三岐鉄道 モハ150形 1次車
モハ150形(150・151) 
 1972(昭和47)年3月、翌年5月にそれぞれ西武鉄道所沢工場で、廃車になった西武鉄道クモハ311形の電気部品を再利用して車体のみ新造した準新車。側面スタイルは張り上げ屋根で、片開き扉であることを除けば当時西武鉄道で製造されていた101系や上信電鉄デハ200形にやや似ている。切妻貫通運転台、片開き3扉車。制御装置はABF-154-15、台車は吊掛駆動のためモハ120形がカルダン駆動に対して性能的には劣った。クハ210形と2連または3連を組んで走ることが多かったが、1980年代には一時的に単行運転も行われていた。前照灯は、151は新造当初から2灯シールドビームであったが、150は後に保々車両区で交換されたため形状が異なる。その後、西武鉄道の電光式方向幕が取り付けられた。晩年はATS機器・ワンマン設備も取り付けられた。
 最後まで残った三岐鉄道の新造車であるが、小型・旧性能・非冷房ということで、801系803F導入により、モハ150が1991(平成3)年12月、モハ151が1992(平成4)年5月に20年も経たないうちに廃車となり、同年6月からクハ216と共に解体された。
2011.7.17 更新
主要諸元
形式 車号 最大寸法(長巾高) 自重(t) 定員(席) 主電動機 出力(kW) 歯車比 台車
モハ150 150・151 18700×2879×4120 37.00 140(48) MT-4 85×4 19:65 TR14A
車輌画像
三岐鉄道 所蔵

モハ150(旧塗装)
(納入試運転)

1971.12.23

保々車両区

坂内定比古氏 撮影

モハ150

1978.5.14

保々

モハ150

1987.3.30

保々車両区

三岐鉄道 所蔵

モハ151(旧塗装)
(施工中)

1973.5.

西武鉄道所沢工場

モハ151

1990.7.18

保々車両区

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