをやっていくうちにね、私のライブに対する想いとか、そういうものが「変わっていく」というよりも、どんどん「はっきりと見えてきた」というか。「何をしたいの」っていうより「何を歌いたいの」っていう感じでね。どんどんどんどん、アルバムの変化とともに、ライブのほうも変化していくわけですけども。

 さっきお話した前期っていうのは、レコーディングをすることが楽しくて楽しくて仕方がない時期だったので。その数年間、5年ぐらいかな。もう、ライブもどうしていいかわからないといいつつも、気がつけばどんどん、自分の中では充分に派手になっていくわけですよ。衣装にしても何にしても本当に派手になっていって、下手に動いてみたりするんですけど。

 でもね、だんだん、先週お話をした、自分の音楽の中に新しい、ソリッドなものとかクールな、もっとクールダウンした感じ? わりとウォーミーなイメージがずっと楽曲の中にあり、今井美樹もそういうイメージだった。明るくてハッピーで って。

 でもそうじゃない、自分の中でいつも迷って、考えて煮詰まってる混沌とした自分もいる。それが本当の今の自分なのに、全然そんなことを微塵にも出さずに、笑顔で。「着ぐるみ着てる美樹ちゃんばっかり」っていうんじゃない。「どうすればいいの私」っていう、ジレンマみたいなのがだんだんだんだん強くなってきて。

 それで、そういう頃に、新たな楽曲との出逢いとか、自分がやりたいことにトライアルさせてもらえる、新たなチャレンジという、大きな変化があったりしていった中に、ライブにも変化が出てきます。

 それは、ステージをショーアップさせようと思って、中途半端にがんばってやるのが一番カッコ悪いな って思ったの。

 自分はやってるほうだから、見てる側の気持ちは、目で見れないから、わからずにただ一所懸命やってたのに、本当にそこに、自分が何かに乗り移ったように、そこにイントゥーしてやり切れるんだったら、カッコいいとこまで絶対がんばってつくればいいし。でもそこに自分が入り込み切れないんだったら、中途半端でやってるのは一番カッコ悪いよねって、あるとき思って。

 動くのやめようと思ったんです。ある時期から。本当に、立ったまんまでいいから、下手に踊ったりなんだりしなくても、自然に自分で体が動いたら動けばいいし。何かを「見せなきゃ」っていう想いをやめて、歌を歌っていくという姿だけで、ステージに立てるようになりたいって、思うようになりました。それが『flow into space』とか、あの辺のライブだったかな〜と思うんですけども。

 その『flow into space』っていうライブっていうのは、その『flow into space』というアルバムを持ってやったライブなんですけども、ちょうど30歳ぐらいのときなんですけどね。その頃っていうのが、先週もちょっとお話しましたけど、楽曲的に大きな変化を自分の中でしはじめていて、布袋寅泰さんに「曲を書いてもらいたい」って思ったっていうことがあった、その時期なんですけど。

 実はその布袋寅泰さんというのを、私が知るきっかけになったのが、『GUITARYTHM II』という、当時、彼が出していた2枚組みのアルバムで。そのアルバムを、その頃の仲良しの音楽仲間が教えてくれて、それで、聴いたときに、「こんなにたくさんの音楽を、彼は自分の中から生み出してるの?」と思ってびっくりして。

 それで、ライブを観せてもらって、本当に「日本にこんなエンターテイメント性の高いというか、素っ晴らしいライブをやる人たちがいるんだ!」っていうことにまた驚き、それで、もう本当にね、瞬きするの忘れるぐらいの勢いで、釘付けでステージを観ていました。初めて観たとき。

 それで、終わった後に、そのライブを手伝った、私の友だちだったミュージシャンが、アフターステージで布袋さん紹介してくれて。そのときに思ったのが、ステージに立ってるときと、ステージから降りて、今こうやってアフターステージでいるときと、「違わない」っていうことに驚いたんですね。全然変わってない感じがして。

 「この人は、自分にものすごく重い十字架を背負わせて、生きていくことをやってる人なんだ」と思ったの。それは「こうありたいんだ! 俺はこういう男として生きていきたいんだ。こういうステージをやる男として」。それはもう、生きていく人としても「こうありたいんだ」っていうぐらいの、ものすごく強い信念っていうかビジュアルを、イメージを持っているんだろうなって、そのとき思ったの。

 だって変わらないんだもん。よっぽどプライベートのときにならないと、変わらない。まぁ、変われる瞬間、「ほっ」とする瞬間があるから、それ以外のところはず〜っとこうやって「みんなの布袋寅泰」でいられたのかもしれないんですけど。私は、そんな人、自分の周りで見たことがなかったので、まずそれにすごく驚いて。

 布袋さんは、その存在の仕方と音楽がものすごくリンクしている。で、このチームも、ステージをつくるスタッフも巻き込んで、音楽とイメージと全てを巻き込んで、こういうふうに音楽つくってる。すごくこの人たちらしい。「私の私らしさって何だろう?」って、すごく思ったんですよね。

 私はそれまで「アマチュア時代に音楽やってたわけでもない」とか、先週も話したと思いますけど、だから、レコードをつくるようになったときから、音楽に「ガン」と向き合ったって言っても過言じゃないと思うんですね。だから、自分があまりわからないまま、いろいろはじめていたので、自分をもっともっと確認したいって思いはじめたときだったんです。

 なので、「私の私らしさって何だろう?」っていうのを思ったときにね、今は、この人に、曲を、書いてもらいたいっていうのが、自分の中にすごく自然な気持ちとして思えたんですね。

 それは、嘘じゃない本当の気持ちだったの。今までの音楽も大好き。だけど、明らかに新たなものに惹かれはじめている、新たな音楽の波動に惹かれはじめているのを、もうなかったことにはできない気持ちになっていたので、それを、彼に引き出してもらいたいっていうのが、すごくそのときの、素直な自分の気持ちだったんですよ。

 だから、そういう意味でいうと、自分がすごく自分らしくいたいために、私は布袋寅泰さんという人の音楽の、空気感がほしいって思ったんですね。なので、当時のスタッフはすごく驚いたけど、べつに私がロックンロールやろうと思ってるわけじゃないんです。

 私は、すごく私の「らしい」っていうことをもっともっと大事にしたいと思っているから、「今の自分の心にすごく忠実な、素直なことを、かたちにしてみたいんだ」って言って、それから布袋さんの楽曲と出逢うことになりました。それで書いてもらった2曲が、『flow into space』というアルバムに入っているんですけど。

 そういう意味でいうとね、たくさんのアーティストのステージ、いっぱい観に行って、毎回毎回もう本当に「イェーイ!」って盛り上がったり。でもね、あんなに自分のこと「ぐぅ〜〜〜ん」と考えたのは、あの頃ではね、布袋さんのあのときのライブが、一番強かったですね。

 だから、それからの私の音楽。それから、音楽に伴いステージでの自分のあり方っていうのに、やっぱり多大なる影響を与えてくれたのは、『GUITARYTHM II』の布袋さんのツアーかな〜と思ってます。

 それではここでまた1曲お送りしたいと思いますが。せっかくだからその布袋さんの『GUITARYTHM II』に入っている曲を、聴いていただきたいな〜と思っています。聴いてください。布袋寅泰さんで、「SLOW MOTION」。




♪ 布袋寅泰 「 SLOW MOTION 」




 今週は私 今井美樹のライブをいろんな角度から振り返る「ステージ上の私」でお送りしております。先ほどは「ライブに関する考え方がどんどんどんどん変化してきた」なんて話をしてきましたけれども。

 最近のライブでは、それが本当にいろんなかたちで実現できているような気がしています。ある時期から、新しいアルバムを持って、それを表現するライブというよりも、いろんなふうに、新しい曲も、かつて今までのず〜っと大事な曲も、どんなふうに、今の私が、今のステージで、この人たちとやるんだったらどうなるか?っていうことを、どんどんどんどんチャレンジしていきたいっていうか、どんどん どんなふうに色が変わるのか。

 それは、ある意味でいうと、この楽曲が持っている「力」を、どんなふうに花を咲かせてあげられるか。たとえばこの曲が、ヒマワリになることがあるかもしれないし、それが匂い立つバラになることがあるかもしれないし、いろんなふうに楽曲を、丁寧に私がもっともっとたくさんの人たちに伝えていきたいって想いが強くなったような気がするんですね。

 私は自分で曲を書いたりするわけでもなく、演奏するわけでもなく、でもすっごく音楽を愛してる人間として、本当にこだわっているのは、「いい音楽を歌っていきたいんだ」っていうところは、ずっとあるところなんですけども。

