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  20年ぶりの485系「思い出のやまびこ」に乗って 

20年前、最終日の「やまびこ」です。再び撮れないと思っていました。(昭和57年6月22日/鶯谷)

  

  1.まさに20年ぶり、485系「やまびこ」

  「はつかり」「ひばり」に続き満を持して(?)登場の「思い出のやまびこ」である。20年前の昭和57年、廃止直前の東北特急を数多く撮影したことが思い出される。上記の写真もそのひとつ、サイズが大きいためダウンロードに時間がかかったであろうことをお詫びします。まあ、それほどの思い入れと拝察頂ければ幸いです。

  30代後半の鉄道ファンにとって、昭和50年代の東北・上越特急と九州ブルートレインは憧れの的であった。もちろんその他の世代にとっても魅力的な対象ではあろうが、わが世代にとってはある意味でSLにも求められない「特別の感慨」があると言える。

上野での列車表示

  

  2.車内を回って見ると…

  同乗の大学時代の後輩Y氏と上野で待ち合わせる。14番線に着くともう入線である。例によりファンがホームに殺到、落ち着いて写真撮影どころではない。とりあえず朝食の弁当を買って乗りこむと程なく発車である。

  車内を回り車番をメモする。その際に気づいたことだが、やたら空席が多く、4分の1程度が空席。一昨日の空席照会で満席だったのだから、そうキャンセルが出たとも考えられない。結局記念用に切符を買って実際には乗らないファンが少なからずいるようである。問題はそのために乗りたくても乗れないファンが必ずいることで、車内の空席を見ると少々気が重くなった。

郡山にて(サイドビュー)

 

  3.うれしい停車時間の配慮

  「はつかり」「ひばり」の時と同様に、沿線には多数のファンが写真撮影に出動している。ただ本日は曇天、少々気の毒な感じであった。

  今回のダイヤは基本的には前の2回と大差ない。ただ特筆すべきは郡山・福島での停車時間がそれぞれ16分ずつあり、写真撮影するもよし、昼食を調達するもよしといった具合でありがたい。同行のY氏も昼食をしっかりゲットして満足げだ。やはり「はつかり」「ひばり」の3〜4分停車を見直し、一方で途中のノロノロ運転(臨時列車のため)を解消したダイヤは明らかに好評のようであった。

郡山で撮影(時間にゆとりがある)

 

  4.イベント列車らしさの演出はいまひとつ

  乗車証明書が配られる。う〜ん、厚紙1枚の簡単な証明書、「はつかり」「ひばり」のような国鉄券片の添付もなく、ちょっと手抜きのような気も…。オレンジカードの販売もナシ、車内放送で列車の生い立ちやイベントの趣旨説明などもなく、残念であった。

  福島を出ると早起き国内旅行定番の「午後2時の睡魔」に襲われてしまい、大河原〜長町は記憶があいまいである。

  あと、報告をひとつ。昨年の「はつかり」に乗っていたランニングシャツに短パン男、またも発見。何者だ、ありゃ。鉄道サイトでまたも話題になること請け合いである。 

6号車は昭和54年製だった

 

  5.盛岡は遠かった!

  小牛田で接続列車(そんなのあるの?)の遅れを待って、10分の延発。「土・日きっぷ」所持の乗客はここまでのため、下車客も少なからずいたようである。この区間は列車間隔も開いているため、スジも特急らしい設定。そのため皮肉にも遅れが回復できない。

  結局遅れをそのまま引きずり盛岡着。車内の到着放送を聞くと、とんぼ返り客のために上りの新幹線の接続まで丁寧にあり面白かった。構内のポイントをコトコト渡って盛岡着。ダイヤ上でも7時間56分の旅、盛岡は遠かった。

  7・8月は東北スジでのリバイバル運転はないようであるが、来たる12月1日の東北新幹線八戸開業までに何かありそうな気配を感じるのは私だけではなかろう…。

盛岡着、感慨深げな鉄道ファン達