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(update 2013/10/20)

 

西女満別駅はどうあるべきか?

 

  (来訪日:平成25年8月29日)

   

    今回取り上げる西女満別駅、駅名を聞いてどんな駅かイメージが持てる人はおそらく地元の人か鉄道ファンであろう。一つは女満別空港への最寄駅、もう一つは秘境駅としての存在である。しかし空港利用者が当駅を北見や網走へのアクセスに利用することは皆無に近く、そのうえ地元利用客も極めて少ない駅というのが現状である。

   空港の最寄駅なのに利用者皆無というのは、列車の本数が少ないうえに航空ダイヤとも全くリンクしておらず、かつ直線距離なら800m程度のところが北海道のおおらかな(?)道路敷設状況から実際は倍近くの距離があるという点にある。よって通常はバスによる空港アクセスとなっている。

    緑に埋もれそうなホーム、後方の橋は空港への道路

 

   この駅については5年前の夏にキハ40に揺られて通った際、緑に囲まれたうらぶれたホームに秘境駅らしい雰囲気を感じ取り、今後機会があったら下車してみようかなと思ったものである。(実際にネットや書籍でも秘境駅として紹介されている。)

   そうして訪れた今回の西女満別であったが、列車から降りてみると何やら雰囲気が以前と違う。「あれっ秘境駅だよなここって…やけにきれいなホームになってるなぁ〜。」つまり新しい砂利がホーム上に整然と敷き詰められ、ホームの淵の石もペンキで白く塗り直されているのである。常識的に考えればこれは「整備」であり、駅として本来あるべき姿なのだろう。しかし…

 

きれいに整備され(てしまっ)た駅ホーム

   

   ありゃりゃ秘境駅としてのうらぶれ度が落ちてしまったなぁ、と思いながら周辺を歩いてみる。駅ホームから緑に囲まれた小径を少し歩くと写真右のような広々とした光景となるが、人家の屋根が遠くに見えるので人煙稀な状態という程ではない。

   ここに佇んで少しすると空港を出発した航空機(JAL羽田空港行き)が北へ飛び立つのが見え、しばらくすると進路を南に変えて駅の西上空を飛び去って行った。あの羽田行きに当駅から乗り継いだ人はまずいないだろうな〜と思った。

 

 

ホームからの道を少し歩くと視界が開ける

 

   さてこの西女満別、整備されたからには利用促進が期待されるも現状では難しいと思われ、また鉄道ファンから見た秘境駅としての魅力もやや落ちてしまった感がある。果たしてこの駅の今後はどうあるべきなのだろう?

 

  

帰路のキハ40がやって来た