 それはねぇ、かつての、わけもわからず歌っているときから含めて、本当にいい楽曲と出逢わせてもらってきたんです。スタッフが、私に本当に素晴らしい音楽を提供してくれたというか、音楽を本当に愛してる人たちが、本当に音楽を愛して音楽をつくってくれるという環境を、提供してくれていたというか。

 だから、音楽はとても真摯に向き合うべく、素晴らしいエネルギーだと思っているので、そういう音楽たちにず〜っと支えられてきたことに対しての感謝の気持ちがすごくあるので、逆に、私が、あのときあのレコーディングでまだ稚拙にこういうふうにしか歌えなかったから、この曲はこういうふうにしか伝わってない。とすれば、「違うの。この曲って本当はこんな曲なの!」って。

 だったら、もう一度この曲を、あの人たちと、こういうバージョンで歌ってみたいとかね? そんな感じで、楽曲が力を持っているからこそ、その楽曲の力を正しく伝えたいな〜という想いが、歌い手としてはすごく強くありまして。

 だから、自分が何をできるかっていう、「「私」がわからないのよ」ってもがいてた時期、多少今でもそれは名残りはありますけれども、その時期 一所懸命もがいたからこそ、見えてきたいろんなことがあるから、今は本当にこの曲たちに支えられ、曲を愛している人間として、音楽を聴きたいと思ってくださる人たちに、何が私が音楽を通して返してあげられるかっていうことをね? きちんと、丁寧にやりたいな〜っていうふうに、思えるようになってきたかな〜と思ってます。

 ここ数年の中で、いろんなライブとの出逢いがあって。教会でまたライブをやったり、大きい80人のオーケストラを従えてライブをやらせてもらったり。

 あとは、もうたぶん最初で最後だと思いますが、私の大好きな今さんとか、山木さんとか、みんな最高のバンド、「今井美樹バンド」と言っても過言ではない人たちがいてくれるところに、布袋寅泰さんがギタリストで入って。夢のようなバンドのボーカリストとして歌を歌うという、まさに「DREAM TOUR」と私たちは呼んでいるんですけど。

 そういうライブもあったり、いろんなライブのバージョンの中で、そのたびそのたびに、自分が自分の音楽に対してもっとチャレンジしていきたいことを、果敢にやらせてもらってきているんですけども。

 そんなことを経てきたからこそ、前回のライブなんですけど、『IvoryIII』というアルバムを持って、20周年を振り返るようなライブを、去年やったんですけども。

 そのライブでは、敢えて「4人でやりたい」と。その前の年が、布袋さんを含め、本当に「DREAM TOUR」という、「バッコーン」と大きな打ち上げ花火を上げたようなツアーだったので、もう「このあと何やったってあのライブに比べたらね」って、きっと自分たちも、聴く人も、つい比べてしまうだろう。

 でも、だったら逆に、こんな機会だからこそ、私はず〜〜〜っとトライしてみたかった、すっごくシンプルな人数で、それで私の楽曲たちが持ってる可能性を、いかにその人数で引き出していけるか。っていうのを、やってみたいな〜と思って。最高なタイミングで、それをトライできたかなと思ってます。

 もうちょっと若い頃だったらね、できなかったかな〜と思います。やっぱり、自分の年齢という歴史があって、20年という音楽の歴史があって、そこにいろんなことが絡んで、その20年目のタイミングと、今の自分の年齢? いろんなことが、本当にここ1、2年、すごく上手く手をつないで、私を支えてくれているな〜と思います。これからもね、いろんなトライアルはしていきたいと思ってますけど。

 前回のその「LIVE IVORY」というツアーは、本当に「あぁ〜やっと、これができるようになった」っていう、すごく私にとっては大きな節目だったような気がします。あのライブがあったからこそ、この次にまた何をやりたいかっていうのがもっともっと、私の中で「ムクムク」と、想いが広がっている今日この頃です。

 では、この辺りでまたもう1曲、聴いていただこうかな? それではその「LIVE IVORY」のツアーでやった曲。アルバム『MIKI IMAI 20051211 IVORY』の中から聴いてください。「黄色いTV」。




♪ 今井美樹 「 黄色いTV 」 〜 アルバム『MIKI IMAI 20051211 IVORY』より







 今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。「ステージ上の私」ということで、今井美樹のライブをいろんな角度からお話してきました。

 私の今までのライブの話をいろいろしてきましたけれども。まっ、「四の五の言わずに歌は気持ちよく歌ったほうがいいよ!」っていうのが私の今の結論なんですけどね?本当に。(笑) 音楽ってのは本当に音を楽しむことなんだから、自分で首しめてるようなところがあるなと思うんですけど。

 でも、こうやって悩んで悩んで、紆余曲折してきたことは、今の私にとっては、本当に何も無駄じゃなかったな〜と思うし、そういういろんな悩みとか、コンプレックスとか、あったからこそ、逆に、次に、また何かを解決したいと思って向き合ってきたっていうか。

 だから、20年という月日が私にとってはあっという間の気がするんですけど。(笑) それで今日の私がいるんじゃないかな〜と思っています。これからもきっと、やっぱり「相変わらず美樹ちゃんは悩んでるよ。ま 好きなように悩んどきなさい」ってみんなには言われるような感じは続くんじゃないかなと思いますけども。(笑)

 でも、やっぱり音楽を愛している人として、自分なりの音楽に対する向き合い方で、やっぱりそのときそのときの想いっていうのは、すごく素直に真摯に、音楽を通してみなさんに伝えていけたらいいな〜と思っています。

 ここ数年ちょっといろいろ、自分のライブだけじゃなくて、いろんな夏のフェスティバルとか出させてもらったり、自分のテリトリーじゃないところでライブをやることの楽しみも、ちょっと、にわかに、覚えてしまって。いろいろこれからも、そういうお話があったらやっていきたいな〜と思っていたりもするんですが。

 実はつい最近、小沼ようすけくんという若手のジャズギタリストの、彼の3デイズのライブに、声をかけていただいて、一日ちょっとだけ、ご一緒させていただいたんですけども。横浜の「モーションブルー」という小さいジャズクラブなんですけどね。

 みんな若いミュージシャンなの。(笑) それで、こういう場所で、こういう人たちのライブに、何かお手伝いすることがあれば ということで参加して、音楽をしていくっていうのは、考えてみたら今までにはないのね。

 私の音楽を支えてくれる人たちは、やっぱりかつての、本当に同胞というか、よくわかってくれている、年上の素晴らしいミュージシャンばっかり。でもやっぱり、どんどん新しい若手のミュージシャンたち 出てきてて。アルバムにも、少しずつ参加してもらったり、いろんな若い人たちにも参加してもらったりしてるんですけど。

 やっぱりねぇ、何か怖がって躊躇して、若い人たちのほうに向き合えない時期も、私の中であったのね。だけどそれが自分の中で「このライブを引き受けられたってことは、いろんな意味で自分の垣根が取り払われてるっていうか、扉が開いてるっていう証拠なんだな〜」って。あとで自分で気がついたぐらいだったんですけど。逆に、そんなところで、こうやって自分の曲ではない曲を、楽しんで歌っているっていうのはすごくねぇ、新鮮で、楽しかったです。

 こういうことも、これから自分のライブ人生の中で、少しずつこうやって増えていくんだろうな〜っと思って、楽しみにしています。いろんなところに「ポツポツ」と出没するようになれたらいいな〜と思います。そんなときには、いろんなところで、ぜひ、みなさんとお逢いできたらうれしいな〜と思ってます。

 そして、私自身の一番新しいライブに関してのお話なんですが。実はですね、年末に、本当に年末なんですけど、お忙しい時期に申し訳ないんですが、(笑) 東京だけなんですけどもね、20周年のアニバーサリーライブイベントを、数日考えています。

 今どんどんどんどん組み立てているところなので、もし東京のほうにいらっしゃれる方、東京に実際に住んでいらっしゃる方、忙しい時期ではありますが、チャンスがあったら、そのときだけの楽しいライブにしたいなと思っているので、ぜひ遊びに来てください。

 そして、来年、全国というか、地方のほうも回るツアーをやりますので、今年の「年末には行けないよぉ〜(悲)」って思って、残念に思ってくださってる方。たぶんみなさんの街の近くに伺いますので、そのときは足を運んでください。逢えるの楽しみに待っています。

 それでは、ここでまた1曲お送りしましょう。「20才のころ」。




♪ 今井美樹 「 20才のころ 」




 今井美樹がお送りしている「スーパーエディション」。ではここで「今井美樹インフォメーション06」。

 10月25日に、今日の1曲目にかかりましたニューシングル「年下の水夫」がリリースになります。本当にねぇ、もうとにかく、まず聴いていただきたいと思う、曲です。本当にいい曲だから聴いてみてください。そして11月にはニューアルバムをリリースいたします。これもね、楽しみにしていてくださいね♪

