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SONGSスペシャル

◇要約版◇


NHK総合テレビ
2009.05.06 Wed 22:00〜23:28


「 SONGSスペシャル 」
女性ボーカリストベスト

ナレーション:岩槻里子


出演:今井美樹 塩谷哲




== 今井美樹 ユーミンへの想い ==



 この春、3年ぶりにニューアルバムを発表した、松任谷由実さん。72年のデビュー以来、35年を越えて名曲をつくり続けてきたユーミンに憧れてきたのが、今井美樹さんです。




 私は、宮崎の片田舎に住んでましたから、景色なんて、特別変わらないし、思春期の頃にね、取り立てて何か、すごくワクワクするようなものがあるわけでもないし。

 だけど私は、本当にあらゆる、ときめくものとか、そういうワクワクすることとか、それは、例えば恋する気持ちとかそういうものだけではなく、行ってみたい場所とか、そういう景色とか、いろんなことを、ユーミンの音楽から、受け取っていたような気がするんですけど。

 それはもう、ユーミンの、作品の素晴らしさ、プラス、やっぱりユーミンの歌の表現力だと思うんですよ。本当にひとつひとつに、全てに表情が違うっていうか、ワクワクする曲は声が「バーン!」と笑ってるし。

 それはねぇ、まるで、演者のように、微妙に、全て違う、歌だと思うんですね。




 (語り)
 こんばんは。今井美樹です。「SONGS スペシャル」。今夜は、わたくしの代表曲「PRIDE(プライド)」を、塩谷哲さんのピアノで歌います。


(塩谷さんがピアノを弾いているスタジオにて)

 おはようございますぅ〜。(両手を大きく広げて塩谷さんに近づく)

 うぉ〜お久しぶりです。(笑) (ピアノを弾くのをやめて立ち上がって)

(2人ハグする)

 よろしくお願いしま〜す。

 よろしくお願いします。




(2006年 NHK紅白歌合戦「PRIDE」映像)

 「PRIDE」は、96年に発表され、160万枚以上を売り上げた、今井美樹さん最大のヒット曲です。




 (語り)
 「PRIDE」を発表して12年。去年私は、素晴らしいピアニストたちの力を借りて、全く新しい気持ちで、自分の歌に向き合ったアルバムを発表しました。

 その中で、塩谷さんと一緒にレコーディングしたのが、「PRIDE」です。今回初めて、「SONGS スペシャル」で、映像化することにしました。

 私は、新しく生まれたこのピアノ・バージョンの「PRIDE」が、とても気に入っています。


(ピアノを挟んで塩谷さんとの会話)

 でもやっぱり、アプローチが違うから、うれしくなっちゃうんだよね。カラオケでこの曲を歌うんではなくて、塩谷さんがこう来るから、

 う〜ん。

 もう、うれしくなって、こういう気持ちになっちゃうっていう。

 ねぇ。




(ピアノの前で語る塩谷さん)

 美樹さん独特ですよね。存在の仕方というかね。とても謙虚だし、音楽に対してもすごく謙虚だしね。そして、自分にすごく厳しい方ですよね。

 とってもやっぱり、真摯に、音楽に向き合ってらっしゃるっていうのかな。





== 新しい PRIDE ==

 フェミニンになりましたよね。あの曲ってね、凛々しい曲なんですよ。凛々しいっていうか、凛とした曲なんです。


== 凛とした歌 PRIDE ==

 恋をしている人たちがたくさん、歌ってくださってるっていうのをよく、お話伺いますけれども。

 恋しい気持ちっていう、ラブソングというよりも、私にとっては、自分の足で、自分のこれからの道を、歩いていくっていう、覚悟みたいなものがあるような、そういう、凛々しさを持った曲だと思っているんですね。

 初めてあの曲を、布袋さんからもらったときに、女性の強さみたいな、凛とした強さみたいなものに、本当に、心が震えたというか。背筋が伸びるっていうか。

 この曲が持つエネルギーどおりに私が歌えるだろうかと思ったぐらい、力強い曲だと思っていたので。




 今井美樹さんが「PRIDE」を発表したのは、33歳のときでした。その後、この歌をつくった布袋寅泰さんと結婚。母親になる道を歩みます。




 (語り)
  「PRIDE」は今まで、ライブで何度も歌ってきました。しかし、私にはオリジナルのインパクトが強くて、それを乗り越えることがず〜っとできませんでした。

 20代、30代の私は、音楽を通して、歌うことを通じて、自分を探す旅を続けてきたように思います。

 母親になり、私なりに人生を重ねて、40代の半ばになった今、私は音楽が本当に楽しくなりました。

 だから、自由な気持ちで、ピアノに乗せて、この歌を歌えるようになったんだと思います。


(塩谷さんとピアノの前に並んで座って)

 天才だね。(笑)

 いやいや、(笑) 久しぶりだからやっぱりさ、直接の音に包まれて「うれしい」っていうのがあるよね。

 そうねぇ。

 「はぁっ、うれしぃ〜♪」って。

 生の音ね。

 それでまたさ、塩谷さんがさ、いろいろちょこちょこくすぐってくれて、

 ごめんね。(笑)

 「はぁ〜こう来たか!」って。「あ、うれし」って思っちゃう。(笑)

 「余計なことするなよ!」ってことも弾いちゃうからさ。たまにさ。(笑)




 私が歳を重ねてきたように、あの曲もだんだん育ってきているので、今の私が、あの曲を歌う、あの曲と向き合うという、一番フィットする、自然にフィットする、そういう「PRIDE」になったなと思って。

 これから先、また歌っていく、新しい「PRIDE」が生まれたなと思ってます。




 (語り)
 ピアノと向き合って、一筆書きのように、シンプルな「PRIDE」を歌うことができました。

 歌っている間、私は本当に幸せな気持ちでいました。

 聴いてください。「PRIDE」。




♪ 今井美樹 「 PRIDE with 塩谷哲






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