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(update 2023/03/26)

 

石北本線のキハ40に乗る

 

 
  (乗車日:令和4年11月27日)

   

    国鉄型キハ40系が絶滅危惧種!・・・かつては当たり前のように亜幹線・ローカル線で見かけた当形式だが、昭和50年代生まれとあって近年ではさすがに老朽化が否めず、既にJR東日本・東海では完全淘汰、他社に於いても「秒読み」状態と言ったところである。

   そのなかでもJR北海道の同形式については比較的「登場当時・国鉄時代の姿」を残しており、自分も学生時代からお世話になった由縁もあってぜひ乗り納め(?)をとの気持ちがあった。そして幸いに「大人の休日俱楽部パス」設定日と自分の仕事の都合がついたので、意を決して渡道することにした。


さぁキハ40の2連で旭川へ
   

 

 乗車前日は網走駅前「東横イン」に宿泊し、当日の朝を迎えた。始発の網走駅はシーズンオフとあって閑散としている。「青春18」「北東パス」といった企画乗車券の期間外ということもあろう。それでも明らかにファンと思しき乗客も若干おり、もしや自分と同じ切符なのかな?とも思わせた。右写真は改札脇に掲示されている網走駅ゆかりのヘッドマーク類で、懐かしい内容にしばし見入った。

   今回乗る列車4658Dは実質的には旭川行きだが列車としては一応遠軽行き、そして遠軽では35分停車して列車番号を4622Dに変えて旭川行きとなる。この日の編成は下記の通りで、いずれも昭和55年製の車両である。

 ←遠軽  キハ401761+ キハ401715  網走(旭川)→   (遠軽で進行方向が変わる)


網走駅ゆかりのヘッドマーク類
 

 

   

 さて「4658D」は定刻10:20に網走を出発、車窓右手に網走川・網走湖が映る。この場所は昭和60年夏、網走湖畔に宿泊した翌朝に80系特急「おおとり」函館行きと出会った懐かしの場所で、当時を思い出しながらの車窓となった。

   列車は2連を持て余すほどすいていたが、美幌で地元客のまとまった乗降があった。ホームを見ると下り網走行きと交換(右写真)で、あちらはキハ401722の単行であった。美幌からは座席定員の半分弱程度が埋まっていたものの、その殆どが北見で降りてしまい車内は極めて閑散となってしまった。それでも車内に残っている僅かな乗客はいわゆる「乗り鉄」か?荷物が大きかったり一眼カメラを手にしたりならほぼ間違いないと思われる(笑)。

 


交換列車もキハ40(美幌)
 

 

   

  すっかり閑散とした車内で写真を撮る。右写真は今や貴重なボックス席、二重窓も含め国鉄時代から殆ど変化のない造作である。強いて言えば窓下の灰皿が撤去されたことぐらいだろう。普通車なら当然だった青いモケットシートもすっかり懐かしい印象を受ける。

 


国鉄時代の標準、今や貴重な青のボックスシート
 

 

   

    列車は留辺蘂を出ると進行方向を西から北へと変え、常紋峠越えとなる。するとみるみるキハ40の速度が落ち、喘ぐような登坂となった。おそらく特別快速「きたみ」で経験したキハ54やキハ150に比べても明らかに性能が劣るのだろう。峠のサミット・常紋トンネルを抜けると列車は下りを駆け下りる。3年前の夏に訪れた生野駅(秘境駅)は跡形も無かった。
 


廃止された生野駅(2020年8月撮影)

登坂となり速度が落ちる
 

 

 

  12:52の定刻に遠軽着。先述の通り列車は旭川まで行くのだが一応遠軽行きとあって乗客は降車させられる。確かに列車番号は別列車4622Dに変わるのだが、初冬の道東で列車外で待たされるのも少々無粋な気がした。(寒かった)


遠軽で進行方向が変わり、サボも「遠軽−旭川」に

  

 

 

  その遠軽から上川までの約80Kmは廃駅も多いなど極端に人口が少なく、そのため普通列車の設定も僅かであることは鉄道ファンにも良く知られている。本日も地元客らしき乗客は皆無、数名の旅行客(乗り鉄?)は寒くても窓を開けて車窓を眺めている。そして白滝付近では車窓に積雪が目立ってきた。


白滝のホーム

寒いが窓を開ける客、誰の迷惑にもならないほどすいている

  

 

 

  人煙稀な区間を抜けて上川に15:22着。当駅の出発が16:06だから44分の停車となる。実はこの時間帯が上川のゴールデンタイム?で、1〜3番線がすべて埋まる(右写真)。左からキハ54特別快速「きたみ」北見行き、キハ40普通4622D旭川行き、183系特急「大雪4号」旭川行きである。いずれも車齢が高く、右の183系は2023年3月改正で消える(283系に置換え)。そしてキハ54も遠からずキハ40の後を追うことになるだろう。


上川で並んだ3列車

  

 

 

  上川の長時間停車の間に若干の地元客が乗ってきた。上川〜旭川は列車本数も増え、日常的な需要もあるのだろう。ただ地元客にとっては新車のH100形あたりが有難いのかも知れない。

  すっかり暗くなった17:13、網走から約7時間かけて旭川に着いた。普通列車での長旅だったがローカルな雰囲気は十分楽しめた。ただあまりにも乗客が少ないためキハ40の行く末以上に普通列車の存続自体が気になる石北本線の旅であったことも否めない。今後も渡道の際にのんびり窓の開く普通列車の旅を楽しむことは有るだろうが、果たしていつまで?と思わずにはいられなかった。

お疲れさまキハ40、そしてありがとう