 そして、先ほども申しましたけれども、年末に、東京だけなんですけど、ライブイベントをやります。「20周年アニバーサリー」のライブイベントをやります。

 そして! 年明けには、ツアーを考えておりますので、ぜひ、チャンスがある方は、足を運んでみてください。

 詳しくはオフィシャルホームページ「www.imai-miki.net」こちらのほうをチェックしてみてください。

 以上「今井美樹インフォメーション06」でした。





 今井美樹がお送りしてきました「スーパーエディション」。今日もお別れの時間になってしまいました。

 20年間のライブのことを振り返って、いや実はね、「もっと面白い話がある〜」(笑)っていうのも、あったりするんですけど、それはねぇ、ちょっとね、封印しといたほうがいいかも(笑)みたいな。(笑) あんまり昔の面白い話は、もうキャラが変わってしまっているので、(笑) 「いいかな?」っていう感じもしているので。(笑) またなんか、もしもどこかの機会があったらね、(笑) 何かのときにお話しますけれども。

 でもねぇ、こうやってライブのことを振り返って、話してるうちに、自分の中でやっぱりいろんなことが、気持ちがね、整理されてきたっていうか、これから一番最新の年末のライブに向けて、「自分が何をしたいのか、どういうふうにステージしたいのか」っていうのが、だんだんまた「ムクムクムクムク」とこう、気持ちが高まってきています。

 今はね、とにかくこの20周年を記念してというか、「私が20周年を、みなさんとともにすごしたい」っていうだけではなく、「おめでとうっ♪」って、言ってくださる方、「おめでとう!って言いたいの〜♪」って言ってくださる方たちのために、何かを歌いたいなっていうか、そんなライブもなかなかいつもできるわけじゃないので、今回はそんなライブになるといいな〜と思ってます。

 来週の「スーパーエディション」、タイトルは「最近の私」。プライベートに関することも、もしかしたらちょっとお話してしまうかもしれませんが。(笑) 楽しみにしていてください。

 そしてプレゼントも用意しました。「今井美樹オリジナルグッズ」を、抽選で5名の方に差し上げます。中身はまだナイショ。(笑) 楽しみに、お待ちください。このオリジナルグッズがほしいというあなたは、メールで送ってください。番組ホームページ「www.jfn.co.jp/se」こちらの、プレゼント応募フォームから、送信してくださいね♪

 また、このホームページでは今後の放送内容もチェックすることができます。パソコンだけではなくて、携帯電話からも見ることができますので、ぜひ、アクセスしてみてください。

 今日も最後まで聞いてくださってどうもありがとう。また来週。楽しみにしています。それでは。

 「スーパーエディション」お送りしたのは今井美樹でした。バイバイっ♪




 

─ 3日目 ─ 「 最近の私 」 2006.10.18 Wed

◇要約版◇
◆詳細版◆ TOP 1 2 3 4

 今井美樹です。「スーパーエディション」。今週も私がお送りしていきます。

 今日もいろんなお話をしていきたいと思いますので、お楽しみに♪





 それでは、今井美樹がお送りする「スーパーエディション」。今日はこのナンバーからお送りします。今井美樹で「20才のころ」。




♪ 今井美樹 「 20才のころ 」




 今井美樹で「20才のころ」お送りしています。この「20才のころ」という曲は、かまやつひろしさん、ムッシュの曲なんですね。たぶんムッシュが、ご自分で歌ってらっしゃったんだと思うんですけども。もう10年ぐらい前かな、ムッシュに声をかけていただいて、「デュエットで一緒に、歌ってくれないか」と。そのときに出逢いまして。

 そのあと自分でもちょっと、おまけのCDで、それをまたカバーさせてもらって。でも、今この年齢になって、本当にこの曲が、もっともっとあの頃よりも自分に似合うようになった。年齢的にね。そういう意味で、どうしても今年歌いたいな〜と思って。私にとっては3回目のレコーディングをさせてもらった曲です。本当にねぇ、もう胸がいっぱいになる曲です。みなさんに気に入っていただけるとうれしいな〜と思っています。

 さて今週のタイトルから紹介していきましょう。タイトルは「最近の私」。私の日常に関することとか、お気に入りの曲とか、まぁ最近の私を知っていただこうかな〜と思っています。

 ちなみに、超最近、今日の私はといいますと、今プロモーションですごく、本当に「キリキリ」と動いているんですけど。(笑) いつもは私ねぇ、気に入っているというか、もう楽ちんでそればっかり穿いている、カーゴパンツが3本あって、そればっかりもうとっかえひっかえ穿いてるんですけども。今日は、その前にあった仕事の都合で、いわゆる普通の黒い、スラックスっていうかパンツ。いわゆる普通の、お嬢さん方が穿いてらっしゃるような、(笑) きれい目の、黒いパンツを穿いているんですけど。

 洋服は本当に好きなんですけど、なかなかおしゃれをする暇もなく。子供がいると、途中で「おんぶにだっこ」になってもいいように、どこで床に座り込んでもいいように、どうしても楽な格好になってしまって。本当におしゃれ心が、なかなか、炸裂できないんですけども。久しぶりにこのパンツ穿いて、ちょっとお気に入りのカシミアのセーターなんか着て。なんかちょっと大人になったような気がして、(笑) うれしいです♪

 それでは、今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。今日も最後までお楽しみください。





 今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。今日は「最近の私」。このテーマでお送りしています。

 まずは、そうですねぇ、ちょっとプライベートなお話からしてみようかな。とにかく、この夏。今年2006年の夏はもう、本っ当にアルバムの制作、その制作にかかわる様々なできごとで、めちゃくちゃ忙しくすごしていたので、正直言ってプライベートで楽しかったいろんなことをお話するような、そんな煌びやかな話はないんですけど。

 でも本っっ当に忙しかったからこそ、唯一の毎週日曜日っていうのが、本っ当に待ち遠しくて。休みを確保すると、私と夫の間では約束になっていて、その日曜日っていうのは本っ当に日曜日らしくすごしたいっていうのがあって。(笑) 娘と、パパと、ママと3人で、いかに日曜日らしく親子ですごすかっていうのがねぇ、結構私たちの中では大きなテーマになってたかな〜と思ってます。

 普段はやっぱりどうしても忙しくて、手が足りないことが多いので、ベビーシッターさんたちに来ていただいて、お手伝いしていただいてることがあるんですけども。その日曜日とか、そういう日は、お休みいただいて、本当に家族3人だけで、すごしているんですけど。

 せっかくの日曜日。ず〜っと倒れるように忙しく働いている私。「日曜日ぐらいゆっくりしたい」って思う気持ちも、正直あるんですが、だけど、本っ当に何も気ですることなく、家族3人のペースですごせるというのが、普通の意味でいうとまぁ当たり前のことかもしれないんですけど、なかなか私たちにとっては本当に贅沢な時間で。娘もやっぱり、日頃から、小さいなりにすごくがんばって、がまんしてくれてるところがあるし、私も、パパもそうですし。

 だから、近くの公園に行って、彼女が最近すごく上手になった自転車を、「じゃ乗りに行こう!」(笑)って言って、ビュンビュンビュンビュン、どんどんどんどん、走るたびに上手になっていくのを、こう目を細めて、腕を組んで眺めている私たち2人だったりとか。

 ジャングルジム、私とかシッターさんなんかと行くと、やっぱりどうしても怖がって、トップの手前のところで「もうそこまでにして!」って言ってしまうんですけど。パパと行くとやっぱりねぇ、一番上まで、本当に頂上のとこまで、「がんばって登れ!」って言って、登らせちゃうんですよ。確かに私もすごくおてんばだったので、高いとこ登ってそこから「ピョン」と飛び降りたり何でもしてたから、自分だってしてたことなのに、娘にはさせられないのね。やっぱり怖くて。

 だからこないだは、一緒に行って、パパと彼女が2人で公園に行くと こういうふうに果敢にチャレンジして遊んでるんだよっていうのを、私も一緒にそれを眺めながら、「そういうことができるようになったんだな〜。4歳の娘が」と思って胸がいっぱいになったり、手は出さない口は出さないでいるんだけど、もう息が詰まりそうになりながら、落ちないようにと思うとすっごい緊張して、(笑) ジャングルジムの上を見上げてて。

 最後の最後1歩1歩降りてくるときに、足が地面に着いたときにもう「はぁ〜〜」っと言って、(笑) 力が入ってた自分の体がリラックスするときのあの、なんかものすごく疲れちゃう感じ? でも、こうやって、子供は成長していき、親は、だんだん、たくましくなっていくんだな〜と思ってね。すごくね、大事なことをそこからもねぇ、学んでいるような気がしています。

