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音遊人
みゅーじん


〜 第1回 〜 2004.04.02 Fri

ジャズトランペッター

日野皓正

第2回→




音遊人(みゅーじん)

この番組は、YAMAHAの提供で お送りします。






トランペットを始めて…

え〜と何年? 50年か。50年。
職人だと思ってる。うん。職人だね。ラッパ職人。


体力を維持する為に…

トランペットがいかに、75でも80でも吹けるか
っていうことのために、ゴルフも、スキーもやってんだから。






世界を飛び回るジャズトランペッター、
日野皓正(てるまさ)さん。

現在ニューヨークに暮らす日野さんは、
日本に戻ると、一泊二日の札幌ライブを強行。

着いてすぐさまのリハーサルに、
子供たちへのジャズクリニック。

そして、大好きなスキーと、
まさに恐るべきバイタリティ。

61歳という年齢なんて、
日野さんには、無縁のようです。






ライブパフォーマンスでのエピソード…

俺たちがこう吹いててさ、若いのとエンディングでさ、
こんなのもうサーカスだからさ、音楽的なことじゃないんだよ?
だけど、長いことさ、エンディングで
「ブゥァ〜〜〜〜」って吹いてんじゃない。
そうすっとさ「アイツと俺とどっちが長く息続くかな」
って、やることあるわけよね。(笑)

そうすっとさ、若いのほとんどダウンするわけ途中で。
「ザマぁ見ろ、オマエラ(若い奴)にはまだ負けねぇぞ!」
ってさ、(笑) こう思うわけよね。

だから、そういうのって、もう死にそうかもしれないじゃん。
一滴しかもう息がなくたって吹いてる。血管が切れて、
脳卒中で逝くかもしれない。こんな歳だったらね。
でも敢えてやってみるわけ。そうすっと、
「あ〜ぁ人生って、人間ってさぁ、やっぱり『気』なんだよな」


“気”の持ち方によって…

そうすっと、次はもっとそこ(上)に、行けるわけ。
自分の名前とか自分の能力とか
自分の体力とかいう限界をわかってて
ここでやめる人は、これ以上絶対行けないわけ。
ここ(限界の上)を見たことないわけ。
雲の上はどういう風景になってんだか知らないわけ。

だからそれを常に、常に冷水の中に
身を投じられる人だけが、明日がある。






自らの限界を超えてこそ、また違う明日がある。

そんな日野さんの音楽を支えているのは、
いつでも変わらないその体力。

いくつになっても、常に限界に挑戦しながら、
トランペットを吹き続けていくに違いありません。



音遊人
日野皓正







この番組は、YAMAHAの提供で お送りしました。



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