update 2005/09/09)

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 高千穂鉄道、大規模被災で「安楽死」か?

 

  台風14号が猛威を振るい九州を駆け抜けていった。多くのツメ跡を残したなかで、標題の第3セクター「高千穂鉄道(延岡〜高千穂)」が鉄橋2ヶ所流失のほか線路も複数ヶ所で寸断され全線運休、運転再開の見通しも立っていないそうである。しかも復旧には多額の費用がかかるため、赤字ローカル線としての自治体の負担も考えるとこのまま廃止との説も浮上している。

   報道等の情報を客観的に読む限り、残念ながら「廃止濃厚」である。赤字線の廃止に格好の口実が伴ってしまい、この点自分が高校生の頃に鹿児島交通がやはり同様の理由で廃止となったことが思い出され、“非”JRローカル線の厳しい現実を改めて見せつけられた思いがする。

 

 高千穂駅にて (平成5年8月撮影)

  地方の第3セクター鉄道は発足時の経緯から地形の厳しい路線を走るケースが多い。それは観光客や鉄道ファンに風光明媚な車窓を提供してくれる一方、突然の大災害で不通→廃止たりうる面も併せ持つことを改めて教えてくれた。嗚呼、高千穂鉄道よ、廃止であればもう一度乗っておきたかった…。

   同好の諸氏よ、敢えて線名は明記しないが類似の線区には早めにご乗車あれ。