 それじゃあこの辺で、もう1曲お送りしようかな。この曲はですね、今回、ディズニーのDVDで、ある歌がありまして、その曲を歌わせてもらってるんですけど。うちの娘も、大のお気に入りです。では聴いてください。今井美樹で「Part Of Your World」。




♪ 今井美樹 「 Part Of Your World 」







 今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。今週は「最近の私」というタイトルでお送りしています。

 今度は、我が家の中で最近よくかかっている曲とか、「実はとても影響されたのよね。このアーティストに」な〜んていう話をしていきたいなと思っているんですけども。

 まずはその、とても影響を受けた曲というかアーティストについてお話したいと思うんですが。「Caetano Veloso」という、ブラジルを代表する、非っ常に素晴らしい、ベテランのシンガーがいるんですけども。私この人のアルバムを聴いたのが2000年、「Noites Do Norte」っていうアルバムがあって。たまたまそれを、それこそ旅先で布袋さんが買ってきたのを聴いていて、すごく2人でハマってしまったんですけども。

 すごくねぇ、どっちかっていうとアバンギャルドな。ブラジルっというと「ボサノバ」とか、ラテンの「サンバ」とか、なんとなく短絡的にそう考えてしまいがちなところが私にもあったんですけども。どっちかっていうと全然そうじゃなくて、結構ね、そういうラテンのグルーヴっていうか、リズムみたいなのがベーシックにありながら、非常にロック的だったり、現代音楽的だったり、結構ね攻撃的なんですよ。

 でも、声がね、カナリアのように美しくて、本当にそのアンバランスさがものすごく不思議な方だったんですけど。そのアルバムを知ってから、そのアルバムを好きでまぁたまに家(うち)でかけるっていう感じだったんですが。その方が、2004年に『a foreign sound』という、英語で歌ってる、有名な曲を集めたカバーアルバムを出したんですけど。それを持って日本でライブがあったんですね。

 それを、布袋さんと「観に行こう」って楽しみにして行ったんですけど。もうねぇ「そうだよ。私にとって音楽ってこうだったよねぇ〜」って、そんなことを本っ当に、ライブを観ながらすっっごく思い出させてくれる、音楽という「耳で聴くもの」というより、音楽という波動が、自分の体とか魂とか、細胞に伝わってくる感じ? オーバーに言えばそんな感じだったんですけど。そういう本っ当に素晴らしいライブだったんです。

 それで、全然ステージだってシンプルで、ガットギターと、エフェクティブなギターと、あとチェロの人、ベースの人とパーカッションとご本人っていうだけだったんですけど。もう音のひとつひとつのクオリティーの高さと、それが織り成すものすごい繊細な音たちが、ひとつひとつ集まって音楽になったときに、それがどういうふうに、いろんなイメージを膨らませてくれて、その上に声が乗って彼の歌になったときに、それが本当にあっという間に私たちをいろんな旅に連れてってくれるっていうか、そういうことをね、その約2時間の間に、ず〜っとずっとその波動を浴びてる感じだったんですね。

 私はねぇ、ず〜っと上向いてたの。上を向いてないとねぇ、涙がポロポロポロポロこぼれてきちゃって。本当にねぇ、自分の心の中が、揺れて揺れて揺れるのがもう抑えられない感じになってたんですけど。

 そう、私は、音楽にこういうふうに、いつも、いろんなところに連れてってもらって、いろんなふうに力をもらって助けてもらって、笑顔をもらって、いろんな感情を教えてもらってたような気がする。「そうだったよね? そうだ私も、こういうふうに音楽したいってずっと思ってて、そういうこと、やってたよね?」っていうことを、すごく思い出したんですね。

 ここ近年の私は、やっぱり子供が生まれたっていうことも大きく影響してると思うんですけども、すごい「音楽ファン」だという私だったはずなのに、そういうふうに音楽を聴くという、生活の中で余裕も正直なくなっていて。なのに、「今井美樹」という名前で音楽を発表していかなければならないという、「ねばならない」ところで音楽に向き合ってたような気がしたんです。そのときに。

 それで、ちょうどそのあとに、自分の、去年のカルテットでやったライブをやるってことが控えていたので、本当にライブ前に、私にとって、「私の音楽ってなんだったんだろう」「何をどういうふうに伝えたいと思って、この音楽たちに向き合ってきたんだろう」っていうことを、すごく思い出させてもらえて。

 音楽をする人間としてねぇ、助けられたような気がしました。すっごく大事なことを教えてもらって、その一日はね、私にとってはものすごくねぇ、大きな、またそこから、新しい一歩を踏み出したと言っても過言ではない、大切な一日になったなと思っています。

 それでは、今お話した Caetano Veloso の曲を1曲ご紹介したいと思います。おととしのアルバム『a foreign sound』から聴いてください。「So in Love」。




♪ Caetano Veloso 「 So in Love 」




 Caetano Veloso で「So in Love」お送りしました。いかがでしたでしょうか。いや〜、ちょっとね、聴いてて鳥肌が立ってる(笑)私ですが。

 今週は「最近の私」をテーマにお送りしています。今度はですね、もう1曲、最近出逢ったアーティストの曲をお送りしたいと思うんですが。本当に最近出逢ったシンガーの方で、「出逢った」ってもお会いはしてないんですけど。それこそ布袋さんが、「君、好きだと思うよ」っていう、アーティストのものを、何枚かピックアップしてくれて、その中からセレクトしてくれたものだったんですけども。そこでねぇ、本当に、また劇的に出逢ってしまったんですが。

 実は私、ついこないだアルバム制作終わったばっかりで、20周年の今年、オリジナルアルバムも発表することになってるんですけど。そのオリジナルアルバムになる前に、企画もので、カバーアルバムにしたらいいんじゃないかっていう話が、手前にあったんですよ。だからもしかしたら企画もののカバーアルバムを出してたかもしれないぐらい、9割方その選曲をしてた事実があったんですけど。まぁそれがちょっとあることがあって大どんでん返しでオリジナルに変わったんですけど。

 そういう企画もチラッと頭の中であったものですから、たまたま布袋さんがその、「アルバムのためのイメージソースっていうような意味ではないんだけど、最近のすごくいい楽曲たち、見つけたから」って言って「まぁ音楽を楽しむ暇も君には今忙しくてないだろうから」って言って、いくつかピックアップしてくれたんです。そういうことがあってピックアップしてくれたの。

 その中で、「土岐麻子」さんというシンガーなんですけど。お父様がジャズサックスプレイヤーの方なんですけどね。彼女は元々バンドのボーカリストだった、と思うんですが。詳しいお話今ちょっとわからないんですけど。その人が、「ジャズを歌う」っていって、それこそスタンダードのものとかをカバーして歌っている『STANDARDS』っていうアルバムなんです。

 その中で、「Sound Of Music」の中に入っている有名な「My Favorite Things」とか歌ってて。それがまたね、サウンド自体がものすごくグルーヴしてて、すっごいカッコいいんです。スイングしてて。「うわぁ〜〜!気持ちいい〜!」。

 この「My Favorite Things」っていうのはもう、いろんな人がカバーしてて、本当に有名で素晴らしい曲だけど、彼女のこの真っ直ぐな、あんまりリバービーではない、どっちかっていうとわりとマットな声で、このスイングしてるスタンダードなジャズを、すっごくスウィング感あふれた感じで歌っているのが、とても新鮮だと思って、「うわ!好きぃ〜〜〜!」って思って。(笑) まずそこでハマってしまったんですね。

 オリジナルアルバムと違って、カバーアルバムつくるっていうときは、何をどういうふうに歌うかっていうよりも、どの曲をセレクトしてるか。何の曲を、カバーとしてピックアップしてるかっていうのが、とても大事なことだと思うんです。

 どの曲をピックアップして、そのアーティストが歌うかっていうのが、そのアーティストのセンスが出るとこだと思うので。その、意表を突いたっていうか意外な曲「あ この曲やるんだ! へぇ〜!」みたいな、そういう選曲をやられたときって、ものすごくうれしかったりするんですけど。

 そういう、自分の中でカバーに対しての想いがあったときに、その土岐さんの『STANDARDS』ってアルバムの中で、これからおかけする曲なんですけども、「Earth, Wind & Fire」の「September」。これを、彼女が選んで歌っていたんですよ。

