三岐鉄道 キハ6形
キハ6形(6)←キハニ6形(6)
 1930(昭和5)年11月、日本車輌製造本店で竣功した佐久鉄道キホハニ51形56である。1934(昭和9)年9月には、鉄道省(現JR)に買収され小海線の一部(小諸〜小海)となりキハニ40600形40605に改番された。その後、さらにキハニ40700形40706に改番された。1942(昭和17)年に鉄道省で廃車となり、翌年12月三岐鉄道キハニ6として竣功した。5輌の仲間も同じ頃に各地の私鉄に売却され活躍した。51が土佐電鉄クハニ2101、52が船木鉄道キハニ50、53が名古屋鉄道サ2241→豊橋鉄道ク2241、54・55が西武鉄道キハ111・112→北海道拓殖鉄道キハ111・112。
 製造時期・メーカーがキハ1形とほぼ同様のため車体形状や性能も似ている。半鋼製車で、全長11.29m、車体幅2.2mでキハ1形より40cmも狭い。台車、エンジンはキハ1形と同じ。その後、相模N-80に交換しディーゼル化された。キハ1形同様に、荷物デッキが取り付けられて全長が2.28m伸びて13.57mとなった。晩年では、1958(昭和33)年9月に荷物室を撤去してキハ6と改番された。ただ、実際のところは設計変更認可前からキハ6と名乗っていたようである。
 1959(昭和34)年8月に廃車となり別府鉄道へ売却されキハ3となった。しかし1984(昭和59)年1月末、同鉄道の廃止に伴い廃車となった。その後佐久市へ戻り、佐久鉄道キホハニ56として復元され、成知公園で静態保存されている。

キハ6形の佐久鉄道・鉄道省・別府鉄道時代の詳しい情報をご存じの方、写真をご提供頂ける方はご連絡(メール)お待ちしております。特に、三岐鉄道のカラー写真お持ちの方是非ご提供お願いします。
2016.8.13 更新
主要諸元
形式 車号 最大寸法(長巾高) 自重(t) 定員(席) 内燃機関 馬力(HP) 回転数 台車
キハニ6 6(竣功時) 11290×2640×3545 13.40 60(24) ウォーケシャSRL 58.9×1 1500 菱形台枠
キハ6 6(晩年) 13570×2640×3545 15.70 60(32) 相模N-80 80×1 1300 菱形台枠
車輌画像
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三岐鉄道 所蔵

水野照也氏 撮影

キハ6

1954.10.14

富田機関区

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