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なべかむり(?)山門の妙隆寺

 
   

  今回は鎌倉駅からも近い小町の「妙隆寺」を取上げてみる。この寺は鎌倉に多い日蓮宗の寺院のひとつで、室町時代の創建である。特に大きい寺ではないが、この寺は第二世住持・日親上人の荒行・苦行を伴う活躍で知られる。

   日親上人は、時の将軍足利義教からの数々の責苦にも屈しなかったことで有名な僧であるが、なかでも捕らえられた際に焼鍋を頭に被らされても「南無妙法蓮華経」を唱え続けたという話があり、「なべかむり日親」の話として知られる。とにかく並外れた不屈の精神には頭が下がる思いである。

 

妙隆寺の山門、屋根が大きい印象

  さて、右上に山門の写真を載せてみたが、どうも頭でっかちの印象である。安易に柱に寄りかかったりすると危ないかな? まあ実際に崩れることはないだろうが、ちょっと面白い感じの山門である。 そんなわけで、私はこの門を日親上人にちなみ「なべかむり」の山門と勝手に考えている。屋根の重さに負けない不屈の(?)山門といったところかな。   小町大路には史跡めぐりに際して興味ある寺院が多く、いずれ取り上げてみたいと思う。

 

妙隆寺本堂(右手には荒行をした池がある)