 1曲目が「My Favorite Things」っていう本当にスタンダードとなっている曲で来ているので、次もどんなジャズのスタンダードが来るのかと思ったら「Earth」が来たんですよ?(笑) それも「September」が。誰でも知ってるあの有名な「September」が。でも、イントロ聴いて、歌いはじめたとき「え!これもしかして「September」? うわ〜!やられたぁ〜!」と思って。(笑) すっっごくうれしくなっちゃって。

 それで、曲が「ボサ」っていうか、こういうふうなアプローチで生まれ変わるんだ。って。それも彼女の声でこんなに伸びやかに、それを彩ってるっていうのが結構感動で、本当にねぇ、初めて出逢ったシンガーだったんですけども、一気にファンになってしまって。しばらくはず〜っと彼女のこのアルバムを聴いていました。

 わりとインディーズのところでお出しになっている感じだったので、今レコード屋さんにあるかどうかわからないんですけど、ウチはねぇ、夫が「Amazon」とかで、手に入れたりしてくれていたので、何とかラッキーなことにあるんですけども。興味ある方はぜひ聴いてみてください。本当にカッコいいアルバムです。

 それではご紹介しますね。土岐麻子さんで「September」。




♪ 土岐麻子 「 September 」







 今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。「最近の私」ということで、近頃の今井美樹の話をしていますけれども。

 やっぱり最近の私といえば、ニューシングルです。「年下の水夫」。毎週かけさせていただいておりますが、まもなく今月25日に、発売になります。

 すでに2週にわたって聴いていただいて、みなさんの感想早く聞きたいなと思っているんですけども。本当にこの曲と出逢ったことが、私にとって衝撃だったんですけども。だって「年下の水夫」ですよ?タイトル。もう、それだけでさっきの Caetano Veloso じゃないけど、すごく官能的っていうか、「えっ!? 年下の水夫ぅ〜?」みたいな。(笑) オバちゃん入ってます? すいません。

 実は、2年ぐらい前になるんですけども、歌詞だけ先に届いたんですよ。当時、うちの事務所の社長が、岡田ふみ子さんっていう作詞家の方、本当に大ベテランの方なんですけど。その方と昔から仲良しで。

 「ねぇねぇ岡田さ〜ん。今井美樹にさぁ、なんか、詞を書いてみる、って興味ない?」って言って、「あ、やってみるやってみる」っていう、そんなやり取りぐらいで、特に「こういうものをしてくれ」とか、インフォメーションいろいろするとかでもなく、とりあえず詞をオーダーする。っていうかたちで、ボールを投げて。そして、岡田さんから返ってきたのがこの「年下の水夫」という歌詞だったんですね。

 もういきなり出だしがねぇ、「どうしてあなたは年下なの?」。「窓にもたれて静かに訊いた」「半分裸のあなたは笑って、水夫のように私を抱いた」ですよ? 43歳でよかったって(笑)本当に思いましたけど。(笑)

 もうねぇ、本っ当にねぇ、初めてねぇこの詩を読んだときにねぇ、さっきの Caetano Veloso のライブを観て、胸が「ぎゅう〜」っとなって、すっっごくいろんなことを「ふわぁ〜〜」っと思い出したり「ザァ〜〜〜」っといろんなことを想像して、心と体が震えたときのように、本当にねぇ、ものすごく衝撃的だったんです。胸が「ぎゅう〜〜」っとなって。

 これは「あ、わかるわかる。私この気持ちわかる」とかそういうことじゃなくて、ある種、本っ当にインパクトのある、美しい、短編の映画を観たような感じ? 歌詞を読んだだけで、もう自分の中でいろんな映像のイメージが「ふわぁ〜」っと浮かんで。

 夜のシーンとか、月明かりの具合とか、本当に静かな、波打ってる美しい水面(みなも)とかね、いろんなことが「ふわぁ〜」っとイメージが湧いて。そこで向き合っている、大人の女性と、若い年下の男性の、なんともいえない緊張感にある、距離感のあり方とかね。

 本っ当に、ものすごくそのストーリーを、あっという間に自分の中で感じてしまって。私がどうこうじゃなくて、もう早く、この、詞を、歌いたいと思ったの。こんな気持ちになったことが久しぶりだったので、「あ、この気持ちのまま、早くこの歌を歌いたい」っていう、衝動に駆られたんですけど。

 かつて何度かやっぱり、ある時期ある時期でね、ものすごく「うわぁ〜!この曲早く歌いたぁ〜い!」そういう、衝動的な気持ちに駆られた曲、何度かあるんです。本当に。

 もちろん「PRIDE」もそうだったけど、「黄色いTV」っていう曲が昔、3枚目のアルバムにあるんですけれども。以前かけましたけど、それなんかもね、岩里祐穂さん 作詞家と、上田知華さんという作曲家の人たちが、作詞作曲ある状態で、私のところにいきなり持ってきてくれたんです。レコード会社のディレクターのところに。

 それ初めて聴いたときに、それもね「黄色いTV」っていうタイトルの不思議さと、ものすごくねぇ、普通のポップスではない、やっぱり不思議さがあったんです。それも非常に映像的だったの。音楽と詞が。あれを初めて聴いたときもね、「ぎゅう〜」って気持ちになったんですけど。あのときを思い出したの。

 初めて出逢った何かっていう、そういう「ぎゅう〜」っていうなんか、なんともいえない、こう胸が、苦しくなるような、想いっていうんですか? 何度かあるその、歌いたい衝動に駆られている、一番最近のそれができごとだったんですね。

 これはもう、本当に早く、かたちにしたいと思っていたんですが、何しろ詞がものすごく大事だったので、中途半端にひとつの作品にしたくないと思っていたから、ず〜っとず〜っと、どういうふうに曲にしようかっていって。実は、だから、寝かせてた状態だったんですね。

 なので、今回これがこういうかたちで、作品になり。これは川江美奈子さんという、シンガーソングライターの人が曲をつけてくれて。これは「愛の詩」っていう前回のシングルの作詞作曲のアーティストなんですけど。

 彼女が結果的に、この曲に、本っ当にぴったりの、思ってた通りの世界を、そこに音で表現してくれたと思っているんですけど。その曲を、つけてくれて。本当に私の中で、ずっとずっと温めてた想いが「ふわぁ〜」っと立体になって。やっと今回、2年越しで歌うということになったんですね。

 だから、自分の中ではものすごく、今の、私の、音楽に対しての、想いが、一番わかりやすく詰まってる曲じゃないかな〜と思って。今回、シングルとして、みなさんに少し早くお聴かせすることになりました。

 なかなかこういう曲をシングルでは出さないよね普通。だけど、さっきの「43歳になってよかった」と思ったのはねぇ、やっぱり、この年齢になって、こういうのが、奇をてらったかたちではなく、自然に歌えるようになった、この詞を歌えるってことが、無理した感じがないっていうのは、やっぱりそれこそ20年っていう月日が私に与えてくれた、大きなものじゃないかなと思うし、この年齢がやっぱり、この曲と出逢わせてくれたんじゃないかな〜と思ってるから。今この曲と出逢えたことが、本当に私にとっては、すごく幸せなことだなっと思っています。

 それでは。もういいからとにかく話をするより聴いてほしいの。(笑) 聴いてください。今井美樹で「年下の水夫」。




♪ 今井美樹 「 年下の水夫 」




 今井美樹がお送りしている「スーパーエディション」。ではここで「今井美樹インフォメーション06」。

 10月25日、今かかっておりましたニューシングル「年下の水夫」が、いよいよリリースされます。本っ当にねぇいい曲なんです。ゴリ押ししますが、本当にいい曲です。ぜひ聴いてください。そして11月22日にはニューアルバム『Milestone』をリリースいたします。詳しくは来週お話いたしますのでどうぞお楽しみに。

 そして、今年、歌手デビュー20周年ということで、「今井美樹 20th Anniversary Premium Live at Park Tower」と題しまして、12月25、26、27の3日間、東京プリンスホテルパークタワーで、ライブを行ないます。ちょっと、素敵な、感じになるように、今すっごく楽しいこと、いろいろ考えてますので、ぜひ足を運んでください。

 そしてさらに年明けには、全国ツアーも計画しております。詳しくはオフィシャルホームページ、「www.imai-miki.net」そちらのほうを、チェックしてみてください。

 以上「今井美樹インフォメーション06」でした。





 今井美樹がお送りしてきました「スーパーエディション」。今日もお別れの時間になってしまいました。

 今日は「最近の私」と題しまして、私のハマっている音楽とかね、そういうものを聴いていただきましたけど。私ね、好きな音楽の話になるとすごくマニアックになっちゃって(笑)、上手く伝わらなかったんじゃないかな(笑)と思いますが。

