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(update 2016/9/5)

「切符を頂いても良いですか?」

 

 

   

    今夏はJRの未乗線区として残っていた北陸新幹線・北海道新幹線を一気に乗り潰す計画を敢行、“濃い鉄分補給”を達成することができた。その一方で「この切符、記念に残せるかな?」との不安も実は強かった。そしてその結果は----右写真の通り全て手元に残ったわけだが、その際の駅員氏とのやりとりには時代の流れが感じられた。

   「旅客営業規則」第229条によれば、旅客はその所持する乗車券類が効力を(中略)失った場合は、当該乗車券類を係員に引き渡すものとする、と決められている。つまり規則上は手元に残せないのであり、自分も若きころ、特に国鉄時代の旅行では改札口で「ダメです」「今はあげてません」等々のつれない回答を受けてヘコみ、その対策に躍起となったものである。

    希望通り乗車券・新幹線特急券とも手元に残った

 

    さて今回はまず大宮で途中下車した際に「記念に残したいのですが…」と申し出ると若い駅員氏は即座に「スタンプを押しますので」と慣れた手つきで新幹線特急券に押印、鳥居のデザイン(おそらく大宮の氷川神社)の無効印を押して返してくれた。次の新函館北斗でも明らかに乗車記念対策用に用意してあった北海道をデザインした無効印であっさりOK。最後の乗車券は当初五稜郭で途中下車して残そうかと思っていたところを終点の函館まで乗って申し出たところ、駅員氏は「大きめのスタンプを押しますが宜しいですか?」と丁寧に聞いてきた。当方は「はい、(もちろん)構いません。」とのやりとりを交わしてこれもめでたくOKと相成った。

    国鉄からJRへ移行して30年近くなり、サービスダウンを憂える施策も見受けられるなか、このようなサービスは是非今後も続けてほしいものである。


こちらは出発当日の朝、大聖寺のホテルにて撮影