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   165・167・169系電車の全廃に思う

 

 鉄道ファンとしての一線を退いていると、時として情報に疎いことがある。先日「鉄道ファン」誌の最新号をふらりと立読みして標題の事実に気づき、「えっ、そうだったの!?」と自らの不明を恥じることしきりであった。

 国鉄時代に消滅した153系と異なり、小編成での運用も効くことからJR化後も長く定期列車・臨時列車に使われ、ファンの人気も上々であった。

 このサイトをご覧のかたはどんな列車に思い出があるだろうか? 「東海」「ごてんば」「アルプス」「信州」「妙高」「佐渡」「よねやま」「(臨時167系)伊豆」「房総急行」「大垣夜行」「日光修学臨」等々、活躍した列車はあるわあるわ…

 自分の場合はかつて旧型国電の残る線区への来訪の際に「アルプス」「大垣夜行」を使ったのがそもそもの付き合いの始まりで、特に「大垣夜行」には浪人・学生・社会人時代を通じて非常にお世話になったものである。   

165系「東海5号」(大船〜藤沢/昭和54年12月撮影) 

  デッキと車内を仕切る扉を開くと、背の立ったボックスシートが左右に整然と並ぶ、まさに「急行型車両」であった。3〜4両単位が多かったせいか、先頭車同士が幌を介して向かい合う様子にも国鉄急行らしい武骨さを感じたものである。晩年はアコモ改造も目立ち、オリジナル車仕様も減ったようであったが、長編成での「東海」「大垣夜行」「大垣夜行救済臨」は平成8年まで存続し、脳裏にも鮮やかである。

 この系列で少し残念に思うのは車両数が多く「いつでも撮れる」と思っていたせいか、手元に残存する写真が意外と少ないことである。身延・大糸・飯田線へ余命僅かな旧国を撮影しに行った時など、撮影チャンスがいくらでもあったのだが…。

 なお余談だが、実家(大船)を子供の頃から当たり前のように走っていた東海道本線東京口の113系が今夏、ついに置換えになるようである。さて、写真はどうしようかな?  

165系「水郷」(亀戸/昭和57年5月撮影/200mmレンズにて)