 でもねぇ、聴いてみてください。音楽は、言葉で聞くんじゃなくて、やっぱ音で聴くものなので、今日ご紹介した曲たち、もし興味がある方はぜひ、CDを買って聴いてみてください。

 来週の「スーパーエディション」は、11月に発売になる私の新しいアルバムについて、いち早くお伝えしていきたいと思っていますので、忘れずに聴いてくださいね♪

 そしてプレゼントのほうも用意しました。「今井美樹オリジナルグッズ」を抽選で5名の方に差し上げます。このオリジナルグッズがほしいというあなたは、メールで送ってください。番組ホームページ「www.jfn.co.jp/se」こちらのプレゼント応募フォームから送信してください。

 また、このホームページでは、今後の放送内容もチェックすることができます。パソコンだけじゃなくって、携帯電話からも見ることができますので、ぜひそちらのほうもアクセスしてみてください。

 や、いよいよ来週は、新しいアルバム。渾身の一枚となっております。こちらのお話たっぷりしますので、楽しみにしていてくださいね♪ それではまた来週お逢いしましょう。

 「スーパーエディション」。お送りしたのは、今井美樹でした。じゃあねぇ♪ バイバイっ♪




 

─ 4日目 ─ 「『 Milestone 』のすべて 」 2006.10.25 Wed

◇要約版◇
◆詳細版◆ TOP 1 2 3 4

 今井美樹です。「スーパーエディション」。今週も私がお送りしていきますが、今井美樹のスーパーエディションは今日が最後。

 名残惜しいですけれども、最後の1時間も今井美樹モードでお伝えしていきますので、最後まで、ごゆっくり楽しんでください。





 それでは、今井美樹がお送りする「スーパーエディション」。今日はこのナンバーからお送りします。今井美樹で「Part Of Your World」。




♪ 今井美樹 「 Part Of Your World 」




 今井美樹で「Part Of Your World」をお送りしています。今お送りしているこの「Part Of Your World」は、ディズニーの「リトルマーメイド」という、DVDの作品があるんですけども。

 その中で、主人公のアリエルちゃんが洞窟のシーンで歌う、すごく素敵な曲なんですけど。それを今回ね、特典っていうかその、DVDの中で、歌うというお話をいただいて、今回 歌わせていただくことになりました。

 アリエルちゃんの歌も、それから今井美樹の歌も、楽しんでいただけるとうれしいです。

 さて歌手デビュー20周年の、私 今井美樹なんですけども。ニューシングル「年下の水夫」に続いて、来月、新しいアルバムが、出ることになりました。そこで今日は、ニューアルバムスペシャル。「『Milestone』のすべて」。というタイトルで、お送りしていきたいと思っています。

 『Milestone』。このアルバムのタイトルなんですが、この言葉を、今の私の気持ちで言い表すと、本当に20年「ここまで歩いてきたよっ。「ピッ」」って(笑)印をつけて、そしてまたこれからも、ず〜っとこの道を歩いていく。そんな想いで、このアルバムをつくり、そしてこの『Milestone』という言葉を、見つけ出しました。

 20周年目の特別企画アルバムという想いではなくて、19年のときも、たぶん21年のときも、同じように、音楽には向かい合ってると思うんですけども。私にとって音楽はいつもいつも、非常に、真摯に向かい合うべく、本当に大切なものだったので。

 そういうこの2006年、20年目に、素敵な楽曲たちと出逢えたことに「感謝!」という気持ちで、その通過点を「ピッ」と、「ここに来たよ」っていう、道しるべというか一里塚を、ここにちゃんと刻んで、それでまた、歩いていこうという、大いなる(笑)決意を持って、今日ここに居ります。

 ちょっとねぇ、意味というか言葉がカタいというか、「今井美樹の Milestone というのが、なんか違和感がある感じ」っていうふうに、ある人には言われたんですけど。その「違和感」こそが、実は、私にとっては非常に「今井美樹」じゃないかと思っているので、今回はね、いろんな意味で、このアルバムの全てにおいて、私らしいアルバムになったなぁと思っています。

 それでは、今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。今日も最後までお楽しみください。





 今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。今日は、ニューアルバムスペシャル。「『Milestone』のすべて」。ということで、私の新しいアルバムについていろいろとお話をお伝えして、興味を持っていただきたいなと思っています。

 先ほども言いましたけども、この『Milestone』というタイトル。これ実はねぇ、ジャズの Miles Davis が、「Milestones」っていう曲を、発表しているんですけども。

 Miles の「Milestones」っていう曲は、本当にあの曲によって、あの当時のジャズの音楽たちのシーンが「グゥ〜」っと変わったと言われるほど、歴史的にあの曲からいろんなことが大きく変化したという意味で、辞書で調べてもそうなんですけども「歴史的な、大きなできごと」とか、そういう意味的にも使われている、Miles の「Milestone」という、曲のタイトルがあるんですけども。

 私のほうはそうではなくて、(笑) 辞書で調べるとね、今言った Miles の「歴史を変えるほどの大きなできごと」っていう意味もひとつ。でも、一番メインで考えると、1マイル1マイルっていうか「ここのマイルまで来ました」っていう石をね、こうやって置いていく、そういう意味で、日本語でいう「一里塚」みたいなものなんですけど。「通過点」というか。それを印していくっていうような、意味があるんですけども。

 今までもず〜っと、私なりに紆余曲折ですけども音楽の旅をしてきて、20周年という大きな意味ではあるんですが、でも「20年目に来た」。(手で「トン」と区切る音) で「今年この作品と出逢えた。うれしい! ありがとう!」。(手で「トン」と区切る音) で「これからも、いろんな旅をしていきたい」っていう想いで、私にとっては、すごく今の自分の気持ちを一番素直に表現している言葉かなと思ったので、この言葉を、タイトルにつけました。

 Miles Davis が「Milestones」という曲をつくっているような言葉なので、軽々しく使えないような、ちょっと緊張感はあったんですけど。でも、今説明したような意味合いからすると、私には一番、自然な感覚だったので。ちょっと、ジャズファンからは叱られるかもしれませんけど。(笑) すいません。『Milestone』というタイトルに、してしまいました。

 今回のアルバムはね、先週もチラっとお話したかもしれませんが、本当は、最初カバーアルバムになるはずだったかもしれないぐらいのところから、思い切り「グゥ〜〜〜」っと180度変わって、オリジナルアルバムになったという経緯があるんですけども。それは「年下の水夫」という今回のシングルになっている、この曲の歌詞との出逢いが発端です。

 その歌詞を、早く曲にして、そして、早くその曲を歌いたかったというあの衝動こそが、今の私の、音楽に対しての想いを、一番示してるんじゃないかな〜と思っているので、シングルという、その想いがストレートに伝わるであろう、波動を、みなさんにお届けしたいと思って「年下の水夫」という曲を、シングルとして出させていただきました。

 そして、その曲があって、そこから生まれたアルバムとして、全体的にアルバムのトーンというのは、ひとつのある「色」というか。今回はどっちかというと「温度」というよりも、「湿度」っていうか、ある一定の湿度感みたいな。声の湿度感だったりサウンドの湿度感だったり。そういうものが一本、とても自分の中では キチンと一本、連ねることができたな〜と、思っています。

 今までのアルバムも本っ当にひとつひとつ想い出深いですけれども、20周年目の今年、私にとって本当にある意味で、20周年スペシャルという、結果的に自分にとって、そういう大きな想い入れのある作品ができたな〜と思っています。

 それでは、アルバム『Milestone』から1曲お送りしましょう。今井美樹で「年下の水夫」。




♪ 今井美樹 「 年下の水夫 」







 今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。「『Milestone』のすべて」。先ほどはタイトルが、このアルバムの生まれた、きっかけというかコンセプトみたいなお話をしましたけれども。

 今回ねぇ、私にとってすごく、それこそ20周年目にふさわしい、作品に仕上がったなと思ってるのが、もうひとつ意味があって。それはねぇ、本当に、うれしい再会と、そして新しい出逢いというのがあるんですけども。

 今回はね、プロデュースを、キーボーディストというか 有名な方なんですけど、武部聡志さんにお願いをしているんですが。武部さんっていうのは、実は私の2枚目のアルバムとか、4枚目のアルバムとか、その辺、すっごく初期の頃に、楽曲を何曲か提供していただいたり、それの曲に対してのアレンジをお願いしたり。

 だから、かつての、すごい まだ生まれたばかりの今井美樹の頃の、結構 核になるところの曲を、手伝ってくださってる方だったんですよ。

 その頃、佐藤準さんというアレンジャーとず〜っと基本的にはやってきたんですけど、その中でやっぱり武部さんの曲は、またちょっと違うカラーで、すごく輝いている、そういう曲たちがあったんですけども。

