(update 2024/09/22) | |
さぁ今のうちに訪れよう、瀬戸瀬駅
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(来訪日:令和6年8月13日) | |
今回は石北本線の「瀬戸瀬(せとせ)駅」を取り上げてみよう。何やら不思議な語感のこの駅は1989年にレイルウェイ・ライター種村直樹氏が著書「日本縦断JRウオッチング 志布志〈鹿児島〉発・瀬戸瀬〈北海道〉ゆき」に取り上げたことで知名度を上げたが、どのような駅なのかは(著書未購入のこともあり)殆ど知らぬままであった。 時は流れ2023年、JR北海道が乗降人員の特に少ない駅、つまり全駅の1割強の駅を近く廃止する可能性がニュースとなり、石北本線では「愛山駅」「緋牛内駅」とこの「瀬戸瀬駅」の名前が上がった。そのうち愛山駅は2024年3月のダイヤ改正時に廃止となってしまった。 そうと来れば「さぁ今のうちに〜」と言うことになり、今回スケジュールを調整し来訪してみた。 |
石北本線「瀬戸瀬駅」はこの位置 |
「スケジュールを調整云々」と書いたのはこの駅に停まる列車が1日3往復、しかも旭川・上川方面と接続を取れるダイヤは僅か1往復しか無いからである。それでも幸いにそのスジは日中の比較的使いやすい時間帯であったので、上川から遠軽行き4623Dに乗り12:27に瀬戸瀬に降りてみた。ちなみに自分以外の乗降客はゼロだった。 写真にあるように駅構内は広く、幹線の貨物輸送を前提とした線路有効長が確保されているとわかる。しかし来訪時の4623Dをはじめ殆ど単行or2両程度のDCしか停まらないと思われるので、だいぶ大仰な駅構内ではある。
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単行のH100形が去ると静かに |
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待合室に入ると内部は清掃されているが密閉さてれおり暑い。もちろん開け放しにすれば虫の侵入を防げず、こうしておくより仕方がない。そこで止むをえず駅舎を出て、建物北側の影で暑さをしのぐことにする。
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跨線橋から駅を俯瞰する(先方が遠軽・北見方面) |
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静かに時間が過ぎてゆく。人・クルマ・列車、動くものが周りに無いのだ。 駅前からは真っ直ぐに道が伸びて国道333号線にぶつかるが、その国道にクルマの往来は殆どない。道脇の瀬戸瀬郵便局を目的としたクルマがたまに停まる程度で商業施設はゼロ。唯一有るのはコカ・コーラの自販機で、暑さしのぎにペットボトルのお茶を買う。 それでもここは国道なのだからバス路線は?と付近を見ると遠軽町営バス遠軽丸瀬布線の停留所が有った。しかし時刻表が無く奇妙に感じ足元を見ると、なんと草むらに落ちて埋もれたパネルを発見、撮影のために停留所ポールに立て掛けてみた(右下写真)。 |
駅前には廃屋も |
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バスは1日4往復。ダイヤ的にはわかりやすい時刻が並び、地元客にとっては時刻表が草に埋もれていてもさして問題ないのかも知れない。ちなみに列車の遠軽行きは【 7:32、12:27、21:11】の3本、このうち「7:32」は遠軽方面への通学需要が見込めそうだが「12:27」はバスダイヤとほぼ重複、「21:11」は遠軽から白滝方面への上り終列車の折返し(回送的運用)なので利用は見込めない。すると通学輸送がバスで間に合うなら駅廃止も現実となるわけだ。 近年JR北海道は費用削減の観点から駅管理の自治体への移行を推進しており、この瀬戸瀬駅も2021年から遠軽町管理となっている。よって駅の維持存続は今や遠軽町の政策(予算が付くか否か)次第と言えそうだ。 |
草に埋もれた時刻表を起こす |
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暑いなか、ようやく上川行きがやってきた。単行DCに自分以外の乗降客ゼロ。想定内だったがやはりこれでは…。
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駅廃止、信号場へ格下げか? |