うさぎの一生と暮らす


いろんな事情

<病気事情>

ミルのカルテ7 そして宇宙へ 〜FINAL Stage〜





思えば、とてつもなく深い悲しみに襲われたときに
「それが宇宙だ」と教えてもらわなければ
ただの漆黒の闇の中で、震えて泣き続けるしかありませんでした
ミルを抱えたまま、破壊され消えていく灯に脅えるだけでした

そこが宇宙とわかった時に
こんなに怖いのは、見たことも行ったこともない宇宙だからだとわかりました
圧迫されそうな真っ暗闇も
人知届かぬどんな所にも
微細な光が降り注ぎ
塵が微かな星になりました
絶望の先の深い空間を示してくれました
思い切り、息を吸うことが出来ました


それでも・・・・

彼女の一生は
きっと、同じ闇にさまよわない限り
ただ悲惨な印象でしかないのかも知れません
それは勇気だけでなく
眼を背けたくなる恐怖も与えてしまっているのかと思うと
苦しいほどに切ないです・・・・・




ミルの一生は、人のそれ以上に壮絶だと思います
けれど、ミルは私を
どん底の悲しみに落としたまま逝こうとはけしてしませんでした
必ず私に笑顔をもどして暖かい光の基へ導いてくれます


そして、それはさらなる宇宙の試練でさえも・・・・・

最後のカルテは、うさぎ最後の宇宙から
ミルの光を感じてくれる心へ届けます

どうか、どうか
どうかミルが全身全霊で振り絞る小さなを感じて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
どうか、それは闇に彷徨う恐怖ではなくて
穏やかに静かに漂う強い勇気でありますように