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   逆打ち番外
大窪寺から切幡寺へ
 
 
      第八十八番 大窪寺  第十番 切幡寺  
令和6年1月2日巡礼   

   

 

    第八十八番大窪寺を打ち終え結願したお遍路さん、さてそのあとは? 自分の場合は結願の翌年に高野山奥之院へお礼参りしたが、打ち始めの札所(たいていは第一番霊山寺)へお礼参りすることも多いらしい。

 

    そこで大窪寺から阿波国(徳島県側)への道を地図で見ると、最も近いのは第十番切幡寺で、実際にお礼参りのお遍路さんも切幡寺経由で霊山寺へ向かうことが多いようだ。その大窪寺~切幡寺は約19Km、十分日着できる距離である。そこで今回はこのルートにチャレンジしてみよう。

    「第八十八番札所大窪寺(おおくぼじ)」 へやって来た。今回はここから阿波国・発心の道場へ向かおう。

スタート/右前方が国道377号線への道

 

    歩く道は国道377号線、しかし山中の県境とあって交通量は非常に少ない。そのため良く整備された路面・切通し・隧道がもったいなく感じるほどで、しばらくは遍路関連の標識にもお目にかかれない。

   やがて道は「はらいがわトンネル」(2012年開通)を通過する。すると右写真のような簡易な休憩所が見えてくる。徳島県側までしばらく休憩所は無いので一休みしても良いだろう。

休憩できます

 

    本日の道中は難しい分岐は殆ど無いのだが、右写真の分岐は見逃さないようにしたい。具体的にはバス停「長野いこいの家」の手前を右下方向へ向かう。

バス停の手前が右折のタイミング

 

    すると石碑・石仏と、懐かしい赤色の遍路標識に出会う。やはりこの道も「遍路道」なのだな、と思えて何となく嬉しくなる。ちなみに丁石には「明和四年(1767年)」と刻まれており、江戸時代にもお遍路さんがこの道を通っていたのだと推察する。

   程なく道は香川県から徳島県へ。県境とあって交通量は少ない。

懐かしい遍路の道標

 

    道は緩やかな下り坂、日開谷川(ひがいだにがわ)の流れる谷間を沿うように進む。

周囲の景色が開けてきた

 

    両側に有った山が無くなると吉野川流域の平地となり、正面に徳島自動車道の高架が見えてきた。ここをくぐったあと、進行方向を南から西へと変える。

徳島自動車道

 

    さてしばらく休憩所が無く、どこかにトイレが有ると良いな思ったところ、左手に阿波市役所の立派な建物が。しかし正月2日では立入禁止かな?と思いきやトイレは外部の者でも自由に出入り可能で、しかも清掃も行き届いていてビックリ。

    ありがとうございます、阿波市役所様。
    キレイに使わせて頂きました。

阿波市役所の立派な設備、ありがたや

 

    阿波市役所からは国道139号線に出て西進する。はじめはどこを曲がるのかわからず道で少々佇んでいると、自分を追い越した軽自動車が止まり地元のかたが降りてきて「ここを出て左ね」と丁寧に教えて下さった。

    やがて記憶にある参道と山門、ようやく切幡寺にやってきた。

交差点の信号(写真赤丸部)を左へ

 

    「第十番札所切幡寺(きりはたじ)」 ---順打ちのとき、333段の階段が初めての「しんどさ」だったのが思い出される。今回は懐かしさいっぱい。

    なお今回の切幡寺参拝は7年ぶり2回目なので、順打ち時の納経帳に「重ね印」をお願いし、本尊「(梵字)千手観音」の右わきに押して頂いた。

    今回は大窪寺から切幡寺への道を紹介したが、逆打ちの順路として第十一番藤井寺から切幡寺を訪れるのは何年後のことになるだろう?

切幡寺大師堂とお遍路さん

 

<参考>
大窪寺~讃岐・阿波国境~阿波市役所~切幡寺(~阿波川島駅)
タイムテーブル

  (冬季晴天・軽装・60代レベルの歩行速度)

  琴電長尾駅 8:25 ~ 8:30 大川バス本社前 8:40 (コミュニティバス) 9:10 大窪寺 9:20 ~ 10:40 讃岐・阿波国境 10:40 ~ 11:10 相栗バス停跡休憩所 11:30 ~ 13:45 徳島自動車道(アンダークロス) 13:45 ~ 14:20 阿波市役所 14:30 ~ 14:50 切幡寺(山門~境内) 15:20 ~ 16:40 阿波川島駅

三百三十三段、久しぶりに登った