 今回、だから本当に久しぶりの再会というかね、そういうかたちで、当時の今井美樹の、今までのことをず〜っと遠巻きに感じてくださってる方に、アルバムを1枚お願いするという、今までとの大きな違いがあり。

 そしてもちろん、作曲のほうでは、布袋さんにも作詞作曲で2曲提供してもらってるし。で もう私にとっては欠かせない、作詞家の岩里祐穂さんにも参加していただいてるんですけども。あの「年下の水夫」で新しく出逢った、岡田ふみ子さんという、もう本っ当に大ベテランの方の、大人の世界の、詞。

 それから、楽曲でいうと、『ESCAPE』っというアルバムがあるんですけど、そこで初めて出逢った河野圭くんという、宇多田さんとかを手がけてらっしゃる、クリエイターの方なんですけど。河野くんの曲とか、あと川口大輔くんという、シンガーソングライターの男の子がいるんですけど。それと「愛の詩」でも素晴らしい曲を書いてくださった、川江美奈子さん。

 そういうね、本当に若い新しい人たちとの出逢いと、そして、もう不動の(笑)「今井美樹ワールド」をつくり続けてくれていた、布袋さん、岩里祐穂さん。そして、かつての今井美樹を、昔のまだみずみずしい頃の今井美樹(笑)から知っている、武部さんという、本当にねぇ、この20年の歴史の中で、大事なところで点々として存在してくれていた人たちが、一本の線につながって、今をつくってるという、アルバムに、なってるんですね。

 なので、何かをこう、ただ振り返って「懐かしいことをしたい」なんてことは全く思わなかったし。だけど、すごく新しい人たちと、奇をてらった新しさをやりたいとも思ってなかったし。

 私の中では、20年をず〜っと一生懸命、私なりに歩いてきて、紆余曲折しながらも出逢ってきた素晴らしい音楽たち。それが土台にあるからこそ、今またこうやって、少し日常の中で音楽を楽しめる余裕ができてきた今、何をしたいのかっていうのが、すっごく自分の中で、あふれてきた、この、想い。

 それを、どうにかして音楽という「波動」に乗せて、届けたい。それが今回のアルバムの一番私がしたいことだったので、「こういうふうに歌を歌いたい」「こういう声で歌いたい」「この楽曲だったらこういう人たちと出逢いたい」「こういうふうな世界にしたい」そういうのが、自分の中でものすごく、いろんなふうに渦巻いていました。

 それを本当に武部さんは 丁寧に丁寧にひとつずつ、紐解いてくださって。それで、ひとつひとつの楽曲になり、河野くんも、2曲プロデュースしてくれたんですけど、河野くんらしく、だけど、すごく今の今井美樹を、壊すことなく、だけど、その中に新しいチャレンジもさせてくれ、そういうかたちでね、いろんな曲たちが、私を本当にいい意味で「ポン」と背中を押してくれるという、感じになりました。

 一番つくりたかったことは、「これからの今井美樹が歌っていく曲たち」ということだったんですね。これまでの今井美樹の匂いというよりも。これからの今井美樹に一番似合う曲たちを、歌っていきたいという想いだったので。本当に、この曲たちと出逢えたことはうれしいな〜と思っています。

 それではこの辺で、今お話した曲たち。『Milestone』の中から1曲お聴かせしたいと思うんですが。布袋さんがつくってくれた曲。今回は2曲布袋さん曲書いてくれたんですけど。

 布袋さんらしいすごくポップで、だけど、本当にもう「んぅん♪ 布袋さんだよね♪」っていう、その、大事なところで胸に「キュッ」とくる、そんな、素敵な詞を書いてくれました。聴いてください。今井美樹で「Glad to be a woman」。




♪ 今井美樹 「 Glad to be a woman 」




 今井美樹で「Glad to be a woman」お送りしました。いかがでしたでしょうか。「女でよかった」って言える歌なんて、本当にねぇ、若いときには歌えないです。そういう意味での女でよかったわけじゃないから。

 本当にいろんなことがあるけど、今ここの、この日常この毎日、今を生きれることをすごく感謝できるっていう、そういうふうに思えるようになって、今の自分でいられることに感謝できるって、大人にならないとやっぱり出逢えない曲だったな〜と思ってねぇ。

 よく歌わせるよね〜布袋さんこういうの。本っ当に。(笑) もうなんか悔しいっていうか さすがっていうか。(笑) でもね「ニヤッ」として「ホッ」とする曲、そんな感じだったんですけど。

 さて「『Milestone』のすべて」ということで、私のニューアルバム『Milestone』に入ってる曲をどんどん紹介しています。

 本当にねぇ、もう全部聴いてもらいたいぐらい、全部にエピソードがあるんですけど。もうひとつ すごくね、面白いエピソードがあったんで、これはちょっとお話したいんですけども。

 今回ね、さっきも言いましたけれども いろんな新しいクリエイターの人たちも参加してくれてる中で、川口大輔くんという、若いシンガーソングライターの人がいます。

 彼が書いてくれてる今回の曲は、実はアルバムの1曲目なんですが「愛の詩」という、去年出たシングルなんですけど、そのときに、楽曲集めたときに一緒に、いただいてる曲なんですね。だからもう 1年、それこそ寝かせてある曲なんですけど。

 今回のアルバムをつくることになって「あの曲もやりたいね」って言って、最初からず〜っと候補に入っているのに、全体のラインナップがなかなか完全フィックスに、「ピッ」と至らなかったものですから。

 「その感じによっては、この曲入れるの、すごく個性的な色を持ってるので、難しいね」とか「この曲だったらどういう配列にする?」って言いながら、最後まで、かたちが上手く定まらないまま、ず〜っとそこに残っていた曲だったんですよ。存在が。

 でも「やっぱりやりたいよね」っていうふうに、最後の最後の最後で、やっぱり思って。スタッフもやっぱり「これやりたいですよね」って言って。「じゃあどうするよ」っていうふうになったときに、その時点でもうね、そのときがすでに9月の16日とかね、その辺だったんですけど。

 私たちは9月の30日までに全部アルバムを終わらなければ(笑)だったのに、毎週みんな忙しいスケジュールだったから、週に2日ぐらいずつしかレコーディングがとれなかったんですね。まだ他の歌も歌わなきゃいけないし。ミックスもやってるし、あれもやらなきゃいけないこれもやらなきゃいけないというスケジュールの中で、「最後にこの曲をやっぱりやろう」。

 じゃあ、「どういうアレンジにする?」「このアレンジにするんだったら、あの人とやりたい」。どんどんどんどん、急激に動き始めた曲だったんです。

 ず〜っと寝かせてたのに、最後の最後になって、急に「やろう」っていうふうになって、急激に「バタバタバタバタ」って仕上げなきゃいけないことになったんで、どういうミュージシャン集めるかとか、そういうことをバタバタ始めたんですけど。

 私がやりたかった人たちっていうのは、今この時点で、何日に録音しなきゃいけないってことで、オーダーかけても、「絶対とれないよね」っていう(笑)、もう本っ当に忙しい人たちだったんですね。

 でもどうしても、「これやるんだったら、その人のギターがいいな〜」「その人のピアノがいいな〜」っていうところからはじまったので。その「やる」ってことになったからには、その人たちとやりたい ってことからはじまったので。もしかしたら「できないかもしれない」って、実は思ってたぐらいなんです。

 それが(笑)、もうねぇ、寝技で持ち込んだ(笑)的な感じなんですけど。プロデューサーの武部さんが、すごいフライングっていうか、本当はルール違反なんだけど。

 その、やりたかったギタリストっていうのが、田中義人くんというギタリストなんですけど、いわゆるちょっとボサノバ系の曲なんだけど、ボサノバのギターじゃない人にこの曲を弾いてもらいたかったし、この曲やるんだったらもっとラテンな感じにしたいから、「ラテン・ボサ」みたいな感じにしたかったので。

 「だったらピアノは塩谷(しおのや)さんでやりたい」とか言い始めていたところ、その話をしている最中にもう「ピッポッパッポッ(笑)」って、携帯で、直接 田中義人くんに(笑)、自宅に電話をかけていたんです。(笑) 普通はそんなことしちゃいけないんですよ。良い子のみなさん真似しないでくださいね。

 なんですけど、義人くんが「すっごくやりたい」って言ってくれていて、その頃のスケジュールだったら、わりと流動的にできるときなので「できるかもしれない」っていうふうに言ってくれて、「えっ! ほんと!? もしかしたらできるかもしれないの?」。

