2005年11月10日(木)
本日はいよいよ講義をしなければならない。
きのうはなかなかハードな一日だったが
5時前には目が覚めて
ひととおり講義のプレゼンを見直した。
なんとも結局練習不足のまんま
になってしまったが
もうじたばたしても始まらないので
お天気もいいし
スカッとしようと思って
朝ちょっとだけ散歩した。
パームの木に咲いた花
ミツバチがいっぱい来ていた。
よく見かける花
それから7時から
朝ご飯を食べて
8時すぎに講義室に行った。
講義は9時からだが
みなほんとに早くから来ている。
全員揃っていたので
9時前から
Organic Farming Development and Management in Japan
の講義を始めた。
実際は
ほとんどIPMの話にシフトした話しか
準備できなかったのだが
最初の方のストーリーは
今までも何回も使っている絵で
先月宮崎で話した内容とと
ほとんど一緒なのだが
やっぱり、英語になると
アドリブがでない・・・
韓国のシンポジウムの時と比べると
人数もぐっと少ないので
そんなに緊張もせず、雰囲気も固くはないが
やっぱり日本語でやるようにはいかない。
それでも
みなとても熱心に聴いてくれるのだけが
頼りでパワーポイントを進めていった。
一コマ3時間ということで
かなりボリュームをふくらませたつもりだったが
やはり、いろいろたとえ話とか
エピソードとか、話そうと思っていたことが
うまくつながらなかったり
ほんとに短か〜くなってしまったりで
けっこうパッパと進んでしまって
あっという間に80分くらい経って
10時すぎのテイータイムにした。
コーヒーとケーキを食べて
後半をスタート
40分くらい経ったところで
一応お昼まで使おうと思っていたところまで終わった。
しょうがないので
明日の朝一番で話そうと思っていた分を
説明して11時45分くらいまで話した。
それから質問をしてもらった。
いろいろけっこう時間いっぱいまで
いろんな質問をしてもらった。
聞き取れたり、聞き取れなかったり
答えたつもりが質問の意図と全然チンプンカンプンの答えに
なっていたりだったが、なんとか最初の3時間のお務めが
終わった。
実際
明日は、午前午後で6時間もあるので
このペースで進めてしまうと
1時間以上時間が余ってしまうような感じで
ちょっとまた心配になったが、なんとか3時間は
終わったことになるので
とりあえず、ちょっとだけホッとした。
お昼からは、
カセテート大のスラチェット教授の
Integrated Pest Management in Farming Systems
の講義があった。
先生はわたしが午前中に
どんな話をしたのか知らないまま講義をしているので
しきりに、日本のIPMはネットや文献で調べると
たいへんシンプルな手法しかとっておらず
防虫ネットと、粘着板などの物理的手法と
選択性の農薬と天敵をちょこっと組み合わせただけだが、
熱帯の自然はもっと複雑なので
Direct tacticsとして
・Biological Control
・Application Techniques
・Pesticides
・Cultural Control
・Autocidal Control
・Plant Resistance
・Growth Regulator
・Attractant&Repellent
・Plant Quarantine
・・・
Supportive tacticsとして
・Biology
・Ecology
・Sampling Technique
・Crop Loss Assessment
・Economic Threshold/Economic Injury Level
・Natural Control
などなどもっともっと
使う手法が多いのだという話をされていた。
わたしの方は
教科書の話はまったくしてなくて
現場の普及と
農家で組み立てた技術がほとんどなので
ちょっと先生の想像とは違うのだが
我々の手法は、確かに今の時点では
シンプルといえばシンプル。
オランダのクローズトシステムのIPMと比べると
かなり日本はオープンでいろんな自然要因が入り込んではきた
組み立てになっているが、
安芸の技術が、高知の中山間の雨よけであてはまらないのを
もうちょっと倍くらいに拡大するような感じで
熱帯の農業は
自然に大きく左右されているというのを
感じた。
先生の英語はうまく
たぶん講義の準備は10分くらいで
できている感じだった。
わたしのは、一ヶ月以上準備して
内容は濃いと思うが、話は中学生レベルで
比較する必要もないのだが
もうちょっと英語がしゃべれたら
おもしろいのになんとも・・・・
おなかがとてもすいていて
晩ご飯はたくさん食べた・・
何人かの研修生が
今日の講義は、情報量もとても多く
よかったなどと言ってくれて
おせじとはいえちょっとだけうれしかった。
ちょっとだけ休んで
今日は夜も研修があった。
カントリーレポートといって
各国の研修生が、それぞれ国毎に
国の農業の課題や取り組みについて
20分のプレゼンをして
それについてみんなで議論するという内容だ。
7:00にレクチャールームに集合した。
わたしの役割は、今度は
その内容を聞いて、いろいろコメントをしたり
質問をしたりするというもので
これまた、わたしにとってはとてもたいへんだった。
最初は
カンボジアからの報告
レクチャールームに
パソコンを持っていってネットにつなげられるので
プレゼンを聞きながら
要点を訳したり
なんかそこらあたりの質問を想定して
翻訳したりして、あたふたあたふた準備をした。
進行はMrダイレクター・バンジェラス教授で
おもしろおかしくなごやかに進行してくれていた。
一番最初のコメント&質問は
わたしの役目となってしまい
だじゃれのようなレベルの低いジョークもどきを
考えたりしながら必死でやった。
自分の講義の時よりはだいぶ気楽にできて
なんとかよかった。
何よりも、自分がとんちんかんでコメントしたことを
アフィパン教授らが上手く、
解説を加えてくれたり、つなげてくれたりして
なんとか形にしてもらったりして、時間が過ぎていった。
8時半には終わるはずだったが
みな熱心なので、どんどん長くなり
結局10時くらいまでかかった。
長い1日だったが
なんとかお役目が一つ終わった。
研修生らはまださらに
パソコン室で整理をしたり
メールをうったり、明日の発表の人らは準備をしたり
していた。
わたしは
明日の授業の分のプレゼンも先取りして
使ってしまったので、質問があったことなどへの
答えも兼ねたりして、ちょっとプレゼンをつぎたしにかかったが
Mrダイレクター・バンジェラス教授が
講義も一つ終わったのでちょっと飲みにいこうじゃないか
と誘ってくれ
断るわけにもいかず
連れて行ってもらった。
今日はこの辺のボスの
ポン氏の一番新しいレストランへ
連れて行ってもらった。
中に池があったりして
なかなか洒落た感じのレストランで
けっこう遠いところからも食べにくるのだ
ということだった。
ということで
まだ仕事も残っているので
あんまり酔うわけににもいかないが
ついついビールをおかわりしたりして
どんどん夜は更けていった
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