 それで、次の日に正式にマネージメントの人たちにきちんと連絡をして、塩谷さんのスケジュールとかも当たってみて。結果的に、その電話をしてから、5日後ぐらいだったんですけど、その日に、そのどうしてもやりたかったギターの田中義人くんとピアノの塩谷さん。

 で「どうせこれでやるんだったらドラムは山木さんで、ベースはやっぱり大仏さんだよね〜。でもとれないよねぇ」っていう人たちまで、とれちゃったんですスケジュールが!(笑)

 あり得ないんですよ?みなさん そんなこと! 本っ当にあり得ないぐらいのスケジュールのタイミングだったんですけど、神様はねぇ、本当にねぇ、私に大きなチャンスをくださったんだな〜と思いましたけど。

 本当に今回のアルバムをレコーディングしていて、何度も何度も思ったことはねぇ、やっぱりねぇ、最後まで諦めないことだなと思った。「本っ当にこれがほしい」「本っ当にこういうふうにしたいんだ」って思ってるんだったら、自分の段階で口に出さずに「ダメだ」って諦めずに、やっぱり口に出してみる。

 「どうすればいいんだろう」って相談してみる。何かやってみる。やっぱりね、やらなきゃ何も起こらないけど、やったらもしかしたら花が開くかもしれないっていうのは、今回何度もあったんです。それの象徴的なことが、この川口くんの楽曲でした。

 そんな、興奮するいろんな出逢いもあったりしながら生まれた、川口くんの曲。この曲ができあがったことが、アルバムをすごく輪郭づけることになりました。その曲をぜひ聴いてください。今井美樹で「真夏の幻」。




♪ 今井美樹 「 真夏の幻 」







 今井美樹プロデュース「スーパーエディション」。「『Milestone』のすべて」。さっきは収録曲のね、いろんなエピソードなどを中心にお話してきましたけれども。ここでちょっと、PV(プロモーションビデオ)のお話なんか、ちょっとしたいな〜と思ってるんですが。

 今回ね「年下の水夫」という曲がシングルになってるので、これでPVつくるっていうことになったんですけど。もう何度もこの番組で聴いてくださってるから、ある程度のイメージは持ってくださってると思いますが、ちょっとドキドキする、大人っぽい、官能的な、ちょっとだけエロティックなイメージの匂いのするような、曲なんですね。

 なので当初、私は、出なくていいと思ってたんです。今井美樹が主人公じゃなくて、ここにいる女性と男性が主人公で、今井美樹の匂いは全くないものとして、私はこの主人公を演ずるように歌ってる。っていうことに徹していたので。

 逆に、下手に私が画に出てこないほうがいいと思っていたから。最近のビデオによくある、若手の俳優さんとかモデルさんたちとかで、美しいビジュアルをつくってもらえればいいと思ってたんですけど。

 あの、今井美樹の映像には欠かせない、中野裕之監督と今回やったんですけど、中野さんが「え〜美樹ちゃん出たほうがいいよ」って。「だってさぁ、恥ずかしいじゃん。どうやって年下の水夫と、居るわけぇ?私」みたいな感じだったんですけど。(笑)

 いろいろ、ストーリーもね、「どうしようか」ってアイデアがあったんですけど、結局「年下の水夫」と称する、恋人ですよね。その人の目線が、私を追っているという、映像にしようということになったんです。

 要は、カメラが、「年下の水夫」という年下の恋人として、そのカメラに向かって、その恋人を見る想いで、そこに笑顔の私がいたり はにかんでる私がいるという感じなんですけど。

 本っ当に中野さんはねぇ、もう今井美樹をここ10年以上撮り続けてくれているので、ある意味でいうともう「今井美樹オタク」的なところも(笑)あるんですけど。もう、彼が撮ってくれれば、本当にもう、彼の目線でいいと思うものは、何にも心配はなかったんですけど。

 やっぱりねぇ、年下の水夫の目線というところに向かって はにかんでる私を、客観的に私が見ているのは、自分がすごく恥ずかしくて。(笑) すっごくねぇ、いいビデオができたんです。本当にショートムービーみたいなすごくいい映像ができたんですけど。

 私は正直言ってね、自分がこういうふうな、なんかこう、はにかんでるときの顔なんて見たことないじゃない? だからねぇ、なんかねぇ、なんか、ちょっと、(笑) 「な〜に照れてんの美樹ちゃん」って言われた感じだったんですけど。(笑) ん〜、好きな男の人の前では、こういうふうになるのかなぁ私は とか思って。(笑) ちょっとね、ドキドキしながら観ておりました。

 あの、でも、とても美しい、この楽曲にふさわしい、非常にビジュアル的に印象的なPVになってます。

 このPVも含め、何曲かのベストミュージッククリップたちが、今回の『Milestone』の中には、初回限定なんですけどね、5曲ついています。「微笑みのひと」以降のシングルが、ついています。

 もちろん、一番新しい「年下の水夫」をまずは観ていただきたいんですけど。他の曲たちもね、いろんな想い出があったりしますので、そちらのほうも、楽しんでいただけたらうれしいな〜なんて思っています。

 それではこの辺でまた『Milestone』の中から1曲お送りしましょう。今回の「ベストミュージッククリップス」の中にも入っています。今井美樹で「愛の詩」。




♪ 今井美樹 「 愛の詩 」




 今井美樹がお送りしている「スーパーエディション」。ではここで「今井美樹インフォメーション06」。

 ニューシングル「年下の水夫」がリリースされました。本当にいい曲です。もう今井美樹一押しの(笑)楽曲です。ぜひぜひ、まだ聴いてらっしゃらない方、はいないか。この番組でも毎回かかってるので。でも、まだCDをお買いになってらっしゃらない方はぜひ! 買って聴いてみてください。本当に気持ちのいい楽曲です。ニューシングル「年下の水夫」よろしくお願いします。

 そして11月22日にはニューアルバム『Milestone』をリリースいたします。発売までもうちょっとありますけれども、楽しみに待っていてくださいね。

 そして、今年20周年ということで「今井美樹 20th Anniversary Premium Live at Park Tower」と題しまして、ライブを12月25日、26日、27日の3日間、東京プリンスホテルパークタワーで行ないます。

 20周年の特別なイベントということで、来てくださるお客さんに一番近い気持ちで、みなさんと向き合える。そんなライブにしたいな〜と思っています。年末の忙しいときですけれども ぜひ、足を運んでみてください。

 そしてさらに、年明けには、全国ツアーを行なう予定にしております。詳しくは、オフィシャルホームページのほうで。「www.imai-miki.net」そちらのほうを、チェックしてみてください。

 以上「今井美樹インフォメーション06」でした。





 今井美樹がお送りしてきました「スーパーエディション」。とうとうお別れの時間になってしまいました。

 この1か月、こうやってみなさまの前で、いろんなお話をしてきました。いろんな自分を話すっていうことは、結構いろんなことを振り返ったりしながら、ちょっと忘れていたことを思い出したり、「あぁそうだそうだ。そんなことだったよね。そういう気持ちだったよね」「あぁもっともっとこういう気持ちでいきたんいだ」とか、そういう意味ではね、私にとっても、とっても大事な時間をいただいたな〜と思っています。

 楽曲たちだけでなく、20年のいろんな大切な時間を、こうやって振り返って、それで全部これからの時間につながっていくと思うと、一生懸命 一歩一歩 歩いていくのは、本当に「すごいことだな」「これからも大切に歩いていきたい」と、自分の中で誓った次第です。

 どうもありがとうございました。聴いてくださって。いろんなところでね、これからもまたずっといろんな音楽やっていきますので ぜひ、また音楽のほうで楽しんでいただけたらうれしいな〜と思います。

 そして、プレゼントがあります。「今井美樹オリジナルグッズ」を抽選で5名の方に差し上げます。いろいろね、考えて、結局「これにした!」っというプレゼントがありますので。何が届くかはお楽しみということで。(笑) ぜひ、応募してください。

 このオリジナルグッズがほしいというあなたはメールで送ってください。番組ホームページ「www.jfn.co.jp/se」こちらのプレゼント応募フォームのほうから送信してください。

 またこのホームページでは今後の放送内容もチェックすることができます。パソコンだけではなく、携帯電話からもでも見ることができますので ぜひアクセスしてみてください。

 本当に1か月どうもありがとうございました。音楽 本当に、好きなんだなってことを改めて感じた、この1か月でした。その気持ちが、まずみなさんに伝わるといいな〜。そして これからも、私の音楽 はもちろんですが、いろんないい音楽たちに、みなさんの心も、体も癒されて、それから、これからの未来に向かってみんなで気持ちよく、歩いていけることを、願っています。

 それでは「スーパーエディション」。お送りしたのは今井美樹でした。また、お会いできる日まで。バイバイっ♪


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